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サボテンが革素材に「ヴィーガンレザー」が開発される(メキシコ)

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(著) (編集)

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image credit:サボテンから作られたフェイクレザー desserto.pelle/Instagram
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 動物の皮を使った本革は、バッグや靴、財布などに幅広く使用されているが、皮をなめす工程において大量の化学物質が使用されることでの環境汚染や、乱獲による種の減少などの問題がある。

 そのため、近年ではナイロンやポリエステル、ポリウレタンなどの合成樹脂層をコーティングして作る合皮(フェイクレザー)の需要が増えているものの、やはりこれも環境にはやさしくない。

 そこで今回新たに開発されたのは、サボテンを使った「ヴィーガンレザー」である。この素材なら持続可能な生産の実現が見込めるし、環境に配慮されている。

Desserto | Cactus Vegan Leather

サボテンから作るヴィーガンレザーが開発

 メキシコ在住のエイドリアンさんとマルテさんは、これまでファッション業界や家具、自動車産業に従事してきたが、環境汚染が深刻な問題であることから、自身で環境にやさしい何かを作りたいと思うようになり、スタートアップ企業『Adriano Di Marti』を設立した。

 まる2年の歳月をかけて調査した結果、2人はサボテンに目をつけた。

 メキシコでは、サボテンが全土で栽培されており、また水を必要としなくても育つ。この2つを利用して、同社は環境にやさしいヴィーガンレザーを開発した。

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image credit: youtube

本革によく似たヴィーガンレザーは、オーガニック素材で10年の耐久性

 エイドリアンさんとマルテさんは、メキシコで食用としてもよく使用されているノパルサボテンをサカテカス州にある農場で栽培。

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 成熟した葉を切り、汚れを落としてすり潰し、3日間天日に晒して乾燥させた後、特許取得済みの独自の技術により染色をする。

 この過程において、動物の皮を用いた場合にはその臭いや菌からの保護のためにホルムアルデヒドなどの有毒物質が含まれている混合なめし剤が使われる。これが、工場から放出される有害化学物によって河川汚染や異臭を引き起こすことで、深刻な環境問題となっているのだ。

 しかし、サボテンから作られる革の場合、そうした有害物質は一切出ない。それでいて、ノパルサボテンの分厚い表皮は、動物の皮に非常に近い質感を持っており、出来上がった製品は本革のような弾力性と耐久性、通気性に優れ、10年近く使用でき、高度なカスタマイズが可能だ。

世界的に有名なレザー見本市でも高評価

 2019年7月、ついにこのヴィーガンレザーが市場に出回るまでの製造を行うことに成功したエイドリアンさんとマルテさん。

 Dessertoと名付けられたヴィーガンレザーの製品は、本革と同程度の価格で多種多様な色や厚さでデザインされ、既に靴やハンドバッグ、カーシートなどの製品を展開させている。

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 2019年10月に、イタリアで開催された世界的に有名なレザー見本市『Lineappele』では、素材の柔らかさや手触り、色味などの点で早くも高評価を得たという。

 現在、2ヘクタールの農場でサボテンを栽培している2人だが、いずれは40ヘクタールまで拡張可能ということで、今は素材を安定させ市場への需要が高まっていくことを期待している。

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 本革や合皮と比べても、あらゆる面で環境に最もやさしく、今後も持続可能な生産が十分に見込めるサボテンのヴィーガンレザー。環境汚染と無縁のこの製品を、私たちが普通に手にする日も、そう遠くないかもしれない。

written by Scarlet / edited by parumo

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この記事へのコメント 54件

コメントを書く

  1. これは食べ物以上に受け入れられそう。
    耐久性が気になるところだけど、
    ボロくなったら捨てて買い換えても環境への負担が軽い素材ってことでしょ。

    • +18
    1. >>1
      ちょっと前までは植物にも心がー地球環境の為に緑をーって言ってた人達がやれナノプラスチックだ環境負荷だのと、今度は植物を利用しようって言い出す感じ…気になります。

      • +1
      1. >>44
        顔の区別がつかないから、自分側以外をまとめて語るのはよろしくない。

        • 評価
  2. ヴィーガンならレザーごと諦めて欲しいが

    • +23
      1. ※65
        あなた「多様性」って言葉大好きでしょ?

        • -2
  3. 皮革業界に大きな変化が訪れそうな予感のする製品だね
    もしかすると、これが大きな転換期になるかも

    • +12
  4. 革製品を持てない(持ちたくない)人に売り込めるものを作るってのは賢いな

    • +13
  5. 同じく食用にもなるウチワサボテンでも出来るのだろうか

    • +2
  6. サボテン自体は放置してても元気に育つし
    大量生産の体制が整えば紙みたいな値段で流通できそうだね

    • +8
  7. 10年しか持たないのにレザーと同じ値段じゃダメやろ

    • +10
  8. 最後はコストの問題になるな。
    今までも思想はいい、品質も問題なし、これぞイノベーション、という製品が現れては消えていった最大の理由はコストだからねえ。
    牛皮は畜産サイクルの中に数千年前からがっしりとはまり込んでいるから効率化が最大化されている。ここに新規事業が入りこもうとすると何もかも一から作らなきゃならない。
    例えば革の染色はタンナーという専門業者が大量に安く行うが、サボテンの染色に特許がある限り自社でおこなわざるを得ず、自分でやっても外に委託しても高くつく。一事が万事そんな感じでちまちまとコストが嵩み、製品化される頃にはかなり割高となるだろう。

    • +18
  9. いいな、これ
    大きさ的にジャケットとかはむりっぽいが……
    サボテンボンバーズでサボテンブラザーズなアイテムをよろしく頼む

    • +1
  10. 10年と言うのが保湿や手入れをしてなのか、ほぼノーメンテでもつのかで実用性が大きく変わると思う。

    • +16
  11. なんちゃって素材じゃなくサボテンでいいじゃない?

    • +2
  12. デニムと比べても環境に優しいな。

    帆布のように分厚い生地を織るためには、大量の綿花が必要であり、綿花は育てるのに大量の水を必要とする。

    • +3
  13. これはほしい
    植物由来らしく緑色のサボテンレザー財布を買ってみたい

    • +5
  14. 環境に優しいだけではなく、見た目の色合いや質感も素晴らしい。これなら、十分に代替品として使えるのではないでしょうか。

    欲をいえば、更に耐用年数が伸びると完璧だと思います。

    • +6
  15. 革は独特の臭いあるからねえ。ナイロンより質感良ければアリでしょう

    • 評価
  16. ヴィーガンには全く興味無いけど普通に素材として気になる

    • +14
  17. これサボテンの皮をそのまんま鞣すんじゃなくて、粉砕して混ぜ込んで人工皮革の原料にするってだけなんじゃ?

    • +7
  18. すり潰て乾燥さて染色てその後どうやって革の形になるんだろう?原理が分からない。
    食物繊維を利用するなら他の植物でも出来そう。

    • +2
  19. PUレザーとか最近の合皮は見た目本革っぽいけど、10年どころか数年でボロボロになるので、取って代わるかも。

    • +4
  20. なんとなくだけど、PVC(塩ビ)に混ぜてるだけじゃないかなぁ

    • +5
  21. そのまんま加工するとオストリッチっぽくなりそうだけどね

    • 評価
  22. 10年しかもたないんじゃ駄目だと思うな。
    牛革のジャケットとか20年たっても新品の時と変わらないよ。

    • +1
    1. ※39
      耐久性関係なしに20年も同じ服着ようなんて思わない

      • -8
  23. 10年も耐久性があるのはすごいね
    すり潰して乾燥させてってあるけど、それをまた水と混ぜて和紙の紙漉き的な感じで皮状にするのかな
    質感もよさそうだし価格も皮と同程度なら、エコだからガマンしてこれにするってレベルじゃなく受け入れられそう

    • +2
  24. 人類が肉を食べ続ける限り、動物の皮が残る。レザーはそれを無駄にしない為の知恵。

    • +5
  25. これすごい。10 年保つなら少なくとも PU よりは代用品として購買欲を刺激される

    • +3
  26. 素材として魅力はあると思う
    でも10年、20年と(手入れを怠らなければ)長く使うほど味が出て、ヴィンテージとして価値の増す革の代用品としては長くて10年しか保たないのはちょっと弱い気もする

    • +1
  27. ヴィーガンってつけると宗教臭くなるから普通にカクタスレザーでいいじゃん
    あと動物の革だってクロム鞣しで大量消費されてるのがいけないだけで本来なら合皮よりも持続可能な素材です

    • +3
  28. 合皮は加水分解で数年も持たないだろ
    合皮の代わりにいいんじゃないかな

    • 評価
  29. これで10年保つならあとはコストさえクリアできれば次世代のスタンダードになるわ

    • 評価
    1. >>58
      アンタ、芝生も踏めないんだろうね

      • 評価
  30. でもそれ世界中に流通したらサボテン枯渇しないか?
    数年後にはサボテンが絶滅危惧種に指定されそうで怖いんだが?

    • 評価
  31. サボテンからの逆襲
    なんか昔の映画でありそうw

    • 評価
  32. 大型犬の飼い主です。ヴィーガンになれない(残念)のですが、皮製品は基本避けてしまいます。ところがナイロンなどの化学物質のリードは、使いにくいし、持っただけで不快感があります。
    一方ホムセンの2500円程度の豚皮のリードは、まったく手入れなしで11年もってます。まだまだ行けそう、感謝して使ってます。
    ちな、大型犬にフレキシリードは「絶対に引っ張らないない子」じゃない限り、アブナイです。ロックが壊れて噛みつき、複数の係争事件が起きています。

    • -1
  33. サボテンが可哀相!
    サボテン大好きなんだよね、毎日一つずつ見て回ってるんだけど
    彼らは日々微妙に成長している。高度の知能があるのは明らかだ。
    サボテンの生きる権利を守りたい!

    • -3
    1. >>63
      へー。虐待されてから殺されるわけじゃないんだから権利もなにも

      • -1
    2. ※63
      で、その為に実際にどんな活動してるの?

      • 評価
  34. 食べてよし、愛でてよし、なめしてよし

    サボテンは完璧だ

    • 評価
  35. こういうのは動物から植物、植物からプランクトンという風に「よりマシ論」で改善していけばいいと思うんだ。一歩一歩前進してる感じがして喜ばしいニュースだと思うよ。

    • +4
  36. 他の多肉植物でも応用できるんだろうか

    • 評価
  37. サボテンが水を必要としないとかいう大嘘

    • 評価
  38. 面白くて良いと思う。
    でも、ホルムアルデヒドを製造している身からすると、物質の特性を理解して使用すれば環境負荷や健康被害は言うほどなのに有害物質の代表格みたいに扱われてて悲しい。この世に100%安全な物なんてないのに…

    • +3
  39. 代替品なんてこの世に溢れているのに、「動物製品を植物で代替」ってだけで「ヴィーガンならそれっぽい物も使うな」って言い出すヴィーガンアレルギーはなんなの?
    そっちの方がよっぽど宗教的だわ。

    • +1

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