メインコンテンツにスキップ

動物の同性愛に遺伝的な利点、仲間の繁殖力が強化されることが判明(スウェーデン研究)

記事の本文にスキップ

45件のコメントを見る

(著)

公開:

この画像を大きなサイズで見る
Advertisement

 鳥やミツバチ、ペンギン、ライオンやキリンなど、自然界では同性愛が普通に存在する。なぜ動物に同性愛が存在するのか?その理由は進化上の謎とされてきた。だが、最近の研究で同性愛行為に遺伝的な利点があることが明らかになったそうだ。

 かのチャールズ・ダーウィンは、動物の性衝動は生殖を促すようできており、それゆえに必ず異性愛になると考えた。しかし、自然界にはかつて専門家が一部の例外として否定してきた同性愛が、それまで考えられていた以上に普通に存在することが明らかとなりつつある。エミュー、鶏、コアラ、サケ、猫、フクロウ、イルカなど、自然界の同性愛は1,500種で目撃されており、そのうち3分の1できちんと信頼の置ける記録が取られている。

 スウェーデン、ウプサラ大学の生態遺伝学科の研究者は、一方の性では発現すると同性愛を促す遺伝子が、他方の性で発現すると別のメリットがある場合に、同性愛が起きるのではないかと仮説を立てた。

 仮説を検証するために、低レベルの同性愛行為が確認されたマメゾウムシのオスとメスで実験が行われた。まずそれらで人工交配を行い、同性愛傾向のある遺伝子グループを作成した。ここから、この遺伝子グループでは異性のきょうだいの繁殖力が高いことが判明した。

この画像を大きなサイズで見る

 すなわち、同性同士のマウンティング行動を強化されたオスにおいて、後のテストで求愛行動を確かめた際にオスとメスとで特に区別している様子はなかった一方で、そのきょうだいであるメスでは通常よりも多くの産卵が確認されたという。

 この結果は、同性愛行為が一方の性に広まるのは、異性側にメリットがあり、その行動を司る遺伝子が自然選択によって保存されるからであるという説を裏付けている。これは幅広い動物種で同性愛が見られる基本メカニズムを示しているようだ。

この画像を大きなサイズで見る

 専門家によれば自然界における同性愛の研究は、長い間タブー視されてきたという。しかし、性は繁殖のみならず、群れの機能を円滑にするという役割もあるために、非常に重要なテーマだと言える。例えば、部族単位で生活する動物では、あぶれたオスを満足させたり、オス同士の絆を強化するなど、社会的な機能を果たすことがある。

 2010年にオアフ島で実施されたハワイ大学の調査では、対象となったおよそ120羽アホウドリの多くが同性愛的行動をとっていることが明らかとなった。つがいの3分の1はメス同士であり、DNA解析から一部のメスは最大19年間もつがいであり続けていることが判明したのだ。どうやらメスは父親となるオスを探すが、その後は”妻”の許に帰り卵を温めているようだ。

 また最近でも、ドイツ、ベルリン動物園でオス同士でしか交尾をしないキングペンギンが見つかった。スタンとオッリと名付けられた2羽は繁殖用に採用されたペンギンだったが、その後も受精卵が見つからないことから調査され、この事実が発覚した。

via:bmcevolbioleurekalertdailymaiなど・/ written & edited by hiroching

📌 広告の下にスタッフ厳選「あわせて読みたい」を掲載中

この記事へのコメント 45件

コメントを書く

  1. 性欲過多の結果、同性相手にも発情してしまう事と
    最初から同性しか目に入らない事を同一視しているからおかしな結論に達するんだよ
    この記事の場合でいうと、性欲を強化する遺伝子を同性愛の遺伝子と勘違いしている

    • -3
    1. 本来なら、「異性に生まれてこそ発動されるべき遺伝子」の誤作動か…これは一理あると思う。オス/メスに生まれたならば、より多くの子孫を残すアクセルになる遺伝子が、うっかりメス/オスに生まれてしまったために、逆に発動してしまうという。
      ただ、同性愛に関するこれまでの見解をひっくり返す必要があるので、精査が必要と思う。人間で言えば、ホモセクシュアルの男性は、普通の異性愛男性が女性をみるように男性の身体に性的に興奮し、レズビアンの女性は、普通の異性愛女性が男性をみるように、感情的に女性に思い入れるという、従来の通説。これと矛盾するんだよね。こういう観点は、※1のように単純に考えると見えてこない。問題はベクトルであってスカラー量ではない。

      • +5
      1. ※35
        いや、残念ながらそうは言えない。
        人間界には法律とルールがあるから、
        自然界のルールをそのまま当てはめることは出来ない。
        「繁殖相手」と「恋愛相手」と「子育て共同相手」を別けることが許されるなら、
        今回の実験結果は人間にも有効かもしれないけれど。

        • +1
  2. つまりlgbtの兄弟を持つ人は性的に魅力的な可能性が高いって事?

    • -10
    1. ※3
      人間の場合に直ぐに当てはめて考えない方がいいのには賛成。
      人間の場合は先天的や後天的な複数の要因が複合的に作用しているように思うので、自然界に見られる現象をそのまま当てはめるのは危険。

      • +3
    2. ※3
      「人」で言うと、性欲の強い人が「同性にも性欲がいく」。
      という傾向はないけどね。

      • +2
  3. 同性愛行為そのものじゃなくて、その行為者の異性の兄弟姉妹が繁殖力が強いというメリットなのか。
    長い目で見れば、同じ親の遺伝子を持つ兄弟姉妹の子孫がより繁殖するということかねえ。

    • 評価
  4. 同性愛になった個体は兄弟とか親戚の子育てを手伝ったりして、ヘルパーになるんでしょ。兄弟・いとこにも自分と同じ遺伝子はあるし。

    • +2
  5. 一族全体の女性ホルモンが上がったグループは、
    雄は ゲイ化したけど雌の出産能力が上がった、てことなのか?

    • +1
  6. LGBTに中性的な美男美女が多いのはそういうことなのかもね。

    • -5
  7. >同性同士のマウンティング行動を強化されたオス
    としか書いていないので
    おそらく、原因(ホルモンとか遺伝子とか)は特定せずに
    そういう傾向のある固体を祖先にもつもの同士を交配させて子孫を作るということを
    繰り返したんだと思う
    そしてそういう傾向の濃度wをあげていったあーっ
    そしたらオスはマウンティング相手を性別では選ばなくなり(ニュアンス的にバイ?
    メスは産卵が通常より多くなった

    • 評価
  8. 理屈は理解できなかったけど
    その集団に同性愛の個体が多いからといって
    繁殖力か低下するわけではないということは解った
    しかも実験では逆に繁殖力か上がったという

    • +4
  9. 『同性同士のマウンティング行動を強化されたオスにおいて(中略)…多くの産卵が確認されたという』
    つまり「バイセクシャル♂の姉妹は子沢山」てことだろ
    「多産という因子がオスには同性愛を起こす」と見るか「同性愛は多産と同じ原因で、どちらも多情あるいは性的奔放だから」と見るかで違うな
    おれは後者だと思う

    • -1
  10. そもそも同性愛遺伝子というよりも、同性か異性かを識別する遺伝子発言の低下したグループとしか読み取れない。そしてオスが同性でもマウンティングすることを促す遺伝子と、メスの産卵数を左右する遺伝子が同じ遺伝子の発現によるものなのかわからない。仮説と現象はとても面白いが記事の内容に説得力がいまひとつ…

    • 評価
  11. まあ一般的に考えれば同性愛者は子孫繁栄のライバルでは無くなるのでこちらに被害が及ばない限りはあってもいいかな

    • 評価
  12. まあ、同性愛を否定する人は、同性愛は生物の本来あるべき姿ではないと批判するが、この記事の事実にあるように、多くの種で同性愛的行為が見られる以上、それは言えんわな。

    • +5
  13. なんかの動物はオスの初めてはオスでお互い交尾の練習にしてるってのが判明してるが
    あれは繁殖力あがらないよな…
    他の同性愛でオス同士がってのも基本的に力が強いオスが弱いオスに自分のが強いって証明させるためだとされてるから繁殖力関係ないだろうし

    • +3
  14. つまり同性愛への反論でよく見られる『子孫の繁栄や生殖にデメリットに働き、最終的に種が滅びる可能性がある』という意見が意味を成さないかもということね。
    ただのホモフォビアに理由を付けたがる人にとっては芳しくない情報かもねー

    • +7
  15. この研究や実験自体に意義は感じるが、鵜呑みにする気は起きないな。
    間接的で、別解釈の余地を感じる。
    反証的な研究や実験を待ちたい。

    • -2
  16. 鳥は同性だけでなく、人間をはじめ身近なほかの動物やモノにまで発情することがあるんだが、それはどうなの?

    • +5
  17. ゾウムシの方はちょっと良く分からなかった・・・・・・これって、発情を促す物質が促進されたことによって、雄はかなり頻繁に交尾行動を取るようになって、結果雌も卵を沢山産むんじゃないかと・・・・・・
    でも、同性愛があることで群れの絆を深めたり、コミュニケーションを円滑にしたりする、はなんか納得

    • 評価
  18. 生物学はある一定の思想の元に歪曲される事があるので注意です
    >専門家によれば自然界における同性愛の研究は、長い間タブー視されてきたという。
    こんな事は無いし

    • 評価
  19. なんか違う気がする
    観測されたそれぞれの事象は合ってるけど結び付ける解釈が間違ってるような

    • +3
  20. 人間でいえばバイのほうがある意味理想的なのかな。

    • +2
  21. 生き物は基本的に他者を愛するんだよ。
    捕食関係にある生き物同士ですら、狩りが必要なければ愛し合う。
    これは地球の生態系を維持する上で生命が学んだ知恵なんだと思う。
    誰かが生きているから自分だって生きていける。この相互扶助が命の基本なんだよ。
    異種間同士でもそうなのだから、同種であれば性の問題なんて大したことじゃない。

    • +2
  22. 基本的に生物学の論文として投稿されている時点で、様々な仮説を検証して先行研究を踏まえ、論文投稿の様々な手順をパスしてると思うのですよね。そうした意味で、この米欄で無闇に○○因子がーと話し合われているのは、あまり実りある議論でない感。かく言う自分も勿論議論できる程に原著を読んでる訳でもないですけれど。。

    • +2
  23. 動物の同性愛行動だとされているものが本当に同性愛に基づく行動なのかどうか疑問を感じる

    • +3
  24. 成るほどね。
    確かに♂にしたって♀にしたって、性欲はあるもんねぇー。
    相手が居ないから我慢じゃ可哀想だわなぁ。

    • 評価
  25. 似たようなことをこないだ大島薫たんが…
    じゃなくてリチャード・ガードナーさんが言ってました!
    「変則的な性行動様式は、社会の性的興奮の水準を高めるため、
    最終的にはその社会の生殖につながる性行動を促すように働く可能性がある」
    この説は行動様式の話だけど、同性愛グループの遺伝子作用にも
    同様の働きがあるというのはまさに驚き。

    • +1
  26. 社会学、行動学、動態学的に考えれば考えるほど群れの調和を乱す「最もオス的なオス」は忌避される存在であるって分かるよね
    同性愛が生物学的に間違ってるということを詰めれば自ずと正真正銘のオスということしか誇れないオスは社会という調和を乱す存在ということに行き着いて自分の首を締めることになる
    オス的なオスなんて群れに一匹入ればいいからな
    だから社会ダーウィニズムは危険なんだよ

    • +3
  27. 記事の論理的正しさは疑わしいとはいえ、自然界に同性愛が存在するのは事実。
    そうするとなぜ同性愛が存在するのか気になってしまう人も多いかもしれないが、意味なんてないんだと思う。
    個人的には同性愛は種全体から見れば生殖に与えるマイナス影響は限られてる上に、放棄された子供を育てるみたいなプラス影響もあるからそれぞれで相殺されてるんじゃないかと思ってる。自然界の同性愛は毒にも薬にもなんない存在として消滅することなくずっと存続しているんじゃないかな。

    • -2
  28. これ絶望的に文章が下手だな、わかりにくいことこの上ない説明。要はオスを好む傾向になる遺伝子があって、それがオスに発現した場合はオスを求めるからホモになり、メスに発現した場合はオスを求めるから繁殖力が強くなる。逆にメスを好む傾向になる遺伝子もあり…以下略。ってことかな?

    • +3
  29. ひとつ言えるのは、一見すると繁殖には不利な事柄にも関わらず、その現象が淘汰されずに残ってるならば、群れに対して何らかのメリットが存在してるということ。働かない蟻が良い例だな。いまだに世界は誤解だらけなんだろう。

    • +6
  30. たくさんの特性から自然淘汰されてきたか否かなだけでそんな大仰な意味などないよ。
    だいたい人間の同性愛が禁忌とされたのは近代に入ってからだし、現代の感覚でなぜ生物は禁忌を侵すのか!とか言ってるのは歴史を知らない

    • +2
    1. ※46
      だね、理解してるよw
      でも、このデータでほかの事の証明が可能かな?
      貴方もわかってるでしょ
      彼らは「一方の性では発現すると同性愛を促す遺伝子が、他方の性で発現すると別のメリットがある場合に、同性愛が起きるのではないかと仮説を立てた」
      のだから期待というかフイルターがかかっている
      だから、それを持たない第三者がデータを見直したり、追証するんだよ
      で、僕が見るかぎり、メリットというより「お盛ん」な因子だと思うよ
      飼育下ではエサも十分、番う相手もいる、そんな闘争がない条件で伸びる要素
      フイルターがかかっているとそこを「一方の性では発現すると同性愛を促す遺伝子が、他方の性で発現すると別のメリットがある場合に、同性愛が起きる」と解釈する

      • -2
  31. 一見繁殖に不利な形質が残り続ける理由は、一方の性にとっては不利な形質になるが、もう一方の性にとっては有利な形質として発言する要因となるケースがあるからではないだろうか
    男性器が小さい男が淘汰されないのは、女に遺伝した場合きょ乳になりやすい、とかさ

    • -3
    1. ※47
      あなたのお盛ん因子の理屈を用いると、
      動物の同性愛は原則バイだとか、特定の番を持たず、あるいはハーレムを作ってとっかえひっかえとかになるはずだけど、
      そこんとこ実際はどうなの?
      最大19年つがいとかいう記述もあるけども

      • -2
      1. ※27
        それってバイセクシュアルの説明にしかなってないんじゃ?
        まあこの研究自体がなんかつかみどころないけども

        • 評価
  32. 華奢な男性が大柄な女性を好むのに通じると思う。つまり日本でジャニーズを好む女性の特徴でも同じ理由。

    • 評価
  33. 一つ言えるのは「人間が自然を理解できていない」のが大前提であって、人間の価値観や思想観念から「自然が禁忌を犯す」だの「誤作動する」だのと評価するのは根本的に発想の仕方を間違えてるって事。直接生殖に参加しない個体が持続的に生まれる事をも包摂したものとして、自然は繁殖システムを作り上げた。

    • +4
  34. これは同性愛ではなく、バイセクシャルだろうと思われるね
    求愛に変化がない点から、交尾機会が増大したものと予想するよ
    ようするに交尾欲が強いか否かの違いだね
    これが繁殖にプラスとして傾くのかどうかは疑問が残る
    なぜなら、自然界内では交尾欲が強いことがリスクと考えられるからだね
    これは検証するまでもなく自ずと明らかな事実
    具体的に言えば、いたしてばかりだったり、狙ってばかりいては隙だらけだよね!

    これをもとに全体を判断することはリスクが高いよー

    • 評価

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

知る

知るについての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

動物・鳥類

動物・鳥類についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

最新記事

最新記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。