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冥王星の地下に凍らない海が?生命存在の可能性が示唆される(米研究)

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(著) (編集)

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 NASAの無人探査機、ニューホライズンズくんの活躍のおかげで、さらなる冥王星の神秘が明らかになりつつある。最新の調査によると、冥王星の地下には海が存在し、生命が潜んでいる可能性も捨て切れないそうだ。

 冥王星は、必ずしも生命の発見が期待される有力な候補ではない。それでも「あり得ない」とは言い切れない。太陽と地球の距離の40倍も太陽から離れているにもかかわらず、冥王星には46億年前に形成されたときの名残である放射熱があり、それは液体の水を宿すには十分なものだ。

 その岩石からは大量の熱が発生し、数百キロもある分厚い氷がおあつらえの断熱材として機能する。したがって地下深くに海があったとしてもそれほど驚くには当たらない。

冥王星、スプートニク平原の地形調査

 2015年7月にNASAニューホライズンズが冥王星をフライバイした。最新の調査では、このとき取得したデータを用いて、スプートニク平原というハート形の地域が形成された経緯について調査が進められた。

 その結果、ここは40億年以上前にカイパーベルトの天体が冥王星に衝突したことで形成されたことが判明した。

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アンモニアを含んだ凍らない海

 このとき地下の海が巨大クレーターの崩壊によって持ち上げられ、穴を満たしていた表面の窒素の氷と合わさり、冥王星の軸を傾けたという。

 これが自転にまで影響し、地殻の張力を変え亀裂を作り出した。しかし窒素の氷が地球の氷河のように流れるのならば、海の上昇はいつまでも続かない。

 隠された海の存在を指し示しているのはこれである。水に十分なアンモニアが含まれていれば不凍液として働き、マイナス98度という低温下でも液体のまま残ると推測される。

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 そのアンモニアは冥王星最大の衛星カロンや小さな衛星の一つから発見されている。冥王星の内部に存在することもほぼ間違いないという。

 アンモニアは不凍液として作用するため、液体の海の存在はさらに意外でも何でもなくなる。

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ニュー・ホライズンズからのデータ。画像上部の青い部分の深部には、塩分やアンモニアを含んだ海の存在を示唆している

海の存在を確定させるためにはさらなる調査が必要

 このように地下に海が存在する可能性が示唆されるものの、きちんとその存在を確認するには、重力測定か地下レーダー探測が必要である。実施するためにはどちらも将来的なミッションを待たなければならない。

 専門家は、この有毒で冷たく、塩分やアンモニアをたっぷり含んだ海のことを”シロップ”のようなものと表現する。

 魚はおろか細菌も住めるような場所ではない。しかし土星の衛星タイタンにあるメタンの海のように、地球とは性質を異にする冷たい液体の中にまったく新しい生命が存在しないとは言い切れないようだ。

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冥王星のハート型の盆地は、おそらく現在位置の北西に強烈な隕石の衝突があり形成されたと考えられる。これによって現在の赤道付近にまで移動した。

 本研究の中心人物であるワシントン大学のウィリアム・マッキノン(William McKinnon)教授は、「生命は様々なものに耐えることができます。大量の塩分、極端な寒さ、極端な熱などだって耐えられます。ですが海の氷結を防いでいる冥王星のアンモニアに耐えられるとは思えません」と話す。

 しかしアンモニアの存在は生命にとって悪いことだけではない。地球では、土壌の微生物が窒素をアンモニアに固着させるが、これはDNAやたんぱく質などの生成にとって重要な働きをしている。

 「完全に氷で覆われた海ならば、極めて原始的な生命が存在するかもしれません」とマッキノン教授は推測する。

New Horizons’ Extreme Close-Up of Pluto’s Surface (no audio)

via:source.wustl.edu/ written hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 33件

コメントを書く

  1. 此の探査機の名前、中学の時の英語の教科書と同じなんだよな、真面目に勉強してれば 此の記事も原文で読めたのに、

    • +7
    1. ※1
      ケンとクミの顔を改造するのが使命だった
      よって英語の成績は最低だった

      • +3
  2. 宇宙の話は壮大すぎて99%理解できない。
    でも好き。

    • +12
  3. また予算クレクレ発見かと思ったが
    コレはガチっぽいのか

    • -2
  4. 地球みたいに宇宙にむき出しの海より地下深くにある海のほうが隕石や放射線の影響も少なく、むしろ生物の発生に好都合かもしれない

    • +8
  5. 宇宙における生命存在の可能性ってたんぱく質が維持できるかどうかがすべてって感じだけど、たんぱく質に依らない生命って絶対に無理なのかな。

    • +3
    1. ※5
      これ、地球上の生命体が住める環境=生物がいる環境 はやめてほしい。

      • 評価
    2. ※5
      地球の常識を宇宙にまで広げても意味無いからねぇ。
      とりあえず地球の生命誕生がどうして起きたのか研究して
      それを再現できない事には先には進めないでしょう。

      • +1
    3. ※5 ※14
      地球に住んでいる生命の基本的な性質として、たんぱく質(アミノ酸)が必要な理由としては、アミノ酸からエネルギーの供給がおこなえるから。
      アミノ酸は色々あるのだけど、不可欠な元素として炭素が必要なのだ。炭素の化学的性質にエネルギーを蓄えやすいというのがあって、それがアミノ酸のエネルギー供給能力の礎になっているのだ。
      また炭素は二酸化炭素の形で水に溶けたり大気中に存在したりできるので、そこをもとに植物性プランクトンが存在できる&そこから食物連鎖が始まる。
      あらゆる元素を探してみても、炭素に匹敵するくらいエネルギーを原子内に蓄えられる元素が他にないため、生命というとどうしても地球型の生命体しか、原理的に発生できないことになってしまうのですよ。いまのところ。
      もちろん、生命に関して全く新しい枠組みができれば、その限りではないよ。
      個人的にはそんなびっくりするような発見があることを期待しているよ。

      • +1
    1. ※6
      海中に反射衛星砲な。あと遊星爆弾製造中にて。

      • +2
  6. スプートニクってイギリスのSUNや日本の東スポなみにトンデモニュース出してるんだけど

    • 評価
  7. 冥王星はほぼ二重惑星だからかなりの潮汐力が働く
    それが原因で地殻が活動してるんじゃないか?

    • +3
  8. 宇宙の何処かにダライアス級の巨大魚が実在しててほしいな

    • +1
  9. 酸素も無く、光も届かず、有毒ガスが充満し、高温高圧という極限状況下で我々のご先祖様が誕生したって説があるくらいなのに、生命体のいそうな星の条件が厳しすぎる気がするわ
    人間が生命体と認識できる程度の有機物なら、案外そこら中にいるのかもしれん

    • +3
  10. つまり冥王星の地下にはションベンくせぇガキがいるかもしれないということか!!

    • 評価
  11. それにしても冥王星の調査にニューホライズンズ「新たなる地平線」、火星探査にキュリオシティ「好奇心」って、毎回洒落た名前つけるの、なんか好きだ。

    • +2
  12. いつも疑問に思うのは、「生命が存在するかしないか」を語る時に存在しない理由として水や酸素がないからという”地球型の生命”が生存できない条件だから・・・というもの。
    地球型じゃない生命ってのは、存在し得ないものなのか?
    生命ってモノの定義によるんだろうけど、想像を絶するような高温・高圧かつ硫化硫黄をあたかも酸素のように利用する「生物」なんて、この地球上でさえ発見されたのはごく最近のことだっていうのに。

    • +4
  13. いつか宇宙の外来種とか繁殖するようになったら笑う

    • 評価
  14. 生命がいるかどうかはともかくとして、とりあえず海があれば、我々人類が宇宙開拓で必要になる酸素と水、宇宙船の燃料の素は手に入るな。

    • +1
  15. 冥王星さんは惑星で良いと思います
    かわいそうです・・・(;ω;)

    • +1
  16. アンモニアの海か…ロマン感じる反面臭そうだと思ってしまった

    • +1
  17. 地球の遥か地下には海よりも多い水が見つかったとか…
    その水にも何か見知らぬ生物がいるかもよ?

    • 評価
  18. 正直直接調べられたわけじゃなく観測からの地球の常識での予測だからな。
    地球の常識がどこまで通用するのか不明だし間違ってる可能性の方が高い
    結局は最低限その星に無人探査機が降りないとわからんわな

    • +2
  19. 水と生命の関連は地球の上の話であって
    水があれば生命があるというのは疑わしい、可能性の話であっても単純化しすぎです。

    • -1
  20. 逆貼りしてるだけのダーウィン、ガリレオ気取りみるとなんか人の浅はかさにがっかりするからやめてほしい

    • -1
    1. ※29
      まず水というものが太陽系の中でいかに特異な代物か知るべき、地球が水というものすごく特異な性質のもので覆われてることがもう凄いの、当然のように水があるところに生まれ育ってるからピンとこないんだろうけど、よ~く考えてみて?いかに地球が異様な星なのかを他にあるかい?太陽系っていうミニマム~な領域に絞り込んでもかなり特殊な存在だ
      そこに我々もふくめて多種多様な生き物がいて文化まで育んでいるわけだ
      水という特異なものを持たない星にそれがあるか?

      • 評価
  21. NASA嘘ばかり言うよな?
    あ、アメカスは嘘つきやったな。

    • 評価
  22. アンモニアで呼吸して酸素を毒物として代謝する生物がいたら、アンモニアは無臭で酸素は激臭と感じるのかもしれないなと思った。

    • -1
  23. ていうかヤマト(旧作)ほぼ想像通りやんけ。
    表面地表部は凍ってるし。

    • 評価

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