この画像を大きなサイズで見る英ロンドン中心部の再開発現場で2021年、粉々になった1800年前の古代ローマ時代の壁画が発見された。
その断片は数千点にも及び、「まるで世界で最も難しいジグソーパズルを組み立てるようなものだった」と、ロンドン考古学博物館(MOLA)の上級建築資材専門家、ハン・リー氏はプレスニュースで述べている。
そして2025年、考古学者たちはついにその全貌を明らかにしつつある。
鳥、果物、花、竪琴の精巧な描写に加え、古代の落書きや作者とのつながりも少しずつ解き明かされてきた。
粉々の状態で発見されたローマ時代の壁画
この壁画の断片は2021年、ロンドン中心部サザーク地区のテムズ川南岸、再開発現場の発掘中に見つかった。
壁画はローマ帝国がロンドン(ロンドニウム)を建設した西暦43年以降、1〜2世紀頃に制作されたとみられている。
建物はその後、約100年ほどで破壊され、壁画の断片も地中に埋もれていった。発見された壁画断片は、およそ1800年前のものと推測される。
発掘調査の結果、この地域は当時「ローマ・ロンドンのビバリーヒルズ」とも言える裕福なエリアだったことがわかった。
発見された壁の断片は非常に繊細で扱いが難しかったため、整理や保存処理、調査作業に長い時間が費やされた。
その後、数か月にわたる復元作業を経て、ようやく壁画の全体像が明らかになった。
この画像を大きなサイズで見る世界一難しいジグソーパズル
ロンドン考古学博物館(MOLA)の上級建築資材専門家、ハン・リー氏は、数千点にも及ぶ断片の一つひとつを慎重に確認し、数か月にわたって「世界で最も難しいジグソーパズル」を解くような復元作業に取り組んだ。
「非常に壊れやすく、一度組んだパーツを何度もやり直すことはできない。正しい場所を見極めてから慎重に組み立てる必要があった」とリー氏は語っている。
その結果、約5m×3mに及ぶ壁画の一部が元の姿を取り戻した。
下部は淡いピンク色のマーブル調、上部は黄色のパネルに柔らかな緑の縁取りが施されており、鳥やリラ(竪琴)、白鶴、ヒナギクなどが描かれている。
この画像を大きなサイズで見る「古典的なデザインに、北西ヨーロッパのローカルな要素を加えている点がとても興味深い」とリー氏は述べている。
この画像を大きなサイズで見る壁画に残された謎の落書き
壁画の一部には、ギリシャ文字で刻まれた古代の落書きが見つかった。
これはチェックリストや記録用に使われた可能性が高く、筆跡から書き手は高い教養を持っていたことがうかがえる。
さらに、「fecit(作成した)」というラテン語の単語も確認された。
これは左右に取っ手状の飾りが付いた額縁型の『タブラ・アンサタ(tabula ansata)』と呼ばれる装飾的な枠の中に刻まれていた。
この形式での署名はローマ時代によく見られたが、イギリス国内で確認されたのは今回が初めての例となる。
残念ながら、作者名が刻まれていたと思われる部分は破損しており、正体は謎のままである。
この画像を大きなサイズで見るまた、肉眼では見えにくい薄い下絵のガイドラインも発見された。中には、描く予定だったが途中で取りやめた花の模様なども確認されている。
この建物は誰のものだったのか?
この豪華な壁画が飾られていた建物は、裕福なローマ市民の邸宅だったのか、それとも裕福な旅人を迎える高級宿泊施設だったのか。
現時点では用途は特定されていないが、考古学者たちは当時のロンドンでのローマ人の定住や都市開発の意欲を示すものと考えている。
「単なる地方の前哨地ではなく、ローマ人たちがこの地に根を下ろし、都市として発展させようとしていた証拠です」と MOLA のアンドリュー・ヘンダーソン=シュワルツ氏は語っている。
発掘された断片からは、まだ多くの発見が期待されており、古代ローマ時代のイギリスに関する理解がさらに深まることが期待されている。
References: The ‘world’s most difficult jigsaw puzzle’: a once in a lifetime discovery from Roman Southwark
















スカイハァ~~~イ♪
3Dスキャンして形状をコンピューターでマッチングさせるようなアプリがあったら楽だね
(*^^)v
AIを使えば時間と手間が圧縮できそう。
撮影してデジタルデータにしてからAIに任せるとかできないのかな?
iPhoneで色んな角度から撮影して3D化&サイズ計測(当方androidのため詳しくは知りませんが…)→岩に消せるマジックなどで番号書いて、仰るようにAIに組んでもらったら楽そうです。
ナチが逃げ出す時にシュレッターで刻み込んだ書類も
再生しようとしてるけど、こっちと違い何の未来もない
過酷なパズルだ
紙の繊維を丹念にX線撮影して繊維の形でマッチングさせるらしい
これ手作業でやってたんか…
俺らがネットでポテチ食いながら楽しんでいる古代ネタがこういう地道な作業の積み重ねで復元されていたのかと思うと頭が下がり過ぎて地面にめり込む
どっかから投げ銭できないかな
壁画っつっても絵だったり文字だったりするから今ならAIで即日わかりそうな気もするけどな
取り込む方が面倒かもしれんけど、どうせ現状の数とどのようなものが出たかのリスト作り必要だし手間なんてほとんど変わらんでしょ
デジタルデータ化して各破片にナンバー振って
世界中の人も参加できる形にすれば速く完成しそう
“合ってそう”までやってもらって専門家が確認
そこまでして復元しなくても…。人間が作ったものは必ず土に帰るのが道理。
こういうものにこそ人工知能使えないのかよ
ロマンだなぁ…
是非参加したい。
「人工知能使えば」って言ってる人が複数人いるが、
・破片が全て揃っている保証はなく、また経年劣化で破片同士がぴったり噛み合うわけでもおそらくないので、断面からのパターンマッチングだけでは復元できない可能性が高い
・したがって描かれている絵図を読み解いて破片の位置合わせをすることで復元する必要があるが、おそらくこの壁画は一点ものなので他に類似の作例があるわけではなく、AIがパターンを認識するための学習元データが圧倒的に不足している
といった理由でおそらくAIによる復元には向かないのではないかと思う。
これさ、写真を撮ってパズルゲームのように組めるようにしてからネット上にアップしたら、大勢のパズル好きがそのゲームで遊んでくれると思うんだよね
そうしたらその完成品の写真を見ながらこの専門家が実際に組み立てれば確実で早いと思う