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やはり犬と飼い主は似ている。科学が明かすその理由

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(著) (編集)

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とても似ている犬と飼い主女性
Photo by:iStock
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 「飼い主と犬は似ている」と良く言われているが、科学的にも裏付けがある現象のようだ。

 カナダ、サスカチュワン大学の心理学者レナータ・ロマ博士によると、犬と人との間には「見た目」や「性格」における共通点が見られるという。

 特に純血種の犬では、その傾向が顕著であり、それは私たち人間の進化が関係しているという。

 犬と人間に共有する類似性を理解することは、両者のより良い関係を築く重要なヒントになるかもしれない。

飼い主と犬は本当に似ているとする最新研究

 「飼い主と犬は本当に似ているのか?」犬好きなら気になるこの疑問に答えるために、ロマ氏は『Personality and Individual Differences』誌に発表された2025年2月の研究内容を紹介している。

 これは、飼い主と犬に見られる外見と性格の共通点を15件の実証研究から分析したもので、結論から言うとやはり飼い主と犬は似ているのだ。

 特に純血種の場合、人は自分に容姿が似た犬を選ぶ傾向があるようだ。

 性格面では、外向性、不安傾向、社交性といった特性で、犬と飼い主の間に共通点が多いことが確認された。

 また、純血種を選ぶ傾向がある人は、自分と似た見た目の犬を選ぶことが多いことも報告されている。

 たとえば、長髪の女性は耳の長い犬を、短髪の女性は耳の短い犬を好む傾向があった。

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image credit:Pixabay

 また飼い主と犬とでは、なぜか目がよく似ていることを示している研究もある。

 さらに飼い主と犬の体型にも相関関係があることも確認されている。これは両者が同じような生活スタイルで暮らしていることが関係している可能性がある。

 ロマ氏は、ここで1つ重要なポイントを指摘している。それはこうした研究の多くが、飼い主へのアンケート調査をもとにしていることだ。

 つまり、ここで述べられていることは、すべて飼い主がそう思っているだけである可能性もある。

 そこで彼女が紹介するのが2004年のカリフォルニア大学の研究だ。

 この研究では、飼い主とも犬ともまったく面識のない人に、それぞれの写真を見せて、どの犬がどの飼い主のものか当てさせている。

 驚いたことに、このときの参加者たちは、ほとんどの組み合わせを正解できたという。つまり、飼い主と犬は客観的にも似ているだろうことが示されたのだ。

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Photo by:iStock

なぜ飼い主と犬は似るのか?

 では、なぜこのようなことが起こるのだろうか? ロマ氏は仮説として、人が自分と似た者を求めるよう進化してきた可能性を指摘する。

 私たちは社会的な生き物だが、集団を作る際、ある程度予測ができるまとまりのある集団の方が、協力しやすく、生存の確率が高くなると考えられる。

 だから、現代においても、私たちは価値観や行動パターン、さらには外見が似ている者と付き合おうとする。

 そしてこのことが人間関係だけでなく、犬との関係にも影響しているのかもしれないというのだ。

 それは特に純血種の犬と暮らす人に顕著であるという。

 というのも、純血種は雑種と違い、行動や性格がある程度決まっており、飼い主が犬を選ぶ際、そうした特徴を予測しやすいことが背景にあると、ロマ氏は指摘する。

 また別の仮説として、飼い主と犬が一緒に暮らす中で、お互いに観察・学習し合ったりすることで、徐々に似ていく可能性も考えられる。

 それはしつけなどを通じても行われるが、必ずしも意図的な影響だけとは限らないという。さらに喜びや悲しみの瞬間を分かち合うことが、強い連帯感につながることもある。

 実際、犬の性格が、まるで飼い主に寄り添うように時間とともに変化することを示した研究はある。

 このように飼い主と犬が似ている理由を探ることは、単なる科学的な好奇心にとどまらず、犬と人とのより充実した関係を築くヒントになるだろうと、ロマ氏は語る。

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image credit:Pixabay

必ずしも「似ている」ことが良い関係の条件ではない

 もしもあなたが愛犬とあまり似ていないと案じていたとしても、心配はいらない。それでも素晴らしい関係を育むことは十分できると、ロマ氏は述べている。

 たとえば、あなたはインドア派だが、ワンちゃんは外で遊ぶのが大好きな子だったとしよう。

 そんなワンちゃんだからこそ、あなたを外へ連れ出して、散歩や屋外での時間といった健康的な習慣をうながしてくれるかもしれない。

 そんなふうにでこぼこコンビだったとしても、お互いにないところを補い合うことで、より一層堅い絆が育まれるかもしれないのだ。

 また、「お互い似たもの同士?」という感覚は必ずしも最初からあるわけではない。人間関係と同様に、一緒に過ごすうちに少しずつ育まれることもある。

 そして最後にロマ氏はとても大切なことを指摘している。それは、そもそも私たちと犬を結びつけているのは、「似ていること」そのものではないということだ。

 たしかに似ていることで距離が近くなることはあるかもしれない。

 だが人と犬が絆を育むのに似たもの同士である必要はない。

何よりも重要なのは、お互いに助け合えるか、違いを受け入れられるか、理解し合えるかどうかなのだ。

References: Do people really resemble their dogs?

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この記事へのコメント 15件

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  1.  んー、なんか老夫婦の顔が似ている話と原因が同じような気がするなーと。 その原因ってのが今回の記事の説通りなのか、ほかにも要因があるのか……

    • +9
    1. 老夫婦が似るのは食事が一緒だったり、お互いがよく話して理解が深まってるタイプなんじゃないかな

      ショウジョウバエの実験で甘めの蜜が好きなタイプとちょっと塩気ある蜜?が好きなタイプで育てた子たちを半々の割合で婚カツさせたら、約75%の確率で同じタイプでカップリングしたって研究があったよ

      • 評価
  2. すべての顔の中で一番見慣れてるのって自分の顔だし、特に目をよく見るから
    それと近いものに意識が向きやすいんじゃないの
    あとは意識の持ち方とか願望の具現化みたいになると思う

    • +1
  3. 次はぜひ「そっくりペアに出会うと、なぜワタシはとてつもなくウレシクなってしまうのか」研究して頂きたい(研究費応相談)

    • +11
  4. エチな話が好きな親戚のオジサンのとこのトイプーは女性の脛にしがみついて腰ふりダンスをする犬だったなぁ

    • -6
  5. 保護犬の初代に始まり、3代目までずっとゴールデンR
    代をかさねる度に、性格がどんどんハチャメチャになってきている
    似ているのか?

    • +1
  6. うちの子は大変かわいかったので自分とは似ても似つかなかったなあ

    • +4
  7. レトリバーには当てはまらんな
    飼い主の体型関係なく肥満な子が多い

    うちは飼い主がデブで犬は理想体型
    獣医からも褒められるナイスバディだけど知らんレトリバー飼い主から細すぎる!痩せすぎ!と注意されることがある

    うちの犬が細いんじゃなくてお宅の犬が太いんですよといつも思う

    • +7
  8. 長い髪はあこがれだけど、ドライヤーに時間かかるし、ブラシでとかさないといけないし、美容室のお値段もプラスだよね
    ロン毛ワンも毎日ブラシしないと毛玉で皮膚がさけるし、トリミング犬種はお金もかかるし、抜け毛と耳(病気になり易い)掃除もなかなか
    それらが苦痛でない飼い主さんだから、選べるのかなって思ったり

    • +7
  9. 彼女と付き合う前に、向こうが何の前触れもなくいきなり自分が飼ってた犬種(色と性別まで同じ)を飼いだしたことがあった。
    それまで犬の話題すら話してもいなかったから驚いたが、人の趣向でさえ似る(好意を寄せる)から、その家族が飼う犬の性格まで似ても全く不思議はないんだよね。
    似ない場合もあるだろうね笑

    • +4
  10. うちの犬は器量よしで見た目は似ても似つかなかったが、性格はよく似てたな…

    • +2
  11. 私が好きな犬種は私とは似てないなぁ
    訓練性能が高く身体能力に優れ、キビキビと動く強いドーベルマンが好き
    自分には無いものを求めてるんだなと自分でもわかっている
    性格はいろいろで個体差があるけど、どの子もかわいかった

    • +1

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