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太陽の10万倍以上。巨大なブラックホールが天の川銀河の中心核付近で発見される(日本研究)

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image credit:慶應義塾大学プレリリース
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 太陽の10万倍以上もある巨大なブラックホールが、天の川銀河の中心部から200光年離れた場所に漂う有毒なガス雲の中で発見された。

 この発見が確認されれば、射手座A*に次いで、これまでに発見されたものとしては天の川で2番目に大きいブラックホールとなる。

 発見したのは慶應義塾大学理工学部物理学科の岡朋治教授率いる研究チームで、海外メディアがこぞって取り上げていた。

天の川に潜んでいたブラックホール本体

 チリ、アタカマ砂漠にある高性能望遠鏡アルマ望遠鏡でその証拠を発見したのは慶應義塾大学の岡朋治教授である。

 そこで漂うガス雲は奇妙な動きをしており、ほかの星間雲とは違い、動く速度の幅が非常に大きかった。

 その謎を理解するためにガス雲を観測したところ、天の川の中心部から200光年離れたところにある150兆キロにわたる分子が強力な重力によって引かれていることが判明した。その原因として最も濃厚なのが、1.4兆キロ未満のブラックホールである。

 ガス雲の真ん中に巨大なブラックホールが横たわっていると推測した研究チームは、さらなる観測によってブラックホールを示す電波を検出。天の川初となる中質量ブラックホールと思われるものが発見された。

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image credit:慶應義塾大学プレリリース

ブラックホールの謎を解くカギとなる中質量ブラックホール

 中間質量ブラックホールとは、宇宙でも最大級のブラックホールについて欠けたパズルのピースを埋めるとされるものだ。

 中質量ブラックホールは特定の種類の星が生涯の最後に爆発することで形成される。計算から、天の川にはこうした小型のブラックホールが100万個存在すると推定されているが、これまで60個程度しか見つかっていない。

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image credit:BH LMC – Intermediate-mass black hole – Wikipedia

 一方、銀河の中心にはそれよりずっと大きな超大質量ブラックホールが存在しており、例えば天の川銀河には太陽の400万倍の重さを持つ射手座A*がある。しかし、これら超大質量ブラックホールが形成されたプロセスについては不明だ。

 一説によると、より小さなブラックホールが合体して徐々に大きくなり、銀河の中心に超大質量ブラックホールを形成するという。

 しかしこれまで中質量ブラックホールの存在を示す確実な証拠は見つかっていなかった。太陽の10万倍の質量を持つブラックホール候補の発見は、上記の仮説を証明する1ステップである。

 『Nature Astronomy』に論文を掲載した岡教授によると、新発見のブラックホールは数十億年前の天の川形成時に食われた古い矮小銀河のコアであるかもしれないそうだ。

 また、これはいずれは射手座A*に引き寄せられ、吸い込まれるだろうとのことだ。そのとき、銀河中心のブラックホールはさらに巨大に成長するだろう。

via:ndtv / 慶応大学プレリリース / theguardianなど/ written by hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 39件

コメントを書く

  1. 理論としては証明されているものを、実際に観測して証明するのがとても大事なんですよね。
    重力波とか、ちょっと違うかもしれないけど動物たちの感情とか。

    宇宙のこういう発見・証明って規模がでかすぎて、いつもふんわりとしか理解できないのがつらいなぁw

    • +7
    1. >>1
      それも仕方ないよ。
      人間の理解の範囲には限界があるから

      • +2
    2. 天の川銀河に限らず多くの巨大な銀河の中心には巨大なブラックホールがある可能性が高くてそれを実証した

      ※1,※9
      星の仕組みの説明に欠かせない量子論なんかは我々が体験的に知っているニュートン力学の常識が全く通じない世界なので、感覚的に理解しようとしても無理なんだよね
      「そういうもの」として知識に取り込んでいかないと理論を理解出来なくなる

      • +3
  2. ハァ、宇宙すごいなあ、すべて理解できたら、、、

    • 評価
  3. ブラックホールより、その周りの有毒なガス星雲が気になるな
    星雲レベルの有毒ガスが漂ってるって、銀河の中心どんだけ深淵なんだよ…

    • +1
    1. ※3
      科学的な言い回しをすれば地球も「汚染された水が惑星表面の大部分を覆っている」という事になる
      noxiousを上手く和約できていないだけ

      • +5
  4. 「有毒なガスが」と言われましても
    地球外全てが有害なのでは。

    • +5
  5. そんなに思い天体があったら空間が圧縮されて宇宙が歪みそう
    宇宙ヤバイ人間が行くとこじゃないわ!

    • 評価
  6. 東京ドーム何個分で説明してくれないと

    • +3
  7. アタカマをアカマタと読んでた。人間の住むところは地球ですよ。地球を大事にせなぁアカン!

    • 評価
  8. ブラックホールって要は重力が強すぎて観測できない星なんでしょ?
    こういうのが解明されていったら暗黒物質とかいうわけわからんのも実はブラックホールなどが見えてなかっただけでしたってなりそう。

    • -2
  9. サイエンスZEROでやってたね

    小さいブラックホールと超巨大ブラックホールは発見されてるけど、中間のは見つかってなかったって
    これは、ブラックホールが成長する過程でブラックホールどうしがぶつかって合体している証拠になるとか

    • +5
  10. ブラックホールって無限に成長するのかな?
    吸引し続けてたら星間ガスが無くなりそうな気もするが…

    • +1
    1. ※14
      最後に残った二つの超巨大ブラックホールがぶつかる時に放出されるエネルギーがビッグバンである… って考察をSF作家はしている。

      ホントはホーキング放射とかなんとかやらいろいろあって実のところはよくわかんない。
      ホーキング放射そのものが実証(観測)されてないのが現状なんでいろいろ想像して楽しみましょう。

      • +2
  11. 宇宙そのものはどんどん広がっているけど物質はエネルギーを失いマダラに凝集していく…

    これって水蒸気が上昇して膨張すると水滴(雲、霧、雨)が発生する断熱膨張の原理と全く同じで、宇宙はとんでもないって思い勝ちだけど実は身近な現象の延長なんだよね。

    因みに断熱膨張の先を見ていくと、雲や霧、雨の粒子は凍結し、更に進むと空間は真空になり、凍結した粒子は昇華蒸発し分子レベルで分散する。宇宙レベルだと更に原子も分解しあらゆる粒子、エネルギーが停止して無になる、つまりこれがこの宇宙の最後。

    • +2
  12. 太陽の10万倍で「中」ですかそうですか

    • +2
    1. ※17
      10万倍の質量だから、大きさは凄く小さい
      直径数キロメートルですよ!?
      外見はね、見えないけど

      • 評価
      1. ※25
        太陽の10万倍の質量なら半径30万km程度になるよ。1太陽質量で約3kmだから。

        • 評価
  13. もともと呑み込んでるように見えてほぼ吐き出してるし、
    いずれブラックホール内の情報が蒸発して終焉を迎えることも発表されてるよ
    完全に呑まれたものが失われるってことはない

    • 評価
  14. ブラックホールの近くに置き去りにされたらどうしよう、と考えたら怖くて眠れない

    • +1
  15. 「1.4兆キロ未満」ていう言葉、もう見聞きすることがあるだろうか・・・?

    • +1
  16. 宇宙が拡大するとその分新たな空間が生まれ、その新たな空間はちょうど僕らが肺を膨らませて空気を吸うように、周囲から物質やエネルギーを奪っていく。これは「暴食の空間」「飢餓の空間」と呼べて、この空間は宇宙が広がり続ける限り生まれ続けて、最終的にはブラックホールの超重力すらその力に敵わずエネルギーの流入は逆転しブラックホールは蒸発していく。

    ブラックホールは規格外の物に見えるけど、所詮は宇宙の中の物質が局所的に起こしている常識的な現象の範疇を越えていないから、その上位の現象である宇宙そのものの拡大には抗えない。

    • +1
  17. 吸い込む力が強すぎて吸い込まれたものが
    光速超えないとブラックホールの中に落ちれないから
    ギリギリのところで遠心力が勝って弾き飛ばされるっていう
    エンドレスおあずけ状態なんだよなぁ

    • +3
  18. この分子雲は一酸化炭素分子やシアン化水素分子が主らしいので地球基準で言えば確かに「有毒ガス」には違いないけど、この手の分子は宇宙じゃありふれてるからなぁ……。

    • +1
  19. >天の川にはこうした小型のブラックホールが100万個
    天の川銀河穴ぼこ?だらけだったのか
    キラキラした☆がいっぱいなら平気なのに
    ●がいっぱいだと思うとゾワっとした

    実際はブラックホール間の間隔って
    ものすごーーーーーーーーーく広いから
    トライポフォビア的なもんじゃないんだろうけどw

    • 評価
  20. 銀河中心のブラックホールには知性がある

    • 評価
  21. 有毒なガスって表現はどうなんだろ?
    宇宙のほとんどは人間の生存にとって、有毒なものしかないわけで。

    って、すでにコメントされてたwww

    • +1
  22. いずれ全ての物質がブラックホールに凝縮されると爆発が起きてまた宇宙が始まる。

    • 評価
  23. 銀河系中心のBHは太陽質量の300万倍で今回発見されたBHは10万倍とすると
    太古の昔に銀河系に飲み込まれた小規模銀河の中心にあったBHなのだろう。

    • 評価
  24. この手の話はスケールがあまりにも大きくなりすぎて想像がつかないなあ

    • 評価
  25. 直径なのか質量なのか、なにが太陽に対して10万倍なの?
    サイエンス系の記事書く時はそこらへん重要よ!

    • 評価
    1. ※34
      記事の中ほどに質量の記述があるし質量でしょう?
      というかブラックホールってシュバルツシルト半径以外で直径とかの表現するっけか

      • 評価
  26. 誰か中から次元を超えてツー・トンしてないか全世界で確認しなくちゃ!
    ・・・ ━ ・━ ━・━ ━ 

    • 評価
  27. 結局、今の宇宙論ってさ、大航海時代よりも前の「地球は平らで、その果てには無限の滝がある」と似たような土俵(状況)で論議している段階だよね。
    コップの中から、果てしない遠くや過去を観察した気になって……今ある理論や法則の整合性を崩さない範囲でその観察データを融合させた新説を発表すれば……それが新たな常識となる。
    端から見ればすごいことだと思うけど、宇宙の過去や未来に思いを馳せすぎでノイローゼになりかけた人が、自分を納得させるために考えた宇宙像とまだ大差ないと(個人的)に思うんだけどね……。

    • -3
    1. ※38 そこまで空論でもないのでは?
      大航海時代より遥か昔の紀元前に、エラトステネスは夏至の日の影から地球は丸い…どころか直径を推定できた。ケプラーは17世紀初めに小さな望遠鏡と時計で惑星の軌道が円でなく楕円なのを発見してる。基礎的な観測結果でも重大な事実が分かる事もあるよ。どんな根拠からどんな推定をしたか調べてみれば、机上の空論か分かると思う。
      それにある程度推定がないと、次に何を観測していいか分からない(あるいは観測結果を誤認する)しね。

      • +1
  28. どうでもいいけどサムネが柴犬に見えた

    • 評価

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