メインコンテンツにスキップ

ドバイで暗殺されたハマス幹部。11人の実行犯が残した“行動の痕跡”

記事の本文にスキップ

64件のコメントを見る

(著)

公開:

この画像を大きなサイズで見る
Advertisement

 1月20日(現地時間)、パレスチナのイスラム原理主義組織「ハマス」の最高幹部の1人「マフムード・マブフーフ」氏が暗殺された。

 この犯行を行ったのは、イスラエルによって雇われた11人の暗殺者たち。暗殺者というのは漫画や映画の中だけでなく本当に実在するってことが驚きなんだけども、イスラエルがハマス幹部を暗殺するのはよくある話なんだそうだが、今回のケースが珍しいのは国内でなく海外、ドバイで暗殺が行われた点、そして11人もの暗殺者がこの事件にかかわった点にあるのだそうだ。

 今回の暗殺に絡んだ11人のプロの暗殺者の事件の前後約1日の動向が捉えられている監視カメラ映像が、ドバイ当局により公開されたという。暗殺者たちの動きってやつを見てみることにしようそうしよう。

11人の暗殺チーム:ドバイの監視カメラ網が捉えていた全行動

ニュースで報道されたバージョン

こっちはドバイ当局が公開した27分間にわたる監視カメラ映像(フルバージョン)。ドバイ空港、および複数の高級ホテルの監視カメラの記録を集めたもので、ハマスのマフムード・マブフーフ司令官が殺害された日に、10人の男と1人の女が、ヨーロッパ各国の旅券を携えてドバイに到着し、複数のホテルとショッピングセンターをうろつきながら、変装したりする様子を追っている。

【動画サイトの都合により現在動画は見られません】

 マブフーフ司令官がホテルに到着したのは19日の午後3時ころ。動画は、テニスウェアを着た2人の容疑者が司令官と同じエレベーターに乗り込み、ホテルの部屋まで追跡する姿を捉えている。この2人はこのあと、司令官の向いの部屋にチェックインしたという。(監視カメラの位置の問題で、司令官の部屋のドア自体は映っていない。)

 マブフーフ司令官(48歳)はハマス軍事部門の創設者の1人。1989年にイスラエルの兵士2名が拉致された事件の背景にいたと考えられているほか、イランからガザ地区への武器密輸の連絡役とされている。マブフーフ司令官はこれまでにも何度か、暗殺の危機をくぐり抜けてきた。

マブフーフ司令官

この画像を大きなサイズで見る

 マブフーフ司令官は1月20日、アル・ブスタン・ロタナホテルの230号室で死亡しているのが発見された。司令官の部屋のドアは内側から鍵とチェーンをかけられており、出血は見られなかった。当初の報告では、司令官の死因は脳内の血圧の急上昇によるものと考えられた。しかしその後の調べで、司令官が感電死または窒息死させられた可能性が出てきた。

 午後8時頃、マブフーフ司令官が滞在先のホテルを一旦出た際に、司令官の部屋のある階のエレベーター・ホールで、チームの何人かの姿がカメラに収められている。何人かは司令官の部屋に入り、何人かは監視にあたっていた。ちょうどこのときエレベーターから下りてきた宿泊客がいたため作戦が危うくなるが、チームの1人がうまくこの宿泊客の気を逸らしている。

 司令官は8時25分に戻って来て、部屋に向かうときにエレベーターホールで、監視チームの女性容疑者(「アイルランド国籍のGail Folliard」)とすれ違っている。殺害自体は8時30分前後の10分ほどで完了したと見られている。

公開された11人のプロの暗殺者たち

この画像を大きなサイズで見る

インターポールに掲載された11人の暗殺者たち

この画像を大きなサイズで見る

マブフーフ司令官の外出中に、ホテルの部屋には4人の暗殺者が潜入していた模様だ。ホテルのコンピューターの記録には、この間に何者かがマブフーフ司令官の部屋のドアの電子ロックのプログラムを変更しようとした形跡があり、電子機器を使って部屋のドアを解錠し、被害者の帰りを待ち伏せしていたようだ。

 ホテルのスタッフが遺体を発見したのは翌20日(現地時間)の午後1時半ごろ。マブフーフ司令官に電話連絡がつかないために部屋を確認したときだ。この時点で死後約17時間が経過しており、被疑者たちはとっくに現場を去っていた。出国先は香港、フランス、スイス、ドイツ、南アフリカなどだ。

 容疑者たちは、全てをカードでなく現金で支払い、盗聴を避けられる特製の機器で通信していた。互いに直接通信はせず、オーストリアに電話をかけており、そこが司令室だったと見られている。

 パスポートは、英国旅券保持者6人、アイルランド旅券3人、独・仏旅券各1人だが、個人情報を盗んで偽造されたものだった。

 ハマスは事件当初からイスラエルの諜報機関モサドによる犯行と非難している。モサドはイスラエル諜報特務局で、イスラエルの情報機関。首相府管下に在り、対外諜報活動と特務工作を担当。イスラエル・インテリジェンス・コミュニティーのメンバーである。

この画像を大きなサイズで見る
この画像を大きなサイズで見る

 モサドは情報収集、秘密工作(準軍事的な活動および暗殺を含む)および対テロリズム活動、逃亡している元ナチス戦犯の捜索などを行い、その焦点は主にアラブ国家などの敵対国に向けられ、組織の拠点は世界の至る所に存在する。モサッドは「民間のサービス」という名目で、スタッフはすべて、イスラエルの徴兵システムの一部としてイスラエル国防軍に採用されるが、軍隊の階級を使用しない。また、それらのうちの多数は士官である。世界各国にユダヤ人ならではの人脈もあり、諜報活動においては他国の追随を許さない。

局員のリクルートに非常に神経を遣っていることで知られ、リクルートの対象となった人物がスパイとして適格か否かを判断するまで、平均3~4年という時間をかける。リクルートの対象となった人物は知能・知性を中心に、品性、社交性、思想、体力などありとあらゆるデータを徹底的に精査されるという話からも、モサッドのリクルーターたちの有能さが窺い知れる。

📌 広告の下にスタッフ厳選「あわせて読みたい」を掲載中

この記事へのコメント 64件

コメントを書く

  1. ぶっ殺すと思った時には既にっ、全ての行動は終了しているんだ。

    • 評価
    1. 分かったよ>>1兄ィ!!兄貴の覚悟が!“言葉”でなく“心”で理解できた!

      • 評価
  2. 俺だったら一人で十分だ。
    女性の諜報員一人いれば簡単に殺されちゃう。
    好みのタイプだし。

    • +2
    1. ※3
      俺も思ったぜ!兄弟!
      しかしモザドか…
      さすが世界最強諜報機関と言われるだけの事はあるなぁ。

      • +1
      1. >>6
        モサドが世界最強て評判自体
        ユダヤ人がばら撒いてる宣伝工作だろうけどねw
        大体諜報機関に最強もくそもない。軍隊なら勝敗で強さがわかるけど。

        • -1
        1. ※10
          そういうのも込みにして世界最強なんじゃね?w

          • +1
        2. >>10
          まあモサドは世界最高レベルの諜報機関なのはまちがいないだろうけどね。
          イスラエルに敵対する勢力の動向に関する情報の収集・分析能力、
          そしてイスラエルに敵対する行動を起こしている敵側の人間を直接的・
          あるいは間接的な手段で「消す」能力。
          イスラエルって国は常に国家存続がかかっているギリギリの状況だからね。
          そのすさまじいプレッシャーのなかで、重要な役割を担っているんだからねぇ。

          • +4
  3. ジョン・マートラーノを思い出した。
    20人殺した伝説のヒットマン。

    • 評価
  4. モサド長官のインタヴュー読んだことあるな
    我々はスパイ映画でやってるような汚いマネはしないとか言ってたけど、
    なんだメチャメチャ汚いことしてるじゃないのw

    • +1
  5. ブロンドのオネ~チャン!
    俺を殺してくれ!
    ただしベッドの中でねw

    • 評価
  6. 映画ミュンヘン思い出した
    この11人のうち
    今生きてるのは何人だろうか

    • +1
  7. まあ全員写真も他人だろうし、本人だとしてもすでに整形してるだろうから写真が出回っても、もう無理だな。
    出国先も全て入国した後に陸路で他国に移動し、帰国だろうな。特にヨーロッパは地中海海路で夜中にイスラエルへ向けて出国かな?(スイスはフランスに空港持ってるからそこから移動かな?)南アフリカはもっと簡単だな。賄賂でなんでも簡単。香港は東南アジアに出国しヒゲ生やせばもっと簡単だろうな。そのままインド経由だろう。
    期間は半年から数年か?もう数冊別にパスポート持ってるだろうし第3国第4国経由してそれぞれに協力者がいたらもう誰だか分からない。

    • 評価
  8. 暗殺ってなんだろう
    辞書で調べてみてもちょっとよくわからない

    • 評価
  9. 一部自業自得な面もあるけど、太古から迫害され続け
    何度も民族存亡の危機を味わってきたから
    覚悟が尋常じゃないよねこの人たち。

    • +1
  10. プロの暗殺者が11人もカメラに映ってしまうもんなのか…。

    • +1
    1. >>23
      監視カメラを避ける行動してたら、逆にその時点で簡単にバレるだろ。
      一般客と一緒にいようとカメラで監視されていようと、
      暗殺者と気付かれないのがプロなんじゃないか。

      • -3
  11. 後ろから近づいて行って帽子を取り上げた後、一瞬にしてまた元に戻してやりたくなった。

    • 評価
  12. 昔、モサドが人員募集してたよ。ヘブライ語がわかればおうぼしてみようかと考えてたwww

    • 評価
  13. モサドはいまだに少ない資金で動いているんだろうか
    初期は人員募集はしなかったらしいね
    スカウトしてこそ最高の諜報機関が維持できるんだとかで。

    • +1
  14. 日本にも国益を損なう事をする者を暗殺する部隊はあるけどね。
    暗殺者なんて普通に居るでしょ。
    映画みたいに派手じゃないけどw

    • 評価
  15. 写真の女の人、女装してるみたい。
    顔が男っぽい。。。

    • 評価
  16. >マフムード・マブフーフ
    メガテンシリーズの魔法かと思った

    • +1
  17. >29
    日本にも国益を損なう事をする者を暗殺する部隊はあるけどね
    何でそんなこと言えるんだよwww
    仮にあったとしてもそんな国家の最高機密とも言える情報をなんでお前ごときが知ってるんだよ
    仮にお前がそういう情報に接する立場であったとしても、そういう人間はネットでペラペラ自慢げに話さないだろw

    • -1
  18.  日本でも去年の秋から色々と都合いい病死や事故が増えてる事から世界中にいっぱいいるんじゃないのか?

    • 評価
  19. 日本でも暗殺っぽいことあったの前にニュースで見たな
    自殺として報道されてたけど自分の首を刃物で切ると言う、そんな死に方ありえないっしょ的な自殺だった
    しかもその人首刺した後で、フロントに助けまで呼んでたらしいし・・・

    • +8
  20. 日本のは暗殺とは言わない 友愛というw

    • +1
  21. 日本はどうにもやり方が温いからなあ。
    在日の朝鮮工作員に対しては、協力しなければ命は無いぐらいに強気でやればいいのに
    マスコミも政府も好き放題ヤラレ過ぎ

    • 評価
  22. >31
    そもそも監視カメラに写らなければこんな騒ぎにはならないんだがな…。

    • +1
    1. >>49
      「悪魔の詩」事件のときの筑波大の五十嵐助教授?
      そういや、昔、読売新聞だったかにモサドが求人広告出したことがあったなw

      • +5
  23. 基本的に謀略ゴッコが好きじゃないと出来ないだろうなこういうお仕事は

    • 評価
  24. ハマスは報復としてこの11人本人ではなく、11人の家族・知人等関係者を殺害していくってのはどうだろうか?

    • -3
  25. 目的の為なら人を殺す。 人間としてどうなんだろうね。
    そこまでして得たもので果たして幸せなのだろうか。

    • 評価
    1. >>55
      今はもう別人だろうしこの時も別人だろうから見つけるのは至難の業だろうな
      プロの暗殺者に「個」なんぞは無いんだろうな、戻る自分も
      家族なんて居ないだろうな、居ても家族が情報を持っているとも思えないが
      仕事が来るって事はどっかの誰かは情報もってるって事だろうけどなぁ

      • -2
  26. 対テロ活動っていうけど第三国で暗殺って立派なテロじゃん
    ならず者国家イスラエルwww

    • 評価
  27. モサドって、ユダヤ迫害に関わった軍関係者を暗殺しまくってた話を聞いた気がする

    • -2
  28. どこの国もやってるよな。米だってパキスタンにシールズ送り込んでビンラディン堂々とやりにいったし。露もちょっと前にイギリスで色々やらかしてたろ。
    事故死、自然死、自死扱いで公にならない暗殺なんていくらでもあるんだろうね。
    日本でも沖合いのゴムボートで死んでたのとか、制服のお偉いさんが車で事故死したのとかあったよね。陰謀論者ではないけど、露骨に怪しいと感じる事件もある。

    • 評価

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

動画

動画についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

歴史・文化

歴史・文化についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

最新記事

最新記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。