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インドの屈指の幽霊スポット、廃墟となった中世の町「バーンガル」

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 インドで最も頻繁に幽霊が出没する場所として有名なゴーストタウンがある。16世紀、中世の時代に栄えたもの、その後400年間放置されていたバーンガルは、デリーとジャイプルの二つの都市の間、ラジャスターン州に位置する。

 何故廃墟となってしまったのか?その理由を示すいくつかの説はあるが、いまだ正確な理由はわかっていない。

 現在この場所に、夜に入り込むことは、誰一人として許されていないという。夜中にそこに入ったが最後、決して再び戻ってくることはないと言われているからだ。

バーンガルにまつわる伝説

 バーンガルには1573年、マハラジャ(上王)の統治する時代に造られた。地元の導師、Balu Nathが国から都市をおこすよう求められたのが始まりらしい。

 導師は、その都市を造ることを許可したが、ある条件を出した。それは

彼の住居の近くにすること、そしてその都市の王宮の影が導師の住居にかからないようにすること。

 万が一彼の住居が王宮の影に入ることがあれば、その都市は呪われるだろうと予言した。

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Image Credit Flickr User Saad.Akhtar
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Image Credit Flickr User parth.josi

 間もなく、バーンガルの住民は10,000人を超えるほどになった。宗教に関係の無い石造りの建物も数多く造られた。それは繁栄の兆候であり、人々は長い間そこに住み続けた。

 バーンガルは、羽振りの良い派手な都市として名声を得た。住民達は華美な装飾品を常に身に着けるようマハラジャに命令されていたようで、住民らも可能な限り浪費をし、自堕落な生活をするようになっていった。

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Image Credit Flickr User Shahwanaz Sid
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Image Credit Flickr User parth jhosi
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Image Credit Flickr User Tushar Pokle

 導師Balu Nath の出した条件は、上王の息子の世代となった頃にはに忘れ去られていった。次世代のマハラジャは新たに自分宮廷を数階建て増ししを行い王宮も相当高くなった。

 そしてとうとう、導師の住居に影を落とすようになってしまったのだ。まもなく、未だに明らかにされていなかった厄災が都市を席巻した。

 歴史学者達は当初、その都市の凋落は侵略戦争によるものだと考えた。にもかかわらず、当時の建物の大半は無傷のまま残されていて、市内や周辺で戦闘が行われた痕跡は見当たらなかった。

 砦や完成間近だった数枚の壁は手付かずのままだった。都市の衰退の原因は、戦争ではなくこの地域での自然災害によるののではないかという見方が強い。

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Image Credit Flickr User Shahnawaz Sam
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Image Credit Flickr User Shawnawaz Sam

 他にもこんな言い伝えがある。バーンガルにはRatnavati という名の美しい姫が住んでいた。ある若い魔術師はひそかに彼女に思いを寄せていたが、その恋は決して叶うことがないことを知っていた。

 そこで彼は彼女が彼に夢中になる魔法のオイルを作った。ところがこのしたたかな姫は闇の魔法に思いのほか詳しく、それが魔法の惚れ薬だと知っていたため、オイルを地面に投げつけた。

 その液体は岩に変化し、不運な魔術師を押し砕いた。彼は最後の命を振り絞り、その姫と宮殿に呪いをかけた。その後1年以内に大きな戦があり、姫は犠牲者の一人となったという。この強引な内容の伝承を信じるかどうかはどうあれ、どんな場所にも地元で語り継がれる都市伝説がある。

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Image Credit Flickr User Timeflicks
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Image Credit Flickr User parth joshi

 正確な理由はあいまいながら、1630年以降、バーンガルは地域の行政の中心から外れたことは確かである。その後、そこに住み続ける人はほんの少数だけだった。その人々も1783年の飢饉以降、バーンガルに戻ってくることはなかった。

 彼らは石造りの建築物をそのまま残して消えた。まだ利用できる状態であったにもかかわらず、他の建設計画に再利用されることは一度もなかった。そのことが更に「霊に取り憑かれた場所」としての悪評を高めていったのだ。

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Image Credit flickr User parrth joshi
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Image Credit Flickr User parth joshi

 現在バーンガルは、観光地として再び脚光を浴び始めた。観光客相手に商売をする為、周辺には1,000程の小さな集落ができた。

 その村の住民は、観光客らに、夜になると誰もいないはずのバーンガルが活気に満ちていくその理由を教えてくれるかもしれない。とはいえ夜に、そこに探検しに行く勇気のあるものは今だ現れていないそうだ。

インドのゴーストタウン、幽霊スポット「バーンガル」

via:kuriositas

原文翻訳:R
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この記事へのコメント 32件

コメントを書く

  1. 幽霊よりも、毒蛇とゲリラみたいな存在の方が怖い。誘拐されて殺される方が嫌。

    • +11
  2. 凄いな。
    観光地としては一級品じゃないか。

    • +9
  3. 戦乱の後が無いんなら、疫病が出て大量死、忌み地として生き残った住民からも廃棄されたとかが真相なんだろうけど、やっぱ石つくりの廃墟は長い年月残るだけに風情あるなー

    • +14
  4. インドに行ってみたいが胃腸の弱い人は入国出来ないだろう

    • +3
  5. 何だか神秘的。
    魅力的な場所に感じる。
    一人で入るのは無理だけど…
    もしかしたら神様の悪戯かも…

    • +2
  6. 久しぶりに記事内文章がおもしろかった。
    なんかホラー版不思議発見の様で良かったぞw

    • +3
  7. 庶民が華美な身なりをするよう支配者が命令するって考えられない
    こんな美しい景色の中で自堕落に浪費、なんというユートピア

    • +2
  8. 主食としていた物の不作でしょ
    今みたいに安定して穀物を作れたわけじゃないし、飢饉が起きれば村人も逃げ出すわ

    • -1
  9. 石造りの為か、かなり古い遺跡の様に感じるけど、以外に年代が新しいんだな

    • +2
  10. ゲームに出てきそうな場所だな
    こういう所大好きだ

    • +2
  11. ここにアイスキャンディーの屋台を置いたら儲かりそうだー

    • +2
  12. 勝手に惚れられて勝手に心を操作されそうになって撃退したら勝手に巻き込まれて勝手に死んで勝手に逆恨みして勝手な呪いかけられて勝手に起きた戦争で勝手に殺されてお姫様と町の人カワイソス

    • +10
  13. ダークソウルの小ロンド思い出した。

    • 評価
  14. 魔術師は自業自得だろ
    他人を巻き込むなっつうの

    • +10
  15. 帰ってこれないってのは危ない連中が棲みついてるんじゃないのか

    • +2
  16. かなり昔にジャイプール近くの砦跡に行ったことがある。帰りに森の中の道を抜けようとしたら、役人に止められて親切にもバスで街まで送ってくれた。
    その時聞いた話「この辺に野生の虎が2頭確認されてる。昼は出てこないが、日が落ちはじめたら危ない。」だそうだ。
    街の若者は「虎?昔の話で今はいないよ!」と笑っていたが、年寄りは「いる!今もいる!!」と言っていた。インドってワイルド過ぎる国だ。

    • +4
  17. さすがにインドなだけあって綺麗な建物だなぁ

    • +3
  18. ここはいないよ。

    てかこの写真撮った人は霊感ゼロの人だね。

    • 評価

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