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ネイビーシールズからアルファ部隊まで、世界各国が誇る特殊部隊トップ10

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  戦争は時代とともに変化する。大軍を率いて数で勝負するような戦いはもはや過去のものだ。現代の戦いで国家が相手にするのは、目的も素性もよく分からない非国家主体のテロリストたちである場合も多い。

 こうした非対称戦に対応するために、国家は従来の大量徴兵による大規模軍事組織から、小回りがきく小規模の特殊部隊に移行しつつある。

 ここで紹介するのは、精鋭中の精鋭として世界中で困難な作戦を成功させてきた世界各国の最強特殊部隊だ。

10. アルファ部隊(ロシア)

Russian Spetsnaz FSB Alpha Group (2019) #1

 高度に訓練されたロシアの対テロ組織。11名のアスリートがテロリストに殺害された1972年のミュンヘン・オリンピック事件を受け、その2年後に組織されたKGBの部隊が起源である。

 以来さまざまな戦場に参加し、特に人質がらみの事件で、非情なまでの実行力を示してきた。ソ連軍の一部隊としても活躍し、たとえばアフガニスタン紛争初期に実行されたカブール侵攻の一翼を担った(なお、この作戦は民間人に大勢の死傷者を出し、世界中から非難された)。

 現在はロシア連邦保安庁に所属しているが、民間人にも被害を出す過激なやり方は今も変わらないようだ。

9. フロッグマン中隊(デンマーク)

Danish Special Forces || Frogman Corps // Huntsmen Corps

 イギリスのSBS(特殊舟艇部隊)をモデルに1957年に設立されたデンマーク海軍の特殊部隊。作戦指揮本部直属の水陸両用部隊で、長距離の偵察を主な任務としているが、敵陣内での破壊工作などをこなすこともある。

 精鋭中の精鋭だけあって、入隊条件は厳しい。92時間に及ぶ入隊試験に合格したあと、さらに40週にわたって特殊な訓練を受けることになる。晴れてフロッグマンと認められるのは、志願者5、600名のうち12名以下であるという。

 その作戦内容はほとんど公にされていないが、最近でもソマリアでの対海賊作戦、あるいはアフガニスタンやイラクでの戦争で重要な役割を果たしたことが知られている。

8. JTF-2(カナダ)

JTF2 | Canadian Special Operations

 カナダ統合軍全部隊からの志願兵によって構成されるのが、世界有数の実力を誇る特殊部隊、統合タスクフォース2(JTF-2)だ。アフガニスタン、ハイチ、イラクなど、世界各地の紛争で経験を積んできた対テロ部隊である。

 強さの秘訣は、さまざまな地形や状況を想定した多様な訓練だが、もう1つ組織構成の妙もある。実戦を担う攻撃部隊と、支援に特化した部隊の2部隊で構成されているのだ。作戦の多くは機密事項だが、アルカイダ、タリバン、イスラム国といったテロリストとの戦いに関与していたとみられている。

7. JW GROM(ポーランド)

JW GROM || Pride of Poland

 共産党の伝統から脱却するため、西側の特殊部隊をモデルにして1990年に設立されたポーランドの特殊部隊。実際、最初に訓練を担当したのは、米デルタフォースと英SASから派遣された専門家だった。

 従来のような軍と連携した攻撃作戦だけでなく、対テロ戦や大使館などの警備といったさまざまな状況を想定して訓練されている。2003年のイラク侵攻作戦に参加しており、噂によると、現在も対タリバン部隊としてアフガニスタンに駐屯しているようだ。

6. EKOコブラ(オーストリア)

Eko Cobra (2017) | Austrian Special Police Forces

 ロシアの アルファ部隊と同じく、EKOコブラもミュンヘン・オリンピック事件を受けて1978年に設立された対テロ特殊部隊だ。ほかの部隊と違って軍属ではなく、オーストラリア警察の特殊部隊として内務省の指揮下にある。

 その実績の中で特筆すべきは、1996年に起きたハイジャック事件でのものだ。ナイジェリア人の武装グループがアエロフロート・ロシア航空の旅客機ハイジャックを試みたが、犯人護送のために同機に乗っていたEKOコブラ隊員4名が、速やかにこれを制圧。飛行中でありながらハイジャック事件を解決してしまった特殊部隊は、EKOコブラだけだ。

5. 雪豹突撃部隊(中国)

中国武警雪豹突击队曝光训练现场

 機密性が高く、詳しいことは不明だが、断片的な情報から世界有数の実力を有しているだろうと推測されている。2008年の北京オリンピックで北京市内の警備にあたっていた部隊としても知られる。

 オリンピック閉会後も中国警察の特殊部隊として存在し、現在は主に政府高官警護の任についている。その実行能力の全貌は明らかではないが、中国西部で起きた暴動の鎮圧に派遣されていたようだ。

4. GSG-9(ドイツ)

GSG 9 | German Special forces / Grenzschutzgruppe 9

 GSF-9もミュンヘン・オリンピック後に組織された連邦警察の精鋭部隊だ。陸海空のいずれかに特化した30人編成の3部隊構成で発足し、現在もこの体制が維持されている。

 最初に歴史の表舞台に登場したのは、1977年に起きたルフトハンザ航空機ハイジャック事件でのこと。

 ドイツ赤軍のメンバーなど、服役囚13名の釈放を要求する犯人グループは、パイロット1名を殺害し、副パイロットにソマリアへ向かうよう脅迫。

 GSG-9が直ちに出動し、ソマリア軍と協力しながら、数時間のうちにこれを鎮圧。人質全員を無事救出した。

3. GIGN(フランス)

GIGN – French Gendarmerie Elite Unit

 国家憲兵隊治安介入部隊(GIGN)もまたミュンヘン・オリンピック事件がきっかけで組織されたが特殊部隊だが、実際の任務は当時想定された人質救出作戦などよりもずっと幅広い。

 主な任務は、対テロ戦、安全保障上の脅威の監視、偵察、人質救出、対組織犯罪など。1974年の発足以来、フランス国内外の人質救出作戦や対テロ作戦を成功させてきた。ほかの部隊と同様、機密性が高く詳細は不明だが、世界有数の特殊部隊として、他国の特殊部隊訓練にも招かれているようだ。

2. ネイビーシールズ(アメリカ)

Navy SEALs

 圧倒的な資金力ゆえにアメリカにはさまざまな特殊部隊が存在するが、中でも最強とされるのがこのNavy SEALsだ。隊員は米軍でも精鋭揃いの部隊からのみ募集される。

 史上もっとも成功したと評価される作戦を遂行してきたSEALsの強さの秘密は、あらゆる地形に対応するための過酷な訓練にある。

 小部隊で展開し、敵勢力圏内での情報収集、破壊工作、暗殺といった任務にあたる。世界中で数多くの戦果をあげてきたが、その白眉は2011年のウサマ・ビン・ラディン暗殺作戦だろう。

1. SAS(イギリス)

Inside the SAS | Creating the Elite Soldier

 SASはイギリスの特殊空挺部隊のこと。その起源は第二次世界大戦にまでさかのぼり、補給が受けられない敵勢力圏内で作戦を実行する部隊として、まず北アフリカの戦場に投入された。

 世界初の特殊部隊としても知られており、現在世界各国が保有する特殊部隊は多かれ少なかれ、このSASをモデルとしている。

 歴史が長いだけに経験も豊富。ボルネオの密林、アフガニスタンの砂漠、フォークランド諸島の砂浜、ベトナムの湿地帯、ヨーロッパアルプスの山岳地帯など、さまざまな地形で作戦行動を行なってきた。だが特に長く、過酷だったのは北アイルランド地域紛争での戦いである。

References:The World’s Most Elite Special Forces – Toptenz.net / written by hiroching / edited by parumo

追記:(2021/07/14)本文を一部訂正して再送します。

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この記事へのコメント 40件

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  1. 口だけは達者なトーシローばかりよく揃えたもんですな

    • -10
    1. ※2
      元グリーンベレーの俺に……グリーンベレーはどこ?

      • +2
    2. ※2
      「見て来いカルロ!」

      このセリフ、仲間内ではシュワルツェネッガーを召喚するかもしれないので危険とされていますw

      • +1
    1. ※3
      時代が進めば、科学忍者隊ガッチャマンなのだろうか・・・。

      • 評価
    2. ※3
      そういえば、エールフランスのハイジャック事件で
      アルジェリア側が投入しようとしていた特殊部隊なんかも、
      何故か「ニンジャ(Ninja)」という名前だったな。

      他にも、覆面機密部隊をニンジャと呼称してる国や団体は
      いくつかあるようで、なんか忍者映画のイメージとかのせいか、
      スーパーマンばりにすごく誇張されて誤解されている日本語ワードな気がする。

      • +1
  2. カナダのJTFの解説が次のポーランド軍グロムと重複してるけど。あとスウェーデンの特殊部隊はグロッグマンじゃなくてフロッグマンじゃないの?

    • 評価
  3. 日本には……負号部隊があるじゃないか……(SCP脳)

    • +1
    1. >>5
      そこは敢えて防衛省情報本部外局-国家高脅威情報収集委員会(NIGHT)-日本特異例報告(JAR)の実働部隊を上げたいね。

      • +1
  4. 彼らは任務を忠実に遂行するだけなので
    非情なのは命令を下すその国です

    • +10
  5. 8位のITF-2に関する説明文が7位の JW GROMのものと同一文になってますよ

    • +1
  6. SASって発足当初二連隊だか三連隊だかしかいないのに連隊番号3桁だったとか、通信不可の野外訓練中に迷子になってたどり着いたモーテルの公衆電話から小銭で基地に連絡とってピックアップされたとか、って言うエピソードをどっかで読んだ覚えが

    • 評価
    1. ※11
      SASの発足当時の名称はSAS旅団L分遣隊だし、戦後の再編から現在まで続く正式名称は第22SAS連隊だから別の何かと間違えてるんじゃ?

      • 評価
    2. ※11
      出かける時は忘れずに~
      無線がダメになって、アメックスで電話する戦争映画のタイトルが思出せない・・・

      • 評価
      1. ※26
        ハートブレイク・リッジだね。
        カード払いの国際電話で支援要請するシーンは、実際のグレナダ侵攻作戦での出来事らしいです。

        • 評価
  7. 全員の顔にモザイク処理してるあたり、SASはガチなんだろうなと。
    いやどこもガチだとは思うけど

    • +6
    1. >>13
      せやね、あと冬季戦技教育隊(対ロシア)、対馬警備隊(対中朝)などなど実はいろいろいるで

      • 評価
  8. ロシアの「アルファ部隊」はウクライナやベラルーシの独立時に現地の支部に駐屯してた部隊がそのままウクライナ・ベラルーシに組み込まれ両国の保安庁に所属する特殊部隊になっているので
    それぞれの国のアルファ部隊が親戚のようなものというのが面白い

    • +2
  9. ミュンヘンオリンピック云々が何なのか知らなかったんだけど、結成の契機になりすぎで興味わいたのでぐぐってきます

    • +1
    1. ※18
      その事件は、衝撃の瞬間で取り上げられているよ。
      探せば動画も有るよ。

      ※24
      誘拐された外交官の一人がやられたからだっけ?

      • 評価
  10. オーストリアのコブラの指揮官は、やっぱり普段から覆面被って生活してたり、語尾が「~でおじゃる」だったり、命令の最後に「コ~ブラァ~ッ!!」と絶叫したりするんだろうか

    それはそうと、SBSをお手本にした部隊は出てくるのに、SBSそのものは出てこないんだ…

    • -1
  11. フロッグマンはデンマークだけではなく各国の海軍特殊部隊はみんなフロッグマンと言いますよ。シールズもSBSもフロッグマンなのです。あとSASの映像はイギリスのSASではなく、ニュージーランドのSAS(NZSAS)の映像ですね。

    • +3
  12. 災害救助なら日本も十分頼りになるがこの手のは矢っ張り上がって来ないわな
    それで済む御国柄なのが有り難い

    • +5
    1. ※23
      海上自衛隊に「特別警備隊」が、陸上自衛隊には「特殊作戦群」ってのがあるようですよ。たぶんニュースとかでは覆面で写されてると思います。隊員がヒマなまま定年を迎えられる社会だといいなと思ってます。

      • +1
  13. アルファ部隊は1985年のソ連外交官誘拐事件にて、実行犯のテロリストグループの関係者を突き止めるとこれを拉致し、その首を切断してついでに切断した息子スティックを口に突っ込んで犯人が指定した交渉場所に晒した
    テロリストよりエグい

    • +5
  14. 日本にも新たな特殊部隊がほしいな。名前はズバリ「FUJIYAMA」。全てが謎につつまれた国籍不明の最強部隊。なんの頭文字をあつめたかは不明。

    • -5
  15. 選抜テストで羊の内蔵と血がどっぷり溜まったバケツに顔を突っ込まされる、ってSASだっけ?

    • 評価
  16. いまだに活動実態が謎に包まれてる陸自の特戦群…

    • 評価
  17. 若い時の
    ブルック・シールズは
    時空を超えて最強だった。

    • -1
  18. 南アフリカ国防軍のRecces(特殊部隊旅団)も知名度無いけど知る人ぞ知るヤバい部隊だったりする。

    • 評価
  19. ぬぬ?頑固で有名な英国が作った「高価な棍棒」との誉れ高い欠陥アサルトライフルL85
    これを英国特殊部隊が使っていない!?

    と不思議に思ってwiki見たらSASはさっさとL85を見切っちゃってたのね・・・

    • 評価
    1. ISAはランキングなしかー。USSOCOMの懐刀だけど、名前コロコロ変えて活動を秘匿してるからしゃあないかね

      >>41
      M16のライセンスモデル使うことになっても、部隊自体には金がないもんで擲弾等は他の部隊からちょろまかしたり、「米軍の奴ら装備もメシも充実してていいよなー」ってなってたんだってさ
      アンディ・マクナブやクリス・ライアンの著書で湾岸戦争時の事情読めるよ

      • 評価
  20. 実戦経験ならオーストラリアSASも忘れないでね

    • 評価
  21. 元ネイビーシールズのミスターボーリンが語るケイブダイビングのお話が大好きです。あんな感じのストーリーフォーマットチャンネルこの国でも流行ってほしい。

    • 評価
  22. 元ネイビーシールズのミスターボーリンが語るケイブダイビングのお話が大好きです。あんな感じのストーリーフォーマットチャンネルがこの国でも流行ってほしい。

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