
ピットプルと盲目のニワトリの友情物語 image credit:Christa Hubbard
アメリカのアリゾナ州に住む一家に飼われているペットのニワトリは、感染症が原因で視力を失ってしまった。
家族はニワトリが快適に暮らせるよう一致団結してサポートしているが、飼い主のピットブル犬は特にニワトリを気にかけていた。自ら、ニワトリ専用の盲導犬となり、常にニワトリに寄り添い、危険のないよう守っていた。
だが悲しいことにピットブルは先にこの世を去ってしまう。親友を亡くし元気がなくなってしまったニワトリをなんとかしてあげたい。そこで家族は新たにピットブル2匹を迎え入れることとなる。
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視力を失ったニワトリをサポートした先代ピットブル
アリゾナ州マリコパ郡フェニックスに住むクリスタ・ハバードさんは、動物好きが高じて、地元の動物救済施設で働いている。
そんなクリスタさんが、生後間もないニワトリを引き取ったのは、もう何年も前のこと。そのニワトリは、ペリと名付けられた。

image credit:Christa Hubbard
ペリは、クリスタさん一家に大切な家族の1員として迎え入れられ、愛情いっぱいに育てられたが、生後6か月目に深刻な感染症を患い、治療を試みたものの回復せず、完全に視力を失ってしまった。
それからは、家族全員でペリのサポートをしながら日常生活を過ごしている。見えないペリのために、家族のスケジュールを調整し、音を立てるラグマットの上に餌のボウルを置いてわかりやすくしたり、特別な寝床を用意してやったり、特大のクッションを与え居心地良く過ごせるようにした。
家族が留守になる時には、ペリ専用のペットシッターを雇い、万全の体制で挑んでいる。

image credit:Christa Hubbard
だがペリには唯一無二の強力な助っ人がいる。3歳の時に家族となったピットブルのタージだ。タージは家に来てすぐにペリと仲良くなり、大親友となった。
ペリの目が見えなくなってからは、ペリを危険から守るようにいつも傍にいて自ら「盲導犬」としての役目を果たしてくれていたのだ。
だが残念なことに、タージはがんを患い、長い闘病の末、2018年7月にこの世を去った。
8年間共にタージと過ごしてきたペリは、タージがいなくなったことに気付き、極端に元気がなくなり、落ち込んでいる様子を見せた。
タージの役目を引き継いでくれたピットブルのグレイシー
心配したクリスタさん一家は、ペリに元気を取り戻してほしいと新たに2匹のピットブルを養子にした。
先代タージの祈りが届いたのだろうか?すると2匹のピットブルのうち、特にグレイシーがペリを気にかけるようになった。
大切な相棒タージを失って落ち込んでいたペリも、グレイシーと新たな絆を育むようになり、徐々に元気を取り戻していった。

image credit:Christa Hubbard
グレイシーは、まるでタージの役目を引き継ぐかのように、ペリの世話を甲斐甲斐しくしてくれるとクリスタさんは話している。
いつも、グレイシーはペリが必要とするものがちゃんと揃っているか、気にかけてくれているんです。特に、ペリのおもちゃが傍にない時には、探してちゃんとペリの前まで持ってきてくれるんです。
ペリが庭をうろついている時にも、グレイシーは横たわって注意深くペリを見守ってくれています。朝起きても一番にペリの様子を見に行ってくれるんですよ。誰に言われたわけでもないのに、タージがしていたことを、今ではグレイシーがちゃんとしてくれています。
ペリにとっても、今やグレイシーの存在はタージ同様、とても大切なものになった。
ペリを残してこの世を去ったタージの想いをグレイシーは悟ったのだろうか?タージがしたのと同じように、ペリが安全で幸せに暮らせるように、それを守ることを使命としているグレイシー。
ペリのかけがえのないベストフレンドとして、既に強い絆を築き上げたペリとグレイシーの仲良しぶりを、クリスタさんはとても喜んでいる。

image credit:Christa Hubbard
written by Scarlet / edited by parumoあわせて読みたい





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コメント
1. 匿名処理班
ワンちゃん、偉いね
にわとり好きだから感心した
2. 匿名処理班
尊い……
3. 匿名処理班
動物って他の子の不自由さを敏感に察知するよね。
飼い主のクリスタさんの優しさが伝播して新しい犬も優しくなるんだと思う。
4. 匿名処理班
犬と鶏さえわかりあえるのに人類ときたら、、、
5.
6. 匿名処理班
時限爆弾だな
いや、これが本当のチキンレース
7. 匿名処理班
最後の人間のベッドの上じゃないかと思うんだけど。
ウチのシェパなら爪と歯で数時間でビリビリにしちゃうよ。
みんなのワンズはなんでベッドと共存できるのかなー。
8. 匿名処理班
そんな安易に新しいピットブル迎えてだいじょうぶなの?と思ったけど、飼い主さんの目と、犬のやさしさにまちがいはなかったみたい。
それにしてもよくここでも言われるけど、この年齢になるといちいち涙出てくんのね。
9. 匿名処理班
他者を思いやり助け合う気持ちが人間だけのものではないことがよくわかるなぁ
10. 匿名処理班
ピットちゃん細身だな
やっぱりゴツい方がヤバいのかな
11. 匿名処理班
いい話だな〜と読み進んでいたら画像の折れた骨のおもちゃに目が行ってすべてが吹き飛んだ
12. 匿名処理班
もう1匹のピットブルが空気なのだが…
13. 匿名処理班
すまん ヤベーおもちゃが落ちてると思った。
14. 匿名処理班
※11
断固ボーンとして見てますよね?
スティックでは無くて。
15. 匿名処理班
ピットかわいいなあ
16. 匿名処理班
犬に出来て、どうして人間に出来ないんだろう
17. 匿名処理班
2匹目に食べられてしまいましたとさ
というオチを期待した私は汚れている
18. 匿名処理班
こんなに鶏を大事に扱っている人がいるだろうか?
仕事第一の、特に日本人にこういう生き方は
むずかしいだろう。