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ただのゴミ袋にしか見えないアート作品に700万円以上の値が。その驚くべき理由とは?

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(著) (編集)

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ゴミ袋風芸術作品が驚くべき高値で販売 image credit:thisisnotgavinturk/Instagram
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 芸術家の中には、人々の想像をはるかに超えた類まれなる斬新な作品を生み出すことで注目を浴びる人が数多く存在する。

 20年以上に渡りアート活動を行っているギャビン・ターク氏(53歳)もその1人だ。彼は、イギリスを中心とした1980~90年代当時の若手コンセプチュアルアーティスト、画家、彫刻家などを総称する『ヤング・ブリティッシュアーティスト』として知られており、彼の作品は世界のアートコミュニティに大きな影響を与え続けている。

 そんな彼の作品は、現代アート専門のオークションサイトで複数出品されているのだが、どこから見ても黒のゴミ袋にしか見えない作品には、700万円以上の値がついているという。だがそれには理由があるようだ。

黒のゴミ袋にしか見えない作品、実はブロンズで出来ていた

 現代アートを専門にしたオークションサイト『フィリップス(PHILLIPS)』に出品されているギャビン・ターク氏の芸術作品が、同サイトがFacebookに広告を掲載したことからSNSユーザーの間で注目を浴びた。

 黒いゴミ袋にしか見えないその作品は、DumpやTrashといった“ゴミ”を意味するタイトルが付けられていて、本物の「ゴミ袋」にしか見えない。

 そして驚くべきはその出品価格だ。

 海外からも購入できるその作品は、日本円で平均して700万円ほどの値段がつけられており、オークションでは少なくとも270万円以上の最低落札価格が提示されている。

 特にゴミ袋5つがまとめられた作品は、2016年にニューヨークで開催されたオークションで、日本円にして1400万円ほどで落札されたそうだ。

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image credit:phillips/Gavin Turk

 しかし実際は、ただのゴミ袋ではないのだ。黒のゴミ袋そっくりに見えるが、実はブロンズでできた彫刻作品なのである。

 逆にこれがゴミ袋じゃないことに驚きだ。本物と見分けがつかないほど、ブロンズで忠実にその形や質感を忠実に再現しているのである。

 それを知ればこの作品の芸術的価値が高い理由もわかるだろう。

錯視技法を使ったブロンズ彫刻を手掛けて20年

 イギリス出身のターク氏は、王立芸術大学で現代アートを学び、1980年代後半にロンドンで行った作品展示が話題になったのをきっかけとして、その名が世界に知られることとなった。

 彼の有名な作品としては、エルヴィス・プレスリーの一連の版画やチェ・ゲバラのポスターだが、2000年以降、実に20年にわたり手掛けている「Trompe-l’œil(トロンプールイユ)」と呼ばれる錯視的技法を用いたブロンズ彫刻作品では、複数の賞を受賞している。

 トロンプールイユは、「人目を欺く」という意味を持ち、実物と見間違うほどの絵(だまし絵)やその技法で、現代ではシュールレアリスムやスーパーリアリズムの作品に多く見られるという。

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 ターク氏のゴミ袋の作品は、まさにこの技法を巧みに用いたものであり、自身のサイトでは次のように綴っている。

私たちの無駄な消費生活により、リサイクルされずに廃棄される有機物が詰まったゴミ袋をイメージして、あたかも本物のゴミが入っているかのように仕上げました。

 ブロンズの塊をゴミ袋の形に彫り、黒く塗って仕上げた作品は、もはや本物のゴミ袋にしか見えない。

 ターク氏は、これまでにも使い捨てコップや段ボール箱などの作品も手掛けているが、注目すべきは、今回のゴミ袋アートがどれほどの価格で落札されるかというところだろう。

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 SNSユーザーらからは、「こんなゴミ袋、ウチに山ほどあるよ。ゴミがこれだけの価値になるとは思いもしなかったな」「こんなに高額なんて、中にはいったい何が入っているんだ?」「こんな作品で大金持ちになれるなんて羨ましい」「“現代アート”って何でもありなんだな」といった驚きの声が寄せられている。

written by Scarlet / edited by parumo

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この記事へのコメント 66件

コメントを書く

  1. でもよぉ、これを高い金払って買って、展示したらその隣にゴミ捨ててく連中が絶対いると思うんだ。(それぐらいの完成度)

    • +42
  2. 「日本円で平均して700万円ほどの値段」
    俺にもつくれるね。
    ゴミ袋の中に701万円をいれておく。
    絶対誰かが700万円で買ってくれるw

    • -43
    1. ※2
      何が凄いってこの人は手作業と発想力でその701万円分の価値を生み出した事であって……

      • +27
      1. ※11
        紙切れに印刷しただけのものが紙幣として価値を持つんだぜ。
        じゃあ、価値とは何か?
        そしてその価値の大小を決めるものはなんなのか?
        (貨幣は価値尺度としての機能があるが、美術品の価値を金額で評価するのは本当に正当な事なのか?)
        そういう問題提起も読み取って欲しかったねえ。

        • -11
        1. ※25
          その問題提起とやらは※2から飛躍し過ぎてるから誰もわからない
          コミュニケーション取るの苦手なのかもしれないけど早い目に慣れておかないと社会人になった時に苦労するよ

          • +5
        2. ※25
          美術品を投機対象として扱う事の可否であれば、この場合製作者がオークションに出品している以上初めから(ある程度は)金銭的な評価を望まれて作り出されたわけでありナンセンス

          そして物の価値は、価値の保証者の存在と価値基準となりうる絶対的に偽造困難な品質によって生み出される。極論貝殻でもカカオ豆でも「価値尺度としての機能」は持ちうる

          700万円入れたゴミ袋は700万円の価値を持つが、それは国が作り国が保証した物
          しかしこのアーティストは700万円の価値の保証者を呼び込み、その唯一無二性をたった二本の腕で創り出した。それができる人はそうはいない
          自分はこれを欲しいとも意義深いとも思わないし、投機対象として購入している人の存在を否定する事はできないが、
          投機対象としての価値を自分の力で生み出したと言う事実は何も変わらない。このアーティストは凄い人だよ

          • +12
    2. ※2
      あー君みたいなのよくいるよ。
      根拠もなにもなく「こんなの俺にもできるしw」って言って結局なにもできない手合い。

      • +4
    3. 表層的な批判も含めて、※2にマイナス大量評価なので、ちょっとだけ擁護。

      例えば、「ブロンズ製のゴミ袋」「701万入った普通のゴミ袋」が並べて展示してあり「700万出すなら、あなたはどちらが欲しいですか?」とのキャプションと投票用紙があったならどうでしょう。

      展示場所が美術館だったら?ウォール街だったら?スラム街だったら?いやいや江戸時代だったら?

      極端すぎる例ですが、おそらく結果にバラツキがあるでしょう。何に価値を見出すか=その人にとって魅力的か忌避すべきものか、というのは文化や時代、個人の収入などにも左右される、と考えることもできそうです。言葉遊びとしての※2の提示は、少し関心を引きました。

      ・・・ただ残念なことに、令和の日本ではどちらを買っても消費税70万円なり・・・

      • -2
  3. 木工かな?と思ったらブロンズ!
    ブロンズってここまで精密に加工出来るんだ…
    と言うか塗りが凄いね

    • +23
  4. 凄いけど同じ石なら黒曜石でも黒いのでイケたような感じ

    • -14
  5. 「粗大ごみじゃなくて生ごみやんけ! 蹴ったろ!!!」

    • +15
    1. ※7
      道に置いといたら怪我人が続出するだろうな。

      • +3
  6. 現代アートとしてはまだマトモというか価値がわかる気がするけどな
    ブロンズ像でここまで精巧に造るのは普通に技術として凄いと思えるから
    本当にワケわからん現代アートなら本当のゴミ袋をウン千万円とかで取引するからな

    • +37
  7. きょう学んだこと:
    丹精こめてゴミを作れば、700万円で売れる

    自分は欲しいとは思わないが、これ作るの大変だったろうな

    • +13
  8. ゴミ袋かどうかは置いといて、パッと見て美しいと感じるかどうか?
    わしはなーんとも思わなかった。
    単なるゴミ袋のフェイク。

    • -3
    1. >>13
      700円払うなら、新品のゴミ袋を買う。ゴミ袋はゴミを入れられる事に価値がある。

      • -4
    2. >>13
      凄いけどいらないよね
      アートって言われても、見た目どう見てもゴミだし美しさのカケラもないから飾っても楽しくないし
      ゴミ集積所に置いて収集する人をびっくりさせるドッキリくらいにしか使いどころなさそう

      • +3
    3. ※13
      私も欲しくはないが、青銅の 2020 年 8 月の平均価格は 1kg あたり 700 円弱だから、この作品はおそらく 1kg 以上あるとみられるので青銅の材料代だけでもそれくらいいっちゃうかな。

      • +4
  9. 絵のタッチは日本画の影響受けてるっぽいね。

    • -8
  10. まあ壁に打ち付けたバナナだかなんだかよりはまだ納得いくかな
    家にこれあっても普通のゴミの日に出せない分、ただのゴミより邪魔なだけだがw

    • +12
  11. ネットで芸術品を落札したら「ゴミ袋」が届いたというオチ……。

    • 評価
  12. あー、現代アートね、ポリ袋が劣化するだろこれー
    からの完敗

    • +7
    1. ※20
      同意。ブロンズなら数年で劣化せんだろうし「ゴミ袋を手放せない時代」を表すという意味では現在アートなんだろうね
      願わくば本当にこれが芸術品に見える未来(=ゴミ袋なんて見ることがない時代)が来てほしいところ

      • +3
  13. はは、意地悪なコンセプトだなあ
    まあでもたしかに一理ある

    • +5
  14. 現代アートはもう投機対象でしかない
    ワクワクや面白さなんか皆無

    • +4
  15. どこが錯視なんだ。普通の彫刻のように思えるが。

    • 評価
  16. ゲージツの素養にまったく恵まれなかったワイには果てしない才能の無駄使いにしか見えん…
    まあセンスがないからこそそう思えるんだろうけどもOrz

    • +2
  17. 発想力と労力と技術は本当に素晴らしいと思うが唯一残念なのは魅力を感じないことだ

    • +3
  18. 今でこそこんなものはどこにでもあるから価値を感じられないが
    数千年後にポリ袋なんて存在しないような世の中になってたら
    今のこの時代を未来に伝える価値のあるものになってるだろうよ。

    • +7
  19. 触らないと良さがわからない、さわりたい!

    • +9
  20. 面白いけど、そんな大金の価値あるかなあ
    どうでもいいけど、5~6枚目の写真が、墓石と卒塔婆とゴミ袋と仏花に見える

    • +2
  21. ちゃんと自治体の指定袋使て貰わんとあきませんがな。

    • +2
  22. 「すごいけどいらない」っていうコメントはまったくもって無意味
    芸術作品で人間の生命活動に必要なものなんて存在しない
    それなのに今も昔も芸術が生きてるのはなんでかって話だよ

    • +7
  23. ゴミ袋が駆逐されたはるか未来に、「XXX年前の人々の生活用具です」と展示されれば芸術品としての価値が出るやもしれぬ

    • +2
  24. 美術品としての価値はひとまず置いといて、これを作る過程を考えてみました。

    おそらくゴミ袋の質感を維持するために本物から型を取っていると想像できる。変形しやすい素材とはいえシリコンゴム型ならおそらく可能。ただし技術は必要。そして2次的な樹脂原型またはワックス原型を起こしてそこからブロンズ鋳込みのための外型に沈める。この型に青銅を鋳込んで完成。

    ・・・と文字だけなら簡単ですが、難易度は高い。自分は造型屋なので樹脂原型を起こす所までは出来ます。それに着色しても、素材は違えども完成品にはなります。

    そこから先のブロンズ技法は未知ですが、資料を見る限りかなりの熟練が必要なのは間違いない。作業日程はスタートからトータルで約1ヶ月は必要。

    フェイクと一言で片付けるのは簡単だけど、専門の職人がそれだけの日数をかけて仕上げた作品(しかも単品)であることを踏まえて下さい。資機材、技術工賃で数割は占める値段だとは思いますよ。

    • +3
  25. 昔の人の「ベールをかぶった女性」の彫像で、石を削って作ったのにどうしても薄い布のベールにしか見えないすごいのがあったよね。ゴミ袋よりあれのほうがよほどいい。

    • +1
    1. ※36
      価値観の違いをおしつけるものではないよ。

      • +2
  26. すんばらしい技術だ、と感心する反面
    「金貰ってもイラネ」と思う自分がいる

    • +5
  27. 「こんなもんいらん」の反応までがアートでしょ
    まあそれに対する反論もそこに含まれるけど、長文の説明は無粋だよ

    • +7
  28. いらないと思ってしまった時点でこの人の思惑にはまってるよね
    まさに人の目を欺いてる

    • +5
  29. 作品名
    「ゴミ袋に見えるが、実はブロンズなのだ」

    という普通のゴミ袋

    • 評価
  30. 素晴らしい出来が、芸術的な価値は皆無と思います。

    • -3
  31. 欲しいより作ってみたい
    売れるかはともかく、絶対楽しい

    • +1
  32. カプセルトイやフィギュアのように「本物そっくり」が売りの商品があり、人気があれば品薄で転売=投機の対象にまで至る。かわいい、欲しいと反応があった時点で目論見は半ば達成している。

    規模は全く違えど、そこに価値を見出せれば市場で流通することができることを踏まえて、現代のネットオークションというシステムに乗せた例でしょう。需要が存在することをきちんと見越している。

    例えば環境事業を手掛けるやや先鋭的な企業が受付ロビーなどに展示して、顧客の興味を惹くなんて使い方はじゅうぶん考えられる。

    木彫で布製品を表現するような、異素材を用いた手法は、どちらかといえば手垢がついていると言えなくもないが、親しみやすい。我々にとって無価値に近いもの(捨てるもの)を表現しても成立するところも面白い。ほかにも使い古しのダンボール箱とか不味そうなスイカなどもあり、見ていて楽しい。

    • +4
  33. お風呂のおもちゃのアヒルをでかくしただけで芸術になり、それを並べただけで風刺と批判になる。それが現代芸術。
    つまりモチーフはなんでもいい。素材もなんでもいい。
    キーボードやスマホをただ10倍の大きさにするだけでそれはもう立派なアートだ。
    ただし、付帯するキャプションは重要。
    この良し悪しで値段が100倍単位で変動する。
    作家が儲かるか儲からないかは、最終的に言葉選びのセンスになる。

    • +1
  34. ゴミ袋が売れたのではなく、創作主の名前が売れたのだよ

    • 評価
  35. ブロンズの加工とか塗りとか、ちゃんと技術を使った作品だから良いんじゃないかな。ただのゴミを意味ありげに見せたり、相手に深読みさせて価値あるように演出するよりは好き
    黒のテラテラ光る加減とか綺麗だな

    • +3
  36. でも耐熱石膏で型取って鋳造しただけだったら嫌だな

    • 評価
  37. 俺も価値の高いゴミ袋を売る事が出来るよ
    売値は3000万円でも良い
    中に3000万円入れておけばいいだけだ

    • -1
  38. 要らないけど観たい
    まさに展示用に最適な美術品だな

    • +1
  39. おもろい。
    一瞬「袋の中にはどんなゴミが入っているのだろうか?」と想像してしまった。
    (中身が想像出来るような形になっている)
    と同時に「ゴミを想像する」という生産性の無さと、人間の好奇心の業を自覚させるような作品だと思うよ。
    作者がそこまで意図しているかどうか知らんが。

    • 評価
  40. ガチャポンでありそうな物だな。
    最近、信号機やらスナックの看板まである。
    いくらブロンズだと言え商品としては高すぎる。
    日常よく見るものを商品化するのはよくあるからな。

    • 評価
  41. すごいとは思うけど、技術の無駄遣いというか…
    まあ100年後も同等以上の値で取引されているのなら本物の芸術と言えるんじゃね?

    • 評価
  42. これさあ、もしフタケタほど安く作れるなら、自治体の「ゴミの収集場所を示す常設標識」としてすごくいいような気もするんだがw

    • 評価
  43. 名古屋の美術館で掃除のおばさんが作品を本当にごみと間違えて捨てた事件もあったな、、
    まあ、個人的には現代アートとやらは基本的にゴミだと思うけど、、

    • 評価
  44. これその辺に置いといたら蹴っ飛ばそうとして骨折する奴絶対出るだろ

    • 評価

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