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モンゴルのシャーマニズム、精霊や死霊と交信するシャーマンたち

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(著)

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 モンゴルでは古来から続くシャーマニズムが、チベット仏教と時に対立しながらも混じり合い、信仰されつづけてきた。シャーマニズムは、シャーマンの能力により成立している宗教やや宗教現象で、シャーマンとはトランス状態に入って超自然的存在(霊、神霊、精霊、死霊など)と交信する現象を起こすとされている。

 とくに最北部のフブスグル県では、1990年の社会主義崩壊以降、湧き出るかのようにシャーマンが出現しているそうだ。

 モンゴルのシャーマニズムは白と黒に分かれていて、白いほうは悪霊を払ったり、病人を治療するのに対し、黒の方は呪いをかけたりする。デールと呼ばれる独特の衣装に身をまとったシャーマンは、太鼓をたたき、詩を口ずさみ、トランスという特別の精神状態に入り、精霊や先祖の魂と交信する。

モンゴルのシャーマン

神と交信するため、オボーと呼ばれる木や石を組み合わせてつくられた塔が山頂や峠に立てられる。オボーは天と地をつなぐ柱を意味しており、ここで、オボー祭りと呼ばれる儀式が行われる。オボー祭りでは、神に様々な供物が捧げられ、人々はここで無病息災、様々な悩み事を祈る。

シャーマンは、太鼓をたたいて儀礼を行う。太鼓の音がトランス状態を引き起こすのに重要な役割を果たしている。シャーマンはトランス状態に入ると体の中を風が吹き抜け、意識が拡大し、時空を超えた「明晰な知恵」を得ることができるという。

シャーマンは国境を越え、ロシアにも入り込んでいった。現代のロシアではシャーマニズムを信仰する人も増えており、オフィスや自宅などにシャーマンが招かれる。

モンゴル国においてシャーマニズムを信仰する集団は、フブスグル県のダルハド人、トゥヴァ系のツァータンといった辺境の2.3の少数集団に限られていたが、最近では、シベリア南部から居住してきたモンゴル系集団であるブリヤート・モンゴル人の一派、アガ・ブリヤート人のシャーマンが急増しているという。

シャーマンによる精霊を呼び出す儀式。霊がシャーマンに憑依すると、シャーマンの声が変わり、精神も変化する。精霊が憑依した後で針を飲み込んだり、火をなめたり、熱した鉄を舌でなめるなどのことをするシャーマンもいるという。

羊の心臓と血液、ウォッカが先祖の霊と交信するのに役立つと言われている。

via:Шаманы – мастера экстаза
モンゴル:復権するシャーマニズム
モンゴル研究 島村一平
モンゴルの宗教について

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この記事へのコメント 13件

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  1. 完全なトランス状態に入ったシャーマン
    くそ…油断してた…

    • 評価
  2. 日本人の大先祖にあたる古来に渡来したユダヤ人やエジプト系はみなシャーマンの導きで民族大移動してきたんだぞ

    • 評価
  3. オボーはシャーマニズムとは関係なしにモンゴル中にある。
    旅人が石を積み重ねたり、あの青いのを巻いたりする場所で、旅の無事を祈る場所だ
    デールはモンゴル語で着物の意味であって、シャーマニズムには関係ない。

    • +7
  4. >羊の心臓と血液、ウォッカが
    ウォッカを使ったりするのはロシアの影響かな
    やっぱりアルコール度数が高いほうがトランス状態に入りやすいんだろうか

    • +3
  5. シャーマニズム。。精霊とか自然とか祖先信仰のほうが、一神教よりも平和な気はする。
    パフォーマンス楽しそう。
    日本も田舎だとまだ土着の霊能者はいっぱいいる(ユタとかイタコみたいな)。

    • +5
  6. よみがーえーれーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

    • 評価
  7. 実際のシャーマンって
    旅するな、引っ越すな、金使うな
    さもないと身内が大変な不幸に襲われるとか
    人をネガティブにさせる発言が多いから
    嫌いになってしまうケースが多いです。

    • +1
    1. ※10
      それって、浪費癖をたしなめられてんじゃねw

      • +3
  8. 日本のシャーマン「地獄へ堕ちるでしかし」

    • 評価
  9. シャーマンがトランス状態の時につながるソースは何かということは科学的に解明されるべきだと思う。もしかしたら脳は4次元時空を超えた何らかの場の情報を受信できるのかもしれない。

    • +2

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