この画像を大きなサイズで見るメキシコで、路上での過激な私刑が相次いで発生している。少なくとも5人のバイク窃盗容疑者が顔に泥棒と落書きされ、大量の粘着テープで街灯の柱に縛り付けられた状態で発見された。
容疑者の頭上には罪状を書いた看板が掲げられ、足元には盗んだとされるバイクが残されていた。
当局の対応不足に不満を持った身元不明の自警団員による犯行とみられており、ネット上では「メキシコのバットマン」と呼ばれて話題になっている。
尚、警察はこの人物を指名手配し、行方を追っている。
バイク泥棒と疑われる人物が次々と街灯柱に縛り付けられる
メキシコの中西部にあるハリスコ州ラゴス・デ・モレノ地区で、バイク泥棒と疑われる人々に対する過激な私刑が連続して発生している。
2024年6月13日から10日間にわたり、少なくとも5人の男たちが、大量の粘着テープを腕や体に巻かれ、身動きが取れない状態で街灯の柱に縛り付けられていた。
何人かの額には、スペイン語で「泥棒」を意味する「ratero」という文字がマーカーペンで殴り書きされていた。
柱には彼らが犯したとされる行為を詳細に記した大きなピンク色の看板が貼り付けられた。
盗まれたとされるバイクも、男たちの犯行を裏付ける証拠として近くに置かれていた。
また、バイク窃盗容疑者の顔には口ひげや猫のヒゲがマジックマーカーで書き込まれていた。
この画像を大きなサイズで見る当局への不満から誕生したメキシコのバットマン
ハリスコ州ゴス・デ・モレノ地区では近年バイクの盗難が急増していたが、警察などの治安当局からの支援や対応が不足していることに対する住民の不満が高まっていた。
そうした背景から、地元の自警団員が警察の代わりに自ら窃盗容疑者を捕らえ始めたとみられている。
容疑者を捕縛し、顔に落書きを残して去る手口は、アメコミに登場するダークヒーローの行動を彷彿とさせた。
ネットユーザーや地元メディアはこの謎の人物を「メキシコのバットマン(ラゴス・デ・モレノのバットマン)」と呼んでいる。
警察はバットマンを指名手配
ハリスコ州警察は、縛り付けられて発見された男たちを襲撃事件の被害者として扱っている。
発見された男たちは柱から切り降ろされ、全員が怪我の治療を受けた。
数人の男たちには謎の人物から暴行を受けた形跡があり、1人は血を流して打撲傷を負っていた。
ただし、男たちが実際に窃盗の容疑で警察の捜査を受けているかどうかは現時点では不明である。
州公安長官のフアン・パブロ・エルナンデス氏は、警察が私刑を行った自警団を指名手配し、行方を追っていると述べた。
メキシコの法律では、市民が法執行機関の役割を代行すること、あるいは裁判手続きを経ずに容疑者を拘束・身体的制裁を加えることは、たとえ相手が犯罪者であっても犯罪行為とみなされる。これは日本も同様だ。
現時点でバットマンの逮捕には至っていないが、警察は一連の襲撃事件に使用したと思われる2台の車両を特定したと発表している。
この画像を大きなサイズで見る治安の悪化と過激な自警行為の背景にある社会問題
メキシコでは治安の悪化を背景に、地元住民が自発的に武装して自警団を結成するケースが後を絶たない。
今回の事件の時期にも、南に隣接するミチョアカン州で、女性たちによる自警団がアサルトライフルを持ってパトロールを行う事態が発生している。
女性のグループは、地域で殺人事件を急増させている麻薬犯罪組織「ハリスコ新世代カルテル」から身を守るために、手作りの装甲車やバリケードを建設した。
またメキシコでは警察に対する買収が後を絶たず、不満の声も多い。
メキシコの市民たちの警察に対するイメージを知りたいなら、ネットフリックスで配信されているメキシコ映画「ブレイブ・バディー」がおすすめだ。
もちろん誇張されている部分もあるが、日本の警察のイメージとは明らかに違うことがよくわかる。
References: Mexican 'Batman' vigilante wanted for chasing down suspected motorbike thieves, taping them to lampposts














