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最高の材料と偶然の出会い、それは古い墓地の土で育ったリンゴだった。「墓地リンゴ酒」がうまいらしい(アメリカ)

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 「リンゴ」と「墓地」という2つの言葉を結び付けてイメージするのはなかなか難しいものがある。

 だが、アメリカで最も古い墓地で育ったリンゴを使い、数年前からリンゴ酒を作っているカップルがいる。

 ジェレミー・ハモンドさんとジョイ・ドゥーミスさんだ。

 ちなみにアメリカは土葬文化であり、古い墓地の土には多くの遺体が眠っているわけだが、意外な場所にとびきりの材料、つまりリンゴが文字通り転がっていたらしく、墓地とリンゴ酒の偶然とは思えない出会いだったようだ。

クリエイティブなリンゴ酒を醸造するカップル

 ジェレミーさんとジョイさんはもともとニューヨーク州で育ったリンゴを使い、ブルックリンで10年以上に渡りオリジナルのリンゴ酒を作っていた。

 彼らにとってリンゴ酒を作ることはアート。

 ストリートアーティストがストリートで自身の作品を他の人々と共有するように、彼らはリンゴ酒という作品を作り、それを共有する。

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グリーンウッド墓地で出会った山積みのリンゴたち

 二人のリンゴ酒作りが新展開を迎えたのは2015年、ジェレミーさんがブルックリン近郊にあるグリーンウッド墓地を散歩していたときのことである。

 ジェレミーさんは、墓地にある高さ12m以上のリンゴの木から落ちた実が山積みになっているのを目にした。

 それを食べてみたところ、リンゴ酒にとってとびきり最高な材料になる予感がした。

 サミュエル・B・モースさんの墓の近くの発見したリンゴを「モースコード」と名付けた2人は、なんとかリンゴ酒作りに活かしたいと考えた。

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グリーンウッド墓地 image credit:wikimedia

芳醇な最高品質のリンゴ酒が完成

 しかし、グリーンウッド墓地は国の歴史建造物にも指定されている歴史ある墓地だ。そこに生えているリンゴの木からリンゴをとりリンゴ酒を作るなんて、許可がおりるとは思えなかった。

 ダメモトで聞いてみるか、と二人は墓地の所有者をたずねた。すると、驚くべきことになんと簡単にオーケーがもらえたのである。

 こうして56万人の死者が眠る墓地のリンゴ酒「POURING GREEN-WOOD」が完成した。

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image credit:POURING GREEN-WOOD

 現在、二人は作ったリンゴ酒を瓶詰めにして地下の冷暗所に保管しており、墓地で開催されるイベント時に人々に振る舞おうと計画している。

 味見をしてみたところ、嫌な酸味がまったくなく燻製のような芳しい香りがして、メスカル(メキシコ特産蒸留酒の総称)のような品質だったのだとか。土に沁み込んでいる特別のエキスが配合されたのだろうか?

 ジョイさんはまた、墓地にある150種類のリンゴ属の樹木の調査・研究も始めたらしい。

 不思議な巡り合わせで完成したリンゴ酒、なんだかホーンテッドマンション的な(?)神秘的な味がしそうなんだ。

References: Food and wine / metro.usなど / written by usagi / edited by parumo

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この記事へのコメント 58件

コメントを書く

  1. >ジェレミーさんは、墓地にある高さ12m以上のリンゴの木から落ちた実が山積みになっているのを目にした。それを食べてみたところ、リンゴ酒にとってとびきり最高な材料になる予感がした。
    違う意味で禁断の果実感すごい

    • +20
  2. つまり人間はリンゴの肥料によいと……深い意味はないけどちょっとぞっとするね

    • +22
  3. アメリカの墓地って土葬ですか?
    ちょっと怖い林檎w

    • +6
  4. 背伸びして実を採ろうとしている彼女かわいい。

    • +3
  5. 知恵の実を食べた人類がこの世を去るとリンゴが残るのか

    • +31
  6. 長江流域で戦争があった年の上海蟹は旨いとかっていうのと同じ?

    • +7
  7. いや、マジで「禁断の」かも。

    アメリカで、「古い」墓地?? ぜったい、ヤバい元素が入ってないかどうかの検査をしたほうがいいと思う。

    19世紀のエンバーミングでは、防腐のため、一体あたり何オンス単位のすさまじい量の砒素を入れてて、いまでも、地下水汚染が大変なんですよ。

    むかし日本でも行われていた、ある種の果物を甘くするのに使われてた方法と共通点があったりして……

    • +46
    1. ※12
      私もそう思った口でして
      砒素とか死化粧や棺の密封に使った鉛、一部では無期水銀

      恐らくは調べてはいるのでしょうが・・・調べたんだよね?

      • +16
    2. ※12
      有害物質がないか調査しないと製造もできないのでは?
      砒素入りリンゴ酒なんて振舞ったら捕まりますし

      • +7
    3. ※12
      砒素もそうだけど、古い棺桶は鉛使ってるものもあるから、こっちも注意したほうがいい。砒素+重金属って怖すぎる……。

      • +10
    4. 奇跡のりんごが騒がれるくらいだから、りんごって無農薬じゃ実を付けないんじゃないの?
      ※12 の指摘が当たってるかも。

      • +1
  8. 私の生れた家の庭には代々の愛犬が眠ってるが 庭の柿はうまいよ 問題ない

    • +8
    1. ※14
      うちの庭も、家猫、野良猫、行き倒れ猫と、数多の猫やその他動物が眠っているせいか、植物の生育がものすごくいい。
      かつてみた絵で、遺体の口に種を咥えさせて、そこから奇妙な気が育っている図。
      妙に魅力的で、自分自身で試したい。土葬が可能な地域で。

      • +5
  9. 根元に埋めると桜の花の色つやが良くなるのと似たようなものなのかな

    • +1
  10. 向こうの土葬ってエンバーミングで防腐処理されまくってるからそっちの意味で怖くない?
    CSIに『防腐処理された遺体の衣服が盗まれて、古着屋に売り飛ばされたその服を着た人が死ぬ』って話があったなー。

    • +12
  11. 墓地の土壌とか防腐処理に使われたヒ素がやばそうなんですけど
    それとも意外と吸収しなくて大丈夫なのかしら

    • +7
  12. たしか樹木の苗木と一緒に埋葬するのがあったよね。俺の時はブドウ苗木で埋葬してもらえば、いつの日かきっと良いワインが(白目)

    • +1
  13. 養分・・・と言うよりその古い品種(おそらく)の性質なんじゃないかな。
    話題性にはガッツリ貢献してるけどね、墓地。

    • +4
  14. グレイブヤードキーパーっつーゲームを思い出した
    異世界に飛ばされた男が墓守やりながら遺体解体して
    人肉を食用として売ったり錬金術師たり酒作ったり魔女裁判に加担したりしながら
    元の世界に戻ろうと頑張るゲーム

    • +1
  15. 梶井基次郎…それとも川原泉(暮林助教授)かな

    • +2
    1. ※28
      ここでカーラ教授の名前を見るとはw
      この林檎は甘くない、これも、これも、これも…
      …って全部試したの!?ってヤツですねww
      そういや一昨年、雨戸の戸袋で死んでたムクドリを
      根元に埋めた躑躅も翌年はよく咲いてたよなぁ……

      自分が死んだら生のまま海にどぼーんって投げ捨てて
      海の栄養にしてほしい(本当は鳥葬が理想)けど、
      今の法律じゃ無理だよねーw

      • +1
  16. 飲んだら霊が見えるようになるやつだ、これ……

    • +6
  17. フォールアウト3にも人間の死体が養分になって育ったキノコや果実が出てきたが・・・。
    食べるのには抵抗があるけど酒だったら(苦笑

    • +1
  18. 関係ないけど、子供の頃、仏壇に供えていたのを下ろした林檎を、私は「仏壇リンゴ」と呼んでいた。

    祖母は腐りかける直前のギリギリまで何日も供えていたので、瑞々しい水分は抜けて、握ると指の跡が付きそうなくらいホロホロ柔らかく、噛むとカシュッと粉っぽい感触だった。酸味も飛んでいて、ひたすら甘い。表面の皮は、ローソクの熱に当てられて追熟したのか、それとも蒸発したロウそのものが付着したのか、持ったら手がベタつくくらいものすごく蜜(?)でテラテラしていた。

    不思議とどの品種の林檎でも、仏壇リンゴは全部 仏壇リンゴの味になってしまい、当時はあまり好きではなかった。
    でも、大学生で家を出て一人暮らしするようになって以降、ふと無性に仏壇リンゴが食べたくなる時がある。しかし、祖母は既に仏壇の中に位牌で並ぶ人となり、仏壇の手入れは母に世代が移って、母は仏壇の中でなく脇の畳上に盛り皿を用意して供えるやり方になったため、帰省して古いお供えを下ろしてももう祖母の時のようなテラテラの仏壇リンゴではなくなった。今更ながら、あの仏壇リンゴが懐かしい。

    • +8
    1. ※35
      へえ…リンゴが即身仏になってたのですな…

      • +1
  19. カップルかよ
    一人ならボッチリンゴだったのに

    • +1
  20. 大正生まれじーさんによると近所の火葬場がつぶれて
    そこを畑にしたらどの野菜もめっちゃよく育ったそうだ

    火葬後の灰でも養分になったのか、それともあれは冗談だったのか…

    • +4
  21. どうも、その、…テヘ、…
    やっぱ謹んで遠慮さしてもらいやす。σ(^_^;)

    • 評価
  22. 遺体が養分になってるみたいで気持ち悪いが

    悪気は無かろう(ーー;)

    あんまり責メタリーすんな✝️

    墓ッ地が一人で飲み明かすには丁度いいかも

    • +1
  23. 日本人が大好きなタイも「死体を食って育った魚」と言われてるしね

    • +2
    1. ※42
      まぁ蝦蛄も凄いけどね。

      曲なりにも食品をアートとしてるんなら、一応成分検査くらいはしてるんじゃないかな…場所も場所だし…多分…。
      あとFDAとかが何か言いそうだし。

      • +2
  24. 果樹園で並べて植えられてるより1本だけ伸び伸びできるせいなんでしょうかね?

    • +5
  25. この知恵の実を食べた人間は、今度は何に気が付くのかな。

    • +1
  26. 美少女お姉さん「ねえ、何で桜の樹があんなにキレイか知ってる?それはね、桜の根元に(以下略

    • +1
  27. 最近、樹木葬って人気だよね。
    キレイな花が咲くようになるかなぁ。

    りんごとかさくらんぼとか植わっていて、美味しく食べたり飲んだりしてもらえるところで眠れたら、素敵な気がする。

    • +2
  28. エンバーミングで土壌汚染という話、以前カラパイアでも記事になっていたね。
    このリンゴ酒を愛飲する人が次々に体調不良を訴えるようになり、墓地の死者の呪いだ!と怖れられる。そこへ名探偵が現れて墓地の土壌を調査し「謎はすべて解けた!」ってネタに使えそう!

    実際には、お酒だからジュースみたいにごくごく飲むわけではないし、このリンゴ酒で具合悪くなる人が出ることはなさそうな気がするけどなあ。

    • +1
  29. このリンゴ酒を蒸留してアルコール度数を高める。
    すると『スピリッツ』になる。
    黒魔術の信奉者あたりにバカ売れするだろうw

    • +1
  30. 安眠マン「ぼくのリンゴをお食べ」ニッコリ

    • 評価
  31. 桜の木の下には死体が埋まっている的な

    • 評価
  32. 前に何かで見た記事で昔埋葬された遺体から砒素が地下水に流れ出したり土壌汚染しているって見たけど此処は大丈夫なのかな?

    流石に調査するよね

    • 評価
  33. 日本でも、「~野」という地名の場所は、昔の葬送地、つまり遺体を半分野ざらしにしていたような場所で、現在は住宅地や畑になっているところも多いけれど、特に土壌汚染のことは聞かないような。
    うちも「~野」。野菜を売りに来る人の畑も「~野」。

    • 評価
  34. 既に指摘されているが、以前パイアで読んだ記事「墓地から流れ出すヒ素。海外における遺体埋葬とヒ素の歴史。(ttp://karapaia.com/archives/52206619.html)」を想起してしまう。

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