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秋から冬にかけて発症するうつ病「季節性情動障害」発症のリスクを高める遺伝子が特定される(米研究)

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 ヒトゲノム計画から得られた圧倒的な量のゲノム情報は、遺伝子と病気の関係についての理解を飛躍的に進めるだろうと期待された。

 しかし現実には、たった1つ、あるいはごく少数の遺伝子だけで理解できる病気はごく一握りであって、多くの病気はさまざまな遺伝子が少しずつ関与することで発症することが明らかになっている。

 つまり病気の解明には個々の遺伝子のみに着目するのではなく、マクロ的に調査する必要があるということだ。そのための手法がゲノムワイド関連分析というものだ。

 そのゲノムワイド関連分析によって、季節性情動障害の症状の発症に大きな役割を果たしているかもしれない遺伝子が特定された。

季節性情動障害とは?

 季節性情動障害(SAD)とは、季節性うつ病とも呼ばれるうつ病の一種で、ある季節になると気分が落ち込んだりと、気持ちに変調をきたす障害のことだ。

 日本や西洋では日が短くなる秋や冬に発症して、春になると治るというのが典型的なパターンである。

・最近気分がすぐれない?10月から11月にかけて発症するうつ病に似た「季節性情動障害(ウインターブルー)」とは? : カラパイア

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季節性情動障害のリスクを高める遺伝子

 アメリカ・ジョンズ・ホプキンス大学医学部のジェームズ・ベネット・ポタシュ(James Bennett Potash)氏らは、特定の遺伝的変異体がこの症状と関係しているのかどうかを調べるために、ゲノムワイド関連研究を実施した。

 今回の研究で対象となったのは、SADを患うアメリカ人の1380名とそうでない2937名である。

 その結果、SADのリスクを高める遺伝子ZBTB20が特定された。

 これまで季節によって気分が落ち込む症状があることは知られていたが、今回の結果はその裏付けとなる。

 日が短くなるにつれて気分が塞ぎ込むかどうかは、その人の遺伝構成によって部分的に決定されているということだ。

 ZBTB20はマウスの実験によれば、あるタンパク質の設計図であり、概日リズムや日没の早まりに体を調整する機能と関係している。

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うつ病の治療法の難しさ

 なお、あらゆる研究と同様、この研究にも限界があり、結果は決定的なものではない。

 まずより大きなサンプル数でも同じ結果が得られるかどうか確かめる必要がある。これを実施して、今回の結果が確かであることを確かめねばならない。

 2つ目に、ZBTB20の変異体が脳機能の変化とどのように関係しているのか確かめる必要がある。この遺伝子が変化することで、気分や行動にどのような変化が現れるのか調査しなければならないのだ。

 「うつ病は最も一般的な重い精神疾患です」とポタシュ氏は話す。

 「いい治療法がありますが、それが効かない患者もかなりいます。だから、もっと優れた治療法を開発しなければならないわけです。病気の原因である脳の本質的なメカニズムを解き明かす研究は、その手助けとなるでしょう」

 この研究は『Translational Psychiatry』に掲載された。

References:Genome-wide association study identifies gene linked to seasonal affective disorder/ written by hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 17件

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  1. 秋になると気分が落ち込むのこれだったのか

    • +6
  2. いろいろな人がいるのね。
    私は内向的タイプだからなのか、秋になると世の中が静かになってきて、気分が良くなってくるよ。秋冬はいいね。

    • +10
  3. 朝起きてまだ暗いのは
    ホントしんどいーーーってなる笑

    • +4
  4. むしろ冬が近づくと気分が晴れるぞ。
    人それぞれなわけだが、それには遺伝子がどれだけ関与しているのかな?

    • +8
  5. 秋冬は気分はいいんだけど凄く眠くなる
    あと体調が悪くなりやすくなる

    乗り切るには温度で、ちょっと暑くても厚着したり
    部屋を暖めたり、あと腹巻きと靴下常用すると風邪ひかない

    • 評価
  6. 都会は風景が賑やかだからまだいいよ。
    田舎の晩秋の風景は、ゾッとするほどの寂寥感を感じるよ。
    田んぼや山ばかりで家や商業施設が少ないから夜が近づくと灯りがまばらにポツンとしかなくて寂しい。
    日中は景色が綺麗だけど。
    自分がうつ病経験があり、今でもうつ傾向にあるからそう感じるのかも知れないけどね。
    都会に居たら居たで、賑やかな喧騒の中に
    自分だけがポツンと一人孤独に取り残されている感じがして辛く感じるよね。

    • +1
  7. もしかして自分もこれなのか。
    秋になるとなんだか気分は落ち込むし、日によっては妙に泣きたくなる。

    • +4
  8. 秋に切ない気持ちになるのはこれが原因か
    自分はしっとりした失恋ソングとか聴いてときめくタイプなので秋の切なさにもキュンキュンするんだが

    • 評価
  9. 秋冬は直接精神的なものだけじゃなくて
    鼻が詰まりやすくて大きく呼吸できず脳に酸素が行き渡らないとか
    目の裏が詰まって偏頭痛みたいのが起きるとか
    そこからうまく思考ができない状態になって結果的にうつになる感じの
    そういう物理的なものから精神的なものに派生してるのもあると思う

    • 評価
  10. 田舎の冬は人が暮らすには厳しすぎると思う
    雪かきや雪下ろし、それに伴う睡眠時間の減少で体力的に
    とにかく寒い、どこまでも続く雪とくもり空、簡単に出歩けない、孤独で精神的に
    灯油代で経済的にも厳しい
    北国、しかも田舎の冬を三回くらい過ごすと動物たちが冬眠する意味や自殺率の高さが嫌でもわかる

    • 評価
  11. 食いしん坊の自分としては、秋は最もテンションが高くなる季節。
    生筋子でイクラ作ったり、栗や銀杏を剥いたり、毎日楽しくて仕方ないんだけどなー。
    鬱になる人もいるのか。

    • +1
  12. テンション上がらない時はとりあえず何か食え。炭水化物でATPの生産を促せば体温が上がるし、バナナでトリプトファンを確保すれば神経を安定させてくれる。腹が減ってる状態で体温が下がっていくパターンが一番危険なんだ

    • 評価
  13. 日が短くなってくると絶望に似た気持ちになる。
    また冬が来るのか、またあの寒さを経験しなくちゃいけないのかって日に日に苦しくなって来る
    夏はどれだけ暑くても幸せだなぁ

    • 評価
  14. これは遺伝に組み込まれていたとして納得できる意味のある形質だね
    冬に備えよ、というギアチェンジが必要
    冬とは生命の師を象徴している
    備えぬ者が冬を越すことなどできるわけがない
    寒冷化は生命の師そのものなんだよ

    もっと薪をくべよ!

    • 評価

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