この画像を大きなサイズで見るハイキングやキャンプに出かけた先で、あるいは自宅に庭先で、動けなくなっている野生動物を見つけたらどうする?
すぐに抱き上げて保護する? それとも役所や保護団体などに連絡を取り、専門家に任せるだろうか。
アメリカ・サウスカロライナ州に住む自然保護活動家、ハンプ・マクレランさんは、ある日森の中で不思議な「穴」を見つけた。
なんでも黒い虚無の穴(ラック・ヴォイド)のように見えたという、その穴の正体は、ケガをして動けなくなったカワウソの赤ちゃんだったのだ。
道にぽっかり開いた黒い穴の正体
舞台となったのは、サウスカロライナ州のフランシス・マリオン国有林にあるアイオン湿地自然観察路(I’on Swamp Interpretive Trail)である。
2026年5月、ヘビを探しながら森の中のトレイルを歩いていたハンプさんの目に、前方の道の真ん中に黒い穴が開いている光景が飛び込んできた。
トレイルの真ん中に、黒い空洞のようなものが見えたんだよね。それが何なのか、最初はぜんぜんわからなかったんだ
まるで地面に忽然と表れた黒の虚無(ラック・ヴォイド)、あるいは異世界に通じる小さなポータルのようだ。
ハンプさんは一瞬困惑したものの、少し近づいてみると、すぐにその正体が判明した。
この画像を大きなサイズで見る道の真ん中にうずくまっていたのは、カワウソの赤ちゃんだったのだ。
赤ちゃんは、ハンプさんが近づくと「シャーッ!」と精一杯の威嚇をして見せた。
よく見たら「カワウソだ!」ってなったんだ。「おいおい、大丈夫か?」ってね。様子がおかしいのはすぐにわかった。だって逃げようとしなかったから。
誰か呼んだ方がいいかな?って思ったんだけど、結局その通りだった
この画像を大きなサイズで見るヘビを探してカワウソに出会う
アイオン湿地自然観察路は、フランシス・マリオン国有林の中にある湿地帯を通る自然観察コースだ。
周辺にはヘビやカメ、カエル、ワニ、多くの水鳥などが生息しており、湿地ならではの豊かな生態系が残されている。
爬虫類をこよなく愛するハンプさんは、この日、カワウソの赤ちゃんのすぐ近くに、キイロネズミヘビがいるのを見つけて小躍りした。
そのカワウソのすぐそばに、大きなキイロネズミヘビがいたんだ。カワウソがいなければ、きっと気づかなかったと思う。だから「ありがとう、カワウソちゃん!」って感じだったよ。
それで僕は、そのヘビを捕まえることにした。戻って来たときにまだカワウソがいたら、誰かに連絡しようと思ったんだ
ハンプさんがヘビを捕まえて戻ってくると、カワウソの赤ちゃんはまだそこにうずくまっていた。
カワウソは本来、とても活発に動き回る動物だ。ところが、この子はほとんど動こうとしなかった。
ハンプさんはカワウソが狂犬病にかかっている可能性と、ヘビなどに襲われてケガをした可能性を考えた。そしておそらくは後者だと判断した。
赤ちゃんは足にケガをしているようだった。ハンプさんはこの子をトレイルに残して行くわけにはいかないと決心した。
この画像を大きなサイズで見る脱いだパーカーで抱え上げ、無事保護団体に引き渡す
そこで彼は、思いつく限りの人に連絡を取り始めた。そしてついに、「Keeper of the Wild(KOTW)」という野生動物保護団体を紹介してもらった。
ハンプさんがKOTWに電話をかけると、すぐにサマンサという名のボランティアが対応してくれた。
「トレイルの入口まで連れて来られますか? そこで落ち合いましょう」って言われたんだ。それで僕はカワウソを抱き上げた。本当にかわいい子だったよ
この画像を大きなサイズで見る彼は自分が着ていたパーカーで怯えたカワウソをくるみ、抱き上げることに成功した。直接触らなかったのは、自分とカワウソの両方を守るためである。
パーカーを上からかぶせられる角度に持ち込もうとして、10分くらい格闘していたんだ。その間ずっと、カワウソはそれをさせまいとしていたよ
ハンプさんに抱き上げられると、カワウソは悲痛な鳴き声を上げ、パーカーから抜け出そうと爪で引っかいて暴れはじめた。
だが数分が経つと「助けてもらえる」と理解したのか、カワウソは暴れるのをやめ、大人しくハンプさんに抱えられて駐車場へ向かった。
彼はすぐに落ち着きを取り戻したんだ。現実を受け入れて、流れに身を任せることにしたらしい
この画像を大きなサイズで見る駐車場までの道中で、ハンプさんは何匹かのヘビを見つけ、カワウソにも見せてやったという。だがカワウソはヘビを見ても、感動したりはしなかったらしい。
それでも一緒に歩き続けるうちに、ふたりの間には不思議な絆のようなものが芽生えつつあった。
この子を抱えてトラックまで戻ったとき、カワウソはちょっとウトウトしていた。小さくて無邪気で、本当に愛らしい子だったよ。
カワウソを迎えに来た保護施設のスタッフと合流したとき、ハンプさんは少しさびしさを感じずにはいられなかったという。
もう少し一緒に過ごしたかったけれどね。でも、必要な治療を受けられることになって本当に良かったと思う
この画像を大きなサイズで見るケガが治れば野生に帰る日も近い
KOTWに保護され、医者の診察を受けたカワウソは、前足を骨折していることが判明した。
この日ハンプさんが見つけて保護しなければ、野生では生き延びることができなかった可能性がある。
アイオンは現在、KOTWで治療を受けており、おそらく1~2か月以内に回復するだろうとのこと。すっかり元気になれば、再び野生に帰される予定だという。
その日、ヘビを探しに出かけただけのハンプさんにとって、カワウソの赤ちゃんの保護は、まったくの予想外の出来事だった。
だが、愛らしいカワウソの救出劇に関われたことを、ハンプさんは心から感謝しているそうだ
サマンサが写真を送ってくれたんだ。彼女はこの子に「アイオン」っていう名前をつけて、元気になったって知らせてくれたよ。
こういう結果になって、本当に良かったと思う。彼を救う機会を与えてくださった神に感謝しているよ
ハンプさんとカワウソの出会いと別れの一部始終は、こちらの動画で見ることができる。
この動画が公開されると、視聴者からはたくさんのコメントが寄せられていた。
- 地面に開いた穴かと思った!
- 戸惑ったような顔で君を見上げる様子がかわいい
- この子は誰かに見つけてもらうには最高の場所を選んだね
- なんでガラガラヘビよりカワウソの方を怖がってるの?
- カワウソ=歯がたくさんある。キイロネズミヘビ≠ガラガラヘビ(ハンプさんコメ)
- 成獣のカワウソ2匹ならワニを倒すこともあるんだぜ
- あいつら実は手ごわいからね
- そのまま新しいペットのカワウソにしたかったんだろ?
- 残念ながらそれはめっちゃ違法。でも手放すのはつらかったよ(ハンプさんコメ)
- ヘビは逃がしてやったの?
- 動画の中でヘビが這って去っていくのが写ってる(ハンプさんコメ)
- 動物を見つけると、そのまま連れて帰ってしまう動画をたくさん見てきたから、ちゃんと専門家に連絡して何をすべきか聞いたのは本当に気持ちがいいね
- 何かする前に野生動物リハビリセンターへ連絡したのは立派だった
- 正直なところ、保護具もなしに野生動物を抱き上げるのはためらったと思う。噛みつくし、暴れるし、狂犬病を持っている可能性だってあるからね。でも私は道路に出てきたヘビやカメを助けることはあるよ。小さな子を助けてくれてよかった
- 回復している間に会いに行けないの?
- どうだろう。でもリハビリ担当者(サマンサさん)のコメントを固定してあるから、今後彼女が近況を投稿してくれるかも(ハンプさんコメ)
- このかわいい子は元気にしています。助けてくれてありがとう(サマンサさんコメ)
- この動画を見てくれてうれしいよ。そして引き受けてくれたことにも本当に感謝している。動物たちを救ってくれてありがとう。神の祝福がありますように(ハンプさんコメ)
困っている野生動物を見つけたら…
自然の中で、助けを必要としている野生動物の赤ちゃんに出会ったら、何とかして助けたいと思ってしまう気持ちはわかる。
だが当局のアドバイスなしに野生動物、特に子供に触れることは、お互いにとって不幸な結果を招きかねない。
たとえ子供がひとりぼっちでいるように見えても、実際は近くに親がいることも少なくない。
下手に人間が触れてしまうと、そのニオイが子供についてしまい、結果として親に捨てられてしまうケースも多いのだ。
今回、ハンプさんは専門家の助言を求める前に、不用意にこのカワウソに触ったり、持ち上げたり、近づいたりしようとはしなかった。
自然保護活動家としては当然の基本的な態度ではあるが、これは実際、素晴らしい行動だったと言えるだろう。
もしもどこかで助けが必要な野生動物を見つけた場合は、自己判断で何かをする前に、しかるべき専門機関に連絡し、専門家の指示を仰ぐのが望ましい。
とりあえずは地元自治体の担当部署や野生動物保護センターなどの連絡先をメモっておくのもいいと思うんだ。
References: Guy Sees A 'Black Void' In Middle Of Hiking Trail — And Saves An Injured Wild Baby
















カワウソたすかってよかったねえかわいいねえ
夜、帰宅中に歩道に黒い小さな塊が落ちてると思ったら生きたアブラコウモリだったなら3回ある。
満腹になって寝落ちしたダケと思われる子(顔が蛾の鱗粉まみれだった)と、冬眠していた建物が取り壊されたけど夜冷え込んできて動けなくなったと思われる子(うちの玄関で暫く冬眠してもらって小春日和の夕方放した)と、まだ飛べない赤ちゃんは・・・市販のネコのミルクで育てたw