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2対のヒレを持つ魚が四肢動物に進化―この定説を覆す、大昔に絶滅した謎の生物の化石の足跡が発見される

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 生物はいかにして海から陸に上がったか――この定説を覆す、大昔に絶滅した謎の生物の化石化した足跡が、このほどポーランドの採石場で見つかったと、スウェーデン・ウプサラ大学の研究チームが英科学誌「ネイチャー(Nature)」に発表したそうなんだ。

海から陸への生物進化、定説覆す足跡を発見 スウェーデン研究

 進化生物学において主流となっている理論は、2対のヒレを持つ魚から陸生脊椎動物(四肢動物)が進化したというものだ。

 この定説によると、進化過程の中間には、頭と体は四肢動物に似ているがヒレを持つ「エルピストステゲ類」と呼ばれる魚類が存在する。この魚類の代表格は、2006年にカナダの北極海に面するエルズミア島で化石が発見された「ティクターリク(Tiktaalik)」で、約3億7500万年前に生息していた大型の浅海魚だ。エルピストステゲ類の最古の化石は、3億8500万年前のものが見つかっている。

ティクターリク(Tiktaalik)

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 ■大幅に早まった四肢動物の出現

 だが、ポーランド南東のホーリークロス山脈のZachelmie採石場で発掘された保存状態の良い足跡によって、四肢動物の出現時期とエルピストステゲ類に対する解釈に疑問が生じた。

 ウプサラ大の研究チームは、新たに見つかった「手」と「足」の跡は約3億9500万年前の生物のものだと指摘している。つまり、これまで最古とされてきた四肢動物の化石よりも1800万年古く、エルピストステゲ類の最古の化石より1000万年古い。

 これらの足跡は、当時は浅い礁湖の泥の中だった地層にあり、幅は最大26センチ。ここから、この四肢動物の体長は約2.5メートルだったと推定される。また、体を引きずった跡が見られないため、体を水に浮かせた状態で浅瀬の泥の上を歩いていたと考えられるという。

 この発見の重要な点は、四肢動物の出現時期がこれまで考えられていたよりはるかに早かったと示唆していることだ。そして、陸に揚がる前のこれらの生物は、河川デルタや湖に生息していたのではなく、浅海に暮らし泥の中を歩いていた。

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エルピストステゲ類は脊椎動物の先祖ではない?

 論文は、もう1つ重要な新説を立てている。エルピストステゲ類(少なくともこれまでに発掘されたもの)は、人類を含む陸上の脊椎動物へと枝分かれしていく進化の主流の一部ではなく、派生したもののそれ以上の進化ができなかった存在だというものだ。

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 新たに発見された足跡は、魚類から四肢動物への移行における時期や生態、環境について大幅な再検討を迫るものだと、論文は述べている。

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この記事へのコメント 44件

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    1. ※1
      両生類は
      池から生まれたかと思ってたら
      海からだった

      • +2
  1. イルカを想像しても・・・いいのかな?

    • 評価
  2. ヒレから足になった魚類のうち、陸生脊椎動物の祖先となったものと、もう一つ別の系統があった可能性がある、というお話。

    • +2
  3. 2対のヒレをもつ魚が四肢動物に進化

    これが全然覆されてないじゃん

    • 評価
  4. よくわからないけど大昔の生き物はすごかったってことだね。
    生き物に興味がわいてきたよ

    • 評価
  5. 四肢動物の化石よりも1800万年古く、エルピストステゲ類の最古と思われていた足よりも1000万年も古い足跡が発見された。
    よってエルピストステゲ類の最古の化石が3億9500万ということになった。
    ティクターリクが手首をヒレにして魚化、手首を足して四肢動物になったのんじゃね?

    • 評価
  6. 浅瀬まで来て撤退した種がいたと言うことだね。
    一度で成功すると思うなよ。

    • 評価
  7. ウプサラ大学というと、近代生物学の祖のリンネが活躍したところだったような。

    • 評価
  8. 生物は常に多様性を求め進化して来ている。生物全てが化石で発見されていない。
    化石で残ってる種類の方が少ない筈。生活環境で化石になりにくい生物もいる。
    それが、1種類化石が出てきただけで、新学説を断言するこの研究チーム。
    功名心か、学者馬鹿か。

    • -1
  9. いやいやいや
    エリピストテゲス類が陸棲動物に進化した
    というのも仮説の一つに過ぎないわけで
    今後の発掘次第でいくらでも変わるだろ
    古生物学の定説なんて

    • 評価
  10. こいつが陸上に進出できなかったなら
    早すぎた天才ってことか。
    それとも、哺乳類と爬虫類の分岐は
    もっとずっと早かったってことか。

    • 評価
  11. ※番組収録後スタッフがおいしくいただきました。

    • 評価
  12. 主にアフリカに生息する肺魚(古代魚)がイメージ的に近いと思います。その名通り肺呼吸。陸上も這って移動できるし。プロトプテルス.エティオピクス(熱帯魚好きはエチオと呼んでる)は2mを超える個体もいる。歯が強靭で単独でしか飼えないけど、グロめのマニアックな魚です。他にオーストラリア、南米にも生息してます。バイオハザード5にゴリアテタイガーと出てたな。

    • 評価
  13. ゴリアテタイガーはカラシンで肺魚とは関係ないが?

    • 評価
  14. 『登ってみたいな…』と想ってから何年目で登れるようになったんだろうな

    • +2
  15. ドラえもんの漫画でこんなのあったね

    • 評価
  16. 人類進化論アクア説っていうファンタジーみたいな説もあるよね。
    ttp://homepage2.nifty.com/ToDo/cate1/sinkaqu6.htm

    • 評価
  17. しかし浅瀬で歩く意味が何かあったんだろうか。どう考えても泳いだ方がエサも採りやすかろうと思うのだが

    • 評価
  18. >21
    プレステ3のバイオハザード5の湖のステージに背景としてゴリアテと肺魚(漁の獲物としてつるされてる。)が出てたって話だろ。
    文章読めよ…。
    ナイルパーチも出てたな...。銃で撃てる、襲ってこないけど。

    • 評価
  19. >>29
    虫食ってたんじゃね?
    昔の昆虫はデカいって話だし・・・

    • 評価
  20. *8 とか*11 は、バカなの?
    要は、これまでは魚類からヒレが進化して脚となり、陸に上がって脊椎動物の祖先となった、と言うのが定説だったんだけども、この発表によって、この説の元になっているエルピストステゲ類が、実はイイトコまでは進化したんだけど、それ以上は進化せず、以降の陸上生物の祖先とは成り得ない可能性が高くなったという事。
    そして、それとは別にエルピストステゲ類よりも更に古くより、脚を持つ生物は存在していて、それはエルピストステゲ類とは別の種であり、泥底の浅瀬を歩行していた事がわかった、という事だよ。
    だから、陸上生物や脊椎動物の祖先となった生物は、全く別に存在している可能性が高くなったわけで、ひょっとしたら魚類からの進化じゃないかもしれないわけで、今までの進化の定説から考えると、全くすごい発見だと言えるわけ。
    この動物が何か気になるよね、早く化石が発見されると、またもっと詳しいことが分かるだろうし、きっと面白い事になるかもしれないよね。

    • 評価
  21. あの頃のカンブリア紀は三葉虫ぐらいしかいなくて、寂れていたっけなぁ。

    • 評価
  22. アランダスピス!ユーステノプテロン!アカンソステガ!イクチオステガ!

    • 評価
  23. 要はゴリラがヒトの直接の祖先だと思ってたら、それより前に分化したチンパンジーが見つかって、そっちのが直接の祖先っぽかった

    っていう話でしょ?

    • 評価
  24. 何度か陸上に適応しかけた時代があったのだろう
    負け組となった有袋類でも全盛期があって、サーベルタイガーそっくりなタイプまで出現して絶滅したらしいからな
    進化って、何度も芽が出るも失敗して、成功すれば爆発的に増えて、次のステージに進出するのだと思う

    • +1
    1. ※42
      正解。
      ただし、別系統の可能性もあるのでまだ決まった訳ではないね。
      オオカミとフクロオオカミは似た姿に進化したけど、哺乳類と有袋類で全く違う動物ということもある。

      • +1
  25. 結局論文は魚類からの四肢動物への進化の時期が早まる可能性を指摘してるだけで
    2つのヒレを持つことも魚類であることも否定してないが

    • +2
  26. 脊椎動物じゃないって行ってる割には硬骨魚類っぽい姿だな・・

    • 評価

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