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コロナ禍の中、社会的交流を遮断された人々の心を癒していたのはペットだった(オーストラリア研究)

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(著) (編集)

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コロナ禍の中、精神安定剤の役目を果たしているペットたち/iStock
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 コロナに始まりコロナで終わりそうな2020年。現在も感染拡大が続いている地域では、再びロックダウン(都市封鎖)措置や厳しい自粛体制が求められている。

 こうした措置は、失業者を増大させ、社会的接触を制限されることによる孤立や不安を引き起こす。そんな中、犬や猫、鳥や小動物、爬虫類などのペットが人間の大きな心の癒しとなっていたことが、このほどオーストラリアの研究により明らかになった。『unisa.edu.au』などが伝えている。

ペットが人々の心の穴を埋めていた

 南オーストラリアの研究者らが今回発表した論文『Journal of Behavioral Economics for Policy』では、人と人との接触が生命を危険にさらす可能性があるこの時期に、ペットが実に重要な役割を果たしたと説いている。

 研究の主導者ジャネット・ヤング博士は、コロナが今年初めに襲来するまで、物理的な人同士の接触というのはごく当たり前のことであり、その大切さがいかに見過ごされてきたかを前置きした上でこのように語っている。

コロナの蔓延により、他人との接触が非常に限られるようになり、人々は接触を奪われました。1年近く続いているこの状況は、私たちの生活の質に対する健康へ甚大な影響を及ぼしました。

孤独の空白を埋め、ストレスに対する緩衝を提供するために、封鎖中に動物保護施設から犬や猫を養子にする人々が世界的に急増しています。ブリーダーも氾濫しており、子犬の需要は待機リストの4倍になっています。

 海外では人と人が密に触れ合うスキンシップの文化があるが、それが叶わなくなった。だが自分のペットなら家の中でずっと触れ合うことができる。

 つまり動物たちが、人間の心にぽっかりあいた穴を埋めてくれていたのだ。

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iStock

ペットと触れ合うことでもたらされる健康効果

 現在、世界人口の半数以上は、1匹以上のペットと生活を共有していると推定されている。

ペットは、人々が社会的に孤立し排除感を味わっている時には、特にその存在が重要視されます。動物たちが快適さや交流をもたらし、飼い主に自尊心を提供する役割を果たしてくれるからです。

動物に触れることでどのような心理的効果が現れるのかは、今の段階では明確にはなっていません。

ですが、これまでの研究では、それが成長や発達、健康、そして体内のストレスホルモンであるコルチゾールのレベルを下げるために重要な役割を果たしていることがわかっています。

特に、高齢者にとっては他の感覚が衰える傾向にあるため、動物との接触が認知機能においてもプラスになる可能性があると考えられています。(ヤング博士)

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pixabay

ペットに癒された人は90%以上

 今回の調査では、ペットを飼っているという32人へインタビューを行い、他人との交流を絶たれた封鎖中中どれほどの影響を受けたかを尋ねた。

 すると、飼い主の90%以上は苦痛や悲しみを感じ、トラウマを抱えている時にペットに触れることで安らぎ、心地よさと癒しを与えられたと述べた。

 同時に、ペットも飼い主が積極的に触れることで多くの喜びを得ていることがわかったという。

 インタビュー対象者の飼っているペットは犬や猫だけではない。鳥や小動物、羊やヤギ、馬、爬虫類を飼っている人も同様の癒しを得られたと答えた。

動物は、人間と同じように個性があり、他者を意識して交流しています。コロナ禍の中、ペットは飼い主が直接触れることができて、癒しを得られる存在なのかもしれません。

人は人との交流を必要とする生き物です。人との接触が叶わない今、ペットがこの隙間を埋めてくれているのです。

 自粛に自宅待機と、社会的接触を制限されている今、救世主のように人間を救ってくれているのはペットたちだったのだ。

 とは言え寂しいからといって安易にペットを迎え入れるのは感心しない。ペットを持つ「権利」は、ペットを最後まで面倒を見る「義務」を伴っている。

 家族の一員として一生添い遂げる覚悟と責任があるのなら、保護施設で家族を待つ動物たちを迎え入れるのも良いだろう。

 ヤング博士は、ペットを飼っている飼い主が入院したり、介護施設に入居した場合には、ペットに会わせてあげられる施策が必要だと述べている。

社会から隔離されやすいこうした施設では、人間とペットの関係性を十分認識していません。 コロナによる制限が適用された時に、より多くのペットが飼い主と一緒にいることができたら、多くの人々を孤独から救い、それが支えになったかもしれません。

written by Scarlet / edited by parumo

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この記事へのコメント 19件

コメントを書く

  1. ペットは飼えないけどカラパイアの記事やYouTubeの動画でいつも癒されてるよ

    • +13
  2. 孤独な時間が終わっても、最期まで愛してあげてくれ~!

    • +17
  3. 本文でも少し触れられてるけど、コロナで淋しいからと安易な気持ちでペットを迎える人達は、「義務」についてきちんと考えて覚悟しているのか不安になる。
    コロナが収束した時に捨てられるペットが増えるんじゃないかと思うのは、私の考え過ぎであって欲しい。

    17歳半のうちの子(ニャンコ)が体調を崩すたびに胸がひき裂かれる思いがする。
    病院で薬をもらい、嫌がるご主人様に飲ませて見守る「薬が効きますように!」と祈りながら。
    最近はいつも迷っている。苦しみながら一日でも長く生かせるのがこの子の幸せなのか、もう逝かせてあげた方が幸せなのか。
    この子は私に数えきれない癒しと幸せをくれたけど、私はこの子にどれだけ幸せをあげられただろうかと、いつも後悔している。

    ペットを飼う事は、そんな簡単な事じゃないと分かって欲しい。

    • +10
    1. >>4
      生き物を終生飼育できそうになかったら、最初からロボットにしとくべき。
      幸い(?)日本は愛玩用ロボットでは頭抜けた技術と商品展開を持っているし。
      LOVOT、aibo、パロあたりが三巨頭か?
      Pepperは愛玩というよりは商業用のイメージあるなぁ。
      LOVOTは「ただひたすら可愛くするため」だけに注ぎ込んだ技術力と開発予算が頭おかしくて良いぞもっとやれ!って感じ。

      • -2
  4. ペットはすでに野生を奪われているからな。
    買った以上は幸せにしてあげないといけない。
    ムリなら白亜紀か空想サファリパークに返さないとだめ。

    • 評価
  5. 万年社会から孤立している俺に死角は無かった

    • +3
    1. ※6 でもここに来てるじゃん。ヒトリじゃないじゃん♪

      • +4
  6. 社会的引きこもりの自分はうちの猫で人間性をかろうじて保っているよ。
    彼らが居なかったら自分が人間かどうかも分からなくなる。

    ただし、ペットとのお別れは人間以上に辛いので
    飼う人はその覚悟で。その悲しみも込みだから。

    安易なブリーダーは感心しない。動物虐待を加速させる可能性がある。
    うちの猫は無責任な飼い主が放り出したのを保護したもの。
    飽きたから追い出すのは人間ですらない。

    • +13
  7. コロナ前までアウトドア三昧だった親が、ステイホームを機にペットを飼いたがるようになった。
    以前にも飼っていたから、ペットの老後や最期のことを分かって言ってるんだろうけど、親自身も高齢なので、二の足を踏んでしまう。

    • +1
    1. >>14
      LOVOTならスマホから操作して写真撮ってメール送信させられるから、高齢者の見守りには使えるけど・・
      ヤツらロボットとしてはPepperとどっちが上かって高性能のくせに「今のところ特に何もできることはない。可愛いだけ(公式談)」という役立たずロボ。

      • 評価
    2. >>14
      止めといた方が良い。
      ペットの方が長生きとか要介護で押しつけられて家庭不和なんてのが少なくない。
      絶対とは言えないが、最後まで面倒見切れるか微妙な高齢者が新たにペットを飼うべきではないよ。

      • 評価
  8. 猫と一緒にいすぎて下僕のほうが分離不安になりそうだよ。

    • +8
  9. 不思議なもんで、人間同士(夫婦や同棲カップル)だと
    同様に巣ごもりの孤独を癒すため より親密になるかというと、
    まぁそうやって助け合ってる家族ももちろん多いんだろうけど
    DVや喧嘩の増加からの破局が取り沙汰されるという…。
    (ただ、今あまり家を出て行動を起こせる時期でないためか
    離婚件数自体は前年より減少しているようだが。)

    やっぱり、言語であれこれ主張(要求が細かく、受け入れられないと鬱憤をぶつける)が五月蠅いかどうかの“適度な距離感”が、
    ストレスを溜めずに長く円満を保つのに効いてるんだろうか…?

    • +3
  10. 気力・体力・経済力に自信のない方は、ペットを迎える場合
    くれぐれも慎重にお願いしたい。
    癒しになるはずのペットの世話や問題行動が逆にストレスに
    なり、健康悪化→共倒れのケースもコロナ以前からある。

    コロナで見捨てられてしまったペット達と、新たにペットを
    ほしい人がうまくマッチングできるといいのに・・・難しいか。

    • +3
  11. 前月、突然、自ら命を絶ってしまった弟の犬、ぴぴちゃんの、お世話をしています。私は障害者で充分な運動量はこなせてあげていないと感じています。まだ1ヶ月も経っていませんが情は移っています。家族は保護施設を探しています。私は出来れば最後のパートナーとして一緒にいたいです。ワガママな、安易な考え方なのでしょうか? 大切な兄弟が残していったという想いもあります。弟も大切でした。そして毎日一緒に過ごす、ぴぴちゃんも大切に感じています。保護施設で私より良い飼い主に出会える可能性とか考えると複雑です。ただ、この僅かな日数で、私はとても幸せで、杖が無ければ歩けなかったのですが、少しずつ杖が無くても歩けるようになりました。感謝して送り出すべきか悩んでいます。

    • +6
  12. 90%以上って
    なんで100%じゃないの?
    いや200%でしょ!

    • +4
  13. ペットよりもパソコンのほうが色々なことで相棒になれるぜ

    • 評価
  14. 癒されたくてペットを
    と思い、いや先に癒やしてあげられないと!その余裕がなかった当時は諦め数年してコロナ禍の緊急事態宣言の直前に風邪ひきガリガリの生後半年ほどの猫を保護して2年
    日々に加え将来のお世話があるからいつまでもうじうじ悩んでられないのが癒しの正体だと実感してる

    • 評価

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