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人類初の宇宙生まれの赤ちゃんはいつごろ誕生する?天文学者が予測

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(著) (編集)

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 アフリカで誕生したとされる人類(ホモ・サピエンス)は、現在にいたるまで地球上で生まれている。

 しかし、これからは宇宙を目指そうという時代だ。宇宙への移住が本格的に始まれば、いずれ地球外で赤ちゃんが生まれることになるだろう。

 では人類初となる宇宙生まれの赤ちゃんはいつ頃誕生するだろうか?

  米アリゾナ大学の天文学者クリス・インピー特別教授は30年後、つまり2050年には誕生するだろうと予測している。

各国の宇宙開発事業の現状と民間企業の台頭

 かつてほぼアメリカとロシアに独占されていた宇宙開発だが、今日ではまるで状況が違う。NASAは1969年に月面着陸を達成して以来、予算が3分の1にまで縮小し、ソ連を継いだロシアはもはや経済大国とは呼べなくなってきている。

 かわりに台頭したのが中国だ。同国は宇宙開発の予算を拡大させ、2022年には宇宙ステーションをが完成する予定だ。月や火星に探査機を着陸させ、月面基地の建造まで予定している。

 このままいけば、中国は近い将来、宇宙開発で圧倒的な存在感を示すようになると天文学者のクリス・インピー教授は語る。

 しかし、それ以上に目覚ましいのが民間企業の活躍だと、インピー教授は指摘する。今日、何百もの宇宙関連企業が誕生しており、年間収益は34兆円にも達しているという。

 代表的なのが、イーロン・マスク氏の「スペースX」だ。具体的な時期は明言されていないものの、同社が目標として掲げるのは、1度に100人を月や火星などに運ぶことだ。

 アマゾンのジェフ・ベゾス氏もまたブルー・オリジンズを設立し、太陽系の植民地化を目指している。

 それらは夢物語のようにも聞こえるかもしれない。しかし両氏は世界有数の大金持ちだし、何より2016年には、民間企業によるロケット打ち上げ数が、政府のそれを初めて上回ったのだ。

 インピー教授曰く、民間の宇宙飛行時代はこの年まさに幕を開けたのだそうだ。

まずは月への移住

 火星は月よりも1000倍も遠い。だから、一番最初に人類が移住するのは月になるだろうと予測される。

 たとえば中国とロシアは共同で、36年から45年のうちに月の南極に恒久的な居住施設を設置しようと計画する。

 一方、NASAは「アルテミス計画」を進めており、2024年にアポロ計画以来となる月面への有人着陸を予定する。

 さらに同年、スペースXと協力して月軌道宇宙ステーション「ゲートウェイ」を打ち上げ、10年以内に恒久的な月面居住施設「アルテミス・ベース・キャンプ」の建設を目指すという。

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credit:Cokada/WikimediaCommons

果たして宇宙での子作りは可能なのか?

 このように、宇宙への入植計画は着々と進んでいるようだ。ならば近い将来、人は宇宙で”子作り”に励むようになるのだろうか?

 しかしインピー教授は、月や火星での暮らしはかなり過酷なもので、最初の移住者は1回にせいぜい数年程度しか滞在せず、家族をつくることもないだろうと予想する。

 また首尾よく宇宙に定住できるようになったとしても、そこでの環境が人体に与える影響は、まだ不明な点が多い。宇宙や低重力環境がお腹の赤ちゃんに与える影響は、ほとんど研究されていないのだ。

 母体や胎児に予想外のリスクがある可能性は否めず、また無事に生まれたとしても、そこで子育てするのは簡単なことではない。

 なにしろ地球上ですら、子供を大人にまで育て上げるのは、一苦労なのだ。宇宙で育児をするのなら、地上に匹敵する子育て環境が必要であり、そうなるまでにはまだまだ時間がかかることだろう。

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photo by Pixabay

軌道上での出産なら30年後に実現すると予測

 こう考えると、宇宙最初の赤ちゃんは、もっと地球に近いところで生まれる可能性が濃厚だろうと、インピー教授は説明する。

 そう想像させてくれる民間企業もある。たとえばオランダのスタートアップ「スペースライフ・オリジン」は、妊婦を上空400キロにまで打ち上げ、そこで出産させようと計画している。

 またアメリカの「オービタル・アセンブリ」は、2028年に人類初の宇宙ホテル「ボイジャー・ステーション」のオープンを予定する。回転することで人工的に重力を発生させる同ホテルでは、280人の宿泊客をもてなすことができるという。

宇宙ホテル「ボイジャー・ステーション」

 さらに今年4月には、テレビのリアリティ番組が、国際宇宙ステーションに民間人を送り込み10日間撮影する許可をNASAから取得している。

 こうした流れが進んだ先に、いずれ軌道上で妊娠・出産する人が出てきてもおかしくはない。

 そんなこんなで、インピー教授は、宇宙で最初の子供が誕生するのは、今から30年後、すなわち2050年頃になるのではと予測する。

 はたして、その子の国籍は親のものになるのだろうか? それとも宇宙籍になるのだろうか? いずれにせよ、本当の意味で銀河系の市民と言えるのはその未来人だとインピー教授は語っている。

 ところで、これまで軌道上に滞在した宇宙飛行士は600人を数え、その中には結婚を秘密にしていた夫婦のNASA職員もいた。

 宇宙の歴史の研究者は、宇宙時代のロマンチックな話をかなり集めることができたという。宇宙で生まれた子供はまだだとしても、そこで受精した赤ちゃんなら案外もういるのかもしれない。

References:When will the first baby be born in space? / written by hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 33件

コメントを書く

  1. これから色んなことが一気に発展していくんだな。
    22世紀に生まれていたらどんな景色が見られたんだろう。

    • +2
  2. 宇宙ベビーはあかんやろ?
    宇宙空間には重力が無い
    子供は普通より成長する(背とか伸びる)が…
    成長したら地球に行くのは無理になる重力に耐えれないから
    骨とか重力に抵抗出来ないから
    宇宙飛行士みてみ長期間宇宙にいて帰還すると筋肉が衰え満足に歩けないくらいだよ?
    ましてや宇宙産まれ宇宙育ちなら

    • -3
  3. どういう影響が出るかの実質実験台という問題がネックになってなかなか実現しなさそうだけど、人類がずっと生き残り続けるにはいつか太陽に飲み込まれる地球からの脱出のために必要になる事だよな

    • 評価
  4. 論点のすり替えやな

    受精も出産も育児も重力さえあればできる

    重力の維持の可能性が論点で、あかちゃんは関係ないね

    • -11
  5. ソ連・ロシアはなんども『夫婦』を打ち上げてる。
    公表してないことも多いので、性交いや成功してるのかもしれない。
    (初期は宇宙開発競争のためいろいろ宣伝材料にしていたが、冷戦になり秘密主義に)

    MASAは『動物実験では全て失敗』としてる、着床しないとか。

    • +2
  6. 重力が無くて着床できるのか?
    逆子と正常位を繰り返しそう。

    • +2
  7. 実現可能かどうかより、その子の幸せを第一に考えてあげてね。

    • +4
  8. あの・・・・なんかちょっと
    恥ずかしいわ(´・ω・`)

    だって世界ではじめて
    宇宙うまれの子供を産んだ
    カップルなんて
    世界のニュースが
    どう取り上げるのか?
    なんかHだわWWWW
    ドキドキしちゃう
    (,,•ω•,,)

    • 評価
  9. 冷静に自分の寿命を考えると、
    電気自動車の普及と自動運転の車を
    ちらほら見るのが精一杯って感じで
    ロボットと共生する未来は見れなさそうで
    残念だな。今10歳の人でもロボットとの
    暮らしを見るのは無理かもね。 
    もう少し長生きしたかったな。

    • 評価
  10. そういえば、ちょうど今カーク船長が宇宙に行ってるるんだよね。
    スポックのほうが強く宇宙旅行を望んでいたのに残念だけど…

    ウィリヤム・シャトナーは話題を作ってSTファンからお金を落としてもらってるとの批判も強いけど、それでも彼が宇宙に行くことには胸がわくわくする。

    • +2
    1. ※10
      カーク船長、無事に降りてきたね。
      御歳90だから、あちらに転送されちゃうかと心配してたんだ。

      • +1
  11. 宇宙で子作りしたらどっちへ飛んでいくのだろう

    • 評価
  12. 「宇宙生まれ」の定義がよく分からない。

    受精~着床の成立期・妊娠生活・出産
    全ての段階が地球外であった場合なのか、
    それとも一部だけ宇宙でもいいのか。

    後者の場合、「地球で妊娠して過ごしてきた臨月の妊婦を
    宇宙に打ち上げ(…腹圧的に無理?)、直後に陣痛促進剤を投与、
    出産したら即帰還で、宇宙滞在は1~2日程度」
    「宇宙空間で着床した後、妊娠期間は地球で過ごし普通に出産」
    みたいなケースの認定の線引きはどこなのか。

    • +1
    1. ※13
      宇宙で着床して無事に出産(どこでもいい)したら、宇宙ベイビー。
      地上で妊娠して宇宙で出産したら宇宙ベイビー。
      どちらもいうと思うよ、これを決めるのは宇宙機関かマスコミだから。
      科学者がなんといっても大衆は聞かない。
      複数の科学者が連名で学会発表でもしない限りわね。

      • 評価
      1. ※31
        …となると、もし着床期前後に地球へ帰還した場合、
        着床という体外から見えない現象を
        (数時間おきとかに尿検査し続けて可視化したとしても
        段階的に進行する着床のどの時点を以って完成とするか)、
        宇宙と地球どちらで成立したのか判定するのは
        きわめて微妙なラインになったりしかねなさそう。

        • 評価
  13. オートバイの「トライアル」って言うバランスを競う競技では、全く何の経験もない初心者の状態だと、総じて女性の方がバランスが良い、あれはやっぱり「着床」とか「受精」とかの能力が現れているのだろうか?

    • +1
    1. ※14
      女性は重心の位置が低いからなの。
      それを利用したゲームもあって
      女性に出来て男性は立ち上がれない。

      • +1
    2. ※14
      「女性の戦闘機パイロットは優秀」みたいなのと同じで、
      そもそも母数が圧倒的に違うせいじゃないだろうか…。

      要するに、男だと「カッコいい!やってみたい!」
      くらいのノリで気軽に挑戦するバイク野郎も多いのが、
      女でアクロバティックなバイク競技を試そうと思うのは
      元からよっぽど筋金入りの志望者で
      それなりに運動神経に自信がある、限られた人だけという…。

      • +1
      1. ※17
        >「女性の戦闘機パイロットは優秀」
        これって心臓と脳までの距離が男性よりも短いから血液虚血による意識不明が低い事に起因しているみたいよ( 一一)なので小柄な男性を採用すると無問題。

        • 評価
  14. 地球で生まれた俺らが既にスペースチャイルドだよ。
    衛星軌道なんて地球表面からふんわり浮き上がった程度の距離。

    • 評価
    1. ※16
      むかしのアニメであったよね。
      きみの頭に衛星が回っている図

      • 評価
      1. ※21
        君と呼ばれるほど親しくないが誰だ君は?

        • 評価
  15. ごく一部以外はずっと同じような生活続けんだよ

    • 評価
  16. 竹本泉の漫画で宇宙基地のコストが少なくて済むよう移住第一世代は小柄な人たちで
    第二世代からは重力が少ないから身長が伸びて…というのがあったな

    • 評価
  17. 人は変わっていくわ・・ 私たちと同じように・・・

    • +1
    1. ※22
      あなた生まれも育ちもインドじゃないですか

      • 評価
  18. ムーンライトマイルって漫画はもうそのテーマど真ん中のストーリーで、主人公の子供が月面都市で生まれ育つ展開になっていた。
    今は連載中断してるけど、作者がもうそろそろガンダムサンダーボルトを終わらせてムーンライトマイルを再開させるって言ってたんで期待。

    • 評価
  19. 放射線を遮断出来たと仮定して
    そもそも無重力下で受精するのか?まあ人工授精出来たとしよう。
    無重力かで正常に細胞分裂が行えるのか?
    ここまで考えると回転による人工重力は必須ではないか?

    • +1
    1. ※27
      私も放射線のほうが気になりました。
      重力相当は振り回して遠心力による加速度で代替できます。放射線の遮蔽については結構大変じゃないかなーと思いましたことよ。

      • 評価
  20. 地球は宇宙に浮かんでるから、

    アタイ達はみぃ~んな宇宙ベビーさあ♪

    • 評価

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