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鉛中毒は人をより暴力的にする可能性がある(米研究)

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(著)

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 鉛は赤血球の中に存在するヘモグロビンというタンパク質の働きを阻害する事により、人体に悪影響を及ぼす重金属である事はよく知られている。

 過去の研究によると鉛中毒患者には知能指数低下、神経障害、腎臓障害等が発生する事は確認されていたが、最近の研究で、鉛中毒は犯罪などの「反社会的行動」を誘発する可能性があることがわかったという。

鉛中毒と犯罪率増加の関係

 まず覚えておきたいのは、1990年代アメリカ合衆国で犯罪発生率が40%以上も低下する出来事があった、という事だ。

 当時の人々は、この出来事は警察の取り締まりの強化による功績だと考えていたが。実はここに鉛中毒との意外な関係性があると言われている。

 1973年、経済連携協定により鉛を含むガソリンの販売が禁止された。これにより、空気中の鉛濃度は廃止前と比べて98%も減少した。更に5年後、鉛を含むペンキの使用が禁止された。

 これらの鉛製品廃止運動の結果、70年代以前に生まれた子供と比べて70年代以降の子供は、主に大気中からの鉛の摂取量が低下した事により、幼少期、血液中の鉛含有率が激減していた。

 ボストン大学で博士号を取得した、ローレン・ウルフ博士はこう推測する。

(70年代以降の子供達は)健康な頭脳を持ち、育ったことにより、暴力的・反社会的行動を好まない傾向にあるのだと思います

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via:inhabitat・原文翻訳:riki7119

 専門家の間ではアメリカ合衆国の犯罪発生率の減少は鉛廃止運動により子供たちが健康に育った結果だと考えているが、この説には反論もある。

 評論家の間では「鉛の廃止運動と犯罪率の減少が重なったのは単なる偶然だ」とする声もある。

 評論家らは、「鉛中毒による暴力性は動物実験では見られるが、人間は他の動物と比べてそういった傾向になりにくい」という裏付けがあるのだという。

 事実はどうであれ、こういった関係性が見えてきたのは、とても興味深いものである。

 人間での鉛中毒は鉛含有の水道管、ペンキ、鉛蓄電池、有鉛ガソリン、散弾などとの接触や摂取により発生すると言われている。

 ちなみに日本では、現在、新しい水道管に鉛管が使われることはないそうだ。ガソリンに関しては、過去、鉛化合物をガソリンに混ぜた有鉛ガソリンが広く出回っていたが、無鉛化の動きにより、1980年代後半までに全て無鉛ガソリンに置き換わっている。この無鉛ガソリンが、現在ガソリンスタンドで給油できる「ガソリン」である。

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この記事へのコメント 20件

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  1. 日本でも犯罪発生率は下がっていますね。
    別の要因で犯罪発生率が下がったのか、無鉛化によるものか。

    • +2
  2. なるほどなぁ。どうやらこれは本当に関係がありそうだ。
    反対派の評論家が「鉛中毒による暴力性は動物実験では見られるが、人間は他の動物と比べてそういった傾向になりにくい」って言うけど、これは人体実験出来るようなものでもあるまいし、動物実験で見られたって事は人間にもそのまま通ずると思うんだよなぁ。だって、この動物ってどうせ猿の事でしょ??
    関連性がないっていう裏付けが何なのかとても気になるなぁ・・・。調べてみるか・・・。

    • 評価
  3. 鉛は使いどころが難しい金属だな
    有用性と中毒性が両立してて

    • +1
  4. おしろいに鉛が含まれるから、
    江戸時代の厠の跡を掘ったら鉛が検出されるらしい。
    大奥とか鉛中毒でお互いギスギスしてたとか。
    母親が鉛中毒だし胸までおしろいを塗っていたので、
    大名や将軍家の赤ん坊も鉛中毒だったらしい。

    • +2
  5. なんだっけ?ローマかなんかの皇帝が鉛のグラスで酒を飲むことを好み、それによる鉛中毒で暴君になってた、って話。

    • +7
  6. いつもの統計的相関と実際の因果関係の混同以上のものがあるのかこの記事からは読み取れないなあ。

    • +1
  7. >4>5
    ベートーベンの聴覚障害(鉛汚染されたワインを愛飲)とか
    ジョン・フランクリンの北極探検。(缶詰の鉛汚染)とか
    不幸ですね。
    でも鉛、加工性は抜群です。
    だから汚染を知らない昔の人は多用。
    博物館に行くと鉛細工の多さに驚きます。
    DIYで鋳造できる唯一の金属。
    以前、原型をアルミ箔でカバーして型作って、
    ガスレンジで溶かした釣り用錘を流して成功しました。
    炉とかふいごとか不要。焚き火でできちゃう。

    • +2
  8. 昔のワインは酸っぱかったが、鉛の鍋で煮ると
    甘くなるので、ローマの高貴な人はそれを飲み続けて
    鉛中毒になり、人格が変わっていたらしい。
    鉛は体によくない金属だけど、ものすごい微量必要では
    という説があったけどどうなのかな~

    • +3
  9. ローマにおける鉛の濫用はコメ7にも挙がってるが、私が知ったのは山崎幹夫氏著の「ヒト毒にあう」だったかな。 酸っぱくなったワインも甘くなる魔法の酒盃、の正体だが「サタンの塩」というべきものとか記述してたような…
    評論家を標榜するものたちの「人間は鉛中毒になっても暴力性の~」は、大脳新皮質云々の話になるだろうが「ここで暴力したら職が・・・」とか「官憲にタイーホされる」とかが抑止力になってるだけで、我慢という点で相当ストレスが溜まってるのを無視してるのではないか?

    • +3
  10. 撃たれるほど、凶暴性が増して向かってくると言うことですね。わかります。

    • 評価
  11. セシウムとか最終的に鉛になるんだよな…。

    • +1
  12. …モーツァルトとかの時代に安ワイン古ワインに酢酸鉛?だかを入れるとあら不思議、
    酸っぱさが減り程好い甘味も添加、高級感マシマシだった筈…酒屋ぼろ儲け。
    道理で『決闘は紳士の嗜み』『決闘回数〇〇回の上流紳士』『ピストルとサーベルは紳士のマストアイテム』
    的な奇怪フレーズが出て来る訳だ、あの時代の欧州。酒飲み=鉛中毒=狂暴?
    武蔵・小次郎の時代の日本じゃ在るまいし、剣豪・兵法者がうじゃうじゃいた
    訳でも無いのに矢鱈と決闘決闘、変だと思ったらばナルホドね…

    • 評価
  13. 鉛の量で犯罪が増減するのが事実ならば、倫理道徳などでなんとかしようとする行為は無駄なのかと思ってしまう。

    • 評価
  14. 犯罪者の髪の毛は一般人より鉛が多いらしいからな
    間違いないと思う
    炭鉱の男が気性荒いのこれだな

    • +1
  15. やっぱ神経伝達物質に影響与えるんかね。

    • +1

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