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1920年代、昔のパーマ機器がわりとマジで中世の拷問器具だった。ヘアパーマの歴史に関するトリビア

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(著) (編集)

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 パーマの起源は、紀元前3000年にさかのぼる。古代エジプトの貴婦人たちは、毛髪に湿った土を塗って木の枝などに巻き付け、天日で乾かし毛髪にウェーブを付けていたのだそうだ。

 それから一気に時代は進み、1872年、フランスのマルセル・グラトウがマルセルアイロンなるものを発明し、熱した棒に毛髪を巻き付けてウェーブを作る方法を編み出した。今のヘアアイロンの原型である。

 では美容室で施術されるパーマ機器はいつごろ誕生したのだろう?

 初めてパーマ機器が登場したのは1906年頃、ネッスルと呼ばれていたドイツの発明家のチャールズ・ネスラーが考案したという。

施術に10時間かかったという初期のパーマ機器

 ネッスルの装置は、当時比較的新しい現象だった電力をうまく利用して、髪に熱を加えるという方法だった。

 毛の化学的結合を壊すホウ砂溶液を髪の房に塗り、熱したシリンダー状のローラーに巻きつける。髪が冷めたら、新たにできたウェーブに酸化剤を塗布する。美容院でこれを全部行うのに、およそ10時間かかったという。

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1912年版の雑誌ポピュラー・エレクトリシティに載ったパーママシン。美容院に4つのヒーターが備えられている。

 うまくいけば、お客は軽くウェーブのかかった髪を頬に揺らしながら、かろやかに店を出ていくことができるが、失敗すると悲惨だ。

 髪がチリチリになってひどく損なわれるか、頭皮が真っ赤に火傷するという悲惨な事態になる。

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1923年のIcallパーママシン(左)、1934年、髪を巻いて管状のヒーターにかける準備を整えたところ(右)

パーマは直毛に菌が繁殖しないための医学的措置と説明される

 パーマをかけるための科学についての大衆への説明は、乾燥処置とか、快適な刺激的処置などさまざまな言い方をされた。

 1912年、雑誌ポピュラー・エレクトリシティは、子供たちの髪が、ひょろ長くまっすぐになってしまうのは、年月とともに繁殖した菌が小さな毛穴に詰まってしまうためだと説明した。

 パーマによるウェーブは、そうした影響を受けた直毛に菌が繁殖しないよう清潔にすることによって、どんなスタイルの巻き毛もつくることができ、しかも自然なウェーブヘアと美しい艶を出すことができる、と断言している。

 面倒な処置が必要なのにもかかわらず、パーマで髪にウェーブを作る施術は20年代までに急にブームになった。

 この奔放な時代は、パーママシンの世界に革新をもたらした。もっとも一般的だったシャンデリアスタイルのパーママシンは、ヨーロッパでユージーン・サッターとイシドロ・カルベートが開発したものだ。

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1920年代初頭、イシドロ・カルベートが設計したパーママシンを準備するユージーン・サッター

1900年代のパーマのかけ方

 まずは、美容院の客は髪に化学薬品を塗りたくられる。その髪はブロッキングしてローラーに巻きつけられ、客は天井から房のように垂れ下がる無数のケーブルの下に座らされる。

 ケーブルの末端には金属のシリンダーがつけられていて、それを髪を巻いたローラーにとりつけて、マシンのスイッチを入れると、それぞれに熱が伝わるようになっている。4分から10分たったら、ローラーをシリンダーから取り外し、髪についた薬品を洗い流す。

 1928年、美容師の資格をとるためにシカゴにやってきたマージョーリー・ジョイナーというアフリカ系アメリカ人の女性が、アメリカ初のパーママシン特許を取得した。

 黒人女性の髪にウェーブをかけるのに、一本一本ヘアアイロンでカールをつくるこれまでの根気のいるやり方に業を煮やしたジョイナーは、もっと効果的な方法を考え出した。

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マージョーリー・ジョイナーが1928年に取得したパーママシンの特許

アメリカ初のパーママシン

 ある日、ジョイナーはポットロースト(蒸し焼きローストビーフ)を作りながら、肉を支えて、内側から熱を加えている串をじっと見つめていた。

 そこでひらめいたジョイナーはすぐに、16本のロースト用の串をフードつきヘアドライヤーに取りつけてみた。

 彼女の創意工夫がヨーロッパから生まれたシャンデリア型のパーママシンに独特のひねりを加えている。

 何代かデザインを改良したマシンは、特許番号16935151号としてアメリカの特許を取得することになったのだ。

 このシャンデリアスタイルのパーママシンは画期的だったかもしれないが、見た目がどうにもひどかった。

 1936年の『Keep Your Hair On: The Care of the Hair and Scalp』という本の中で、著者のオスカー・レヴィンは、このマシンをのことを”恐ろしい装置”と言っている。だが、頭を保護するために使われた絶縁体物質アスベストの安全性についてはあまり気にかけなかった。

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1943年のIcallのパーママシン

 レヴィンが本を書いた頃には、シャンデリア型パーママシンは廃れつつあった。電熱を使わない新たなコールドパーマの技術が開発されて、美容院で採用されるようになっていたのだ。それだけでなく、美容院に行かなくて済む、自宅でできるホームパーマセットも登場した。

 第二次世界大戦が終わるころには、奇妙な形のパーママシンにはめったにおめにかかることはなくなった。

 女性たちは、紐で吊り下げられたハリネズミの操り人形のようなおかしな格好に、恥ずかしい思いをすることはなくなったのだ。

 ところが近年、デジタルパーマなるものが登場した。熱を出すロッドに髪を巻き込んでかけるホットパーマの一種で、パーマの持ちが良くなるという。

 たくさんのコードが髪に伸びているその様は、かつてのパーマ器具をほうふつとさせるものがあるわな。

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デジタルパーマ機 

via:The Alarming Aesthetics of Jazz Age Perm Machines – Atlas Obscura/ written by konohazuku / edited by parumo

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この記事へのコメント 20件

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  1. え?これヘルレイザーの1シーンでしょ?

    • +18
    1. ※1
      特に右側の女性はピンヘッド様のお姉さまみたいですよね

      • +3
  2. 拷問器具というかSF的な洗脳装置に見えて仕方ない

    • +15
  3. くせ毛なもんでストレート矯正パーマばっかりでデジパーは掛けたことも見たこともなかったけど、原点回帰してんのか

    • +4
  4. ヘアアイロンてそんな最近出来たもんなのか
    モーツァルトやバッハのクルクルしたヅラはアイロンで巻いたものだとばかり

    • 評価
  5. 10時間って…食事はまぁ我慢出来るとして、トイレとかどうしてたんだろう

    • +5
    1. ※5
      塗った液を浸透させたり、熱を冷ましたり…と
      直接機械につながってない時は移動は可能だろうし、
      工程の合間には休憩時間や客同士の順番待ち時間を挟んだり
      そういうの全てひっくるめて「パーマで美容院にかかる日は一日仕事」って感じだったんじゃない?

      • +1
  6. こんなん絶対髪がボロボロになるしハゲるやつじゃん

    • +8
  7. デジパー初めてかけた時は、鏡の中のサイボーグみたいな自分がシュールすぎて写メとった。
    仕組み・見た目ともに原点に帰ってるのね

    • +9
  8. 朝ドラの「あぐり」で♪パーマネントに火がついて、みるみるうちにはげ頭 と歌われてたのもこのシャンデリアタイプのやつかな?
    デジパーは持ちがいいので便利。

    • +4
  9. サザエさんってこの時代に生きてたら毎回大変だ

    • +2
    1. ※11
      実際漫画版サザエさんではパーマの時には頭は線で繋がれている描写があるぞ

      • +7
  10. ぱーぱーぱー
    ぱぱぱーまー
    あたまのなかまでぱーまねんとー♪

    • +2
  11. 60年代の「近未来を描いた映画のワンシーン」と言われても信じるわこれ

    • +2
  12. どっちかというとフランケンシュタインかショッカーの改造手術だな。

    • 評価
  13. デジパしかやった事ないから何が不自然なのか全然分からん

    • 評価
  14. ぱっと見の印象は不気味で怖いw
    女の人の、美に対する拘りや欲求は、時に理解しがたく感じるけれど、
    美しくになりたいという気持ちはわかる。

    • 評価
  15. そもそも1920年代初頭、イシドロ・カルベートが設計した
    パーママシンを準備するユージーン・サッターの写真・・・て
    フレディやん。ラジオガガの未公開映像だったんか?
    それともほんまのそっくりさん?
    昔過ぎてもうわからへんわ!

    • 評価

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