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若者に暴動を体験させそのノウハウを伝授。イギリスの「暴動体験アトラクション」

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(著)

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 めったに暴動の起こらない国、日本のおともだちにとっては、なんじゃこりゃー?という体験イベントがイギリスにお目見えした。英ウィッシュ社が、16歳ほどの若者に実際の暴動に参加するチャンスを与え、提供する企画を売り出しているという。一日がかりのこの体験コースは、暴動体験アトラクションと名づけられ、警官役と暴徒役に分かれて、実際に火炎瓶などが使用され、本物の暴動さながらの暴動シミュレーションが始まる。主なメニューは「騒音、炎、煙、恐怖」だそうだ。

 ウィッシュ社は、過去にゾンビ・ブート・キャンプとか、ゾンビ・ショッピイングモール体験といった、一風変わった体験イベントを売り出した企画会社である。人々をゾンビや狼男と対決させる企画の後、彼らはフェンスの両側に暴徒と警棒を振り回す警察官を配置して、暴動を体験してもらう企画は「アリだろ!」という結論に至ったらしい。

 というわけで、アドレナリンが充満した暴動教室が、ウスターシアのドロイトウィッチ近くの工業団地で開催された。参加費はひとり79ポンド(約10000円)。四ヶ月先まで毎週末予約で埋まっているほどの人気なのだそうだ。

 暴動体験アトラクションの参加者たちの演習映像

 参加者は現場に着くと、まず暴動をコントロールする術や、絶対に安全に逃げる方法を徹底的に講義される。歴史的に有名な暴動の解説を受け、元警官や軍人によって、戦術やフォーメーションについて教わる。それから、弾よけヘルメット、バイザー、警棒、120センチ暴徒鎮圧用シールドなどの装備を実際に触ってみるに慣れてもらう。警棒や、首謀者の引き抜き逮捕班、死傷者の搬送、果ては適切に火炎ビンを投げる方法などを学ぶと、概ねにわか講義は終了。

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暴動体験アトラクションのプロモーション映像

 昼食後、やる気満々の中毒者たちは、暴徒と、彼らを抑え込む装備を固めた治安部隊のふたつのグループに分かれる。それから阿鼻叫喚の大騒ぎが始まる。警官側は、投石や火炎ビンなどの集中砲火を浴びて、身構え立ち往生しながらも、煙が渦巻く中を進み、作り物の警棒で一斉に暴徒を殴打する。全体の指揮官によって、引き抜き逮捕班用意という命令が聞こえたら、荒れ狂う暴徒の中になだれこみ、首謀者を捕まえる。

 警官役をやった後は、今度は暴徒役になり、警察のシールドを攻撃し、彼らに向かって物を投げたり、車をひっくり返したり、おなじみの暴動行為をする。ウィッシュ社は、暴動を奨励するようなことはしていないとはっきり言っているが、特に2011年にイギリスが前例のない暴動で混乱してからは、批判が強まっている。

via:Controversial Riot Training Experience Teaches People How to Cause Havoc

原文翻訳:konohazuku

 商業的には成功したが、地元の人々もこのイベントに不快感を示している。「単に暴動をそそのかすだけでなく、暴動をエスカレートさせるやり方を若者に教えるとは無責任だ。」と、地元下院議員のピーター・ラフは言う。

 去年の8月に現実に起こった暴動の悲劇の記憶が冷めやらず、今日でもなお傷が癒えない多くの被害者がいる中でこのようなイベントを行うことは、無責任で無神経だと、悪評は高まっている。

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この記事へのコメント 21件

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  1. とりあえずゾンビ・ブート・キャンプを予約したいのですが

    • +1
  2. いやこれふつうにやりたい
    漫画とかだとアトラクションが本番でしたwとかよくあるよね

    • +4
  3. 役割分担に関するスタンフォード心理実験の亜種だったりして

    • 評価
  4. 日本はとにかく実用的に闘う方法すら徹底的に秘匿するからな。よっぽど都合が悪いんだろう。

    • +1
  5. これは暴動を助長する無責任な遊び。
    何でもかんでもおもしろそうでやってたらあかんねんぞー!

    • 評価
  6. 暴動を助長するかもしれないし
    これがガス抜きになって本番の暴動を起こさないかもしれない
    結局は参加する人の人間性次第だと思うな

    • +5
  7. 社会的意味のあるデモも、時間が経つと
    略奪や暴行が横行する暴動になってしまう。

    • +5
  8. キタノ「今日はみなさんに、ちょっと暴動をしてもらいます」

    • +3
  9. 暴動の体験より戦争が起きた場合の行動を教えてくれ
    いつ中国が戦争してくるかわからないから、あらかじめ備えておいて損はないように思う

    • 評価
  10. むしろ参加者は暴徒側だけにして催涙ガスの中に、ガスマスク無しで突っ込ませろよ。
    そのうえでラバーの警棒でビシバシブッ叩かれれば、マゾなヤツでもなければ二度とそういう経験したくないって思うんじゃない?
    怪我しても自己責任ですよって契約もしておいてな。
    まぁ暴動も圧制による生活の困窮や、政府の腐敗に対する庶民の切実な思いの中で行われるものもあるだろうが、隣りの自己中国で嫌な思いしてきた日本人の一人としては暴動にあまり良いイメージはないから、助長するようなことはやはり良くないと思うがな。

    • 評価
  11. これは「ファイトクラブ」だな。
    革命の準備だよ。

    • 評価
  12. 日本ではあまり報道されていないが、ヨーロッパでは夏はどこかで暴動が起きている。
    スイスでも暴動が起きている。暴動を趣味にしている青年たちがいる。
    夏になると暴動したくなるらしい。

    • 評価
  13. こういうのを経験するのもいいかも……。

    • 評価
  14. PMCは戦争がないと金にならないから
    フロント企業でマーチャンダイジングか

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  15. ゾンビと暴動は分かるが狼男ってどうすりゃいいんだ
    銀の弾丸で撃ち抜く以外の生存手段も色々伝授してくれるのかな
    ちょっとやってみたい

    • 評価
  16. 医療スタッフの活動やボランティア、体に重りをつけて怪我を負った後の後遺症擬似体験とかまで一通りさせて、暴動の後の面倒ごとを引き受ける人たちがいるんですよってことも意識してもらう…てのはどうだろうか。たぶん参加者は嫌がるだろうな~

    • 評価

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