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アルミ缶とペットボトル、どちらが環境に悪いの?

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47件のコメントを見る

(著) (編集)

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nikofendi/pixabay
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 気候変動の影響を受ける中、これ以上の環境破壊を招かないようにと少しでも環境回復を目指す私たちは、日々の生活でできることは行っていこうと様々な環境保護活動を行っている。

 私たちの出すゴミが、環境に悪影響を与えることは誰もが知っていることであり、環境保護に重要かつ身近にできる取り組みのひとつとして、ペットボトルやアルミ缶のリサイクルが実施されて久しい。

 しかし果たして、ペットボトルとアルミ缶のどちらがより環境に悪いのだろうか。

プロセスに大量の天然資源を必要とするペットボトルとアルミ缶

 今回、複数のサイトがこの問題について綴っているが、ペットボトルとアルミ缶の2つがどのように環境に影響を与えているかを知ることは、リサイクル活動の幅を広げることにも繋がる。そこで注目すべきなのが、両方を作成するプロセスだ。

 ペットボトルとアルミ缶を製造する資源やプロセスに関しては、実はその両方が「最悪」といえるようだ。なぜならば、どちらも製造のプロセスに多くの天然資源を必要とするからだ。

それぞれの原料がどのように環境に影響しているのか

 ペットボトルは、その名称の由来にもなっているが、石油由来のポリエチレンテレフタラート(PET)と呼ばれる樹脂が原料となっていて、これは再生不可能な資源だ。

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Hans/pixabay

 地域の水や土地の生態系の破壊、そして油流出の脅威を考慮すると、石油の掘削は環境にはかなり悪いものといえる。

 また、フラッキングと呼ばれる水圧破砕法は、オイルを抽出するプロセスのひとつだが、大量の水を必要とし、気候変動を促す温室効果ガスのメタンを放出。つまり、ペットボトルの生産は、全体的に見てもかなり無駄なプロセスとなるのだ。

 一方で、アルミ缶の製造に重要な原料となるのは、ボーキサイトという鉱石で、この発掘もまた、生態系を破壊し、大気汚染や水質汚染を引き起こすだけでなく、鉱山労働者や地域住民に長期的な呼吸器の問題を含む健康被害をもたらす可能性があるとされている。

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Skitterphoto/pixabay

 米国では、アーカンソー州、ジョージア州、アラバマ州の鉱山に少量のボーキサイト鉱石があるが、他国の環境への影響を考慮しながら、アルミニウムのニーズを外部委託しているという。

ペットボトルとアルミ缶のリサイクル率を比較

 では、各容器のリサイクル率はどうなのかというと、アルミ缶の方が優勢だ。

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GreenStar/pixabay

 ペットボトルは非常に薄い素材で作られているために、すぐに劣化する傾向にある。そのためリサイクルしても、再び新たなペットボトルを作ることは不可能となり、繊維にダウンサイクルされ、カーペットや衣類、寝袋などのアイテムに使用される。

 加えて、ペットボトルのリサイクル率は極めて低い。アメリカのサイト『Recycling Today』によると、2017年の全米におけるペットボトルのリサイクル率はわずか29.3%だったそうだ。

 一方、アルミ缶はその特性を失うことなく、再び簡単に缶にリサイクルできるため、リサイクル施設の観点から見てはるかに価値があると考えられている。

 アルミニウム協会によると、これまで製造されたアルミニウムの約75%が今日まで使用されているという。また、アルミ缶のリサイクル率はペットボトルよりも高く、2016年で約50%だったことが報告されている。

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annca/pixabay

大切なのは、消費者のリサイクル意識を高めること

 結果としていえば、ペットボトルとアルミ缶の両方が環境には良くない。

 しかし、どちらがより環境に悪いかとなると、何度も再利用でき、無限にリサイクルすることが可能なアルミ缶と比べても、同じものに再生ができないペットボトルといえるだろう。

 とはいえ、これはあくまでも消費者がアルミ缶をリサイクルし、メーカー側がこの材料を再利用することが条件である。

 大切なことは、環境保護のためにも、私たちは新しいアルミ缶の生産に依存すべきではないという意識を持ちながら、ペットボトルとアルミ缶の両方のリサイクルに力を入れることではないだろうか。

References:Aluminum Cans vs. Plastic Bottles: Which Is Worse for the Environment? | Mental Flossなど / written by Scarlet / edited by parumo

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この記事へのコメント 47件

コメントを書く

  1. 使用済みのアルミホイルもリサイクルできればいいけどね。

    • +11
  2. 昨日ペットボトルのリサイクルについてテレビで見たわ。
    日本は25%程度だったかな?ペットボトルへのリサイクルは。
    分解してどうこうっていうのは数%だそうで。
    残りは燃料として消費するらしい。
    案外ペットボトルへは戻ってないんだね。

    • +12
  3. ペットボトルのジュースも、缶コーヒーも、缶ビールも、ちゃんと美味しく頂こう、まずはそこから。

    • -5
  4. 燃料でもなんでも使えれば良いけどね。
    というか、ペットボトルのデメリットを挙げるのは良いんだけど、代替品のアイデアとかを議論した方が建設的な気がするけどね。

    • +9
  5. 近年は水筒を持つ人が増えてきて、本当にエコだと思う
    仕事などで毎日持って行けば150日ぐらい
    一日1本ペットボトルを購入していたなら、年間150本
    10年で1500本分のペットボトルを使わずに済ませたことになる
    こういう数字は地味に大きいと思う

    • +22
  6. ペットボトルってリサイクルしないで燃やすのが一番エコらしいよ。

    • +10
    1. >>9
      燃やせる焼却炉が少ないからね
      低温で燃やすとダイオキシン出るし

      • -2
      1. ※27
        ペットボトルには塩素は含まれていなかったとおもうが?

        • +2
      2. ※27
        今は市の焼却炉の温度は上がってるからダイオキシン出ないよ

        • +2
  7. 飲料は自販機とコンビニでは一切買わない

    • 評価
  8. やっぱり昭和の頃のガラス瓶が一番なんですかね

    • +8
    1. >>11
      持ち歩くのに重いし、ぶつけたら割れるし、ガラス瓶に戻るのは無理だね。

      • 評価
    2. ※11
      言われるとおりリサイクルという点では一番好素材です。
      ただし、アルミもPETも、グラスボトルの重量と耐久性からくる輸送コスト問題(と積み降ろし時の腰への負担)を解消するために使われるようになった素材ですので、問題が一巡してしまった状況が現在。
      かつて日本で発売されていた初期の1Lサイズコークボトルのようにコーティングして割れづらくするなどの努力もありましたが、これも輸送コストと腰への負担軽減にはならず廃れてしまいました。
      結局ムカシはそれで間に合っていたことですし、グラスボトルに戻すのも手ですか。
      またはたばこ税のようにPET税を徴収して国単位でPETリサイクルを本格化させるのもアリ。

      • +2
  9. アルミは地球上で一番多い金属やからなw取り出せるとか別ねwアルミが悪いなんて絶対ないわw

    • +4
    1. ※12
      鉄の方が多いかと思ったら、地殻では、酸素・ケイ素の次に存在量が多くて、金属では一番多いのですね。鉄は四番目でした。
      地球の核だと鉄ばっかりみたいですが……
      アルミは再生に生産時の 3% しか電気を使わないとのことなので、まさにリサイクル向きですね。

      • +3
  10. アルミ缶じゃなくて
    アルミボトルで飲み物売るのが
    一番良くなるって事か❓

    • +3
  11. どちらが悪いという問題じゃなく、人間自体の「性」の問題だと思うのはワシだけか?

    • 評価
  12. ペットボトルを分解する技術の実用化、
    ペットボトルを石油に変換する技術の実用化、
    ペットボトルをペットボトルになる以前の原料状態に戻す技術の実用化、
    すべて日本で開発されている。
    いずれも世界初だ。
    であるのに、なぜか日本ではそれらはほとんど話題になることもなく、
    政府はそれらの技術に支援予算を投入するわけでもなく、
    ましてや世界のエコ市場をリードしようと動く気配すらない・・・
    将来、世界を左右する事業であり、莫大な先行者利益を得られるというのに、だ。
    この国は何かがおかしい、と言わざるを得ない。
    その理由はいくつかある。
    そういう巨大市場を動かす(脅かす)画期的な発明はアメリカに散々潰されてきた苦い経験、
    大学などの公的研究機関に対する忖度によって民間を無視する悪弊、
    産廃業者(公務員系)の雇用数を削減させないため、などなど・・・
    もう、そんなこと言ってる場合じゃないと思うんだが・・・

    • +6
    1. >>16
      いやいやコストは?
      アルミ缶やペットボトルを製造、輸送、販売してる利益より大きいのかな?
      理想は良いけど現実も見ないと。

      • +1
      1. ※28
        石油化についてはコストはあまりかからず生産量に問題がある。
        分解に関しては時間がかかる。
        しかし、いずれもプラントの大規模化=投資によって解決できる。
        原材料化は大変有望で、従業員数名の小さなベンチャーが始めた事業らしいが
        現在、世界中の巨大企業が注目し、自社でも近く国内で大規模プラントを稼働させる計画らしい。

        • +4
  13. 透明容器ができる他の材質を生み出すしかない 環境にやさしい材質で

    • 評価
  14. ペットボトルが燃料としてリサイクルできるなら輸出用しないで少しでも多く国内で使えば良いと思うんだけど

    • +2
  15. 500ミリ入りのキャップで明け閉め出来るアルミ缶で代用するようになれば買うよ。今の缶ってプルタイプが基本で、キャップのやつも350ミリ位が多い。
    やっぱり500以上の缶が普及しないとペットボトル減らすのは難しい。

    • +4
  16. なぜ、再生不可能なのだろう? 不思議だ。
    どれも原子の集まりには変わりないように思うのに。

    • +1
  17. ステンレスタンブラーの需要を増やせばある程度は減らせるのだがな

    • 評価
  18. 水筒も持ち歩いてるけど、夏場に外で仕事してるとコーラや炭酸水が飲みたくて飲みたくてね…つい買っちまう。リサイクルはしてるけどね。
    瓶や紙パックは再生率どうなんだろね。炭酸が持ち歩ける水筒があれば即買いだなあ

    • +2
  19. ペットボトルの蓋を回収する習慣が最近会社内にも根付いてるが、あれ一切リサイクルされてないからねw

    • 評価
  20. ペットボトルってフリースになるんじゃないのか

    • +1
  21. アルミ缶のタブをわざわざ外せないように技術改良してるのに小学校やら近所のスーパーやらがプルタブ集めなんてバカなことやってる……
    アルミ缶のリサイクルはタブをつけたままでやろう!

    • +2
    1. ※31
      さすがに突っ込まれてるから最近はペットボトルキャップやぞ

      • 評価
  22. いっそ両方なくしてしまえばいいんじゃない?
    飲料は持参ボトル(水筒)へ注ぐ形式に変更して量り売りにしてしまう。
    店頭での販売を全てこの方法へ切り替えて、衛生面云々はマニュアル指導で各店舗で徹底させる。
    それでも嫌悪する人は購入を諦める。

    マイボトルが重たいという人は多少現状の意識を変える必要はあると思うけど、それしか術がなくなればすぐに慣れるものだとおもう。

    空き缶やペットボトルって利便性は優れているけど、なくなっても特別困るものでもないからね。

    • -3
    1. ※33
      それでいいんだけど、食中毒が発生した場合に販売店要因かボトル要因か切り分けが面倒になる。
      日本で食品が関わるリサイクル・リユース・リターナルがまったく推進しないのの半分くらいの理由は保健所案件。

      • +5
    2. >>33
      それだと保存が出来ないからね。家に帰ったら炭酸抜けきってるとか嫌だし。購入後の衛生面をメーカーが保証できないし…
      炭酸とお酒が家で飲めなくても我慢できる現代人はいるんかね?

      • 評価
  23. そりゃペットボトルとアルミ缶じゃどっちが国家にとって重要な資源かって言われたらそりゃあアルミな訳でアルミ缶から車や航空機にまで利用されるアルミよりペットボトルが重要な資源ならこんだけ各国共に低いリサイクル率にはならんしゴミ問題にもここまで困る事も無いよな

    • 評価
  24. アメリカに行くとゴミの捨て方がいい加減なのに驚く
    分別しないとリサイクル作業に辿り着く前の労力が異常にかかるだろうに

    • +2
    1. ※41
      素人がやる分別なんか信用できるわけがないっていう思想みたい。
      あちらさん英語の読めない(読む気の全くない)住民が普通にいるから周知もかなり面倒だし。
      確かドイツも分別は専門業者がいて家庭ではしないと聞いた。
      こちらは業者にやらせたら賃金が発生して経済が回るけどおうちでやっても経済効果にならないから、という建前らしい。

      • 評価
      1. ※44
        一方日本は住人が必要以上に分別したがるので
        分別収集にして焼却炉で燃えるごみとプラごみを混ぜる事にした

        • 評価
  25. だいぶ先になるだろうけど、いつかアルミも資源枯渇しちゃうんだろうなあ

    • 評価
  26. 金属系の缶が温度的には好み。夏はキンキン、冬も熱めを開けて適温になる間が好き。
    ビールのペットボトルがでれば認識を改めるかも。

    • 評価
  27. ペットボトルのリサイクルは、ペットボトル自身への回帰はほとんど無理で、リサイクルするとしても作業衣等の低品質繊維に混ぜ込んで使う…くらいの用途しかほとんど無いからね。後は燃やしてしまうくらいしか現状では方法が無い。ペットボトルを再び石油状態まで戻す家庭向け装置も開発されたが、コストの問題も有ってか普及はしていない。全体的に言うとペットボトルは環境には優しくない素材だろうね。(売る時に中身が見えて良い利点は大きいとは思うけど)

    販売店で売る時には、ペットボトルが絶対に有利だと思うから、ペットボトルの側のリサイクル技術を改良するべきなのだろうな。何年先の話になるのかは知らんが。

    • +1
  28. 結局、ペットボトルも缶も買わんのが一番やね。

    糖分の入った清涼飲料水を全く飲まなくなったから買う量は以前よりだいぶ減ったけど、車で遠出した時はコンビニ寄ってお茶とかブラックのコーヒーつい買ってしまう。

    これからはマイ水筒買って家でお茶作るかな。

    • 評価

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