メインコンテンツにスキップ

高さ18メートルのヤシの木の上で3年間、一度も降りずに暮らし続けていた男性(フィリピン)

記事の本文にスキップ

61件のコメントを見る

(著) (編集)

公開:

この画像を大きなサイズで見る
Advertisement

 フィリピン、アグサンデルスル州ラパズに住む47歳の男性が、その足で大地をしっかり踏みしめたのは2014年が最後だった。

 それ以来、彼は自宅近くの高さ18メートルののココナッツの木の上に登ったきり、決して地面に下りようとはしなかったのだ。

 最近警察が強引に救出を行ったのだが、もしそれがなければ樹上でそのまま人生を終えることになったかもしれない。

Kapuso Mo, Jessica Soho: Lalaking tatlong taong namalagi sa puno ng niyog, sinagip

3年前、銃で頭を撃たれてから異変が

木から降りたら殺される

 この男性の名はギルバート・サンチェス。彼は2014年、町の祭りの最中誰かと口論となり、銃で頭部を撃たれた。その後家を出て樹上生活を始めた。

 母親の話によると、ギルバートは誰かが自分を殺しにやってくると異様に怖れていたという。生きのびるには高い木の上に登って、ずっとそこに留まることだと思い込んだという。

 実際に彼はこの3年間樹上生活をしていた。母親が毎日運んでくる食べ物や水を、ロープで安全な樹上に引き上げて命をつないでいた。

 木の上にいれば安心し、どれほど激しい嵐でも、灼熱の暑さやうるさい虫も、彼を木から下ろすことはできなかった。

この画像を大きなサイズで見る

母親が食料などを運び、ロープで吊り上げる生活

 ギルバートの母親ウィニフレダ・サンチェスは、せめて風呂に入るようなんとか息子を説得して木から下ろそうとしたがダメだった。息子のためにしてやれることは、なんとか生きのびられるだけの食料や水、服やタバコを毎日運んでやることだけだった。

 毎回、下からロープを下ろすよう叫び、そのロープに必要なものをしっかり結わえると、ギルバートが引き上げるという具合だ。

 ギルバートの弟のオルドリン・サンチェスは、家族総出で木から下りてくるよう繰り返し頼んだが、やはりにべもなく断られたという。

 「あるとき、下りてくるよう言ったら、”うるさい。俺は絶対に下りない。下りたら殺される”と言われた」

 ギルバードは2000年に妻を亡くしている。次女を出産後すぐに亡くなったのだ。母親が、年をとっていて子供たちの世話ができない、子供たちは学校にも行っていないと言っても、木から下りようとしなかったという。

 ラパズの人々はギルバートの話を知っていたが、この話がSNSで拡散され、ついにフィリピンの主要なニュース番組で取り上げられるまで、誰もどうすることもできなかった。

 テレビ局がスタッフを現地に派遣して報道したことで、ついに地元警察が動き出し、ギルバートの家族が彼を木から下ろすのを手助けすることになった。

この画像を大きなサイズで見る

警察によるなかば強引な救出劇

 10月11日、50人のボランティアチームがギルバートの家族と共に説得にあたり、ついにはチェンソーでココナッツの木を切り始めた。

 まかり間違えば、ギルバートが落ちて死んでしまう可能性もあり、無事に下ろせるかどうかの難しい分かれ目だった。だが、最終的にすべては計画通りに行き、ギルバートは3年ぶりに再び地面に下り立った。

 フェイスブックにその様子をとらえた動画が投稿され、そこには日焼けによる火ぶくれや虫刺されだらけのギルバートの悲惨な姿が映っている。

 筋委縮症にもかかっていて、長い間、木の上でうずくまって過ごしていたせいで背骨も変形していた。だがもっともダメージを受けていたのは、間違いなく彼の心だった。

Facebookで開く

 精神科医の診断によると、ギルバートは妄想や幻覚、誰かが殺しにくる恐怖などの精神病の症状があるという。薬を投与されているが、通常の生活に戻るためには、定期的に薬物治療を行わなければならない。

この画像を大きなサイズで見る

 ギルバートの悲劇はフィリピンのソーシャルメディアに衝撃を与え、多くのユーザーからギルバートや母親がまた元の生活に戻るもどるために支援するにはどうしたらいいか、問い合わせが寄せられている。

via:kickerdaily / philnewsなど/ written by konohazuku / edited by parumo

📌 広告の下にスタッフ厳選「あわせて読みたい」を掲載中

この記事へのコメント 61件

コメントを書く

  1. ギルバートの「かくれる」
    某吟遊詩人かな?

    • -3
  2. 鋼田一豊大やな
    そのままにしておいてやれよ…

    • 評価
    1. ※2
      鋼田一は完全自給自足出来てたけどこの男は家族の援助あって初めて生存できてたんだから本人の意思を尊重すべきとかいう個人だけの問題じゃないからなぁ
      マトモな精神状態じゃない「治療が必要な可哀そうな人」なんだからなおさら

      • +6
  3. 木の上で3年暮らすよりも妻を亡くす事の方が遥かに辛いんだろうな

    • +14
  4. ご本人も親兄弟も災難だったが
    子供達が学校に復帰できたのかが一番気になる

    • +14
  5. 気の毒なギルバート…精神を病んで怯え切っているというのに、落ちた時の対策を何もせずに木を切り倒し、野次馬を遠ざけることもしない。まるで捕獲された野生動物。
    彼の家族がとても優しそうなのが唯一の救い。

    • +39
  6. ジョジョ4部の鉄塔に住んでる人思い出した

    • +25
  7. 3年間ずっと木の上にいて生きてられるもんなんだなぁ・・・
    熱中症とか大丈夫なんだろうか

    • +5
  8. タバコは…ついでに止めてみたらよかったんじゃないかと。

    • +9
  9. なんらかのスタンド攻撃を受けていたのでは

    • -2
  10. トイレは木の上からしてたって事だよね?
    あと、ヤシの木もちょっとかわいそうな件

    • +10
  11. 引きこもりの部屋を壊すようなもんかな?

    • +8
  12. せめてこう、ツリーハウス的なものにすればいいんじゃないか
    や、足が床につくような環境自体が駄目なのかもしれんが

    • +6
  13. 私もジョジョ4部の鉄塔に住み着いてる人と、椎名誠の短編『鉄塔の人』を思い出した。
    ジョジョの鉄塔は結構快適そうだったけど、現実は厳しいのか……。

    • +4
  14. 分かる分かる。俺も小学生の時、部屋にボンバーマンの爆弾がある錯覚?強迫観念?に囚われて四方に伸びる爆風範囲から逃げてたからな

    • 評価
    1. ※19
      俺家の中でもスッって曲がる癖ついてたw

      • +1
  15. どんな馬鹿馬鹿しいポリシーの果てかとおもったら
    事件の後遺症か
    一刻も早い快復をお祈りいたします

    • +25
  16. 笑える記事ではない。
    悲しい記事である。

    • +28
  17. 三年以上前に木から降りて来ない人の特集をテレビで見た覚えが・・・
    別人かそれとも3年以上前が勘違いか
    テレビクルーが小父さんの子供の顔が見たいと言うリクエストに対して
    ビデオカメラを差し入れしてた

    • +4
  18. 頭を撃った犯人は捕まったのだろうか?まだなら早く捕まえてあげて欲しい。

    • +7
  19. 妻を亡くして銃で撃たれて半端ではない恐怖とストレスを抱え込んじゃったんだね
    れこれくらいの行動起こすのも全然おかしくない
    ホームレスになる人もいるしね…
    彼の体の後遺症など考えると3年で済んでよかったなと思う
    原因がわかっていれば穏やかに過ごせるようになるから大丈夫

    • +11
  20. 年間通して暖かい国だから今まで樹上で暮らせたのだろうが、彼の暮らした木の下は
    肥溜めになっていないのかな?(母親が片付けていたのだろうか?)

    • +2
  21. 引きこもれる部屋がなかったから仕方なく木の上に登ったのか
    どうしても木の上で無ければならなかったのか

    • +4
  22. まず単なる精神障害者じゃなくて、口論で銃撃されるような地域の出来事だからな……
    学校に子供が通えないような環境で、果たして高度な精神医療を受けられ続けるか……っていうと、なぁ……

    • +11
  23. 歯車がかみ合わなくなるきっかけがあったわけだ。
    とにかく安定することを願うわ。体も心も。

    • +3
  24. 筋萎縮に骨の変形…そんなことになっちゃうんだな

    • +6
  25. だれが治療費出すんだろう
    お金出来ても優先すべきは治療よりも子供たちの学費だし

    上でも出てるけどツリーハウスこしらえて、そこで内職でもさせたほうが穏便だったね

    • +3
  26. 周りに櫓を組み上げて塔にしたら良かったのでは

    • 評価
  27. そうならざるを得なかったほどの精神の苦痛があったんか

    • 評価
  28. タバコを出さなかったらニコチンが切れて降りて来たかもな。( ・ω・)

    • +2
  29. 働き盛りの父親に捨てられて学校に行けなくなった子供たちが一番かわいそうだろう…

    • +5
  30. 俺がその足で大地をしっかり踏みしめたのは2012年が最後だから俺の勝ちだわ

    • 評価
  31. まさか柱上の行者シメオンが再び現れるとはな…。今回は高みに達しきれなかったようだな!

    • 評価
  32. ジョジョでそんなキャラいたな…とか思ってたらかなり深刻な話だった

    • +3
  33. 壮絶な人生だな
    ンコとかどうしてたんや…三年分下に溜まってんのか…?

    • +1
  34. 思った以上に真っ直ぐな木だった。もう少し生活しやすい木あるだろ

    • 評価
    1. ※49
      ああそっちの線もあるのか
      恐怖や不安を制御してるとこを損傷しちゃったとか

      • +1
    2. ※49
      自分も精神病と言うより頭を打たれた時の脳損傷の影響じゃないかと思ったわ
      脳梗塞で倒れた人なんかにも退院したら人格が一変してて言動が不可解になるケースがあるのと同じなんではないかと
      狂ってると言うより、脳の合理的理性的な判断を行う部分が損傷を受けて自己防衛本能をうまくコントロールできなくなってるんでは

      • +5
  35. 降ろしたかったんなら食事とか運んじゃダメだろ

    • +3
    1. ※50 だよね。
      日本でも警察が動くだろうか?
      他者に迷惑が及ぶ場合のみの気がする。

      日本の動画で見たが、本人が病院に行くのを拒否
      していて、治療の必要性がある場合、
      話し合い(腕力も多少?)で連れて行ってくれる
      会社があるらしい。

      • -1
  36. 彼らの家族は、可哀想だが、もうダメかも知れないって悪い予感が強く感じられるね

    そしてたまたま彼に登られたせいで伐られる羽目になってしまって、木も凄く可哀想だ

    • +2
  37. ジョジョネタが多いのは案の定だが木登り男爵は最近あまり読まれないのか?

    • 評価
  38. A family member recounted that it all started when Robert was hit on the head with a gun when he got into a fight during the town fiesta in 2014.

    撃たれたというより銃で殴られた?

    • 評価

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

動画

動画についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

人類

人類についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

最新記事

最新記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。