
米国のレーザー兵器がドローンを追撃
5月22日(現地)、太平洋上に展開する揚陸艦がレーザー兵器でドローンの無力化に成功したと米海軍によって発表された。試射は、サン・アントニオ級ドック輸送揚陸艦「ポートランド(USS Portland, LPD-27)」に搭載された固体レーザー兵器「LWSD(Technology Maturation Laser Weapon System Demonstrator)」によって行われた。
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150キロワット級固体レーザー兵器
「固体レーザー」とは、レーザー媒質として固体材料を利用したレーザーのことで、小さな共振器でも高い出力を得ることができる。公開されたLWSDは、2015年にアメリカ海軍研究局(Office of Naval Research)がノースロップ・グラマン社と5300万ドル(約58億3000万円)の契約を締結して、開発が進められたもの。
出力は150キロワットで、米海軍によると、このクラスの高エネルギー固体レーザーが使用されたのは世界初であるとのことだ。
USS Portland Downs Drone With Laser
ドローンや偵察システムなど、増加する脅威に対抗
LWSDはドローン(UAV)、武装小型船、敵対的諜報・監視・偵察システムといった「増加する脅威」に対抗するために開発されたという。また、中国をはじめとする国家の長距離ミサイルなど、今日では空母に搭載された戦闘機やミサイルの射程を超える兵器すら存在する。レーザー兵器はこうした脅威から軍艦を防衛するためにも利用される。
なお過去には、別のドック輸送揚陸艦に搭載された30キロワット級レーザー兵器の実験が公開されており、さらに陸軍でも独自にレーザー兵器を開発している。
Laser Weapon System (LaWS) demonstration aboard USS Ponce
その陸軍の「IFPC-HEL(Indirect Fires Protection Capability-High Energy Laser)」は、300キロワットの出力を誇り、ロケットや迫撃砲などからの砲撃を迎撃できるそうだ。
References:USS Portland conducts Laser Weapon System Demonstrator Test | Commander, U.S. Pacific Fleet/ written by hiroching / edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
射程短そうだけど、どれくらいなんだろう
2. 匿名処理班
すげえなこいつら未来に生きてんな
3. 匿名処理班
アメリカのレーザー兵器VS細菌兵器の中国
4. 匿名処理班
※1
レーザーが地球の引力に作用されずにどこまでも真っすぐ飛ぶって考えたら、地球の丸みによって影響を受け始める約4.6kmの距離…通称、地平線・水平線の彼方+α位が限界かな?
飛行機とかに搭載すればもっと射程は伸びそうだけど、そうすると電力供給をどうするか…
5. 匿名処理班
距離による拡散?減衰?はどれぐらいなんだろうね
6. 匿名処理班
霧やら粉塵には弱いけど高速移動する物体に照準合わせるのは得意そうやな。
点で当てなくてはいけないミサイル系迎撃システムに比べて近距離ならメリット多そう。
7. 匿名処理班
150kWって、凄いんでしょ。
光速で届くから、狙えば当たる。
8. 匿名処理班
射程がどれくらいか? という考え方が、そもそも違うと思う。
遠くなれば光が分散して威力(エネルギー?)落ちるだけで、スピードも到達距離もかわらないもんね。銃にそなえつけるレーザーサイトみたいなのが殺傷能力をもっているって考えたら、恐ろしいな。手足胴体も一瞬で焼き切られてしまうのだろうか。
9.
10. 匿名処理班
ミサイルより実用射程は短いよ。
ピンポン玉にシャーペンの芯乗っけりゃ分かる。
11. 匿名処理班
宇宙空間ならまだしも、気象条件とか反射塗料の対抗策とか考えると、意外と直ぐポシャリそう。
12. 匿名処理班
む せ る
13. 匿名処理班
コンビニのレンジ1000個分くらいの出力か
14. 匿名処理班
単一発信器だと設備の関係で出力上限難しそうだけどさ…
複眼とか数台使って数状のレーザーを集約させる方法なら、一瞬で灰に出来たりもするんだろうか…
15. 匿名処理班
※4
衛星に搭載して太陽光で発蓄電、宇宙空間から発射というのはどうでしょう?
16. 匿名処理班
>>1
煙幕バリアー!で逃げ切れるかな。
1/10でも発射元に返せれば観測機器とかめちゃくちゃにできるし、対レーザー装備も夢があるな…
17. 匿名処理班
射撃後のドローン「では、これにてドロンさせて頂きます」
18. 匿名処理班
金をかけまくった大人の武器って感じ
19. 匿名工作員
※15
SOLか…
大気と雲も全部プラズマ化するくらいの出力があればいけるかも
20. 匿名処理班
※8
レーザー銃だと焼き切られるだろうけど艦船搭載のレーザー砲が
人体に当たったら体液が瞬時に蒸発、水蒸気爆発で体躯が四散じゃね
21. 匿名処理班
これって、雨日にドローン飛ばせよくない?それに射程長すぎると、水平射撃したとき無関係などこかの誰かが焦げてそうで恐いわ。
22. 匿名処理班
対空レーザー砲か…波動砲や超重力砲の開発までもうちょっとかかるかな(笑)
しかしドローン破壊ってちょっとショボいよな
氷山ぐらいはぶっ飛ばして欲しかった
🔫(ーー;)
23. 匿名処理班
雨も日には使えないけどなw
24. 匿名処理班
よくわからないんだけど、それってつまり焼くの?
25. 匿名処理班
砲弾やミサイルと比べれば一発のあたりのコストはすごい安そう
自爆特攻してくるドローン撃退するには最適解なのでは
26. 匿名処理班
Oh,イーチロー、スゴイレーザービームネ
27. 匿名処理班
>>5
使う波長によると思うよ。雨の日や煙幕での散乱も同じ。でも参考資料をちょこっと読んでみたけど機密なのか波長の情報は見つからなかった。
赤外領域にある大気の窓と呼ばれる波長帯のレーザーなら減衰も少なく実用的だと思うよ。
この波長域はこれまで使えるコンパクトな光源があまりなかったけど、軍用にも耐える発光デバイスがようやく出来てきたということなのかもしれない
28. 匿名処理班
下の動画は2014年のXN-1 LaWSで33kwクラスで有効射程は1.2km
実用兵器として2021年までに配備を進めるといっていたHELIOSが60kwクラスで有効射程1.6km
今回の150kwクラスで有効射程は5km程度と予想されていた
米国防総省はレーザー砲による対艦ミサイルの実用的な迎撃には300kWの出力が必要とのこと
(ちなみにCIWSの有効射程2kmくらい)
海面からイージス艦のマストてっぺんまでの高さが25〜30mで、水面から20mの高さで見た水平線が16km
対ドローンだとしても5kmだとまだ短そうだ
29. 匿名処理班
有効射程距離内なら 発射と着弾がほぼ同時ってのは
移動目標を迎撃するなら最適な性能だと思うが
動画を見ると ソコソコの時間を照射し続けなきゃいけないっぽいし
ガチガチの装甲目標や 運動エネルギー兵器の迎撃には不向きっぽい
30.
31.
32. 匿名処理班
怖すぎる
33. 匿名処理班
固体レーザーの利点は、以外にも「発射経費が安い」こと。
もちろん本体価格は超高額だろうけど、一発の経費は安いんだってさ。
34. 匿名処理班
射程の話してるけどこれ近接防御用でしょ?
ミサイルとかUAVを迎撃するためのもんじゃないの
35. 匿名処理班
鏡で防げる?
36. 匿名処理班
射程が伸びたら伸びたでより正確に狙う技術が必要になるしなぁ
37. 匿名処理班
※15
アメリカ以外が持ったら、世界が焦土と化しそう
38. 匿名処理班
ほぼ偏差射撃しなくていいもんなぁ……
連射できるんならそれこそソリッドな兵器は近づけなくなるな
39. 匿名処理班
ジャミングもあるけど個別に対応できるからこういうのも必要なんだろうな
40. 匿名処理班
ミラーマンには無意味
41. 匿名処理班
間違って目に入っちゃったら眩しそう
42. 匿名処理班
※15
レーザー装置は
・大きな電力が必要(太陽電池には荷が重い)
・発振器が発熱するので冷却装置がデカくなる
・宇宙空間は放熱が難しい(対流と伝導が無く放射のみ)
等、地球上での実用化より意外と厄介です。
43. 匿名処理班
お値段的にはどうなんかね
一発射つ電力にかかる費用ってどのくらいなのだろう
44. 匿名処理班
※4
たぶん角度や射角の話じゃなくて
大気の塵や水蒸気で散乱・減衰されて
有効な威力を保持出来なくなる距離の方を気にしてるんだと思う
45. 匿名処理班
迎撃用として期待してる。
既存の核兵器がゴミ同然の物になるくらいまで詰めていってほしい。
46. 匿名処理班
市街地戦とかだと実体弾の方が良さそう
47. 匿名処理班
ラッパの音が聞こえてきた
48. 匿名処理班
>>11
SDI計画はポシャった。
49. 匿名処理班
※38
砲台は高くとも、発射コストが安いって話と合わせると、
防衛に向いているのかもね。
「弾幕を張れ」のかわりに、「レーザーを張れ」の世界になるのかも。
50. 匿名処理班
近接防御用だろ
今まで12.7mmとか20mmでやってたところをカバーするんじゃない
51. 匿名処理班
ドク「0.00015ジゴワット!なんということだ!」