
いつの時代でも、人は美しくありたいと心の本質は変わらない。人類は長い間、現代医学の奇跡の前に、なんともとらえどころのない美というものの本質を追い求めてきた。発明家たちは常に、その時代の男女が、肉体的に理想的な偶像になれる手助けをする道具を考え出してきた。熱心な被験者は、まるで拷問道具のようなものを体にくっつけ、毒を含む製品まで使用する。結局は、ほとんどの人が失望するはめになるのだが。
これらのばかばかしい美容器具を笑い飛ばすのは簡単だが、いかに私たちがご先祖さまに負けず劣らず騙されやすいかを証明しているともいえる。
広告
ソース:Bizarro Beauty Products, from 1889 to Now | Collectors Weekly
原文翻訳:konohazuku
1.グラマーボンネット (1941年)
ダイバーのヘルメットのようなもので、顔の周りの空気圧を減らして、血流を刺激すると顔色が良くなるとされた。発明家たちは、貴重な若さを保ち、あるいは取り戻すための機器を開発するのに力を注いだ。1889年、マーガレット・クロエセンは、娘のアリスの顔にシワが増えたのを心配し、植物ベースの糊がついた無漂白の紙片でシワとり製品を考えついた。シワを伸ばして張るだけのこの製品は、現在もフラウニーズという商品名で知られ、売れている。

2.フィッツジェラルド・スター社の電気マッサージ器の広告 (1921年)
ヴィクトリア朝の人たちは、マッサージで便秘から頭痛、女性のヒステリー症まですべてを治すことができると信じていた。スター社の電気マッサージ器の広告パンフレットには、たるんだ肌をひきしめるだけでなく、ふけ症も直し、筋肉の強張りも改善し、痛みもとると宣伝している。
3.スティルマンのしみ用クリーム(有効成分は水銀)
ココ・シャネルは、1920年代にフランスのコートダジュールで日焼けしていたが、女性たちはしみを忌み嫌って、顔や体に軟膏を塗りたくって徹底的に防御していた。ところが、この薬には危険なレベルの水銀が含まれていたのだ。さらに笑えるしみよけマスクやケープもあった。
4.女性の顔を分析するマックスファクター(左)と助手 (1933年)
1930年代、映画産業が盛んになるにつれ、すばらしく美しいハリウッドスターがフィーチャーされるようになる。彼女たちのしみひとつないクローズアップの顔に、国中がとりつかれたのも無理はない。なぜ、そんなに美しくなれるのか? 科学者であり、メーキャップの専門家であり、かつらメーカーのマックスファクターは、1933年から、奇怪な機器ビューティーマイクロメーターを使って、顔や頭のサイズを測り、顔のどこにシャドーやハイライトを入れれば、もっとも効果的に見えるかを分析した。
5.イザベラ・ギルバートのえくぼマシン(1936年) 肌のクリーニング用吸引ケア(1932年)
30年代や40年代は、金属の固定器で、頬ににこやかなえくぼをつくる機器や、しわを吸引して消すという機械が発明された。現代でも、ジョーバやストレッチハンモック、ベルトマシンまで、努力せずにほっそりした体型を保つために開発されたおかしな発明は後を絶たない。
6.豊かな胸になる為の用鉄分入りイーストの広告 (1937年)
「ペチャパイのせいで性的アピールに乏しい女性に朗報」という華々しいキャッチフレーズで人気を呼んだ豊胸に効果的とされる薬剤の広告。1920年代には、ヴィクトリア時代の体を締めつける厳格さから解放され、細い腕、男の子のようなヘアスタイル、ひょろ長い体型の中性的な 女性が旋風を巻き起こした。1930年代の不景気には、痩せて栄養失調のような体型が普通だったが、逆に豊満な体が好まれた。金持ちは健康で、食べ物もいいということで、30年代から40年代の広告はすぐに肉付きを良くするサプリが促進された。
7.豊胸用ブリージングバルーンの広告 (1949年)
とはいえ、増えた肉は胸やヒップにいかずにほとんどはお腹にいってしまうのが現実。しかし、風船のように丸々とした胸を得るためのアイデアが出てきた。肺は胸にあるのだから、肺活量だけあればいいというわけだ。
8.初めて登場したワイヤレスパーマの機械 (1934年)
1920年代のもっとも異様なマッドサイエンティスト的美容機器は、髪にウェーブをつけるパーマの機械。1930年代後半には、ケミカルパーマが発明され、こんなぶかっこうな装置はまもなく廃れてしまった。
9.禿げを治すという機器
男たちも例外ではない。ヴィクトリア朝時代の科学者たちは、頭の血流が増えると禿げが治ると信じていた。生え際が後退した男たちは、ヒーターのついたおかしな帽子を被り、新たな髪が生えてくることを祈って吸引したり、マッサージしたりした。
10.エピレディの脱毛器のオリジナル (1986年)
その一方で、男も女も余計な毛を除去するのに苦労してきた。1986年にエピレディがティーンエイジャーの雑誌で宣伝した、足のむだ毛剃りは大流行した。金属のコイルが振動してむだ毛を一本一本引っ張って取り除いていくのだが、その痛さは半端ではない。今は熱で根毛まで焼いて除去する器具があるが、痛くないけれど毛が焦げるにおいがする。
11.顔の肌を刺激するマスク
これでだれもがジェイソンになれる、皮膚を刺激し活性化させるマスク。深夜のテレビで宣伝されているこれらの美容機器は、単純に笑えないほど不気味なものがある。
12.美容機器の数々 (1980年代)
笑いを誘う不気味な美容器具の数々。左は、電気で筋肉を刺激して顔をほっそりさせ、シワもとるというスレンダートーン・フェイス。中央は、たるみ防止に向けて、首、顔、顎をしっかりさせるため、口の筋肉を広げるフェイシャル・フレックス。右は、謎の“ウェイブ”技術を使うというフェイスマスター。二重顎の解消になるという、ばかばかしいエクセサイズを紹介したネックライン・スリマーの広告ビデオ。
▼あわせて読みたい



コメント
1. 匿名処理班
土台から工事する整形は進歩してるようだが
美容器具はあまり進化してないのな やはり器具じゃ効果は(ry
2. 匿名処理班
ブレインストームみたいだ
3. 匿名処理班
今も大して変わらないなw
4. 匿名処理班
>すばらしく美しいハリウッドスターがフューチャーされるようになる。
未だにフューチャーとフィーチャーの区別が付かない人が居るんだw
最低限の教養くらいは持っておきたいものだね
5. 匿名処理班
負け ず 劣らず
6. 匿名処理班
「話題が上る」も微妙だけど。どこに上るの?
7. 匿名処理班
不景気「な時代」には
8. ata
今も昔も「美」を追求めるためなら
何でもするというのは、普遍だなと感じた。
9. 匿名処理班
4がウルトラセブンか筋肉マンにしかみえねえw
10. 匿名処理班
今のメタボ基準とか言うのも、なんか将来、
こんなものに大まじめに莫大な税金を投入していたのかって
笑いものにされそうだよな。
11. 匿名処理班
結局整形もやりすぎるとエラいことになるし
健康的で規則正しい生活と、適度に清潔を保つこと。自分のあるがままの姿を受け入れてよく観察して、自分に似合う髪型や、服装やメイク、色合いを知ること。歳を取ることは自然なことで、年相応がいいのかも。
悪あがきしちゃうんだけど。
12. 匿名処理班
一番目とかもうサイバーパンクですやん
13. 匿名処理班
#10、大学時代に使った・・・
(1990年代)
痛かった・・・
Vラインにも使ってみたら死にそうだった・・・・・
14. 匿名処理班
「時計仕掛けのオレンジ」のルドヴィコ治療みたいだな。
15. ・
未来世紀ブラジル思い出した
16. ナナシ
ゲルマニウムローラーとかいうやつ。
あれとかゲルマニウム関連の健康用品(笑)を使ってる人たちは一回、ゲルマニウムをWikipediaで調べてみたらいいよ。
17. 6584+
ゐき見たきたよ、ごくごく物質をして一般的の事しか書いてないじゃないの
18. 匿名処理班
それよりヒアルロン酸のwikiの経口摂取のとこ見るといいぜ
19. 。。♪
これはまた面倒な…40になったら目尻のシワにプスッといれよー。その方がシワとり早い気がする…。
20. 匿名処理班
4のは機械が大げさなだけで「顔や頭のサイズを測り、顔のどこにシャドーやハイライトを入れれば、もっとも効果的に見えるかを分析」ってあたり、やってること自体は、他のやつなんかよりよほど効果があるし納得できるんだが。化粧って、絵を描く技術の延長上だし。
21. 匿名処理班
男の老化には寛大な風潮どうにかならんか。
男は25過ぎたら
笑ったら目尻がくちゃっ!!となるとか、眉間にシワ入ってるとか、
法令線とか、こういうのが当たり前とかマジでキモイ。
あと30越えの男って肌の質感が皮膚がべちゃっ・・・・ヵサッ。
としてるんで触るとぞっとするんだが。
22. 匿名処理班
歯科矯正なんかも見た目アレだし時間がかかるけど、ちゃんと効果がある。
今回紹介分のそれぞれの効果はどう?
23. 匿名処理班
コメディで済めば良いが、明らかにホラーになってるケースもある。
24. 匿名処理班
エビレディ、20年位前に買っていまだに使ってるわ。
痛いのにはなれた。
25. 匿名処理班
>21
そういうことに気を配れる石田純一みたいなのをさがすか、
25歳以下の若い男と付き合いたまえ。