メインコンテンツにスキップ

小惑星リュウグウの砂から生命の材料となる「核酸塩基」5種類をすべて検出(日本研究)

記事の本文にスキップ

18件のコメントを見る

(著)

公開:

この画像を大きなサイズで見る
高度約6kmから撮影したリュウグウ Image credit:JAXA
Advertisement

 小惑星「リュウグウ」の砂から、生命の設計図を作る「核酸塩基」全5種類がすべて検出された。

 日本の海洋研究開発機構などによる分析で、私たちの体を作る基本パーツが宇宙に揃っていたことが判明したのだ。

 かつて生命の材料は地球で生まれたと考えられていたが、今回の発見で「宇宙から届いた」という説が現実味を帯びてきた。

 宇宙から飛来した小惑星が、地球に生命の種をまいたのかもしれない。

 この研究成果は『Nature Astronomy』誌(2026年3月16日付)に掲載された。

参考文献:
小惑星リュウグウ試料から5種すべての核酸塩基を発見
https://www.jamstec.go.jp/j/about/press_release/20260317

リュウグウの砂から生命の材料である核酸塩基5種類を検出

 海洋研究開発機構(JAMSTEC)などの研究チームは、小惑星「リュウグウ」が持ち帰った砂や微細な岩片などの試料から、DNAとRNAを構成する5種類の「核酸塩基(かくさんえんき)」をすべて発見した。

 核酸塩基は、地球上のすべての生物が持つ遺伝情報を記録するDNAやRNAを構成する分子で、生命の設計図を書き込む「文字」にあたる。

 これまでの調査では、RNAで使われる塩基「ウラシル」1種類だけが確認されていたが、今回の精密な分析によって、新たに「アデニン」「グアニン」「シトシン」「チミン」の4種類も検出され、生命が利用する核酸塩基5種類すべてがそろった。

 この結果は、生命の設計図を構成する基本分子が小惑星の内部に存在していたことを示している。

 生命の材料となる分子が、地球が誕生する前から宇宙空間で作られていた可能性を示す重要な成果である。

この画像を大きなサイズで見る
小惑星リュウグウから発見された5種すべての核酸塩基(A, G, C, T, U)の存在を新たに記載する「リュウグウ絵巻物」概念図 Image credit:© AXA / JAMSTEC

生命の材料となる分子は宇宙空間に

 今回の研究で使われた試料は、JAXAの探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウで採取し、2020年に地球へ持ち帰ったものである。

 リュウグウは地球から約3億km離れた軌道を公転する小惑星で、太陽系誕生初期の物質を比較的よく残していると考えられている。

 研究チームは、地球の物質が混ざるコンタミネーション(汚染)を避けるため、クリーンルームと呼ばれる清浄な実験施設で試料を分析した。

 さらに検出された核酸塩基が地球由来ではないことを確認するための検証も行われた。

 その結果、核酸塩基がリュウグウ内部で形成された可能性が高いことが示された。

 今回の発見は、生命の材料となる分子が太陽系初期から宇宙空間に存在していた可能性を示している。

この画像を大きなサイズで見る
はやぶさ2ミッションの第一着陸地点と第二着陸地点からそれぞれ採取されたリュウグウ試料の顕微鏡画像 Image credit:© AXA / JAMSTEC

アンモニアが核酸塩基の形成に関わった可能性

 研究チームは、リュウグウに含まれるアンモニアの濃度が、核酸塩基の種類や量のバランスに影響している可能性にも注目している。

 アンモニアは窒素を含む分子で、有機分子の形成に関与する物質として知られている。

 また、NASA)探査機「オシリス・レックス」が持ち帰った小惑星「ベンヌ」からも、同じ5種類の核酸塩基が確認されている。

 複数の小惑星で生命の材料となる分子が見つかったことから、こうした分子が太陽系初期の宇宙空間に広く存在していた可能性が高まった。

 原始地球では小惑星や隕石の衝突が頻繁に起きていたと考えられており、これらの天体が生命の材料を地球へ運び込んだ可能性がある。

 研究チームは今後、これらの分子が宇宙でどのように作られ、どのようにして生命の誕生につながったのかを詳しく調べる予定だ。

References: Jamstec.go.jp

📌 広告の下にスタッフ厳選「あわせて読みたい」を掲載中

この記事へのコメント 18件

コメントを書く

  1. > かつて生命の材料は地球で生まれたと考えられていたが、今回の発見で「宇宙から届いた」という説が現実味を帯びてきた。

    この結論はおかしい
    最初から地球にもあったことを否定できるものではない

    • -14
    1. そういう言葉遊び的なことじゃないんだよ
      記事中にソースが提示されてて今回の発見の意義や展望も書かれてるんだから読んでみたら?

      • +10
    2. 確かに正確には「宇宙からも届いた」となりそうですね

      私たちの身体は地球由来のDNAと宇宙由来のDNAの両方を持っていたりするのかも…!

      • +4
    3. 地球が影も形もなかったころから生命の材料は宇宙に存在していたってことだよ

      • +16
    4. 生命の材料が宇宙に存在していたから地球にもあったというだけのことですよ

      • +10
    5. 宇宙から”も”届いていた”可能性”とか、宇宙にも存在した・する、とか書いてないから序文のみなら記事全体の内容と矛盾する。意外と重要だと思うよ、そういうの。全体読まない人って結構いるし。

      • -6
  2.  へー、地球に存在している生命な我々が使っている核酸塩基5種類が汎存在分子だったとしたら、普通にある物質を使用した物体が自己増殖をしているだけとも読めますね。 地球と同じタイプの化学環境なら同じような生命が生まれているかもと思うとドキドキします。 炭素型じゃなくて、炭素をケイ素に置き換えたようなケイ素型の生命がとか話を見かけたことがありますが、そんなことしないでも同じような生命が、その星系、あるいは宇宙の歴史の中の一部であっても存在する可能性が高そうだと期待しちゃいます

    • +16
  3. 今回の発見で1番すごいのは6-メチルウラシルの検出なんだよね。これは地球上には存在しないからリュウグウ試料中の核酸塩基が非生命起源であり限りなくコンタミネーションの可能性が低い事を示してくれてるんだ。いやーそれにしてもまさかDNAの材料がここまで宇宙に割と存在してそうってのがわかるとはロマンが溢れるなあ

    • +20
  4. 変わらず日本凄いな
    力技とか大型化ではなく細かなことで世界と渡り合っている

    研究費の削減、電気と石油の値上げで、いつまでこれが維持できるか?
    今の首相に頑張って予算を出してほしい

    • +13
  5. 👴懲らしめてやりなさい!

    • +1
  6. 生命には使われてないタイプの核酸も見つかって宇宙起源の動かぬ証拠になったようね
    ということは地球生命がTGCAUになったのは偶々で、鏡像異性体DNAの人造生命やTGCAではない異核酸コードをDNAに挿入したTGCAXY人造DNAの研究が成功してるけど、それはそのまま宇宙生物としてもあり得る構成だという…

    • +11
  7. アンドロメダストーリーズ かな?

    • 評価
  8. 人類が気が付かないだけで生物は宇宙ではありふれた存在なのかもしれない

    • +16
  9. どこの惑星でもできるってだけで地球のそれは地球でできたのでは
    だってそれがありふれたものなら今までの隕石からも検出されてるでしょ
    大気圏突入に耐えられないんじゃないの

    • -7
    1. 普通に隕石からも核酸塩基5種全て確認された例はあるよ。5種全てじゃない塩基どれかだけとかならもっといっぱいあるし

      • +6
    2. 地球表面にある隕石は地球の物質で汚染されているから
      宇宙まで行ってサンプルをとってきているわけですよ

      • +11
  10. こいつぁ 春から 塩基がいいぃ~( ー`дー´)キリッ

    • -1
  11. ニワトリとタマゴ どっちが先に?

    • 評価

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

知る

知るについての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

自然・廃墟・宇宙

自然・廃墟・宇宙についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

最新記事

最新記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。