
「恐怖のニオイ」という言葉自体は比喩的要素が強いが、恐怖には意識していなくても鼻を通して感じる、化学的成分が含まれているかもしれない科学的証拠があるという。
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ところが、脳内は違う反応を示していた。プレゼン試験を待っている学生の汗を嗅いだ人の脳は、共感や、社会的シグナルや他人の心の状態を処理する部位が活発化した。トレーニングによる汗のニオイでは、このようなことは起こらなかった。つまり、神経がぴりぴりしていた学生の汗は、不安のなんらかの化学物質シグナルを含んでいたということになる。ニオイを嗅いだ学生がニオイだという認識がなくても、脳レベルではそれに反応を示していたといえる。

その結果、コメディ映画を観た人の汗を嗅いだときより、ホラー映画を観た人の汗を嗅いだときのあとのほうが、どちらでもない曖昧な表情を恐怖の表情だと判断する傾向があった。情動の変化が、汗の成分に感情を伝える化学物質を含ませるだけでなく、第三者の感情の受け止め方に影響を与え、汗によって伝えられる感覚の判断に偏りを与えたことになるのがわかる。

恐怖の汗のニオイを嗅がされた人たちは恐怖や不安の表情を見せ、一方でくだらない映画の汗を嗅いだ人たちはうんざりするような顔をした(これは感情と結びついた特有の顔の筋肉の動きで判断する)。二種類の汗は、嗅いだ人間の行動に影響を与えたようだ。恐怖の汗を嗅いだ人は、鼻をひくつかせてさらに知覚情報を得ようとし、視覚テストの間も入念に見ようと慎重に目を凝らした。

これは長い間、議論されてきたことで、人間にもフェロモンがある決定的な証拠だと言う人もいれば、そう決めつけるのはまだ時期尚早だと言う人もいる。化学物質のシグナルに反応して、人の振る舞いや、生命を営むために起こる体の働きが変わるという証拠がたくさんあっても、こうした反応の引き金となる化学物質はなんなのかは突き止められていない。
多くの動物がフェロモンを感知するのに使う鼻鋤骨器官は人間にもあるが、それほど機能していない。この部分の受容体としての遺伝子コードが働かなかったようで、感覚ニューロンがほとんどないか、中枢神経系とは連動していないのだ。
via:mentalfloss 原文翻訳:konohazuku
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コメント
1. 匿名処理班
最後の画像が怖すぎる件
2. 匿名処理班
俺は恐らく鉄のニオイだろうと思う。ナイフや血のニオイがそうだと思う。
3. い
恐怖の味噌汁もどんなものか是非確かめてもらいたい。
4. 匿名処理班
ノルアドレナリン臭だな
5. 匿名処理班
恐怖の匂いはわからないけど
ヤバイ所の雰囲気は感じ取れる
日本じゃそういうところはないけど海外のスラムとか国境のヤバイところは
空気が違うあ、ここヤバイじゃん・・・空気がヒシヒシ伝わる
6. はぶ
香水単体での香りより、人が着けて香ってくるものの方がいい匂いに感じるんだけど似たようなものだろうか? 人間には何かを伝達する為の手段が複数あるから、フェロモンを感じる機能が退化したのかな?
7. 匿名処理班
突発的な恐怖に見舞われた時に、口の中に変な味が広がる事が、自分にはある。
本で「アドレナリンの味」とか単に「嫌な味」だとか表現されているのも見たことがある。
というわけで、「恐怖の味」なら明らかに存在すると思うんだけど、
だれか研究した人いないんだろうか。
8. 匿名処理班
女性は、工口いことを考えている男性の汗の匂いも
嗅ぎ分けることができるという研究結果もあったそうだよ。
9. 匿名処理班
みんなが嫌がることを押し付けられる役になってたから
ろくでもない自体が発生する匂いはわかる。
10. あ
この実験が恐怖
他人の汗を嗅がせまくられるとか
11. 匿名処理班
ブチャラティは正しかったんや!!!!
12. 匿名処理班
おじぎするのだ!
13. 匿名処理班
('仄')パイパイ
14. ( *・ω・)ノ
ゲロ以下の臭いがプンプンするんですかね?
15. 匿名処理班
ウフコック「知ってた」
16. 匿名処理班
鼻孔が広がって鼻くその匂いがしているだけだと思う