この画像を大きなサイズで見るこのほど、アメリカ・ニュージャージー州の最高裁判所で、3年ほど前に起こった訴訟問題にようやく終止符が打たれた。
しかし、その訴訟問題というのが2001年に可決された法案の悪影響を受けたもので、しかも判決は尊重されるべき人間のプライバシーの権利が保護されず、犬のプライバシーが保護された結果となったのだ。
いったい、どういうことなのか?
マーケティング企業が2019年に起こした訴訟
2019年2月、飼い犬のための目に見えない電子フェンスの会社で働く営業マンのアーネスト・ボッツィさんは、ニュージャージー州の都市を相手に訴訟を起こした。
市が、アーネストさんに対し犬の登録記録へのアクセスを拒否したからだ。
ニュージャージー州では、2001年にOpen Public Records Actという法案が可決されている。それは、誰でも7日以内に書類記入して申請すれば、特定の政府文書を受け取ることができるというものだ。
この法の目的は、潜在的な汚職を制限することであり、州の住民に政府の活動についてよりクリアな洞察を促進することにあった。
ところが一方で、マーケティング目的で市民データを収集するためにこの法律を悪用している企業が増加し、市民らの苦情が相次いでいた。
そのため、最初の裁判ではボッツィさんの訴えは却下された。すると、ボッツィさんの弁護士が「大手銀行が住宅ローンの勧誘に役立つ公開データの取得を許可されているのなら、他の中小企業にも同じことを認めるべきではないのか」と矛盾点を非難。裁判は長引いていた。
人のプライバシー保護よりも犬のプライバシーを優先した判決
今年9月、3年以上にわたって続いたこの訴訟問題は、ついにボッツィさんに有利な形で幕を下ろした。
ニュージャージー州最高裁判所は、ジャージー・シティ市内の犬の飼い主の住所と名前にボッツィさんがアクセスできる権利を認める判決を下したのだ。
この画像を大きなサイズで見るしかし、この判決には当然反対の声が他の裁判官からあがった。ファビアナ・ピエール・ルイ裁判官は、次のように述べた。
ジャージー・シティの市民が、善良な住民として犬を登録する時、法律に従って地方自治体に提供された彼らの情報が、政府機関を介して今回のように情報提供を要求する人々に広く配布されることになるとは、誰が想像できるでしょうか。
この裁判の判決において際立っているのは、人間のプライバシー保護よりも、犬のプライバシー保護が裁判で優先されたことだ。
「飼い主の情報は許可するが、犬の情報は開示を認めない」という結論を下した裁判所は、このように主張した。
特定の純血種の犬は価値が高いため、品種情報の開示は問題になる可能性がある。
また、多くの人が愛するペットの名前をパスワードや重要なセキュリティの質問への回答として使用していることを考えると、犬の名を開示すべきではないという結論に達した。
ボッツィさんにとっては、商品を購入するのは飼い主のため、彼らの名前や住所が開示される限り、犬の名前や品種の開示禁止など何の問題もない。
しかし、「犬と一緒に公に現れるからといって、飼い主がフルネームや住所を宣伝しているわけではない。なぜ犬のプライバシーの権利が人間のそれより優先されるのか」と、判決に対して批判の声をあげる裁判官もいたようだ。
この画像を大きなサイズで見る判決に怒りを露わにするプライバシー擁護団体
1994年に設立され、ワシントンD.C.に本部を置く市民の自由及びプライバシー擁護団体「電子プライバシー情報センター(EPIC)」は、この判決に次のように怒りを露わにした。
犬の道具を売ることへの商業的利益だけが開示の正当化であった場合、居住者の個人情報を開示すべきではありません。
2001年の法の中心的な関心は、政府の動きをクリアにすることであって、政府を商業ベンチャーの潜在顧客に変えることではないのです。
連邦法は、開示に公益がない限り、個人情報の開示を禁止しています。仮に、開示公益があったとしても、公益と個人のプライバシーの権利を比較検討する必要があります。
それでも裁判所は、「犬の飼い主は犬を毎日の散歩やトリミング、獣医院などへ連れて出る。つまりそれは、本質的に公への努力とみなされる」と主張し、データを提供することを正当化したということだ。
written by Scarlet / edited by parumo
















行政の情報公開は確かに必要だよ。
でもその対象は税金の使途や会議の議事録、公共事業の落札の結果とかでしょ。
行政が管理する住民の個人情報を公開してどーすんだ。
それは公開じゃない、漏洩だよ。
そもそも、企業が公的機関に登録されている個人情報にアクセスするのを許可できる内容の法律がおかしいよね。
情報公開して政府の活動を監視できるようにする法律の目的は良いけど、営利目的の企業には公開を許可しないとか、制限を付けるべきだったと思う。
>>2
そこは各自治体の議会での判断じゃないかな
アメリカは、2003年にカリフォルニア州のアリソ・ビエホ市の議会で、議員がDHMO規制の決議を試みたが、DHMOがジョークと判明して採決は中止されたり、2013年にフロリダ州のラジオ局がエイプリルフールのジョーク企画で、水道管に満たされているDHMOの危険性について放送すると、水道局に問合せが殺到したりする国だから、この手のちょっと考えないと、あれ?これっておかしいよね?という法案がスルッと成立したりする、要は議会内の利害対立をしない法案だと基本的に誰も反対に回らないので成立しちゃうということ
例えば、子供のために~とか、可愛そうなペットの保護を~といった反対する側が責められるような法案の題名にすると内容をよく読まずに賛成一択となるってこと
※15
なるほどー、結局はそういう議員を選んじゃった住民にも責任があるってことなのね。
日本でも似たような事たくさんあるんだろうな。
色々勉強になりますありがとう!
>特定の純血種の犬は価値が高いため、品種情報の開示は問題になる可能性がある。
つまり、品種情報の保護は人のプライバシー保護だよ
金持ちかどうか分かるんだから
だから、「人間よりも犬のプライバシー保護を優先した」なんて表現は不当
曲解している
※4
>「人間よりも犬のプライバシー保護を優先した」なんて表現は不当
曲解している
そう思う。内容をしっかり読めばなおさら。
興味をそそる表題ではあるけど。
※6
煽るしか能がない表題ばっかりだから嫌になる
間違っている表題が本当に多い
>>4
泥棒が品定めする材料になっちゃうよなぁ。このケースなら妥当だわ。
この情報の開示は規制されるべきだけど
犬のプライバシーなんか保護してないでしょ?
こういうのを「詭弁」っていうんですよ。
法律で「見ていいよ」ってなってて「ただしこういう目的では駄目だよ」って条件がつけられてないんならしょうがないんじゃない?
法律に反しなければ、あるいはバレなければ何しても自由な世界なわけだし
それが嫌なら民主的に法律変えなさいってだけでしょ
やりたい人とやりたくない人や同じことをしてる人がいる状況で法に基づかずに感情的にお前は駄目!ってのは通らんわ
内容より戦ってる人の社会的立場とか資産とかを見た判決だったりして
「大手銀行が住宅ローンの勧誘に役立つ公開データの取得を許可されているのなら、他の中小企業にも同じことを認めるべきではないのか」
まぁ結局ここの問題だよね
事の問題点は銀行だけがデータの取得を許可されてる事でしょ
そういう矛盾点を放置してるから訳の分からん事になる
裁判結果の問題ではなくて立法の問題だ
読んでも何が何だかさっぱりだったw
ああ日本でも登記すると土地や不動産の運用・売却のダイレクトメールやうろんな手紙が勝手に送られてくるようになるアレが犬の登録するとおこるのね。まあいい気分はしないやね。でも制限できなくない?なぜ一度でも拒否された・拒否できたのさって思う。
銀行や住宅ローン会社など巨大な企業はアクセスできて小業者はアクセスできない理由がくっつけられて拒否される、というならそらないでしょうってなるもんね。前知事さん時代の命令やら議会決定が拒否できた論拠だったが今ではそれも無効では?って裁判だったのかな。
情報へのアクセスは認めるがそれは飼い主名前と住所まで、それ以外は(主に飼い主の保護目的で)駄目ですよってなったのは現状妥当・しようがないと思う。
Business owner can get names, addresses of dog owners, N.J. top court rules(newjerseymonitor.com)
>>誰でも7日以内に書類記入して申請すれば、
どういう事かな
何に対して7日以内なんだ?
申請したいと思ってから7日以内なの?
それなら申請時に昨日申請したいと思ったので申請しましたといえば7日以内のルールはクリアかな