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世界初、実験室で培養された鶏肉が政府の承認を経て市販化へ(シンガポール)

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(著) (編集)

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シンガポールで培養鶏肉が市販化へ image credit:Eat Just
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 環境の為、人口増加による食糧不足回避の為、動物の肉に代わる究極の肉を求めて世界各国で様々な人工肉が開発されている。

 2040年には世界の食肉の60%が、植物由来のベジミートや、動物の細胞を培養して作る培養肉などの代替肉に置き換わる可能性があるという。

 このほど、アメリカのベンチャー企業が開発した実験室で培養した鶏肉が、シンガポールの食品庁の審査を通過し、世界初の培養鶏肉の販売が実施されることになったという。『E&T』などが伝えている。

培養鶏肉が世界で初めてシンガポールで販売

 アメリカのサンフランシスコを拠点にする『Eat Just』は、去年に大豆から作った液体卵「Just Egg」を開発・販売し注目を浴びた企業である。

 同企業今年、ニワトリを屠殺せずに、その筋肉細胞を培養した鶏肉「クリーン・ミート」の開発に成功した。

 シンガポール食品庁はこの「クリーン・ミート」の加工処理や製造管理、安全検査に関するデータを精査した上で市場での販売を承認した。

 植物由来の人工肉は既に市場に出回っているが、実験室で作られた培養肉が承認されたのはシンガポールが初だという。

 人口約570万人の都市国家シンガポールの食料自給率は約10%しかない。環境面からも食糧不足の観点からも人工肉の普及に力を入れているようだ。

 Eat Justの培養鶏肉は、チキンナゲットの形で販売される予定となっている。

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image credit:Eat Just

実際の鶏肉と同等の栄養価、安全性と品質

 実際の鶏肉と同じだけの栄養価を持つ培養鶏肉は、1200リットルの巨大なバイオリアクターで育てられたニワトリの筋肉細胞から作られ、植物ベース成分と組み合わされている。

 このバイオリアクターでは、20回以上の生産が既に実施されているという。安全性と品質は実際の鶏肉と同等の食品基準を満たしている。

 2050年までに、人工肉の消費量が70%以上増えると予測するいうEat JustのCEO(最高経営責任者)ジョッシュ・テトリックさんは次のように話している。

専門家らは、家畜の飼育環境は気候変動の主要な推進力になると頻繁に警告しています。2050年までに、人口が97億人に増加するにつれて肉の消費量も増加します。

この先、私たちのような企業が、幅広い農業部門や先進的な政策立案者らと協力して、代替え肉の需要の増加に対応できるようになることでしょう。

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image credit:Eat Just

シンガポールを足掛かりに世界に培養鶏肉を

 これまで培養肉はその生産コストが高いことが問題となっていた。今回シンガポールで販売されるクリーン・ミートのチキンナゲットは、一般の鶏肉よりは高いけど、高級レストランの高級鶏肉と同じくらいの値段設定になるという。

 販売店舗もまだ未定だそうだが、いったいどんな味がするのか?多少高くても試しに食べてみたいという人も一定数いるだろう。

世界の食肉産業の在り方は変革期を迎えています。今回のシンガポールの販売承認は画期的なもので、これをきっかけに世界中に広めていきたい。そのためには、1万もしくは5万リットル以上のバイオリアクターが必要になりますが、大量生産すればコストも削減できます。

 事実近年、大手ファストフードチェーンなどでも植物由来の代替肉を使った商品を販売している。売や使用が急増している。

 クリーン・ミートは当面シンガポールで生産する予定だそうで、更に液体卵「Just Egg」の生産も開始する計画を立てているという。

written by Scarlet / edited by parumo

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この記事へのコメント 42件

コメントを書く

  1. 代替肉はこの方向で多く開発してほしいな。

    昆虫食は心理的ハードルが高いし
    植物由来のベジミートは肉の旨味がない残念なものが多すぎるし
    ホントは培養肉に塩コショウをして焼くだけでウマいのが良いんだけど
    ナゲットでウマいならそれはそれでオッケー。

    • +6
  2. こういう事ができるなら
    人にとって最高に美味しく感じられる物とかも作れそうだね

    • +8
  3. シンガポールはずいぶん前から人工食物に力を入れているよね。

    人工海老もシンガポールだったような。

    • +5
  4. それは「鶏」肉と呼んで良いのだろうか?

    • +8
  5. 味と価格が納得できれば普及するとは思う。
    シンガポール自体は、皆さんご存じのように金融業などが発達して農業に従事する人は相当減ったらしいからこういったことに注目されるのかもしれないけど、まだまだ日本では(養鶏は)自国での生産能力があるし安定してるから当分難しいかも。

    • +1
    1. >>6
      安い中国産はそれなりに輸入されてたり
      おかげで年取った採卵鶏は飼料にもならず産業廃棄物として捨てられるだけになってる

      • 評価
  6. 新発明とか新研究とか結局いつ実用化するんだよ

    • -8
  7. 高級肉くらいの値段だと一部の人以外しか購入せず
    結局ごく普通に並ぶことは不可能だと思う

    • -6
    1. ※8
      記事中に大量生産されればコストは削減可能って書いてあるように、小規模な培養設備での製造と試験的販売のせいで値段がつり上がってるだけだよ

      ナゲットっていうのがいいね。こういっちゃなんだけどクズ肉成形して使ってるイメージが強いから、粗悪な成型肉の類を駆逐してくれる事を祈る

      • +1
  8. 肉っぽいものじゃなくて筋肉なのですね
    適温(体温)を保持しつつ細胞に栄養を与えて適度な運動と休息で育てていくのだろうかね
    食べ物=栄養=エネルギーとは何か?ずいぶん根源的なところまでやってきた感じ

    • 評価
  9. 食べてみたいような食べたくないような

    • 評価
  10. バイオリアクターの様な大掛かりな設備でなく
    モヤシとか茸みたいにどんどん生えてくる様に出来ないのかな
    何千リットルの装置を将来、月とか火星に設置するのは大変でしょ

    • +2
  11. 楳図かずおのニワトリ博士が登場する恐怖マンガで見た記憶が・・・

    • +4
  12. 正直わくわくしてる
    未来が来てる…!
    この人工肉が普及して家畜肉よりも安くなって、家畜の飼育が少なくなったら、やっぱり家畜肉が珍しいから「家畜の肉は良かった…」とかディストピアめいたセリフが出たりするんだろうか
    それとも「死骸を食べるなんて何考えてるんだ?!」方面に行くんだろうか

    • +1
  13. 培養肉とかSFの世界だね。
    正直ワクワクするよ。
    いよいよここまで来たかってね

    • +2
  14. こういう培養から将来人工臓器も生成されるのだろうか。肺や肝臓を交換で来たら、思う存分たばこをふかして、浴びるように酒を飲むのだが。

    • +2
    1. >>21
      酒タバコは脳にもダメージ出るからなぁ
      脳は複製して取り替えられないし

      • 評価
  15. ガンダムの食事シーンに出てくるような感じの謎肉のような見た目っぽくないだけまだ有情か
    後は味や食感さえクリアすれば…

    • -1
  16. 生きていた肉から活きていた肉に変わるのか、もしくはその筋組織さえ生き物と定義するのだろうか……。
    段々とややこしくなってきた。

    • +1
  17. その肉は殺される恐怖を味わずに済むからコルチゾールも出ないし、食べる抵抗が減りそうだなぁ…

    そんな奴は食うなって話だけど、そもそも…

    • +1
  18. どれくらいのペースで生産できるんだろう?
    畜産を置き換えようってなるとかなりのハイペース生産が必要になるけど
    理論上どれくらいの量までなら現時点の性能でも現実的に置き換えらえるのかをもっとアピールしてほしい

    • 評価
  19. いや普通は高級鶏肉と同じ値段なら地鶏買うだろ、ブラジル産の半額でも食わんわ。

    • -4
  20. 1200L、っちゅうと大きめの風呂桶ぐらいのサイズか。これで培養できるのはナゲット何人前ぐらいなんじゃろうね。
    骨とか羽毛とか可食部以外がないから効率良いのかな?

    でも骨がないとなるとスープの出汁はどうしたらいいのだろう。

    • 評価
  21. 味次第だと思う
    むしろ代替肉の方が美味いまであれば食べてみたい

    • +3
  22. 毎度争点として植物由来か動物由来かなんて話が挙がるけど、どっちもどっちで発展して欲しい。
    自分は健康指向なつもりだけど、それでも肉も魚も食べたいもん。
    いぜれにしても、環境への負荷が現在の畜産前提のレベル以下で発展することを願う。
    それなら環境保護家もアニマルライツな人たちも、何よりそんな事シランガナな一般消費者も動物たちもWin-Winでしょ?
    今の大型の家畜が、人間ありきで版図を広げてきたことも理解してるけど。

    • +1
  23. 視肉だろうか?諸星大二郎の孔子暗黒伝に出てきたやつ。

    • 評価
  24. 「私はチキンジョージ、誰にも望まれずに生まれてきました…」

    • +2
  25. 味とコストの問題が解決されれば動物由来の肉は絶滅するでしょ
    美味しいから食べてる奴が多いんであって動物殺してまで食べたい奴は少ない

    • +3
  26. カニカマみたいな立ち位置で広まればいいな
    安価でおいしくて出汁も出て便利ってかんじの

    • +1
  27. 古くからある研究用細胞にHeLaてのがあって、4t/年廃棄されてる=それだけ殖えているのだけれど、実は1950年代にガンで亡くなった女性から(許可なく)採取され培養されたんだよね
    生きてるニワトリを殺さないからオッケー…かもしれないけど、何時までも増やされ続ける細胞ってのはちょっとグロテスクな気がする

    • 評価
  28. チキン骨格筋由来前駆細胞からの骨格筋分化かな?食べるほど作れるとは思わない。

    • 評価
  29. 置き換わる可能性ではなく、置き換えることを義務化する可能性が高いでしょう
    その目的は自然保護や動物愛護ではなく醜悪な意思を甘ったるい喧伝でデコレーションしたモノになるかと

    • -1
  30. 肉も大好きだが屠殺場に運ばれる豚とかを道で見るたびにこのような培養肉が早く普及して欲しいと心から願うよ。

    • +4
  31. 俺は肉ガンガン食ってる俺が言うのは偽善だけど食肉の製造課程見てから罪悪感を感じるようになったし出来ることなら培養肉で補えるならその方がいいな

    • +5
  32. ナゲットはもともとピンクスライムみたいな加工してたわけだし、普通に美味しく食べられそう

    • +2
  33. 日本のどっかの大学か水産研究所では
    アレの研究がされてんかなぁ
    『美味しいよぉ、この人工サンマ・・』

    • 評価
  34. ポークやビーフは理解できるけどチキンは必要ないかな
    なにしろニワトリだもの
    別に絶滅するわけでないし、あの態度だし
    配慮する意味が理論的にも感情的にも倫理的にも希薄かな

    • -1
  35. 正直食指が湧かない
    気持ち悪い
    どうせ自分らが死ぬくらいまでは完全普及にはならないだろうからいいけど生命活動をする上で命を頂くことのなにが悪いのかわからないしそれらを排斥する動きがどうしても気持ち悪い
    人間だって獣だろ

    • -1
    1. >>45
      なんでそこまで動物に冷酷なん?
      技術的に犠牲を出さない方法があるのにわざわざ殺生に拘る方が気持ち悪いぞ

      • 評価
  36. 肉や魚食べてるけど犠牲になる生き物がいないならそっちの方が良いに越した事はないもんね
    肉を食うなとは言わないけど代替え品があるならわざわざ生命を奪ってまで食べる物じゃないよね

    • 評価

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