スカンクが、肛門からガスを発射する瞬間をスローモーションで

　見た目は白黒でしっぽはモフモフ。かわいいふりしてあの子、割とやるもんだね的な存在のスカンクは、肛門の両脇にある「肛門傍洞腺（肛門嚢）」から、強烈な悪臭のする分泌液を噴出し、外敵を撃退することよく知られているんだ。

　その臭いがどんなに強烈なのかは、経験した人じゃないとわからないと思うんだけれども、ちなみにパルモがアメリカ在住時代、隣の家の人が車でスカンクの死骸を踏んじゃったらしく、1か月間うちらのコミュニティーは口で呼吸をすることを余儀なくされたぐらい。例えるならゴマ油に腐った卵を入れて発酵させて濃縮させた的なにおいかな。

　で、そのスカンクはどんなメカニズムで強烈噴射するのかがスローモーションでわかる映像があったので見てみることにしよう。 Up Close Look At A Skunks Anus 　スカンクは、いきなりガス噴射するわけじゃなく、まず最初に、「出すぞ？出すからな？」という、前足で地面を叩いたり尻尾を立てて肛門部を相手に見せたりするなど、特徴的な警告動作を行なうんだ。

警告行動を開始したスカンクの子ども 　その警告が無視された場合、肛門嚢を取り囲む筋肉を収縮させることによって分泌液を相手の顔を目掛けて噴射する。これは4〜5m離れていても命中させることができる。分泌液が目に入った場合、一時的に目が見えなくなるという。

　悪臭は無風でも半径1kmの範囲まで届き、風向きによっては2km近くまで届く。分泌液は皮膚の蛋白質と強く結合するため、皮膚に付着した分泌液を取り除くことは困難。また、分泌液が付着した衣服は脱臭が困難なため、破棄せざるを得ないんだ。

　ペット用のスカンクの場合には、肛門嚢を切除手術してあるので、このガスに悩ませられることはないそうだ。

関連動画：
ピィピィ遊ぶよ、スカンクの子どもたち

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