この画像を大きなサイズで見るアメリカ・マイアミ動物園で暮らすガラパゴスゾウガメ「ゴライアス」が繁殖に成功し、2025年6月4日、初めて父親となった。
そして迎えた6月15日、ゴライアスは誕生日を迎え135歳となった。この日は父の日でもある。
長年繁殖に取り組み、ようやく念願の父親となれたゴライアスに対し、動物園では誕生日と父の日を同時に祝った。
135歳で初めて父親になったガラパゴスゾウガメ
アメリカ南フロリダ州にあるマイアミ動物園で暮らす体重約234kgのガラパゴスゾウガメ「ゴライアス」が、初めて父親となった。
年繁殖に取り組んでいたが、なかなか子宝に恵まれなかった。だが、ようやくその努力が報われたのだ。
卵が孵ったのが2025年6月4日。6月15日の135回目の誕生日を迎える少し前だ。
「ゴライアスはヒーローです。これから多くの人に希望を与える存在になるでしょう。諦めなければ夢は叶うことを教えてくれました」と、長きにわたってゴライアスの飼育担当をしてきたロン・マギル氏はコメントしている。
この画像を大きなサイズで見るマイアミ動物園初のガラパゴスゾウガメの孵化
ゴライアスはこれまで、様々なメスとの繁殖に取り組んでいたが子宝に恵まれなかった。
スイートピーという名のメスと交尾を行ったところ、2025年1月27日に8つの卵が産卵、そのうちの1個が6月4日に無事に孵化したのだ。
これはゴライアスにとって初めての子であり、マイアミ動物園にとってもガラパゴスゾウガメの孵化は初の快挙となる。
この画像を大きなサイズで見る長年の努力がようやく報われ、誕生日と父の日を同時に祝う
ゴライアスの公式記録によれば、彼は1890年6月15日にガラパゴス諸島のサンタクルス島で孵化したとされている。
1929年7月23日にニューヨークのブロンクス動物園に到着し、1981年7月30日にマイアミ動物園へ移された。
それ以降、マイアミ動物園では複数のメスと繁殖を試みてきたが、これまで子どもが生まれたことはなかった。
母親となったスイートピーの方は、1960年に成体としてフロリダ州キー・ビスケインにあるクラドン・パーク動物園に到着しており、年齢は85歳から100歳の間と推定されている。
今年の父の日はマイアミ動物園にとって特別なものとなった。
ゴライアスの135歳の誕生日を祝うと同時に、ついに父親になるという喜びが重なった瞬間で、動物園のスタッフたちにとっては忘れられない日となった。
この画像を大きなサイズで見るゴライアスとスウィートピーの年齢を合計すると200歳を超えており、園では「史上最年長の両親」としてギネス世界記録に申請した。
あわせて、ゴライアス単独でも史上最年長で初めて父親になった動物」としての申請も進めているという。
この画像を大きなサイズで見る子ガメはすくすくと成長中
現在、ゴライアスとスイートピーは一般公開されている展示エリアで健康に過ごしている。
なお、両親は孵化したばかりの赤ちゃんには気づいていない。
野生のガラパゴスゾウガメは、孵化した子ガメは卵から出た瞬間から自力で生きていくため、親とは関わりを持たない習性がある。
今回孵化した赤ちゃんの健康状態は良好で、孵卵器から出され、現在は別の飼育スペースに移され、元気いっぱいに活動しているという。
絶滅の危機に瀕するガラパゴスゾウガメ
ガラパゴスゾウガメは、エクアドルのガラパゴス諸島にのみ自然分布する世界最大級のリクガメで、体重は250kgを超え、体長も1.5mに達することがある。
寿命は100〜150年以上と非常に長く、世界有数の長寿動物として知られている。
主に草や果実、サボテンなどを食べる植物食性で、年に一度繁殖期を迎える。メスは地中に数個から十数個の卵を産み、約4か月後に孵化する。
孵化したばかりの子ガメは親とは関わらず、自力で成長していく。
現在ガラパゴスゾウガメは国際自然保護連合（IUCN）によって絶滅危惧種に指定されている。
20世紀以前は人間による乱獲や外来種の影響で激減し、それ以降は気候変動や生息地の減少などの脅威にさらされている。
ガラパゴスゾウガメは現在、エクアドル政府と国際的な保全団体による保護活動が進められており、こうした繁殖成功例は保全活動においても非常に意義深いものだ。
編集長パルモのコメント
1890年は日本では明治23年。大日本帝国憲法が施行され、第1回帝国議会が開催された年だ。その後2回の世界大戦を生き延び、ようやくその子孫を残すことができたゴライアスに心からの祝福を送りたい。
ゾウガメは生後何年で繁殖可能になるんだろうか。１８９０年生まれで１９２９年に動物園に入るまでに父親になってた可能性はあるんだろうか。
すごい、そんな老齢でも生殖能力があるってことが驚き。 これがガラパゴスゾウガメがアジアにいたら強精の漢方薬として使われちゃいそう
長くても１００歳そこそこしか生きられない人間からするとすごいよね。
しかも人生後半（というか末期？）でも生殖能力がある。
もし言葉を話せたら彼らはなんと言うだろうか。「生き急いでも碌な事無いぞ」とか？
人間は本来の寿命を延ばして生きてるけど亀は100超えても別に珍しくもなんともないからなぁ
縄文時代くらいの生存曲線だと、40歳を迎えられるのは１割ほど（生殖年齢以前に半数以上の子が幼死するので、成体に達した人だけを母集団にしたとしても2～3割ほど）、50歳は数％なので、ヒトも基本的には「“晩年”まで生殖能力がある」部類だったんじゃないだろうか？
古代人と似たり寄ったりの寿命のチンパンジーも、かつては「閉経はない」と云われていたが、現代の飼育下では見られるそうだし。
むしろ、自然界で閉経が確認されているハクジラ類のほうがイレギュラーな存在だと思う。
ゴライアスの正確な孵化記録が残ってるということは、サンタクルス島の飼育あるいは観察下で生まれたことは確かだろうから、種別もサンタクルスゾウガメで良いのかな？それも2種に分かれるみたいだけども。
外界から隔絶された環境で進化を遂げてきた生物なので、出来るだけ細かく純粋血統が残せると良いね。
としおいてますます盛んなり。すばらしい（見向きもされないまましおれつつあるおじさん
がんばったのは動物園、という気がしないでもない。みもふたもないが。
この小亀と対面した時のとぼけたお顔がそれを物語っている気がする（そもそもゾウガメが野生下で卵産んだ後に孵化した小亀育てる事あるのか知らないが）
ウミガメは確か産んだらおしまいだったよね
135歳ってあなたもなかなか御達者で
性成熟が動物園に収容された、二十歳くらいからみたいだね
今日が２０日だから残りの卵はムリかな
一人っ子、無事育って長生きできますように
（につけても関連記事のパパ・ディエゴはすごいなー 人間界ならモンダイか）
親子写真、フレガット島のゾウガメさんがトリを追って食べちゃったニュースを見たばかりで、ハラハラした
地球上で最高齢ということか!?
何千年という植物や、寿命の概念がよく分からない菌群を除くにしても、
動物だけでも、ニシオンデンザメやアイスランドガイは400～500年級のがいる。いずれも寒い海。
性成熟に関しても、アイスランドガイはハマグリ類にしては遅め(5～10年程度)のようだし、ニシオンデンザメに至っては、動作だけでなく成長も超遅くて生殖可能な体になるのが150歳くらいらしい。
あと、寿命の概念がよく分からないシリーズでは、死にそうになったら幼体へ逆戻りしてやり直すベニクラゲとか。長すぎて正確な寿命の測定が困難な海綿動物には1～2万年超のがいたり。
となると少なくとも「史上最年長で初めて父親になった動物」はニシオンデンザメになるね
亀の産卵と言えばウミガメしか思い浮かばず、たくさんの卵を産んでるイメージだけど、今回のガラパゴスゾウガメは8個しか産まないのにびっくり。
絶滅危惧種で、繁殖相手との出会いや相性、やっと生まれた卵は8個でかえったのが1個…寂しいけどやはり滅び行く種なんだな…って思った。
ミドリガメを飼ってるけど、やっぱり8個ぐらいしか産まないよ
多分ウミガメが亀の中で例外なんだと思う
この子ガメがこれから生きていく150年の年月が
少しでも平和であることを祈るばかり。
このニュースを見ている誰よりも長い時間を過ごすことになる子ガメ。
どうか幸せに生きてほしい。
おめでとう～！！
良かった！
絶滅危惧種のカメさんだけに、どうか
種を残して欲しいと思っていたけど、皆の想いが届いたのか、種を残すことができたんですね！
スタッフの皆さんの懸命な努力です！
スゴいです！
こういう温かいニュース、もっと増えて欲しいです
本当に嬉しいニュースです。これからも ずっと幸せに長生きしてほしいです。
昔、ありし日のジョージを見に行ったけど、ガイドの話だと「アメリカンレイディが人工繁殖に手こずっていて、Oh,NO！ってやってた」っていうことだった。
今回もそういうレディがいたんだろうか、それとも、そのレイディがマイアミで頑張った結果だろうか。