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珍しい深海生物、7本足のタコが浜辺で発見される(アメリカ)

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(著) (編集)

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珍しい7本足のタコが浜辺に打ち上げられる image by:Ron Newberry / Whidbey Camano Land Trust
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 アメリカ、ワシントン州ピュージェット湾にある島の波打ち際に不思議な生物が打ち上げられているのが発見された。一見タコのようだが、その足は7本しかなかった。

 発見者は、この不気味な生き物の写真を撮って、地元の環境保護団体などに報告した。その結果、この生き物は「カンテンダコ」という深海ダコだということが判明した。

 カンテンダコはいまだその生態が謎に包まれている。足(脚)は8本あるのだが、そのうちの1本が目の下に隠れているため7本に見えることから、7本足(Seven-arm octopus)のタコと呼ばれている。

浜辺に打ち上げられていた7本足のタコ

 発見者のロン・ニューベリーさんは最初、この不気味な赤い色をした生き物がタコだとは思わなかったという。

 よくあるように、死んだクラゲが打ち上げられているのかと思って、触れずに写真だけ何枚か撮ったという。体長は1メートルほどあったらしい。

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image by:Ron Newberry / Whidbey Camano Land Trust

 ニューベリーさんは、撮った写真を地元の環境保護団体「Whidbey Camano Land Trust」に送った。

 ミズダコ類やコウモリダコだとすれば、たいてい水深600~900メートルの深海に住んでいるため、めったに浜辺には上がってこない。専門家もこのタコはなんだろうと、首を傾げた。

 シアトル水族館のボブ・キールさんは、ジュウモンジダコ属のダンボ・オクトパスの可能性があると言った。このタコも深海に住み、体長は1.5メートルほどになる。

 この生物の写真は、スミソニアン協会やモントレーベイ水族館研究所、アメリカ海洋大気庁(NOAA)などにも共有され、最終的にこれは「カンテンダコ」だということで意見が一致した。

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image by:Ron Newberry / Whidbey Camano Land Trust

7本足にしか見えない巨大なカンテンダコ

 カンテンダコは一見、足(脚)が7本しかないように見えるが、実は目の近くにある嚢(ふくろ)の中に、交接腕と呼ばれる8本目を隠し持っている。

 これは交尾のときにしか使わない生殖器で、普段は厚い皮膚の下に隠れていて見えない。

 大型のタコでメスの方が大きく体長は1メートルほど。未確認記録では触腕を含めた長さが4メートルもあったと推定される個体も見つかっている。

 ただしオスは深海生物に多くみられる「矮雄(わいゆう)」と呼ばれるもので、とても小さく、大きくても30センチ程しかない。

 深海を浮遊しているといわれるが、詳しい生態は謎に包まれている。

Haliphron atlanticus(カンテンダコ)

なぜカンテンダコがこんな場所に?

 カンテンダコは通常、太西洋の温かい海の水深200メートルから400メートルの場所に生息しており、こんな北部で見られるのは珍しい。

 海洋専門家たちは、気候変動が海の生物たちの生息域に影響を与えていると考えている。

 NOAAの海洋生物学者エライナ・ヨルゲンセンさんは、このタコは嵐の影響でピュージェット湾まで流され、最終的に海水の塩分濃度の変化のせいで死んだのではないかと語っている。

References:heraldnet / whidbeynewstimes/ written by konohazuku / edited by parumo

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この記事へのコメント 26件

コメントを書く

  1. イカもよく見ると1本だけ形が異なっている脚がある。
    これはなぜかというと交わる時に使うモノなんだってさ。(ホント)

    • +2
  2. こんなタコがいるなんて初めて知った
    …美味しそうな名前だな

    • +1
    1. >>2
      関連記事にいくつかカンテンダコの記事あるね

      • 評価
  3. いやぁ何とも可愛らしい見た目ですねぇ

    さ、ダイス振らなきゃ・・・

    • +1
    1. ※3
      すまん、君の「正気を取り戻す」を試みたらファンブルしたわwww

      • 評価
  4. 7本という減る進化は理由が無いなあーと考えていたら、交接用に使って(隠して)いたんだね。
    納得。

    • 評価
  5. 人間も2本しか足がない奇妙な生物に見えるが(以下略

    • +3
  6. 飾り全部そぎ落としましたって感じの造形だな
    と言うか何か妖怪っぽい

    • +1
  7. タコの脚にはニューロンが備わっていて
    各々、独立性をもって思考している。
    これがホントの ”考えるあし” 

    • +2
  8. 一本自分で食ったかも? 実際、飢餓状態になると自分の足を食うらしい

    • -10
  9. クトゥルフの復活が近い様だ、この生物を見たものはSAN値のチェックを、、、、。

    • 評価
  10. 隠し腕にはきっとビームサーベルが仕込んであるに違いない

    • +1
  11. 七本足のタコに手ぇ出したらアカン!
    …それは「奴」の僕や ルルイエから奴が来てまうでえ…((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

    • 評価
  12. リュウグウノツカイも浜辺にうち上げられることあるけど、基本は不吉だとして嫌われる
    このタコ、深海にいるからか地上だとのっぺりと広がるんだな

    • 評価
  13. アンコウみたいに見た目はぐろいけど美味しい深海生物もいる…
    生態より味か気になる(´・ω・)美味しいのかな?

    • 評価
  14. タコの足は敵に食われても再生するが、自分で食べた足は再生しないから自然界で7本や6本足のタコも珍しくないよ

    • -1
    1. ※21
      粗筋だけ見るとゴジラの先輩のようだけど水爆実験の影響を受けたのは餌の魚の方で、餌不足で人間を襲いだした本人は元々巨大生物だったというあいつか
      ハリーハウゼン万歳

      • 評価
  15. 雄は腕はパッと見7本で体長30cmくらいしかない
    でも撮影された個体は1メートルはあったっていってるんだから矛盾してるじゃないか
    単に見間違えか、1メートルが大袈裟か、雄は7本に見えるよって話が撮影された個体の特徴と混同して話が盛られたか、日本語訳されるときに文脈が変わったのか
    何にせよ文章がおかしくないか

    • -1
  16. 人類で初めてタコを食った奴って凄い! まして、外見的にフグの方が食う率高いだろうし、それで亡くなったりしてしまうのを知ってか知るまいか・・・。その食欲や勇気に感嘆!

    • 評価
  17. 触手は生殖に使ってるんだ・・・
    知らなかった

    • 評価
  18. むむっ。食べるとこおおそうですね🙄
    ・・・でも表面ガビガビですね。。

    • 評価

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