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ついに甦るか!?2年以内にマンモスをよみがえらせるプロジェクトが発表(ハーバード大)

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(著)

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 さて前回、アメリカ、ハーバード大学の研究チームが、北極に保存されていたマンモスのDNA構造を調査し、14個の遺伝子を完全コピーすることに成功したというニュースをお伝えしたかと思うが、ついにいよいよマンモスを復元させる段階にまで来たようだ。

 つい先日、数千年前に絶滅したケナガマンモスを2年以内に蘇らせるというプロジェクトが発表された。

マンモスのDNAをアジアゾウへ

 マンモスの復活は、永久凍土から回収された遺体より抽出したDNAがもとになる。ここには長い体毛、分厚い脂肪層、氷点下でも流れる血液など、マンモスの特徴の情報が含まれている。

 ハーバード大学の研究チームは、CRISPR-Cas9というゲノム編集ツールを用いて、マンモスのDNAを現生動物の中で最も近いアジアゾウの皮膚細胞にコピー&ペーストする。こうしてプログラムが書き換えられた核を、遺伝物質を除去したゾウの卵細胞に移植。この卵細胞に人工的な刺激を与えて、胚への発達を促す。

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2013年にシベリアの永久凍土で発見された39,000年前のメスのケナガマンモス

 2015年にプロジェクトが開始されて以来、チームは、マンモスのDNAをゾウのゲノムにつなぎ合わせる編集か所を15から45にまで増やした。

 チームリーダーのジョージ・チャーチ(George Church)教授は、「こうした編集の影響を評価する方法に取り組んでいます。基本的に実験室で胚形成を行おうとしているわけです」と説明する。すでに小さい耳、皮下脂肪、体毛、血液などに関連する編集か所については判明しているという。

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アジアゾウとマンモスのハイブリッド

 チャーチ教授によると、チームの目的はゾウとマンモスのハイブリッド胚を作成することだという。とは言っても、実際にはマンモスの特徴をいくつも備えたゾウのような動物になるそうだ。

 ケナガマンモスは最後の氷河期の間、ヨーロッパ、アジア、アフリカ、北アメリカに生息し、4,500年前に姿を消した。原因は気候変動と人間による狩猟だと考えられている。

 化石ではなく、凍ったまま保存された死体が発見されることから、科学的に最もよく知られている先史時代の動物の1種である。

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リューバと名付けられた世界で最も保存状態が優れるマンモス

 弧を描く牙は5メートルに達し、1メートルもの体毛を垂らしていた。小さな耳と短い尻尾は体温を逃がさないためのものだ。鼻の先端には”2本の指”があり、草や小枝をつかむことができた。

 マンモスの名称は、ロシア語でモグラを意味するmammutにちなむ。死体が半分埋もれた状態で発見されることから、昔は地面の中で生息し、地表に出て光を浴びて死んだと考えられていたのだ。また骨が絶滅した巨人のものと考えられていたこともあった。

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ケナガマンモスと現存するゾウは近縁

 ケナガマンモスと現存するゾウは近縁にあり、遺伝子の99.4パーセントが同じだ。彼らは600万年前に枝分かれした。人間とチンパンジーもちょうどこの頃分岐しており、初期人類はマンモスを食べ、骨や牙を道具として利用していた。

 アメリカ科学振興協会でチャーチ教授は、マンモスプロジェクトには最終的に2つの目標があると語っている。1つは、絶滅危惧種であるアジアゾウに代替的な未来を提示すること、もう1つは、地球温暖化の防止に貢献することだ。

 ケナガマンモスはツンドラの永久凍土が融解し、膨大な温室効果ガスが大気中に放出されることを防止する上で大きな役割を果たすかもしれないのだ。

 雪に穴を開け、冷たい空気を取り込ませることで、ツンドラを溶けにくくするからだ。雪と氷は断熱材として機能するため、穴を開けることで地面の下を冷やすことになる。

 また夏期には、木々を倒して、草の成長を助ける。一部の研究も、こうしたマンモスの行動がシベリアの気温に大きな影響を与えていた可能性を裏付けている。

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 今後、人工子宮も作成される予定であり、首尾よく行けば、このプロセスは完全に生体外で行われる。絶滅が危惧される種のメスをリスクある実験に使うことは望ましくない、とチャーチ教授は話す。

 なお、こうした技術自体は1980年代から提唱されていた。しかし実現が夢でなくなったのは、2012年にCRISPR-Cas9というゲノム編集技術が登場してからだ。

 一方、遺伝子の編集とその倫理的な意味合いについては、現在学会において重要なテーマである。例えば、専門家の中には、遺伝子の編集を”神を演じる”かのようにみなす人について懸念する声がある。

 だがチャーチ教授は10年以内に時代を遡ることすら可能になると予想している。あるいは恐竜すらも復元できちゃうわけなのか?

References: Dailymail.co.uk / Theethicalist / Theguardian / TIME

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この記事へのコメント 61件

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  1. 人間の力によって最初に絶滅させられた動物を人間の力でまた呼び戻すのは鑑賞深いですな

    • +9
    1. ※1
      当時の原始人はマンモスを狩り尽くすだけの能力は無いし、人数も居ない
      マンモスは病気の蔓延と気候の急激な変化、大きくなりすぎた牙で滅んだんだよ

      • +1
      1. ※29
        お前さん、何にも知らんのな。
        人間がマンモスを大量に狩れる様になったのは、まずマンモスを脅かして群れごと崖に誘導。
        あとは追い込んで落とし、一気にジェノサイドして楽に狩る事を覚えたからだぞ。
        これにより、食う以上のマンモスを無駄に殺し尽くす事になり、一気に数を減らして滅びたって訳だ。
        いつの時代も、人間って奴はこういう事を繰り返し、無数の種を絶滅に追い込んで来たって事を忘れちゃいけない。

        • -5
        1. ※54
          黒人の食料になってたからって白人がヌー何か大量虐殺かましてたりするしね……
          原因調べると人間が原因ってのが思いのほか多くてかなしい

          • -1
        2. ※54
          見てきたように語っているけど、立証されてるのかなぁ。その程度のハンティング方法で絶滅に追いやれるとは考えづらい。もともと別の要因でマンモスは個体数が激減していたのでは?

          • +5
  2. マンモス再生競争が起こりそうでおもしろいなぁ

    • +3
  3. よし家畜化して食うぞ!
    ギャートルズだ!

    • +15
  4. すごい事だけど今の生態系に影響はないのかな?もし影響が出て邪魔になったら人間はどうするんだろうか?

    • +9
    1. ※4
      間違いなく影響はある
      でも西洋タンポポと日本固有タンポポ対決などあるが
      意外に自然って合わないと思ったら消去するし
      気になる問題じゃないかもね
      むしろ非自然的な生物を作り出すほうが怖いかも

      • +2
    2. ※4
      自分もそれ思いました。すばらしいプロジェクトだけど、はるか昔に絶滅してしまったのも地球の長い生物の歴史の流れの中で必然、運命だったのではないか。。。

      • +2
    3. ※4
      生態系への影響はないと思われる。たった1頭(あるいは数頭)が復元されたからといって、それが野生のゾウと交雑する可能性は限りなく低いから(とういか限りなくゼロ%に近い)。

      ただ、絶滅危惧種のアジアゾウの卵を使うのなら、アジアゾウのクローンや人工授精等をつくる研究も同時進行(むしろ優先)させてほしい気もする。

      • +5
  5. 人類が絶滅させたことが確実な近年の絶滅種もこの技術でどんどん復活させるべき

    • +3
    1. ※6
      それはどうだろうか? ヒトが滅ぼしたことは絶対悪と捉えられがちだけれど、地球生命史の中である種の生物が他種を絶滅、絶滅寸前に追いやったことなど珍しくないと思う。そこに善悪の観念を持ち込むのは避け、現在から未来にかけて「ヒトが生きやすい地球環境」という観点から考えるべきじゃないだろうか。

      • +4
    2. ※6
      リョコウバトとか、モアとか、ニホンオオカミとか、クアッガとか、 DNA が壊れてない標本があって、近縁種がいるとやりやすいかもですね

      • +6
  6. 科学や生物学ではすんごい技術の結晶つうか
    こんなコト出来ちゃうんだぜ!ってヤツかも知れんけど
    仲間が誰もおらんのに、この世に一頭だけ産まれさせられたマンモスの気持ちはどうなるのさ
    どうせ散々サンプルにされて死んだら解剖されて標本になるんだろ
    ソレってどうなの、そんなコトしてまで生き返らせる意味あるの?って思っちゃうんだけど

    • 評価
  7. もうね、みんな食うことしか考えてないだろ。

    • +12
  8. ゾウを神様の使いだと大事にしてる国はマンモスをどう見るのか気になるな

    • +5
  9. 正確にはマンモスと同じ特徴を持たせた像。
    宇宙線とかのせいで肉が残っている5000年前のマンモスですら遺伝子は使えなかった。
    初代ジェラシックパークみたいなのは不可能って事だ。
    ただ恐竜に似せた別の生き物なら作れると

    • +5
  10. でも一代限りでしょう?
    繁殖させられないんじゃなぁ…

    • +1
  11. ジュラシックパークのBGMが脳内再生
    事の良し悪しは置いておくとしてワクワクするなあ
    ニュージーランドのモアあたりも再生できないかなあ

    • +2
  12. マンガ肉が現実になる。
    いやぁ、神の領域手を出して良いものだろうか。。。

    • +2
  13. 後 スミロドンとオオナマケモノもセットで!

    • +2
  14. ふっと、蘇らせてどうするんだろうと過ぎってしまった。
    もうその時の環境が再現できる訳じゃないし、そもそもマンモスもどきであってマンモスではないし、何かの解明にいたるんだろうか?
    そうじゃなければただ新しい生き物を作りたいから作っただけだという結果になりかねない気も

    • +4
  15. 冷凍マンモスの細胞からips細胞作れないのかな?
    作れるなら、卵細胞も作れるはずなので、アジア象の卵細胞はいらない。

    • 評価
  16. それより人工子宮が気になった
    マンモスほどの大きさを育成できる人工子宮であれば
    人間も育成できると言う事だよね

    • +5
  17. チャーチ教授「成功したらマンモスうれP」

    • +6
  18. 将来的に動物園でマンモスが観れる日は近い♪♪♪

    • +1
  19. これ10年くらい前に日本でも同じ試みがなされたけど挫折したんじゃなかったっけか

    • +1
  20. 生命倫理的にそんな事していいのかなぁ...

    • +1
  21. この話って10年以上前からあったけど、ようやく実現されるのか。

    • +1
  22. 遺伝子操作で生まれたものを食うのは気が引けるから、
    象牙をとるために養殖しよう!
    それ以外に活用法が思いつかない・・・

    • -1
  23. リアル『ほえろマンモスくん』になるのか

    • +1
  24. マンモスを復活させるってとこよりも
    人口子宮ってとこの方が凄くないか?

    • +9
  25. 最近の絶滅種とかではなくて、マンモスなのは「マンモス復活!」のほうが金が集まりやすいんだろう。でもまあ、それで基礎研究が進めばいいわけで。

    • +2
  26. ジュラシックパークの始まりか。本当は人間もできるんだろ?神の怒りに触れるぞよ。

    • 評価
  27. 保存状態の良い大人のマンモスの死体ってなんで発見されないの?やっぱり体が大きいと遺体が腐食しやすいとか、沼地にハマって溺死するリスクが少ないとか理由があるのかな?

    • +1
  28. あんなに肉がきれいに残ってても、DNAって抽出できないもんなんだな。

    • 評価
  29. 「思ってた以上に普通の象やん」ってオチが脳裏に浮かぶ

    • +5
  30. ブロイラーベースで肉質と成長速度を受け継いだモアも頼むよ………いかん、よだれが。

    • +1
  31. こういうの理由もなく反対してる奴って漫画の影響受けすぎだよね

    • -1
  32. なーにが神の怒りだよ
    いるなら神連れてこいよ

    • +4
  33. 遺伝子ドライブもCRISPR-Cas9絡みだっけ
    ここ最近すごいね…

    • +1
  34. 氷河期 というよりも 氷期 じゃないか?
    それと 最後のマンモスは紀元前1700年前まで生きていたとも言われてるよ

    • 評価
  35. マンモスだと思っていたのが実は恐竜の遺伝子で、しかも科学の力で驚異的な成長を遂げ、あっという間のリアル・ジェラシックパークに、アメリカ全滅…………
    なわけないか

    • 評価
  36. あれ?
    アフリカ象が近縁だと聞いてた、研究者によりまだまだ見解が異なる部分なのだろうか?
    山上たつひこならもちろん、アフリカ象と答えるかも。

    • +3
  37. 未知の細菌や寄生生物も復活しそうで怖い

    • 評価
  38. 日本の研究者がロシアの永久凍土から掘り出していたけど、いつのまにイギリス案件に?

    • +1
  39. モア復活よりも、ドードーのほうが近縁種のハトがいるから簡単そうで、大きさもそこそこで美味だったと記録されているからそっちのほうが実用向きじゃないかなあ?モア復活もロマンがあるけど現生種は結構遠縁だから厳しいだろうと思う。

    • +2
  40. 復活させて、実験動物にして弄りまわすのか?

    • -1
  41. >絶滅危惧種であるアジアゾウに代替的な未来を提示すること

    これがよく分からない マンモスクローンのベースとしての未来ってこと?

    • +1
  42. ギャートルズのマンモス肉が食べたい
    父ちゃんの狩りが失敗続きで向こう側が透けるくらい薄いやつ

    • 評価
  43. 何これ。カラパイアの取り上げる記事は些か誇張されていないか?研究室が展望を誇張するのは資金を得るためによく行われるらしいが。
    いつも夢ある記事を取り上げているが結果はいつも……

    • +1
  44. これどうなったの? ちゃんと追跡記事載せて欲しいな。
    管理人さんお願いします。

    • 評価
  45. 続報がないのはこの手のニュースのお約束だなあ

    • +1

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