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風邪をひくとなぜゾクゾクと寒気がするのだろう?風邪にまつわる7つのメカニズム

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(著)

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 風邪は我々にとって最も身近な病気である。喉がいたくなり、咳がでたり、場合によっては高熱がでて、関節が痛くなったりと、その症状は様々だ。風邪がもたらす諸症状は我々の免疫システムが働いていることで起こる。ここでは風邪にまつわる7つの現象を見ていくことにしよう。

.風邪をひくと身体が怠く感じるのは免疫反応のせい

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 ウイルスやバクテリアが身体に侵入して悪さをする時、我々の身体はそんなに疲れるわけではない。なのに風邪を引いた時に怠く感じるのは、これらの侵入者を撃退しようとする免疫系の過剰とも言える防衛によるものなのだ。

 例えば風邪を引くと喉が痛くなったり、クシャミをしやすくなったりするが、これはウイルスのせいではなく免疫系がウイルスに対して攻撃を行い、その結果炎症反応が起こった為に引き起こされる反応だ。炎症反応に加え、免疫系はウイルスの居る場所にある血管の浸透性を上げ、免疫細胞がウイルスを攻撃しやすくするのだ。その為、増えた細胞によって鼻づまり等の症状が引き起こされる。

2. なぜ風邪の症状はまちまちなのか?

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 免疫システムによりほとんどの侵入者は、私達の身体に侵入して約数分で駆除される。まず侵入者が体内に侵入すると、免疫系は多種多様な酵素と抗生物質を作り出し侵入者に攻撃をしかける。

 最初に攻撃をしかけるのは補体というタンパク質である。もしも補体が侵入者の増殖を止められない場合は、食細胞という外来の生命体を飲み込み、消化する免疫細胞がやってきて、侵入者を駆除する。通常の場合、この段階で殆どの侵入者は撃退されている。これを生物学では自然免疫と呼ぶ。

 しかし、時には自然免疫では食い止められない侵入者も居る。例えば結核を引き起こすバクテリア「結核菌」は食細胞に消化される事無く、食細胞を破壊する事が出来るのだ。こういった緊急事態に身体が引き起こすのが獲得免疫というものだ。

 多種多様な侵入者に対してランダムな攻撃を行う自然免疫と違い、獲得免疫は一つの侵入者に対して攻撃を行う事を目的としている。しかしこの為、獲得免疫がしっかり機能するまで数日を必要とする。

 獲得免疫には二種類の細胞が主力部隊として動いており、これらは大まかにT細胞とB細胞に分けられる。これらの細胞は侵入者を発見すると増殖する。B細胞は抗体という物を作りだし、侵入者の増殖と機能を停止させる能力を持っている。T細胞は時に侵入者を攻撃する事もあるが、その主な機能としては侵入者の情報を記憶しておくことにある。それは今後同じ侵入者によって身体が侵された場合に備えての記憶装置としての役割を果たすのだ。

3.ワクチンがあなたをどうやって守ってくれているのか?

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 免疫系は過去の侵入者を記憶している。一度侵入者が免疫系の深くまで侵入し、獲得免疫を引き起こすと、B細胞とT細胞が侵入者を排除した後、彼等はメモリー細胞として身体の中でひっそりと活動する。メモリーB細胞とメモリーT細胞は、今後同じ侵入者に攻撃された時、直ぐに反応出来るように存在しているのだ。

 ワクチンはこの身体の機能を利用している。お医者さんがあなたに注射するワクチンには少量の侵入者が入っている。この侵入者たちは身体に害を及ぼす事はないが、B細胞とT細胞を発動させ、メモリー細胞を作るには十分な量なのだ。これらのメモリー細胞は数週間から時には数年もの間、侵入者の記憶を保持しておくことが可能なのだ。

4.母乳は赤ん坊の免疫力を高める

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 最近の研究により、母親が赤ん坊に対してあげる母乳には、子供の免疫に母親の免疫系を付け加える作用があることが判明した。

 赤ん坊が母乳を吸い出す時、少量の唾液が母親の体内へと侵入する。そして、母親の免疫系は子供の現在の免疫状態を察知し、母乳に含まれる栄養素などをその都度変えているという事が最新の研究で分かった。これにより、赤ん坊は自らの免疫系が育つまで、母親の免疫系によって助けられているのだ。

5.サナダムシは我々のアレルギーを防いでくれていた

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 近年、アレルギー患者は増加の一途を辿っている。しかし最新の研究によれば「私達が駆除しようとしているサナダムシという寄生虫は私達のアレルギー症状を抑えてくれていた」可能性があるそうだ。

 我々の身体は侵入者に対して多様な反応を示すが、ここで問題となるのが炎症を引き起こす炎症物質だ。アレルギー症状とは、特定の物に触れた際、身体の防衛システムが過剰に炎症物質を放出する事によって引き起こされる症状である。

 ここでもし、我々の身体の中にサナダムシが居た場合、好酸球という白血球の一種が常に寄生虫を探して体内を巡回している事になる。我々の身体は大量の好酸球と炎症物質を同時に生み出す事は出来ない、なぜならそれらを作り上げるには莫大なエネルギーが必要となるからだ。つまり、サナダムシによって引き起こされた好酸球が作られ続ける限り、炎症物質の放出は抑えられ、結果アレルギーという過剰な炎症反応も引き起こされないのだ。

 科学者たちはこれを元に、サナダムシを必要とせずに炎症を抑える方法を模索している。

6.バクテリアは優しい存在

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 免疫システムが発動するのは「侵入者」を発見した場合に限る。我々の身体が「何が侵入者で、何が侵入者ではないか」と見極める方法は、生まれて数ヶ月以内に決まっているそうだ。

 だが、我々の身体は、妊娠・授乳・思春期、と常に変わっている。ではなぜ、これらの変化が起きる時に免疫系が反応してしまわないのだろうか?

 これに対して有力な説の一つが、「我々の免疫システムは侵入者を全て破壊しているわけではなく、細胞を破壊する侵入者のみを選択的に駆除しているのではないか?」という説である。

 例えば「共生細菌」という言葉がある。これらは我々の体内や皮膚に存在する細菌だが、我々に害をなさない為、免疫系が手を付けずに放置しているのではないかと考えられている。

7.感染を回避する遺伝子

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via:dailymail・原文翻訳:riki7119

 我々の身体を守るのは細胞だけではない。手を洗ったり、歯を磨いたり、そういった方法も確かに一つの手段の一つであろう。こういった行動は「行動性免疫システム」とも呼ばれている。

 行動性免疫システムがどの位我々の遺伝子に影響を与えているかは分からないが、そういった日常的な予防を行う事で身体は少しずつ自らを守る術を覚えていくのだ。

 例えばある研究では、被験者に「病気を患っている人」の画像を見せた時、免疫細胞が活性化された、という例がある。また別の研究によると、行動性免疫システムによって組み上げられた遺伝子が、他者との接触やコミュニティでの行動を左右していると言われている。

 もしかしたら、我々が泥や汚い物から回避しようとしたり、咳をする人や、風邪をひいた人から遠ざかったりしようとするのは、こういった遺伝子が私達に語り掛けているからかもしれない。

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この記事へのコメント 23件

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  1. 鼻が詰まるのも喉が痛くなるのもウィルスが組織を破壊してるのかと思ってたorz
    アレルギーと一緒で自分の身体が抵抗してる結果なんですね、へー

    • +1
  2. 風邪引いても薬飲まない方が早く良くなるよね。
    ん?と思ったら好物食べて暖かくしてしっかり寝ると大体治ってる。
    風邪薬に頼らなくなってから拗らせる事がなくなったわ。

    • +1
    1. ※4
      自分は風邪薬飲んで治す派です。
      何故かって、症状引きずってると却って体力奪われて
      治りが遅くなるんですもの。
      対症療法 + 栄養補給が自分には合ってるみたい

      • -1
  3. ここでは出なかったけど発熱もウイルスへの対抗処置なんでしょ
    そうすると普通に自覚してる風邪の症状は身体側からの反応ばかりという感じなんだけど、風邪のウイルス自体が直接引き起こす症状って何なんだろ?
    これだけの対価を払ってまで防ごうとするくらいだから、「ちょっと風邪引いちゃってさー」レベルのものでもかなりヤバいってことなんだろうか

    • +6
  4. 昔肥溜を畑に肥料としてまいていた頃はみんなお腹にサナダムシがいた。今はお腹に回虫がいる人はいないから花粉症が増えたのはそのせいだと聞いたことがあるが。

    • 評価
  5. チャッキーw 好き。
    手洗いうがいはたいして意味が無いとかたまに言われてるけど、意味あるからみんなこの時季は念入りにしようね!

    • +3
    1. ※8
      鵜呑みにはしがたいけど、確かに記事と通じるね。
      もしそれが合ってるなら、かつてやっていた
      合理的で付加価値もある伝統的なやり方を捨ててることに……。

      • 評価
  6. チャイルドプレイって6作目まであるんだね!
    そして来年第7作目が公開予定!!

    • 評価
  7. 5番は早いとこ見つけて欲しいなあ
    でなかったら対処法用意した上で敢えて寄生させるとか
    そういう事しないとアレルギー持ちの人間だらけになってしまう

    • 評価
  8. 葛根湯が風邪の前に非常に有効って言ってたね。
    こんど風邪ひいたら飲んでみようと思う。
    少々鼻水が出たりだるいくらいならいいが睡眠できなかったり口呼吸はしんどいからな
    適度に症状を抑える薬もやっぱ欲しい。
    熱が上がる時、悪寒がするのは体温を上げようとしているため。
    寒く感じさせて、体がオメー厚着して、あったかいもの食べて体温上げろよと言っている。
    それにしてもT、B細胞はどこにどうやって相手の記録を保存してるんだろ。
    それに抗体って言うけど具体的に何なんだろうな?
    抗体って物はどんな外的にも通用するものなんだろうか。

    • +2
    1. ※15
      風邪薬って、風邪の諸症状を抑えるだけで、治っているわけじゃないんです。
      体温が上がって免疫系がより活躍できるときは怠くなっちゃうのは上述の通りです。
      怠くなって、不便だからと症状を抑えるために飲むのが風邪薬。
      菌を殺すのは抗生剤、ウィルスには効かないので、ワクチンで体に覚えさせるのです。

      • 評価
  9. 俺くしゃみした時のゾクゾクした感じを自由自在に出せるぞ。鳥肌も自由に出せる。
    これを続けると熱が出て本格的に風邪になる。小学校の時は休むために悪用してたよ。

    • 評価
  10. ※サナダムシがはじめからいなければアレルギーなんてなかった

    • -2
    1. ※19
      それは理解している上での話です。
      菌やウイルスに対抗するのに
      症状に任せているだけでは、却ってその症状で体力奪われて悪化するって話ね

      • +1
  11. 本文と関係ないチャッキーのアイキャッチ画像が気になってコメント欄に来てしまった

    • 評価

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