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植物のように光合成する衣服が開発される。藻類を使用し二酸化炭素を酸素に変える(カナダ研究)

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armennano/pixabay
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 最新の流行を採り入れながら、低価格に抑えた衣料品を短いサイクルで世界的に大量生産・販売するファストファッションの業態は、環境や社会、行動的要因において世界的な影響を与えてきた。

 安価な衣類は、予想される寿命に達するよりもずっと前に廃棄されることが一般的になってしまったのだ。衣類が廃棄されるということは、それだけ繊維廃棄物の量が増え、環境への影響が大きくなる。

 そして現在、ファッション消費の急激な増加に対処し、環境汚染の原因となる合成繊維(マイクロファイバー)に代わる地球にやさしい素材の開発が世界的急務となっている。

 そこで、カナダの2大学の共同研究により、植物のように光合成ができるという画期的な素材の衣服の開発が行われた。

藻類から作られた素材「バイオガーメントリー」

 デザイナーのロヤ・アギギ(Roya Aghighi)氏は、ファストファッションのより持続可能な代替手段として、光合成によりCO2をO2に変える藻類からできた服を開発した。

 バイオガーメントリー(Biogarmentry)と名付けられた、生きた光合成細胞で作られた画期的なテキスタイルは、去年にプロジェクトで実現の可能性が証明されており、欧米のファッション素材業界が注目しているという。

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image credit:designawards.core77.com

環境・社会・文化レベルに対する現在のテキスタイル産業を改善

 ファストファッションの普及により、現在のファッションおよびテキスタイル業界が被るマイナスの影響は、表面上で知られているよりもはるかに深刻だ。

 低価格で販売される衣類の多くにはプラスチックファイバーが使用されており、衣類を洗う度に水に放出される。1度の洗濯で排出される50万個以上ともいわれるプラスチックファイバーは、明らかに環境を破壊する。

 合成繊維の衣服を安いコストで作成し、低価格で購入して着用、その後はすぐに廃棄するという環境破壊的習慣に従事する消費者を、衣服に対して植物を育てるかのようにきちんと手入れをして、長持ちさせ、持続させていくという根本的な変更と再考、積極的な思考を必要とするように導くのが、今回のプロジェクトの目的だ。

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image credit:designawards.core77.com

ファッションの未来の可能性を広げるユニークなアプローチ

 バイオガーメントリーへの開発プロジェクトは、合成生物学、材料科学、デザインの分野を融合し、ファッションの未来の可能性を広げるユニークなアプローチだ。

 生き生きとした光合成テキスタイルのバイオガーメントリー製品は、空気中の有害な毒素を除去し、光合成を通してまさに衣服そのものが生きているバイオテキスタイルである。

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image credit:designawards.core77.com

 カナダのプリティッシュコロンビア大学の科学者とエンジニアとの研究コラボレーションから生まれたこの特殊な繊維は、単細胞緑藻類の一種を用いてナノポリマーと一緒に紡がれる。

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image credit:designawards.core77.com

 まるでリネンのような素材に仕上げられた布地は、日光に晒されると活性化し、細胞呼吸を使用してCO2をO2に変換する生きた呼吸材料となる。

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image credit:designawards.core77.com

 100%天然で生きている光合成繊維を使用した衣服は、植物のようにその世話の仕方に直接依存するため、手入れが重要な部分となる。洗濯には不向きで、使用者は週に一度衣服に噴霧するだけでいいそうだ。

 また、まとめて着用することで身近な環境も改善し、CO2排出量の規制にも役立つ。更に衣服を使い終われば、堆肥処分ができる。

 現在、このテキスタイルの使用は約1か月間が妥当とみられているが、適切に手入れされた場合、長持ちすることも可能だという。

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image credit:designawards.core77.com

購入・使用・廃棄から購入・ケア・堆肥へ

 バイオガーメントリーを使用した衣服の普及目的は、最終的に従来のファストファッションの「購入→使用→廃棄」から、「購入→ケア→堆肥」への移行をもたらすことだ。

 光合成繊維でできた衣服を長持ちさせるためには、いくらかの努力を必要とする。しかし、使用者は、衣服に愛着を抱き購入数を減らすことで、繊維の消費やファストファッションの消費を遅らせ、環境や社会的負担を軽減させることに繋がる。

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image credit:designawards.core77.com

 このプロジェクトは、環境へのマイナスを制限するためのステップとしてだけではなく、環境・社会・技術の全ての側面にプラスの影響を与え、近い将来に従来の繊維の代替としてこの画期的なテキスタイルが導入されることを目指している。

References:designawards.core77.comなど / written by Scarlet / edited by parumo

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この記事へのコメント 30件

コメントを書く

  1. 洗えないんだったら衣類じゃなくてカーテンとかサンシェードにしろよ…とw

    • +15
    1. >>1
      その通りではあるけど一ヶ月しか持たないし結局実用性が皆無すぎるよね…

      • -1
  2. 寿命が短すぎるから
    環境に悪影響しかないですよね
    生産、輸送、販売、にかかるCO2をまかなえるほどの酸素を生産できる訳も無く
    今の性能では利点が弱すぎて、大きな欠点をカバーできない商品ですね

    • +13
  3. いやその合成産物はどうすんだよ。自ら汚れていくスタイルか?

    • +8
  4. 素晴らしいね。建築の外壁に使えるようになるといいですね!

    • +7
  5. 服じゃなくて、
    カーテンか簾かなんかにしたほうが良さげ

    • +8
  6. 植物と同様ってことは夜間はCO2吐いちゃうんでないの?

    まぁ普通に服に利用とするなら、色に強度(耐久)にいろいろハードルもありそうやねぇ

    • +7
  7. で?分離された炭素はどこへ?
    その服が分解されたら一緒じゃん。

    • 評価
  8. 斬新すぎて、どういうものか全くイメージできない

    • 評価
  9. 体から出た汚れを養分として消化吸収してくれたら最高なんだけど

    • +9
  10. 約1か月間で使い捨てってそれは環境に優しいのかね?
    同じ服を長々着たほうが環境にいいような。素材は綿や絹ならそこまで環境に悪くないでしょ。

    • +9
  11. 正直購入数を減らすって方向に企業が動くとは全く思えない
    あとゴミ問題の方はさ…
    元からある綿麻シルクを効率良く堆肥にする方法考えた方が目が有る気がするよ
    で、合成繊維を減らすんですよ

    • +6
  12. 常に湿気った服着ることになるだろうから、夏は涼しいだろうけど、めっちゃ臭くなりそう!

    • 評価
  13. いや、発電技術にまわして建物に塗れって
    未来じゃ普通だぞ

    • 評価
  14. 着ることに意味が無いのがファッションなのかな?
    外壁とか屋根とか壁紙でいいのに。
    鉢植えと同様、寝室には置かないほうが良いのだろう。

    日本の着物みたいに代々着たあと、布団を経てオムツや雑巾、割いて紐にしたりする暮らしが良かったのかもね。

    • 評価
  15. この服は、光合成で成長していって、そのうち着ている人間の体に根を張っていって、植物人間にしてしまうに違いない。

    とか言ってみたり。

    • +2
  16. ファストファッションってどの位のからなのかな?
    ユニクロのは結構数年持つし、GUのコートも二年使ったけど、くたびれ感無い
    ZARAなんて価格的にも品質的にもファストファッションじゃないと思うけど、そう分類してる人もいるし
    ワンシーズンで廃棄が前提の服を買ってる知り合いなんていないし
    とはいえ、1ヶ月で廃棄が前提のエコ服は色々と間違ってるのは分かりますが

    • -1
  17. 何の開発でもなく衣類に植物付けてるだけじゃん、人工光合成が実現できたかと思ったわ
    これならジャングルでナマケモノに藻類が付着してるのと同じ、亀の甲羅に藻が生えてるとか、庭の土むき出しに芝植えたほうが生産性高いぞ。

    • +1
  18. 確かに今の段階では利点が少ないかもしれない。だが、俯瞰してみるとこれは人類の小さくて大きな第一歩である。

    • 評価
    1. ※26
      そのうち、種をまくと服ができる植物が誕生するかもね。

      • 評価
  19. 奈良公園に着て行ったら鹿に喰われるぞ、コレw

    • +1
  20. 知らない人にはカビが生えてるようにしか見えないね
    デザインとしてさえ落第て・・・

    • 評価

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