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出血した内臓を泡でブワっと包み込み止血する、DARPAの創傷止血システム

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42件のコメントを見る

(著)

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 米国防総省DARPAは軍隊使用のための新技術開発および研究を行っている機関だが、2010年より開発中の創傷止血システムは画期的ながらも目覚ましい成果をあげているという。傷ついた臓器からの内出血による死亡を防ぐことが目的で開発されたこの創傷止血システムは、負傷者の腹膜に発泡性のある液体を注入し、泡で丸ごと傷口を覆ってしまうというもの。

 先に行われた臨床試験では、致命的な肝臓損傷を受けた負傷者に対し、3時間以内でこの止血システムを投入した場合の生存率は72%となり、この処置を施さなかった場合の生存率8%から大きな飛躍を見せた。

 この止血システムは負傷した兵士を現場で処置できるところに大きな意義がある。これまで、医療機関にから離れた場所で、兵士の内出血を止めることはほぼ不可能に近かった。内臓出血や出血多量が原因で死亡する兵士が多いのもこのためだ。

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via:dvice

原文翻訳:R

 米国防総省の”ゴールデンアワー”の概念がある。これは、「傷を負った兵士は一時間内に医療機関に移動させよ」というものだ。新開発された泡による現地での止血システムは、”ゴールデンアワー”の延長が可能となり、負傷部隊が適切な治療を受けるまでの時間を稼ぐことができる。これにより兵士の生存率を上げることができると期待されている。

 この止血システムが導入されれば、生存可能である負傷兵の最大50%は助かるだろうと予測される。また、その後の処置をする医師達にとっても治療がしやすくなることも証明されている。この泡は傷口からものの1分で簡単に取り除くことができ、また痕跡もほとんど残さないという。

 DARPAはこの泡を開発したArsenal Medicalに約13億円の、フェーズⅡ(第Ⅱ相試験。比較的軽度な少数例の患者に対して有効性や安全性等を検討する試験)の契約を与えた。次のステップは試作品の製造とFDA(アメリカ食品医薬品局)の認可だという。

 軍事利用から民間へと応用された技術は様々な分野で生かされているが、この技術も被災地や事件、事故などに生かされば、かなりの人の命が救えるかもしれないね。

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この記事へのコメント 42件

コメントを書く

  1. 傷口にスプレーする絆創膏の内臓版みたいなものか

    • +7
  2. ゴールデンアワーだから泡という発想に至ったわけですね

    • +1
  3. これは素晴らしい(^▽^)
    こう言う技術はすぐ民間で使用できる
    ようにして欲しいですね。
    埋もれた技術にすんなよ(▽□▽)

    • +8
  4. いつかAEDみたいに誰でも使えるようになったらいいな

    • +2
  5. 軍事の面白いところは、人を殺す技術を精力的に開発する一方で、人を生かす技術も精力的に行われていることだ。
    最近の仮設野戦病院とか、そこらのチンケな町病院よりよっぽど設備整っているものもあり、医薬品の分野でも軍事から民間に転用されたものも多い。
    ちなみに誰もが一度は使ったことがある瞬間接着剤は、野戦病院で負傷者の傷口を迅速にふさぐために開発されたとされる(どおりで部品同士はすぐくっつかないのに、指同士はすぐくっつくわけである)。

    • +18
  6. なるほど、体内バンソウコウですか!

    • +1
  7. そういや、キズアワワってあったね

    • 評価
  8. DAPRAは指を再生させてしまう妖精の粉を
    パワーアップさせて筋肉再生させてるからな
    この技術力をもっと広く使ってほしいわ

    • 評価
  9. 新型の止血剤かぁ…
    血栓対策とかどうなってんのかな

    • 評価
  10. 傷口の特定が難しいのなら、泡で全部包み込んで止血すれば良いじゃない。って事か
    失血性のショック死も防げるし、なにより専門的な知識や技術も必要無く素人でも出来そうな所が良い
    8%から72%に生存率が跳ね上がってるのも嬉しいとこだね
    AEDみたいに色んなとこに設置されて、突発的な事故や災害で亡くなる人が少しでも減らせたらいいなぁ

    • +2
  11. ま た D A R P A か !
    ほんとに良い意味で世界屈指の変態技術集団だなこいつら…

    • +1
  12. てか、AED使える人って少ないだろ
    救命士まではいかなくても
    AEDくらい使えるようになってほしいもんだな

    • 評価
    1. ※25
      モノによるだろうけど、蓋開けると自動で電源入って、音声で指示だしてくれるから、ほぼ誰でも使えるんじゃない?
      どのボタン押せーってのもボタン自体が光って教えてくれる。

      • +1
  13. AEDは結構消防署とかでただで講習してるけどね
    俺はそれで使える様になったわ

    • 評価
  14. 戦争を行うことで技術が加速する。
    悲しい真実。
    せめて技術者と技術が加速する理由となった犠牲者の方々に
    感謝しながら使いましょう…

    • 評価
  15. ベトナム戦争時、ベトナム兵が突撃する際、あらかじめ手足の根元を縛って止血した状態で戦った話を思い出した

    • 評価
  16. これブッ刺す時死ぬほど痛かったりはしないよな

    • +3
  17. 戦争が科学を発展させると言うのは否定できない。
    人類の発展・繁栄の為にはもう少し戦争をした方がいいんだけどねぇ。
    競い奪い獲得し支配しろ!その果てに未来がある!
    って偉い人も言ってたし。

    • -2
    1. ※32
      歴史から見るとそれも否定できないが
      戦後日本は争い事に一切関わらなかったが世界有数の技術大国になれたわけだしな
      どこに投資するかとか技術競争とか平和的な争いでも技術は発達すると思うぞ
      単純に戦争した方がいいってのはナンセンス

      • 評価
      1. >>33
        それも戦後を生き抜いた団塊の世代が作ってきた物
        今はそれも終わりかけているがな

        • -1
  18. 撃たれて出血してるのも最悪だし
    内臓で泡が膨張していく感じも最悪。
    つまり戦争最悪

    • 評価
  19. 日本の場合は分業制でしょ。実務担当はアメリカね。
    そのアメリカもデバッグは第三国にやらせてたりね。
    経済・技術でも長期に相手国をしばるのは見ての通り。
    手を変え品を変え、いつでもどこでも戦争ですがな。

    • +1
  20. 早く1人1個提供される時代が来てくれ

    • 評価
  21. これ止血される人は相当苦しいんじゃない?
    出血を止める程の圧力かかってるし

    • 評価

  22. 営利法人じゃ無くて、アメリカ国防省の機関でしょ。
    この泡って最終的には体内に吸収されるのかな?
    除去簡単らしいけど仕組が気になるよね。

    • 評価
  23. 映画のBLADE3で似たような事してたよね。
    傷口にノズル突っ込んでムースみたいなもの出してた気がする。

    • 評価
  24. *33
    軍事関係でなくても技術は発展するが、軍事関係であることで、発展する速度が飛躍的に上昇する
    戦争だから、軍事だから、採算度度外視してお金と技術と人をつぎ込めるようになる
    たとえば二次大戦が無ければ、航空機の高速化、強度底上げを図る必要性が薄くて、合金として超々ジェラルミンが生まれるのにもう50年はかかっただろうし、
    航空機が大量に余ることもないから航空機の民間運用ということさえ出来なかっただろう
    食料や物資を効率良く運ぶための物流という概念は存在せず、それにより経済のグローバル化も遅くなる
    そうしたら、インターネットなどの情報産業はそもそも必要ともされなかっただろうさ
    そして、日本は戦争を行わなくても、技術大国だったというけど、
    日本のその技術、あるいはその技術の土台となる技術も総て日本が培ったかといえば、NOだ
    日本が開発、改良した技術のうち、例えば造船、内燃機関、建築工学、ロケット工学
    こういったものは総てアメリカからの技術貸与なんかがあったし、その技術はアメリカが戦争の結果得たものであるわけで
    戦争しなくても技術が発展するというのなら、世界総て、どこでも戦争が起きていない時を例にだすしかない
    最も人類史上、戦争の無かったとおもわれる時代はずっと石器生活をしていた10万年くらいしかないわけだが

    • 評価
  25. 外科手術で1分で取り除けるって言ってるね
    泡だけどシリコン状に硬化するんじゃない?
    開腹してポイ

    • 評価
  26. 戦争以外の方法で技術を発展させる方法を見つけないとな。

    • 評価

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