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規制緩和後の学校再開で、社会的距離を維持する子供たちの姿が公開され物議を醸す(フランス)

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(著) (編集)

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規制緩和後のフランスの子供たち image credit:Lionel Top/Twitter
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 つい先日、フランスでは新型コロナウイルスによるパンデミックの影響で約8週間続いたロックダウン(封鎖)が緩和となり、全土の学校が再開した。

 しかし、未だ感染者が増え続けている状態ゆえに、子供たちを登校させることに懸念の声をあげる教師や親は少なくない。

 北部にある学校では、学校内の保育園に登園した子供たちが社会的距離を維持するために友達とそれぞれ離れて遊ぶ姿がSNSでシェアされると、ユーザーらから物議を醸す声が寄せられた。『Mirror』などが伝えている。

ロックダウン緩和で学校が再開

 5月12日、ベルギーとの国境に近いフランス北部トゥルコアンにある学校の保育園に通う3~4歳の子供たちの様子がTwitterでシェアされると、ユーザーらから物議を醸す声が相次いだ。

 ロックダウンが緩和されたフランスでは、全土において学校再開の措置が取られたが、登校する子供たちは引き続き社会的距離を維持しなければならない。

 そのため、教室でも一定の距離を保つよう机が設置され、廊下では一方通行で生徒らが行き来するよう矢印や線が記されてある。

 また、遊び場でも子供たち同士が接触しないよう、地面にチョークで描かれた正方形の中に1人ずつ入って遊ばなければならないようだ。

 そんな光景がニュースメディアのジャーナリストのTwitterアカウントでシェアされ、それを見たユーザーらはショックと悲しみと怒りを感じたようだ。

・この写真は悲惨さを物語っている。

・こんな状態は、学校とは呼べない。

・こんな状況で登園させられたって、子供たちも辛いはず。

・正方形の中から出るなってこと!?これじゃあ、人間的対応がなされていないように見える。

・ホラーだ。

感染者数が平坦化しない中での学校再開に懸念の声

 なお、Twitterでこの写真をシェアしたジャーナリストは、「レクリエーションを活用しながら、教師らは子供たちのために地面に正方形を描き、社会的距離を尊重するように指導している」と綴っている。

 取材したジャーナリストによると、実際に子供たちは友達同士距離を置かなければならない状況でも、正方形の中で飛んだり跳ねたりして遊び、ストレスが溜まっているようには感じられなかったということだ。

 また、この保育園の子供たちへの指導に関してパリ教育省スポークスマンは、「学校側に、チョークで地面に正方形を描いて子供たちに社会的距離を維持するような指示は出していないが、全学校に対して誰もが社会的距離を維持すること、何も共有しないことの指導を促している」と述べている。

 ロックダウンからおよそ2か月。学校が再開したとはいえ、必ずしも親や教師がそれに賛成しているわけではなく、むしろ多くの人々は懸念の声をあげている。

 現在、フランスでの新型コロナウイルス感染者は約178000人、死者は27000人ほどと報告されている。状況が平坦化していないため、緩和は逆に感染者数の増加をぶり返すリスクにもなりかねないからだ。

隣国のイギリスでも学校再開に抗議の声

 ちなみに先日、隣国のイギリスでも、5月13日よりロックダウン緩和となる旨をボリス・ジョンソン首相が発表した。

 イギリスでは、学校再開に関しては6月1日から学年別に行っていく予定であることを明らかにしている。しかし、現在イギリスはヨーロッパで最多の死者数を記録しており感染者数も減少していない。

 子供たちにとって学校教育が必要なことは十分承知していても、現在の状況を考慮すると学校再開に不安を感じる親や教師は多い。

 フランス同様、イギリスでも多くの人が首相の発表に「緩和が早すぎる」「学校再開はリスクが大きすぎる」といった抗議の声をあげている。

written by Scarlet / edited by parumo

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この記事へのコメント 22件

コメントを書く

  1. 理解はできるが、流石にこんな状態じゃあロックダウン緩和した意味ないな

    • +1
  2. でも、こうするしかない気がする。
    それ程に新コロナはヤバイ奴。

    • +20
  3. オンラインで授業ができない国は、こうしてでも授業をしないといけないと思う。

    • +9
  4. 未だ未曽有の渦中だからな
    こうやって各国色々試して可能不可能模索していくしか無いのかも知れない

    • +13
  5. この正方形、陣地っぽさあってこれはこれで面白いんじゃね?
    ワイだけ?

    • +36
    1. ※6
      うん、ゲーム感覚で楽しいと思う。
      子供同士でいろんなルールとか作り出してさ。

      まあ、学校再開の是非は別問題だけど。

      • +19
    2. ※6
      わかる
      横断歩道の白以外は毒沼!みたいな妄想がはかどると思う

      • +9
  6. このチョークに囲まれた正方形の中で一人でなにをして遊べと言うのだ

    • +2
  7. 制約の中から新しい遊びも発見できるかもしれないし
    試行錯誤するのも楽しいかもね

    • +19
  8. 日本は夏休み無くす方向らしいけど、
    猛暑の登下校も大げさじゃなく命にかかわるから心配だわ

    • +2
  9. この中でドッヂボールしたい。外野は枠外で。

    • +1
    1. ※13
      ダウト。
      同じ球を皆で使い回して手でベタベタ触りまくると、
      距離をとってる意味が無くなる。

      • 評価
  10. 学校に限らず、いくら教室や校庭で距離を取っていたとしても
    同じドアノブ、同じ手すり、同じ壁を触るなら意味無いと思うけどなあ…。

    • +4
  11. こういう事って何十年後かに良くも悪くも思い出の話になるんだよね

    • +4
  12. 俺が子供の頃もこんなだったらよかったのにな。
    あの密集した集団生活は、人に触れることも含め苦痛でしかなかった。
    もう遠隔授業だけでいいんじゃねぇか?
    集まりたい奴は授業以外で集まれよ(新型コロナ収束後だけど)

    • -2
    1. 子供は遊びの天才ですね。記事の子供にストレスがたまってなさそうに見られたというのは、とても救いです。

      ※18
      自分も集団になじめない側で、確かに苦痛はありました。今はフリースクールなどの選択肢もあるので、集団生活を強いる学校がすべてとは限らない、という意味では私のようなアラフィフ世代より少しは自由度が大きいでしょう。

      どのような制度にも負の側面はあるし、振り返ればいやな思いから得るものもあったので、どちらがいい悪いと単純に答えの出ないものとも感じます。

      もし今後、遠隔授業のような形態が一般化されるのであれば、そこで育った子供がその後歩む人生の中で「ガキの頃は楽しかったな」と懐かしむことができるようなシステムを望みます。

      • +5
  13. 新しい遊びは子供好きでしょうが
    べたべた触らなくても社会性身に付けられるし表情だってわかる

    • +1
  14. 蔓延率=一時的な我慢もできない国
    のランキングだからな。苦しんでいる国には
    申し訳ないけど、権利や義務を根本的に勘違いしていて
    協力や譲りあいの心が欠損していると前から
    思っていた国が多い。

    • +1
  15. 羽子板とかやったら面白そうと思ってしまった

    • 評価

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