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シュノーケルマスクを3Dプリンター製バルブで人工呼吸器に接続しCPAPマスクに変換する技術開発に成功(イタリア)

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image credit:Isinnova
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 現在、世界中で新型コロナウイルスの感染が爆発的に拡大しているが、感染者数が増加すればするほど、医師や看護師不足だけではなく必要な医療機器も不足という深刻な事態を引き起こしている。

 そこで、イタリアの3Dプリンター事業を行うスタートアップ企業は、シュノーケリング用のフルフェイスマスクを医療用人工呼吸器に接続し、CPAPマスクへ変換させる技術開発を行ったところ、見事成功したようだ。

 同企業は、新型コロナウイルス用の器材が不足している全ての病院がこのマスクを使用できるよう、サイトにて複製方法を公開している。

Charlotte valve

代替手段としてシュノーケリングマスクに着目

 現在、イタリアでは国がロックダウン(封鎖)措置を取っているが、感染者数が多いために治療に使う人工呼吸器などの深刻な医療機器不足に瀕している。

 そこで、イタリアのスタートアップ企業『イシンノーバ(Isinnova)』が、3Dプリント技術を使って、シュノーケル用のフェイスマスクを人工呼吸器に変換するという画期的な技術を開発し、試作が成功した。

 同社の創設者でありエンジニアであるクリスチャン・フラカッシさんとアレッサンドロ・ロマイオルさんは、現在医療崩壊が深刻な状態となっているイタリア北部ロンバルディア州ガルドーネ・バル・トロンピア病院のレナート・ファベロ元医長から依頼を受けた。

 ファベロ元医長は、コロナウイルス蔓延のためにCPAPマスクが不足していることから、それに代用できる役立つアイデアをイシンノーバに求めたのだ。

 通常、CPAPマスクは病院の集中治療に使用されているが、今年初めにイタリアで新型コロナウイルス感染が発覚して以来、このマスクの必要性は急上昇し、現在供給が不足している。

 ファベロ元医長から、容易に入手できるシュノーケリング用のマスクを人工呼吸器に接続できるマスクへと変換することを提案されたイシンノーバは、すぐに設計を開始。

 フランスのスポーツ用品小売業者『デカスロン(Decathlon)』に協力を求め、同業者が製造・販売しているシュノーケリングマスク「イージーブレス(Easybreath)」を使ってマスクと呼吸器のチューブ間の接続部分であるバルブを3Dプリンター技術で複製した。

 早速、試作品を地元のキアーリ病院にてイシンノーバのスタッフに実用実験したところ効果が認められ、続いて病院内の患者に使用しても成功したという。

特許取得後、無料で複製方法を公開

 3Dプリント技術を使い、シュノーケリング用マスクと人工呼吸器を接続する医療用バルブの特許を取得したイシンノーバは、全ての病院が必要に応じて複製できるよう、同社サイトやYouTubeなどで作成方法を公開している。

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image credit:Isinnova

 また、CPAPマスクは価格が約100ユーロ(約12000円)~と高いが、病院側はイージーブレスのシュノーケリングマスクをデカスロンから25ユーロ(約3000円)で購入でき、バルブを3Dプリントで独自に入手すれば、マスク不足の危機を回避できるだけでなく、コストもかなり抑えることが可能だ。

ただし選択肢が無い時の代替としてのみの使用を推奨

 しかし、“シャーロットバルブ”と名付けられたリンクバルブについては、現段階では「未承認の装置」なため、一部の専門家からは「不適切な空気の排出が行われると、マスク内に過剰な二酸化炭素が蓄積する危険性があるため、フルフェイスのマスクを使用するのは危険」という声も上がっている。

 これについては、イシンノーバは自社サイトにて次のように指示している。

このアイデアは、公式の医療用品を見つけられない深刻な状況での代替目的としてデザインされています。他に選択肢がない場合のみ、このマスクを使用してください。

 開発した新マスク自体については特許を既に取得しているイシンノーバ。現段階では試作のテストに成功しただけではあるが、この画期的なアイデアを生み出した同企業は、完全に非営利であり、いかなる利益も得ていないことがサイトにも記されてある。

 新型コロナウイルスが蔓延する中で、少しでも医療機器の需要をサポートしようとしている同企業に、SNSでは「素晴らしい。前向きさを感じられて嬉しくなった。このアイデアが無駄にならず、現場で生かされることを祈ってるよ」「危機的状況で、こんなふうに医療品の代替を閃くのがすごい。尊敬するわ」「協力したデカスロン社にもよくやった!と言いたい」といった称賛の声が多数寄せられた。

不足する医療用機器に世界の企業が支援

 また、イギリスの家電メーカー『ダイソン』は、政府の依頼により、新型コロナウイルス感染に特化して対応できるよう設計した新型の人工呼吸器「CoVent」を10日で設計、大量生産する見通しであることを発表している。

 他にも、掃除機や芝刈り機のメーカーとして知られる『ジーテック』も人工呼吸器の製造に取り組んでおり、現在2種類の試作品を政府に提出したそうだ。

 ダウンウエアでおなじみの『カナダグース』は、医療用の白衣と患者用のガウンを来週から1万着生産し寄付するとしている。

 フランスのルイヴィトンで知られる『LVMH』は香水や化粧品工場で消毒液を製造し、病院などへ無償提供するほか、流通ネットワークを駆使して4,000万枚のマスクを調達、供給するとしている。

※追記(2020年3月29日)本文を一部修正して再送します。

References:Isinnovaなど / written by Scarlet / edited by parumo

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この記事へのコメント 15件

コメントを書く

  1. 3Dプリンターで作った人工呼吸器のパーツを作成・郵送するような活動がTwitterで紹介されてたよー

    • +5
  2. 今までの酸素マスクより密閉しそうだし、こっちの方が有能だったりして

    • +4
    1. >>2酸素マスクとCPAPは全くの別物ですよ。
      酸素マスクは圧力をかける必要も完全に密閉する必要もありません。高濃度酸素吸入の場合はリザーバー付き酸素マスクを使います。
      一方、CPAPは持続陽圧呼吸器なので気道に適切な圧がかかるようこのようなしっかりとした顔にフィットする形状のものになります。

      • +1
  3. ただし選択肢が無い時の代理としてのみの使用を推奨

    代替の方が良いと思います。

    • +1
  4. デカトロンで見たことあると思ったらデカトロンだった

    • 評価
  5. エンジニアの華だなと
    縁の下の力持ち的存在で見えにくいけど本当に偉大

    • +4
  6. フルフェイス状で安全性が確保できたら
    医療従事者の感染リスクが軽減される方向性の模索も
    出来そうだしいいと思う

    • +6
  7. まさかこの欠陥マスクが陽の目を見る日が来るとはね(吸入・排気が上部に集約されてて水中でマスククリアが出来ない)

    • 評価
  8. 現場からの「こういうのは作れないだろうか」という要望は貴重ですね。

    • +4
  9. ウチの家には、耳かけマスクの在庫がもう失く、
    野球用とサバゲー用しか残っていないので、
    それらも3Dプリンターで、コロナ対策に使えるようにしてくれ

    • +1
    1. ※11
      ゴム紐や布をとりつけて使う樹脂マスク本体のデータは公開されて話題になってますね
      検索は「イグアス マスク ダウンロード」とかかな
      現在は男女それぞれのサイズがあり今後子供サイズなど拡充を考えられているようです
      他の国内企業なども動きがあるのでないでしょうか

      「corona mask 3d printer download」などではマスクやゴーグルなどの公開データを共有する海外サイトが見つかりますね

      • +1
  10. 何もないときの代替としてでも、これがあると無いでは大違い。
    映画「アポロ13」で人命の危機にみんなでアイデアを出し合って
    目の前の問題に対処していく様に、コロナの様々な問題も垣根を超えて団結していきたいね

    • +4
  11. 代替用なのか
    いわゆるコーカソイド系は平たい顔族よりも医療用のマスクで鼻の上が痛々しいことになってるからこういうテンションが一点にかかりにくいやつは良さがだなーって思ったんだがなぁ

    • 評価

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