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 電気はつい最近になって人間がある程度有効活用できるようになった自然のエネルギーである。しかし電気は未だに自然界で予測不可能な現象を起こす場合があるのだ。

 かつてこれらの自然現象はスピリチュアルな超常現象としてとらえられていたものもある。ここで自然界において起こりうる不可解な10個の電気にまつわる自然現象を見てみよう。
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10.ドーンコーラス

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 自然界で起こるドーンコーラス(ウィスラー)は、明け方の鳥のさえずりのような音で、電磁波によって引き起こされる自然現象である。主に大気圏で起こりうる現象で、アマチュアの無線マニアが持つような単純な機材で雷雲から雷が落ちた瞬間に録音する事が出来る。こういった音を追い求める人々を「ウィスルハンター」と呼び、田舎町の電線など、他の電磁波干渉を受けない場所で最高の品質で録音することに情熱を傾けている。

 ピンク・フロイドなどはウィスラーを自らの音楽にも用いた事がある。ピンク・フロイドのアルバム「対」に収録されているインストルメンタルの曲「クラスター・ワン」などはその一つである。


9.カタトゥンボの雷

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 ベネズエラ、カタトゥンボの雷は別名「エバラスティング・ストーム(終わり無き嵐)」と呼ばれており、地球上で最も落雷の多い場所である。

 カタトゥンボ川周辺で幾度となく繰り返される雷は、その激しさ故に現地の人々が多くの伝説や民話を作り上げた。この現象はカタトゥンボ川全域の沼地から滲み出る発火性のメタンとアンデス山脈によりもたらされる気候が合わさる事で発生するという。

 雷雲は夕方から始まり、およそ10時間延々と続く。一夜に起こる雷の数は2万回だそうで、その結果地球上で最もオゾン層を回復させる自然現象を引き起こす場所であるとしてUNESCO世界遺産に登録されている。

 雷自体は赤みがかったオレンジ色をしており、カリブ海からでも見る事が出来る程、はっきりとした強い雷だそうだ。不思議な事に2010年ごろ、2か月の間、この現象が全く起きない時期があったという。しかし今では回復しているそうで、現地の人々は安堵しているという。

まるでそこだけ呪われたかのように雷が鳴り続ける場所。ベネズエラ「カタトゥンボの雷」



8.火山雷

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 火山が噴火する時に発生するのが火山雷である。火山がなぜそれほど多くの電力を作り上げるかは未だに謎で、科学者たちは氷や灰などの物質から生じる摩擦熱によるものではないかと仮説を立てている。発生する火山灰がその証拠だというが、この説をもってしても「何故火口付近に雷が落ちるのか」という謎は説明できていないという。

 火山の熱によりその地域一帯の水は蒸発してしまうため、何故火山付近に雷が生成されるのかは仮説の域をでておらず、それ故にそこで作られる雷は不思議な魅力を秘めている。


7.コズミックレイ視覚現象

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 コズミックレイは宇宙の遥か彼方から発せられるエネルギーで、何万、何億年という遠くの惑星から発せられる。コズミックレイの多くは地球の大気に触れた瞬間に消滅してしまうため、地球上の人間が視覚する事は出来ない。では宇宙飛行士は?

 実際に宇宙飛行士にはこの光が見えており、彼らは宇宙空間であれば、目を瞑っていてもこういった光を受けるという。

 アポロ11号のケースを引用していえば「点々・線状の・雲のような光が見える」そうで、こういった現象は3分毎に起こるそうだ。科学では未だに完全に解明されていない自然現象の一つである。コズミックレイは凄まじい速さで移動するエネルギーなので、宇宙飛行士の身体を突き抜けて行く。身体への害はないと言われているが、その真意は調査中であるそうだ。


6.トリボルミネセンス

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 トリボルミネセンスとは摩擦によって生じる光の一つで、主に結晶などを磨いたり、引き裂いたり、擦ったり、砕いたりした際に起こる現象である。これもまた科学的には不明な点の多い現象であるが、摩擦によって生じたエネルギーが結晶を貫通し、内部の分子を光らせるのではないかと言われている。

 トリボルメセンスは現在では建築学に置いて、摩擦への耐久力を確かめる為の実験などに用いられており、将来的には宇宙飛行機、ダムや橋といった大型の建造物への転用も期待されている。

 人類が初めてこの光を知覚した時には、スピリチュアルなとらえかたをしていたようで、初めてこの光を見たネイティブアメリカンのシャーマンたちは水晶を葬式などで使用し、結晶を振る事で場の雰囲気を高めていたようだ。


Triboluminescence of Quartz

 こういった光は自宅でも見る事出来る。暗い部屋の中で氷砂糖をガラスコップの中に入れて砕いてみよう。直ぐに小さな光が見える筈だ。


5.ソノルミネッセンス

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 1930年代に発見された、ソノルミネッセンスという現象は超音波により液体中の気泡が圧潰する事で発生する発光現象である。科学者はこの現象を水軍用のソナー開発の段階で発見していたようである。

 当時、音波が海水を通る際、青白い光が幾つも見える事を不思議に思った科学者たちがいたようだが、戦争の混乱で研究は進められなかったという。

 その後の研究で、発生方法は判明したが、その詳しい過程は未だに判明していない。仮説では気泡内に存在する分子が一時的にイオン状態へと変わり、その瞬間に音波が気泡を圧潰する事で発生するのではないかと言われている。

 テッポウエビなどはこういった光を自由に操る事に出来る種の一つである。彼らは音波を用いて獲物を気絶させるとともに、ソノルミネッセンスを用いて一時的に約5000度の熱量を持つ気泡を作り上げるのだ。


4.スプライト

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 スプライトは巨大な赤い球体を引き起こす発光現象である。主に高度80キロメートルの地点で発生し、一度発生すると、その範囲は50キロメートルにも及ぶという。

 これまでは雷の一種と思われていたが、近年になりどちらかというとプラズマに近い物だと言う事が判明した。発光は蛍光灯やクラゲなどと似ており、特に強い発光現象を引き起こすスプライトでなければ肉眼で目視する事は出来ない。

 地上から撮影するのは非常に困難だが、上空からは撮影することができる。基本的に機体などに影響を及ぼす事はないが、極めて巨大なスプライトによってNASAの気球が打たれたあと、機械の誤作動を起こして支援物資を落としてしまった事案は有名となった。


3.球電

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 球電はつい最近になって真面目に取り上げられるようになった自然現象である。1960年代になるまで超常現象としてとらえられており、過去数百年にわたり多くの目撃情報が存在している。

 多くの目撃情報は雷雨が発生している際に起こっており、異音を発生しながら、時には空気中で爆発する事は共通している。

 球電の最も不可解な点はその動きにある。まるで意志をもって動いているかのように見え、開いた窓や扉から侵入し、廊下を漂い、椅子や人間といった障害物を避けながら移動していく。こういった動きのせいもあり、多くの人々がUFOや超常現象の類であると思い込んでいたのだ。

 2012年12月、オーストラリアの科学者の一人がこの謎を解明したと発表した。

 彼らによると電荷を持った粒子が落雷と共に発生し、それらが球体を形成した際に球体の外側をコーティングするという。そして、その時発生する電磁場が空気中のガスから電子を引き寄せ、光子を放射する事で球電を作るのだそうだ。

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 中国の研究では、球電は気体化した塵などによって発生するものだという仮説がある。蘭州大学の学生達は奇跡的にこの現象をカメラで撮影する事に成功している。

 この際の球電を分光器で見てみると、球電はケイ素、鉄、カルシウムなど、土壌から見つかる物質で形成されている事が判明した。彼らの仮説によれば、土壌に存在する二酸化ケイ素が高熱により気体化し、その瞬間に生物から発生される炭素と混合する事で、ケイ素のみが空気中に発生するという。ケイ素はその後酸素と混合する事で球電を作り上げるのだそうだ。


2.セントエルモの火

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 航海中の船のマスト付近に発生する青紫の光は時折青い炎を見せる。コロンブス航海時代から目撃されているこの現象は「セントエルモの火」と呼ばれている。

 かつてセントエルモの火(セントエルモはイタリアの聖者の名である)は縁起物ととらえられており、もし見ることができれば願いが叶い、幸運になると言われていた。

 現在、セントエルモの火はプラズマの一種だと考えられており、ネオンなどと同じ発光現象だと言われている。電荷の違う海と大気のイオンはガスを発生させ、それにより発光現象を引き起こすのだそうだ。


1.オーロラ

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 オーロラは今やだれもが知る自然現象の一つだ。。夜を彩るその光は多くの人々を魅了し、北極光をオーロラ・ボレアリス、南極光をオーロラ・オストラリスと呼び、それぞれローマ神話の女神であり知性の光・創造性の光を象徴するアウロラから名前を付けられている。一般的に知られているオーロラの色は緑だが、他にも赤、ピンク、黄色、ブルー等といった多種多様な色を見る事も出来る。

 オーロラは電荷を持った太陽光が地球の大気に存在するガスと衝突する事で発生する。オーロラの色は衝突するガスによって決まっており、通常こういった現象は極圏以外では発生しない。これは極圏以外では、地球の電磁場によって太陽光がガスに衝突する前に反射してしまうからである。

 こういった光はいくつもの伝説や民話を作りあげた。特に強く語り継がれているのは「オーロラは死者の光・魂であり、それ故に先祖を尊敬しなければならない」という物である。赤いオーロラは一部では「戦の予兆」と言われており、一説ではフランス革命の直前に発生したとも言われている。

via:listverse・translated riki7119 / edited by parumo

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コメント

1

1. 匿名処理班

  • 2016年02月13日 20:59
  • ID:RTVaXqt20 #

言われてみればそうだが、オゾン層のオゾンが落雷で発生してるってのは考えたこともなかった

2

2.

  • 2016年02月13日 21:05
  • ID:JvU5Kc490 #
3

3. ナパチャット

  • 2016年02月13日 21:30
  • ID:g0gRvKCY0 #

オーロラはエックス線を出している
これマメな

4

4. 匿名処理班

  • 2016年02月13日 21:38
  • ID:z4XUfSAu0 #

自然現象とは少し違うが、天の扉開きはマジ謎。

5

5. 匿名処理班

  • 2016年02月13日 21:44
  • ID:G76E43RT0 #

コズミックレイは宇宙線が人の網膜に反射して見える光じゃないの?

6

6. 匿名処理班

  • 2016年02月13日 21:58
  • ID:bUvGkia.0 #

3 O2 → 2O3
は放電などのエネルギーで酸素間の共有結合が切れて酸素原子が酸素分子と反応してオゾンに。。
オゾンが紫外線を吸収するお陰で生命活動維持できるなんて凄いよね。
ちなみにフロンはたった1分子でオゾンと連鎖的に反応して(数千回)オゾンをぶっ壊すから要注意ね!

7

7. 匿名処理班

  • 2016年02月13日 22:02
  • ID:bUvGkia.0 #

7 、コズミックレイ視覚効果
2行目
何万、何億年→何万、何億光年だと思います
とても神秘的な、天文学的数字なので単位はしっかりとダイナミックに!

8

8. 匿名処理班

  • 2016年02月13日 22:03
  • ID:gV8ibNGI0 #

これらの現象が古代から神話や伝説として語られるのは納得だね。これ何の知識も無い状態で見て龍とか神託の類と言われれば信じるもん。時代が時代なら、ただの自然現象だと曰う奴を疑うレベル。

9

9.

  • 2016年02月13日 22:34
  • ID:lPjpquHH0 #
10

10. 匿名処理班

  • 2016年02月13日 23:10
  • ID:d5XBAiVZ0 #

ドーンコーラス聞いてみたい
サスケの千鳥もこんな理屈なんかな

11

11. 匿名処理班

  • 2016年02月14日 00:27
  • ID:ofjzqGcE0 #

ウィスラーで検索すると地名しか出ないんだけど何だろ
ウィスルだと音で出てくるんだけどね

12

12. 匿名処理班

  • 2016年02月14日 00:47
  • ID:L.lMb1Bs0 #

聖闘士星矢に登場した海闘士のアイザックが「オーロラボレアリス」って技を使ってたけど、そういう意味だったのね。
勉強になった。

13

13. 匿名処理班

  • 2016年02月14日 00:50
  • ID:T5PnUPZx0 #

※5
残念ながらフロンによる塩素ラジカルのオゾン破壊反応は、塩素ラジカル1個につき10万回繰り返されるらしい(^^;;

14

14. 匿名処理班

  • 2016年02月14日 04:33
  • ID:q72uKtF10 #

クーゲルブリッツこわいぉ

15

15. 匿名処理班

  • 2016年02月14日 07:26
  • ID:5vyeUuGz0 #

エキセントリック現象、だと思ったら、エレクトリック現象、だったのね

16

16. 匿名処理班

  • 2016年02月14日 07:57
  • ID:tYNTKUMu0 #

※5
荷電粒子が水晶体を通過したときに物質内の光速を超えて
発生したチェレンコフ光の事だと思う
目を瞑っても眼球内で起きる現象だから光が見えて
眠れない宇宙飛行士が多いって聞いたことがある

17

17. 匿名処理班

  • 2016年02月14日 09:40
  • ID:C7aefrDo0 #

カタトゥンボの雷は、地形なんかの条件が揃って奇跡的にほぼ同じ場所で発生し続けるから、大航海時代にはマラカイボの灯台って呼ばれて航海の目印になってたんだよね。それに導かれてやって来たのが侵略者スペインだったのはシャレにならんけど。

18

18. 匿名処理班

  • 2016年02月14日 11:48
  • ID:QLjnAuch0 #

オゾン層回復はいいんだけどオゾンって地球温暖化物質でもあるんだよね

19

19. 匿名処理班

  • 2016年02月14日 12:18
  • ID:A.GxOyDy0 #

小学生の時、「宇宙の音」にあこがれて、ホイスラー音の受信に挑戦したことを思いだした。

元にした科学雑誌の記事では、「ホイスラー音は超長波の電波なので、オーディオ用のアンプにエナメル線のアンテナをつなげればそのまま音として聞こえる」とあったんだけど、やってみてもAMラジオや電源ノイズの混信がひどくて何も聞こえない。

あれこれ調べるうちにLPFやHPF回路の存在を知り、オペアンプICでアンプを自作。抵抗とコンデンサの定数を変えてくうちにラジオやハムノイズは薄れ、代わりに通過する電車のモーター音?とか、遠くの雷が音より早く捕らえられるようになってきた。
同時並行でアンテナも改良。最終的に、妹のフラフープに何十メートルもエナメル線を巻いた超巨大ループアンテナを作成。
そうして電車が止まる夜中にベランダに出て、空にアンテナ向けて、ひたすらイヤホンの音を聞いてたのだけど、そうすると時々「ひょー……」と下がっていく、かすかな音が聞こえた。
自分ではそれを宇宙からのホイスラー音だと思って興奮してたけど、いま思うと、あんな超ハイインピーダンスのでたらめ回路、発振を起こしかけてただけなんだろうなあ……

20

20. 匿名処理班

  • 2016年02月14日 13:52
  • ID:oHg.k4Av0 #

そのルミネッセンスって、どのルミネッセンスなんだよ!
というかルミネッセンスってなんだよ!

21

21. 匿名処理班

  • 2016年02月14日 15:39
  • ID:m65jC6JT0 #

父親が小さいころに球電は良く見たって言ってた
本当に開いている窓とか戸から飛び込んできて、畳の上を転げまわるんだって
で、窓開けろーって反対側の窓開けると出ていくらしい

22

22. 匿名処理班

  • 2016年02月15日 08:35
  • ID:COtaYlNg0 #

※21
全然カンケーないけど。
子どもの頃、家の中にフクロウが入ってきてでっかい声でほーほー鳴いてたことがある。
すると玄関の方でものすごい音がするので恐る恐る扉を開けると、もう一羽フクロウが凄え勢いで飛び込んできて、家の中をぐっちゃぐちゃにした。
親父が「窓開けろー」って開けると二羽連れ立って飛び去ってったのをふと思い出したぜ。
たぶん、母子だったんだろうな。

23

23. 匿名処理班

  • 2016年02月17日 01:32
  • ID:YZ3ba1vu0 #

※12
ありがとう
聖闘士星矢で聞いた覚えがあると思ったんだが誰の技か出てこなくて気持ち悪かったんだ
てっきりアニオリの北欧編かと思ってたよ

24

24. 匿名処理班

  • 2016年02月19日 12:14
  • ID:aLyF6ANY0 #

気泡と聞いて最近知ったキャビテーションという現象を思い出したので調べてみたらいいもの見つけた。

「現在の主流な見解では、キャビテーションが急激に収縮する時に内部の気体の温度と圧力が爆発的に上昇し、内部気体がプラズマ化して光る・・・と考えられています。このプラズマ化に必要な温度は約5000 kelvinと言われているのですが、太陽の表面温度とほぼ同じです。圧力も1000気圧程度に上昇します。

以上の事から考えると、テッポウエビが作り出すキャビテーションが光るということは、波動拳の温度が瞬間的に5000 kelvin程度まで上昇していることになります。これをまともに食らったら、獲物が気絶してしまうのも無理ないでしょう。もっとも、この温度上昇は非常に局所的で、且つ一瞬の出来事ですので、テッポウエビが辺り一面を焼き尽くすと言うことはありません。」――とある生物工学の研究者のブログから引用

キャビテーション・・・空洞現象。気泡にって金属プロペラなどを壊食する。

25

25. 匿名処理班

  • 2016年02月23日 21:18
  • ID:HdHLgH080 #

オーロラの色は粒子の反応高度によって決まるんじゃなかったっけ?
地表に近い程青く遠い所では赤く。逆だったかな?

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