カモフラージュの為ではなかった。ムードに合わせて色を変えるカメレオンの七変化

　カメレオンがコロコロ色を変えることはよく知られているけれど、それは、身を守ったり獲物を捕獲する為だと一般的には思われているよね。でも実はそうじゃなかったみたいなんだ。

　実はこの変色機能、仲間に合図を送る為のコミュニケーションとして備わっているものなんだそうだ。 The Many Moods of the Chameleon Illustrated in Colour

　カメレオンの皮膚には、色素細胞と呼ばれる色のツブがあって、このツブが脳からの命令を受け、上がったり下がったり、集まったり散らばったりすることによって色を変えているという。

　また、カメレオンは目で周りの色を確認して身体の色を変えているわけではなく、身体の周りの色の波長を、皮膚にある細胞で感じとり、それに合わせて皮膚の色を変化させていく。なので目隠しされても変色させることは可能なんだ。 　カメレオンがこの能力を使い体の色を変化させるのは、カモフラージュ目的ではなく、ライバルの接触をかわしたり、メスを誘惑するなど同種個体になんらかの情報をおくるなどの、コミュニケーション目的そしての能力なのだそうだ。 　雄同士が対峙したときには、双方のカメレオンが輝くように色を変化させ、より明るくなったほうが上位であるという価値観が存在するという。この場合勝負に負けた雄は色を暗くして敗北宣言を行うのだそうだ。 相手の色が劣っているか勝っているかを判断できるということは、カメレオンの視力ってすごいわけで、実際カメレオンは紫外線の色も見分けることができるのだそうだ。 ストレスにより体の色を変化させたカメレオン 鏡に写った自分自身の姿を見て、体の色を変えたカメレオン