この画像を大きなサイズで見るミツバチは本当に数を理解していた。
これまで、ミツバチは「数の概念」が分かるという研究結果に対し、「視覚パターンに反応しているだけ」と反論が出ていたが、オーストラリアのモナシュ大学とイタリアのトレント大学のチームがその議論に決着をつけた。
ハチの視点で実験を組み直したところ、やはり数そのものを認識していることが証明されたのだ。
動物の知能を測るには、人間の感覚を基準にしてはいけない、と研究チームは結論付けた。
この研究成果は『Proceedings of the Royal Society B: Biological Sciences』誌(2026年4月22日付)に掲載された。
参考文献:
- Honeybees pass their math test, upending an animal intelligence debate
ミツバチは本当に数が分かるのか?
ミツバチの数学的能力は、研究者たちの間で長年注目されてきたテーマである。
あの小さな頭の中に、想像以上に高度な認知能力が宿っていることが、さまざまな実験で次々と明らかになってきたのだ。
なかでもオーストラリアのロイヤルメルボルン工科大学とモナシュ大学の研究チームは、ミツバチが1ずつ足し算や引き算をこなし、量を奇数か偶数かに分類し、記号と数字を結びつけられることを示してきた。
2018年には、ミツバチが、何もない状態を「ゼロ」として理解する能力まで備えていることも報告している。
ゼロの概念は、ヒトやサルなどの霊長類が長い歴史をかけてようやくたどり着いた抽象的な思考であり、2021年の研究でカラスもその能力を持っているとして話題となった。
その能力をミツバチが持っているとなれば衝撃的な話だ。
この画像を大きなサイズで見るミツバチに数の概念はないという反論
ところが近年、こうした研究結果に対する反論が出はじめていた。
ミツバチは本当に数を理解しているわけではなく、ただ視覚的なパターンに反応しているだけではないか、というのだ。
たとえば点を「2」と「4」で表示するとき、点の個数だけでなく、模様の密度や形の重なり具合も変わってしまう。
ミツバチは数を数えていたのではなく、画像の見た目の違いを手がかりにしていた可能性がある。
賢いと評価されてきたミツバチたちは、一転してテストの解き方を疑われる立場に追い込まれ、国際的な議論に発展した。
この画像を大きなサイズで見るハチの視点から検証
そこで、オーストラリアのモナシュ大学とイタリアのトレント大学を中心とする研究チームは新たに検証を行った。
研究チームは、過去のミツバチの実験で使われた画像を、ミツバチの目に映る形で改めて分析し直した。
ミツバチの目は人間とまったく違う複眼と呼ばれる構造で、たくさんの小さな目が集まって一つの像を作っている。
色の見え方も形の捉え方も人間とはかけ離れているため、人間にとって区別しやすい画像と、ミツバチにとって区別しやすい画像はまったくの別物になる。
この画像を大きなサイズで見るハチの視覚的要因を取り除いても数に反応していた
ミツバチの視覚特性に合わせて画像を捉え直したところ、模様の密度や見た目の違いだけでは、ミツバチの行動を説明することはできなかった。
視覚的な要因を取り除いてもなお、ミツバチが数そのものに反応している傾向が残ったのである。
論文の筆頭著者でトレント大学心・脳科学センターのミルコ・ザノン氏は、「ミツバチが本当に数を数えているのか、ただ視覚パターンに反応しているのかという論争があったが、動物の生物学的特性を踏まえれば反論は成り立たない」と述べている。
ミツバチが実際に世界がどのように見えているのかを反映する形で刺激を分析すれば、最後に残るのはミツバチが数そのものを区別する能力なのだという。
この画像を大きなサイズで見るミツバチは生き残るために数を理解する必要があった
ではなぜ、ミツバチには数を理解する能力が必要なのだろうか。
研究チームは、花びらの数を覚えることで、蜜の多い花とそうでない花を見分けるのに役立っている可能性があると考えている。
実際、放射状に咲く花には、花びらが3枚、5枚、6枚、7枚といった決まった数を持つものが多い。
働きバチは花の蜜を巣に持ち帰る重要な仕事を担っており、効率よく栄養を集めるためにも、数を区別する力が役に立つというわけだ。
ミツバチの脳の神経細胞は、わずか100万個ほどしかない。1000億個を超える人間の脳と比べれば、ごくわずかな数である。
その小さな脳で、ミツバチは生き残るために必要な数の能力を獲得したと考えられる。
この画像を大きなサイズで見る動物の知能は人間の物差しでは測れない
今回の研究で見えてきたのは、動物の知能をどう測るかという根本的な課題である。
人間は無意識のうちに、自分たちの感覚を物差しにして動物を測ろうとしてしまう。
責任著者であるモナシュ大学生物科学部のスカーレット・ハワード博士は、「動物の認知を評価するときには動物の視点を最優先にしなければ、その能力を過小評価したり過大評価したりしてしまう」と指摘する。
人間が世界を見て感じる方法は、動物のそれとはかけ離れている。だからこそ、動物を研究するときには、慎重さが求められるのだ。
References: Stimuli that fit: a biology-aligned approach to numerical cognition research













七匹で~も、ハ~チ
ポンキッキ懐かしい
ああいう数え歌が数の概念の下地になってたんだなぁ、
色を認識して蜜を集めてる、て話はあったけど
花びらの枚数てのは考えたこともなかったな
実は心の中で素数とかかぞえてるかもしれん
🐝「落ち着くんだ…『素数』を数えて落ち着くんだ…」
🐝🧮パチ、パチ
蜜蜂が数を数えるとは思わないが、数を見分けるのはアリだね
「花びらの数を覚える…」は理にかなってる
それでも4(アブラナ、ドクダミなど)なら安全とか5(バラ科、ナス科)なら甘いとかは決まらないのだけど
(おそらく彼らはがくと花弁の区別はしないだろう、紫外線で見ればわかるかもしれないが意味はない)
単子葉(花弁は3か6の倍数)双子葉(花弁は4か5の倍数)には役立つかも
蜜を出す場所が違うとか両者で違うとか
すいません
彼女らですね
環世界ってやつだ
生き物はそれぞれ全く異なる世界観で生きている
人間は人間に理解できる数や法則でその世界観の一部をうかがい知れるだけ
有名な「ハチのダンス」の話を思い出した
巣の中で動き回るパターンにより蜜のある場所の方角と距離を別のハチへ伝えるとか
距離を把握出来ているなら「量」の概念は理解してるだろう
そして「量」が分かるなら「多い/少ない」も可能かと
だからと言って、それは人間のような「数」の理解と言えるのか?
上記の実験では単なる視覚パターンの「記号化」に過ぎないような…う〜ん、疑問
昆虫の目は人間と違い「複眼」。
物を見たとき、見た個数が1個しかないのに複眼だから何百個と見えてる状態で
どうやって個数を判断してるんだろな。
人間でも、眼は2つあって各々像を結ぶけど
脳で認識するのは統合された1つの景色じゃん?
大体の生き物は数の過多は把握してると思うぞ
でなきゃ餌の多い少ないとか敵が味方より多いか少ないか判断できないじゃないか
ザックリ「多い/少ない」の量感を判断できる(例えば2個と10個とか)のと、
「数」の把握ができるかどうか(18と19のどちらが多いか判別できる、3個+4個が7個の塊と同数だと認識できる、偶数個が描かれた絵を選んだときだけ餌が得られる条件で的確に選別できるetc.)は、精度が全然別物だと思う。
人間でも、前者は離乳食期の乳児におやつの皿を選ばせても出来るけど、
後者は年長さんとか小学生ぐらいにならないと難しい。
蜜蜂含めたほとんどの昆虫は複眼と単眼を両方持ってるらしいですね
数えるほど大量に並んでいるものと言えばハチの巣が思い浮かぶね
実は番地座標を得ているのかもしれない
ハチノコを育てるのに有意義に使ってるってことになるのかもしれない
人間は元々自然界にある多少を数って概念で理解する方法を取ってるけど、動物や昆虫がどう理解してるのかって話は中々面白い。
数学は人間独自の創造物じゃないかもしれない。重力とか磁気を感じるみたいに概念自体も感覚してるみたいな。