
日本でも最近、火山噴火と地震で戦々恐々としている人は多いだろう。多くの科学者が、21世紀中に大きな自然災害が起こるとを予測している。ここで紹介するのは、科学的エビデンスに基づいた、いつ何時起きてもおかしくない10の破滅的な自然災害である。なお、ランキング順位は影響の大きさ順だ。
10. 野火(アメリカ、2015〜2050年)

野火リスクが劇的に上昇している原因は、温暖化による地球の平均気温の上昇によって、火災にとって有利な条件が形成されていることだ。ハーバード大学のロレッタ・J・ミックレー博士によれば、気温は将来的な火災の最大の因子であり、気温が上昇するほどに発火しやすくなる。皮肉なことに、この問題は、林野局の森林火災防止キャンペーンによって誇張されている。毎年3万〜5万件の野火が起きると予測されており、アメリカは間もなくこの世の地獄と化すかもしれない。
9. バルダルブンガ山の噴火(アイスランド、2014年〜)

2014年8月23日、ディンギュヨークトル氷河の下で火山が噴火を始めた。それから次週にかけて、バルダルブンガ山周辺では数千もの地震が発生し、31日にはホルフロイン亀裂からも噴火した。ホルフロイン亀裂の噴火は6ヶ月間続き、正式に噴火の停止が確認されたのは2015年2月28日のことである。亀裂から吹き出た溶岩の平均量は、アメフトスタジアムを5分で一杯にするほどで、火山は1.5km3の溶岩を生み出し、86km2の溶岩原を作り出した。これは1783年以降、アイスランドで起きた噴火では最大のものであった。
8. 巨大地震(チリ、2015〜2065年)

イキケ地震は、南アメリカプレートに沈み込むナスカプレートを震源としている。この沈み込み帯は環太平洋火山帯という、世界の活火山の75パーセントが存在する場所にある。プレートが他のプレートの下へ入り込むとき、断層には大きなストレスが蓄積される。このストレスが解放されたときの現象が地震である。イキケ地震も同様の原理によって起きた巨大地震であるが、解放されたストレスはわずか33パーセントのみだ。すなわち、残りは近い将来に解放される恐れがあるのだ。
双子地震(日本、2017年)

彼の仮説は、一般には無視されがちな小さな地震が群発する”地震の目”という概念を基礎としており、同氏によれば、地震予測の最も信頼できる前兆である。これは”木村メソッド”と呼ばれる4段階の短期地震予測法の一部であるが、他の科学者による検証はまだこれからだ。
また、木村氏は伊豆諸島にマグニチュード9.0の地震が発生するとも予測しており、東日本大震災のような津波に備えるよう注意を呼びかけている。
6. 富士山の噴火(2015〜2053年)

日本最高峰の富士山もそのような火山のうちの1つだ。2014年7月、フランスと日本の合同調査チームが、富士山は噴火リスクが最も高い火山であるとする報告を発表した。この報告書によれば、富士山が噴火した場合、わずか100kmの距離にある東京は火山灰に覆われ、75万人の避難者が発生する。
5. 地震と津波のコンボ(アメリカ、オレゴン州、2015〜2065年)

この大地震と津波のコンボの震源として、オレゴン州沖97kmの地点に1287kmに渡って走る裂け目、カスカディア沈み込み帯が挙げられている。ファンデフカプレートと北アメリカプレートによって作られるこの場所は、”世界で最も静かな沈み込み帯”と言われるが、今世紀最大の地震を秘めているとも考えられている。これが予測されたのは2010年のことであり、いずれ必ず起きると見られている。この地震と津波による犠牲者は1万人と推定され、西海岸を分断する可能性すらある。また、被害総額は4兆円に上るとされている。
4. 東海岸水没(アメリカ、2050〜2100年)

バージニア海洋科学研究所のジョン・ブーン名誉教授が2012年に発表した研究によれば、フロリダ州キーウェストからカナダのニューファンドランドにかけての東海岸沿いの海面レベルは1987年頃を境に大きく変化している。この研究では、年間の海面レベルの上昇量は0.3mmとしているが、これはアメリカ地質調査所の東海岸では世界の他の地域よりも3、4倍速い割合で海面が上昇しているという報告にぴたりと符合する。
ニューヨークなどが存在するアメリカ北東部の海岸地域は、現在極めてリスクの高い大都市エリアである。ニューヨークの海面レベルは2050年までに79cm上昇し、25パーセントが湿原に変わってしまうと推測されている。水没するエリアにはおよそ80万人が暮らしているほか、発電所の97パーセントまでが同じ運命を共にしてしまう。ブルームバーグ前ニューヨーク市長が退任する前に2兆5000億円の洪水対策を提案したのにはこうした背景があるのだが、現段階では実施されていない。
3. 史上最大の津波(カリブ地域、不明)

仮にクンブレ・ビエハ火山が再び噴火した場合、左側面が地滑りを起こし、人類史上最大の津波を発生させる。この超巨大津波は、時速800kmで移動し、発生から9時間でフロリダに到達するが、最初に陸地に到達するときの高さは100mにも達している。フロリダのほかにも、遠く離れたイングランドやカリブ地域も襲う。
ただし、これはあくまで最悪のケースである。噴火による地滑りが起きたとしても、その全体が1度に海に落ちる可能性は少ない。より穏やかな地滑りでは、このような記録破りの津波が起きることはない。それでも、南の島で暮らそうと考えている人は、再検討してみてもよさそうだ。
2. ビッグ・ワン(アメリカ、カリフォルニア州、2015〜2045年)

もしそのような運命が待ち受けているのであれば、それはロサンゼルスからカリフォルニア南部に渡って走るサンアンドレアス断層を震源とする可能性が高い。だが、具体的な震源地については諸説あり、サンフランシスコ・ベイエリア付近のヘイワード断層という説もある。
震源地がどこであろうと、その地震がカリフォルニアや西海岸に甚大な被害をもたらすことは間違いない。300人の科学者が作成した”現実的な危機シナリオ”では、時速11600kmで伝わる衝撃波が主要な高速道路や建築物に大打撃を与えると予測されており、さらに大火災も懸念される。
ホワイトハウスは、1分前に地震の発生を知らせる早期警報システムを開発するため、カリフォルニア工科大学、カリフォルニア大学、ワシントン大学に6億円の補助金を拠出した。だが、現在このシステムにできるのは10秒前に警報を発することだけだ。
1. 巨大太陽嵐(2015〜2025年)

2012年の発生時は地球への直撃は避けられたが、このような幸運がまた起きるという保証はない。プリディクティブ・サイエンス社のピート・ライリー氏によれば、過去50年間に起きた太陽嵐の記録を分析した結果、今後10年で大型の太陽嵐が地球に命中する確率は12パーセントだという。万が一、命中してしまえば、無線、GPS、衛星通信システムなどに干渉し、世界中の電子機器が大混乱に陥る。また、発電網は、エネルギー粒子を原因とするサージ電流によって影響を受け、世界規模の停電が発生する恐れがある。全米研究評議会の試算では、被害総額は初年度で120〜240兆円、完全な復旧までに4〜10年はかかると見られている。
しかし、こうした壊滅的な太陽嵐が近い将来に起きない可能性もある。さらに仮に起きたとしても、それほどの被害は起きないとする見解もある。こうした予測はあくまで”最悪のケース”であり、いわば警告的なものである。すなわち、政府や電力会社などは、そうした事態を想定し、備えておくべきだということだ。
via:listverse・原文翻訳:hiroching
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コメント
1. 匿名処理班
大きい災害が起こるたびに不謹慎だけど地球ってすごいなって思ってる
2. 匿名処理班
むしろアメリカ大ピンチですやん
3. 匿名処理班
アメリカ西海岸のカスケード地震は日本もヤバい
ttp://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2003/pr20031121/pr20031121.html
4. 匿名処理班
>>また、木村氏は伊豆諸島にマグニチュード9.0の地震が発生するとも予測しており
これは昨夜やっちゃったって事で「済」マークが付くと有難いんだけど・・・
5. 匿名処理班
イエローストーンは?
6. 匿名処理班
ほとんどアメリカじゃないか。
ここにイエローストーン入れたら絶望的だな。
7. 匿名処理班
0.3mmだったら200年位は安泰なのでは……
8. 匿名処理班
このまえM9,1の地震はクリアしたね_(:3」∠)_
9. 匿名処理班
たまにナショジオでも、人類滅亡のシュミレーション特集やってるけど、こういう自然災害(宇宙から来る太陽嵐とか隕石とかも含めて)の脅威を耳にするたび、人類って、ある日突然、あっけなく絶滅を迎えそうだなあ、と思ってしまう。
以前、地球に衝突する危険のある小惑星を見張ってる研究者が、「戦争なんかしてる場合じゃない、人類で協力して、滅亡の危機を回避していかなきゃならないんだ」って趣旨の発言してたけども、ホント、普段から、自分たちがどれだけちっちゃい存在なのかを自覚しておくことって、大事だよね。
10. 匿名処理班
所詮、我々人間は『地球に住まわせてもらってる』だけの存在なんだなぁと思う次第。
だいたい素手だったら、そこらの草食動物にすら勝てない、史上最弱の生き物なんだものな。
11. 匿名処理班
日本とアメリカ試され過ぎやな
12. 匿名処理班
天災なんて、今後止む事は無いんだから、どこの国だって3つや4つデカイの来たって何が不思議だっつーの
13. 匿名処理班
予言と予知とは異なっている。予言は過去の出来事や行為の結果として起こるものである。それは因果関係によって引き起こされるので、人間が破壊的な思想を捨てその行為を根本的に改めるなら結果は変更することができる。それに対して予知はすでに起こることが決まっており、どのように行為のしようが避けて通ることのできない出来事を指す。
14. 匿名処理班
イエローストーン様と東南海沖が入ってないな
ハワイ島マウナロアもヤバいっちゃヤバいしな
てかマウンダー極小期に入ってる臭いし地震やらの地球活動どころじゃねぇかもな
15. 匿名処理班
※16
アメリカさんは広範囲だけど日本は狭いとこに集中してて困るわ
火山なかったら国土ごと無かっただろうからしゃーないけど
16. 匿名処理班
※6
この前の地震はフィリピン海プレートの下で起こった地震だけど、
潜り込んだ海洋プレートの破損由来だと思うからほぼ関係ない
個人的に伊豆半島で一番怖いのは海底火山の大噴火かと
17. 匿名処理班
※1
地球からすると屁をこくレベルの出来事で人類の文明が脅かされる。
18. 匿名処理班
イエローストーンが入ってないってことは、あのレベルの破局噴火は予想できないんかね?
まあここにあるレベルの震災はでかすぎて心配してもしょーがない。
19. 匿名処理班
富士山やM9.0レベルの地震が現実に起きたとき、どう対処するのか真剣に詰めておく必要があると思うんだけど、この手の話はいつもどこか眉唾扱いで日和見される傾向が気に入らない
※24
正直な所、噴火すれば人間社会全体が崩壊してしまうレベルのものは予想できても対処しようがないから意味がないような気がしないでもない
20. 匿名処理班
イエローストーンは近い将来ではないからなんじゃ
単純に周期でいえばあと5万年もある
21. 匿名処理班
※16
他地域は
観測網の敷かれていない空白地域
地層とかの未調査というだけかも
22. 匿名処理班
>3. 史上最大の津波(カリブ地域、不明)
リツヤ湾大津波を超える記録は出るのか…?
23. 匿名処理班
※26
いやすでにもう次の周期に突入してたはず
少なくとも自分が読んだ記事にはそう書かれてた
24. 匿名処理班
今日一瞬だけズシンって地震きた。テレビではなんもいってなかったが、
いつでも逃げれるようにジャージに着替えてサイフをポッケにいれてスタンバってた。
25. 匿名処理班
日本って住みやすいっちゃ住みやすいけど、地震台風洪水なんかのニュース見てるとなんて危険な地域に住んでるんだろうって思ってしまう。
26. 匿名処理班
宇宙の……ステルヴィア……!!!!
(ちがいます)
27. 匿名処理班
東海沖地震も津波をクリアできれば、揺れだけなら言われているほどのダメージにはならないと思う。
富士山の噴火なんて30年前以上から言われているし、活火山何だから、いつかは噴火するさ。おたおたしてもしょうがない。噴火したときにどう対処するかシュミレートして準備するだけ。
28. 匿名処理班
津波とあとは火事だな
教訓が生かされるか試される
29. 匿名処理班
※6
付きませんでしたね。
すなわち、より警戒が必要となったわけで。
30. 匿名処理班
※27
中国で将来発生する自然災害は敢えて予測せずに人民の注目を他へ向けてるんだろ
31. 匿名処理班
アメリカのどこかの機関が、予算を獲得するために危険を過度に煽っているようにも見える。
あまりにも不自然にアメリカに片寄りすぎだし。
32. 匿名処理班
※31
アメリカに偏るのはごく当たり前だよ
1.文句なしで科学技術の最も発達した国である
2.世界で面積の広い米中露の三国のうち、唯一多少なりと自国が危険だと言える言論の自由がある国である。
3.同じく世界で面積の広い三国のうち、唯一火山を含む巨大な山岳地帯に面して大都市のある国である(私の記憶が正しければカムチャツカに大都市はないが、イエローストーン国立公園とロッキー山脈の麓にはメガロポリスが並んでいる)
これでアメリカに偏らなかったらそっちの方が疑わしい。