メインコンテンツにスキップ

1960年代にフランスが行った核実験のしっぺ返しか?放射線を含んだサハラ砂漠の砂塵で赤く染まる

記事の本文にスキップ

26件のコメントを見る

(著) (編集)

公開:

この画像を大きなサイズで見る
Advertisement

 アフリカ北部から北に向かって吹く強い季節風によって、サハラ砂漠から飛ばされた砂塵によりフランスの街は赤く染まった。だがそれだけではない。フランスの西部地域放射線管理協会(ACRO)の放射線量モニター分析結果によると、砂塵は放射線物質も運んでいるという。

 人体には影響はないレベルとされているとはいえ、海を越えてフランスにまで到達しているこの放射線だが、これはかつてフランスがサハラ砂漠で行った核実験によるもので、因果応報とも言える皮肉な結果となったようだ。

サハラ砂漠で行ったフランスの核実験のつけ

 西部地域放射線管理協会(ACRO)によると、この放射線物質は、フランスの支配に対するアルジェリアの独立戦争中の1960年2月13日、サハラ砂漠内のアルジェリア中部で行なわれたフランス初の原子爆弾による核実験によるものだという。

 この核実験は、「ジェルボアーズ・ブルー」(青いトビネズミの意)というコードネームがつけられている。

 皮肉にも、核爆発で生じた核分裂生成物質セシウム137がフランスに舞い戻ってきたのだ。

 ACROは、フランスとスイスの国境近くのジュラで、最近飛んできたサハラ砂漠の砂を採取して分析してみた。

 この分析結果をベースに、広範囲における蓄積量を見積もってみると、1平方キロあたり8万ベクレルのセシウム137が存在すると推定されるという。

 遥かに離れた場所での核爆発から60年もたってなお、いまだに放射線がまき散らされていることを考えると、フランスのせいでサハラ砂漠がいかに長い間、放射性物質に汚染されてしまっていたかを思い知らされる。

Signals from the sky! Huge dust storm turns the sky of France to red color ! Lyon

 スペイン、カナリア諸島にあるラグーナ大学のペドロ・サラザール=カルバロ氏はこう語る。

カナリア諸島では、サラハ砂漠から飛んできた砂はカリマと呼ばれます。この砂には放射性物質、カリウム40とセシウム137が含まれていることがあります。カリウム40は、鉱物の中に自然に存在するものですが、セシウム137はフランスの核実験によるものです

フランスの核実験「ジェルボアーズ・ブルー」

放射性物質を帯びた砂漠の砂の影響は?

 2020年に、空港が閉鎖され、大勢の乗客が足止めをくらうほどの強い砂嵐が吹いた。カルバロ氏の研究所は、この嵐で飛んできた砂の中に存在する放射性物質のレベルについての研究を発表した。そのとき、カリウム40とセシウム137の値が高かったことがわかった。

 カルバロ氏は、このレベルなら安全だとしているが、研究室は引き続き数値の観測を続け、原子力安全委員会に報告している。今のところ、チェルノブイリのような、危険なレベルの放射性物質は検出されていない。

私たちは、実際に普段の生活の中で放射線物質にさらされていますが、もっとも多いのは、土壌から自然に放出される天然のラドンです。

肺ガンの8~14%は、特に地下や閉鎖された空間で吸い込むラドンガスのせいだと推測されています

 西ヨーロッパは現在、サハラ砂漠ダストの真っただ中にあり、今シーズンは少なくとも3回は発生している。

 地中海を渡ってきたかなり厚い塵の雲が、スペイン、フランス、イギリス、ドイツなどにかけてかかっていて、泥の雨が降ると言われている。

 また砂嵐が猛威を振るえば、アルジェリア国内にも影響を及ぼし、1960年にフランスの核実験が行われた現場から、またしてもセシウム137をヨーロッパへもたらすことになりそうだ。

 フランスに里帰りした核実験「ジェルボアーズ・ブルー」の名残は、まさに因果応報となり、いつまでも消えない核実験の残滓を思い出させるものとなるだろう。

References:euronews/ written by konohazuku / edited by parumo

📌 広告の下にスタッフ厳選「あわせて読みたい」を掲載中

この記事へのコメント 26件

コメントを書く

  1. おフランス産のチーズとかも数年あかんかもわからんね。

    • +3
  2. なおさら砂漠だから雨やらで移動せずにそのままなのか

    • +5
  3. 今年は何で世界的に砂が舞ってるんですかね?

    • +2
  4. 強い季節風で運ばれてきたんだから、1960年から現在まで何度もあったんじゃないの?
    今更チーズを気にする必要も無いような

    • +6
    1. ※5
      しかし日本の、お茶から削り節に至るまで
      難癖してくる国だからねフランスって奴は。
      お手本というものを見せてもらわなきゃいけない。

      • +10
  5. アメリカ「やっぱ核実験やるなら海に限るわ」

    • -1
  6. 植民地のことをなんとも思ってない非人道的行為だな
    これが自称人権先進国wの欧米の本心

    • +12
    1. >>7
      博愛主義だの人道主義だのは結局業の深さを隠すためのオシロイだからね

      • +7
  7. 天気図を見よ。気流はフランスを避けてる 神様ありがとう!

    • -1
  8. 何も見えん 地獄だ・・ たそがれぇ~ 

    • 評価
  9. っていうか
    >肺ガンの8~14%は、特に地下や閉鎖された空間で吸い込むラドンガスのせいだと推測されています
    これに驚いたわ。
    けっこう確率高いな

    • +3
  10. そして中国の核実験場のゴビ砂漠の黄砂を毎年浴びる日本。

    • +5
  11. 水爆含めるとフランスイギリスアメリカは
    競うようにやっていたからな
    別にフランスだけの問題でもないと思うけどね

    • +1
  12. フランスに到達する間に他の国にも放射能入りの黄砂を振り撒いているのでは?
    他の国は核実験してないのにね

    • +6
  13. ガイガーカウンターがチキチキ言いそうなヤバイ空の色だな

    • +1
  14. なんか植民地だの核実験は海だのコメントあるけど
    アルジェリア紛争中にもやってるから単なる核実験じゃなくて示威行為の意味合いもあるよ

    • +1
  15. フランス在住者「なんだろう、こっちに飛んでくるのやめてもらっていいですか」

    • 評価

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

自然・廃墟・宇宙

自然・廃墟・宇宙についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

動画

動画についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

最新記事

最新記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。