指で数を数える時、脳は何をしているのだろうか？

　指で数を数える時、あなたの脳は何をしているのか？そもそも、どうやって数を数えているだろう？

　指での数の数え方はさまざまだ。例えば、ヨーロッパの人は、拳を握り、左手の親指から数え始める傾向があり、中東の人々は、右手の小指から数え始める。中国や北アメリカ出身者なら、人差し指から。日本人は手を開いた状態で、親指から指を折って数えていく。

ソース：What Finger-Counting Says About You And Your Brain

　指で数を数えるという行為は、呼吸と同じくらい自然なもので、民族によって数え方に違いがあるのは、継承してきたそれぞれの文化の違いだ。指で数を数えることは、私たちの脳がどうやって数を処理しているかに、大きな影響を与えている大きな証拠となる。

画像ソース：指で数を数える 　手と数の間には精神的なつながりがあるが、このつながりは、人間が数を数えるために手を使うのを学んだことから発生しているのではなく、私たちの進化の過程を遥かにさかのぼる。もともと指の動きをつかさどるために進化してきた私たちの脳の一部は、数の概念を描くのにも使われ、現在のように両方の機能を兼ね備えるようになった。

画像ソース：指で数を数える 　ＭＲＩで計算している時の脳を調べると、たとえ、実際に指を使わなくても、指の感覚運動と関係のある脳の部位が活動している。頭の中で数を思い描く方法（空間数と応答反応の関連）は、指で数を数える手の動きと結びついているのだ。

　これらの発見は、認知の具現化という考え方として知られている新しい分野の研究と結びついている。私たちが関わり、解釈し、体験する多くの世界は、私たちの物理的な肉体の体験から形作られていると主張するものだ。このことから、例えばどうして、私たちが重要な物事に関わる時は“重み”を感じ、社会的に疎外されると文字通り“冷たく”されたと思うのか、説明できるという。物理的なものと、心理的なものは、私たちが気づいている以上に密接に結びついているといえよう。

　関連動画：片手で31まで数える方法（二進法） 　上の動画を図解したもの 関連記事：
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