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鉄器時代の「占いのスプーン」を発見。シャーマンが使った神秘の遺物

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(著)

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マン島で発見された青銅製のシャーマンが使用していた予言用のスプーンこの画像を大きなサイズで見る
Image credit: Manx National Heritage
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 占いや予言の文化は世界各地に古くから存在していた。科学技術が発達していなかった当時の人々は、現代の人々よりも純粋に占いに未来を託していたのかもしれない。

 イギリス諸島に位置するマン島の西海岸にある私有地で金属探知機を使ってお宝を探していたロブ・ミドルトンさんは、鉄器時代の青銅製のスプーンを発見した。

 このスプーンはかつてシャーマンが未来を占うために使用していた非常に貴重なもので、マン島で儀式的な活動が行われていたことを示す証拠の一つになるという。

イチゴのような形をした鉄器時代の占いのスプーン

 発見された青銅製のスプーンは、イチゴのように丸くふくらんだ形をしている。マン島国立遺産(Manx National Heritage)で考古学のキュレーターを務めるアリソン・フォックス氏は、この遺物について2025年2月10日にこう語っている。

この青銅製スプーンは紀元前400年から100年頃のもので、島でこれまでに発見された中でも特に興味深い遺物のひとつです

 スプーンと聞くと食事に使用するものと思うかもしれませんが、これは占いの儀式に使用されたものと考えられています(フォックス氏)

 似たような青銅製のスプーンは、イギリス、アイルランド、フランスからこれまでに27個が発見されているが、マン島で発見されたのは初の事例であり、今回の発見が28個目となる。

 鉄器時代に青銅製のスプーンというのも非常に珍しく注目が集まっている。

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イギリス領のマン島 Unsplash / James Qualtrough 🇮🇲

スプーンをどのように使って占っていたのか?

 シャーマンはこのスプーンをどう使って未来を占っていたのだろう?専門家たちも、実はまだその使い方を完全に解き明かせていない。具体的な儀式の詳細は、長い年月の中で失われてしまったようだ。

 しかし、興味深いのは、スプーンの底に彫られた2本の線だ。この線は十字の形をしており、スプーンの内側を4つの領域に分けている。

 フォックス氏によると、このスプーンの十字状の線こそが占いの道具とされる所以だという。

 例えば、液体をスプーンに注ぎ、その液体がどの領域に流れ込むかによって未来の出来事を占ったのではないかと考えられている。

 当時の人々は、精霊や神々が未来に影響を与えると信じており、こうした道具を使って運命を占っていたとされている。

 過去に発見された占いのスプーンは、しばしば対で発見されることがある。

 一方のスプーンには十字の刻印があり、もう一方のスプーンには小さな穴が空いている。

 研究者たちは、水、ビール、あるいは血液などの液体を穴の空いたスプーンから滴らせ、刻印のあるスプーンの四隅に注ぎ、その結果をもとに未来を占っていたのではないかと推測している。

 さらに興味深いのは、多くのスプーンが墓地から見つかっている点だ。

 これらのスプーンは個人の所有物としても重要な意味を持っていたと考えられている。

マン島で発見された青銅製のシャーマンが使用していた予言用のスプーンこの画像を大きなサイズで見る
Image credit: Manx National Heritage

マン島に新たな儀式文化の歴史が刻まれる可能性

マン島では鉄器時代が紀元前500年から紀元500年頃まで続いたとされている。当時の人々は、ラウンドハウスと呼ばれる木や石で作られた円形の家に住み、島全体に散らばって小さなコミュニティを形成していた。

 この時期、ローマ帝国はイギリス本土の占領を始めていたが、現時点ではマン島にローマ人が定住していた証拠は見つかっていない。

 しかし、いくつかの遺物は、島の住民とローマ人との間に何らかのつながりがあった可能性を示唆している。

 フォックス氏は、「占いのスプーンの発見は、マン島に鉄器時代の儀式文化があったこと示している」と語る。

 このスプーンは、島がかつてシャーマニズム文化を持っていたことを示す貴重な証拠となるかもしれない。

 もしこのスプーンが本当に占いのスプーンなら、それは単なる道具ではなく、宗教的な儀式に欠かせない道具であり、当時の社会で特別な役割を果たしていた可能性がある。

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Photo by:iStock

スプーンは博物館で展示中

 このスプーンを発見したロブ・ミドルトンさんと、その土地の所有者であるデイビッド・アンダーソンさんは、この貴重なスプーンをマン島国立コレクションに寄贈した。

 現在、このスプーンはマン島西海岸のハウス・オブ・マナナンという博物館で展示されている。

 もしマン島を訪れる機会があれば、ぜひハウス・オブ・マナナンを訪れて、この神秘のスプーンを実際に見てほしい。当時の人々が信じた不思議な力が宿っているかもしれないぞ。

References: Iron Age divination spoon discovered on the Isle of Man / 2,000-year-old spoon from Isle of Man may have been used in blood rituals for fortune telling | Live Science

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この記事へのコメント 7件

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  1. イチゴに練乳をかけてこのスプーンで潰し、その種のつぶつぶで未来をうらなったのじゃよ…

    • +7
  2. スプーンにちなんで すくわれたいということで

    • +3
  3. スプーンは裏を使うものではないので、うらない

    • +5

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