メインコンテンツにスキップ

謎の恒星間天体「オウムアムア」は砕け散った惑星の破片である可能性が浮上

記事の本文にスキップ

28件のコメントを見る

(著) (編集)

公開:

この画像を大きなサイズで見る
ESO/M. Kornmesser
Advertisement

 2017年、起源不明の天体が太陽系を来訪した――。

 史上初めて発見された恒星間天体「オウムアムア」は、その出自の謎だけでなく、まるで葉巻のような形状といった不思議な特徴をも有している。

 『Nature Astronomy』(4月13日付)に掲載された研究によれば、「オウムアムアは恒星に引き裂かれた惑星の破片」と考えるとすべての謎が解けるのだそうだ。

Tidal fragmentation as the origin of 1I/2017 U1 (‘Oumuamua) | Nature Astronomy
https://www.nature.com/articles/s41550-020-1065-8

専門家の予想を大きく裏切るオウムアムアの姿

 恒星間天体が存在するだろうことは、以前から予測されていた。だが天文学者が予想してきたその姿は、2番目に発見された恒星間天体「ボリゾフ彗星」のような天体だ。

 ボリゾフ彗星は、ぼんやりとしたコマ(核を覆うチリやガス)に包まれており、その名が示すとおりの彗星だ。また太陽系外縁部にある氷の惑星にも似ている。

この画像を大きなサイズで見る
ボリゾフ彗星 / NASA、ESA、D。Jewitt(UCLA)

 ところが、オウムアムアにはコマがなく、葉巻のような細長い奇妙な形までしている。

 それだけでなく、オウムアムアが太陽を通過する際に、重力以外のものに起因する加速が確認されている。

 こうした現象は、太陽の熱によって氷やダストが溶かされてしまう彗星でならよく起こる。だが、オウムアムアではそのような蒸発は確認されていない。なのに、なぜ加速するのか?

 「オウムアムアは太陽系にあるどの天体ともまるで違います。じつに謎めいていますが、色や電波放射の欠如といったいくつかのサインが、オウムアムアが天然の天体であることを指し示しています」と、中国科学院国家天文台の張韵氏は話す。

この画像を大きなサイズで見る
青い丸がhttps://karapaia.com/archives/52273517.html / ESO/K

恒星の潮汐破壊によってバラバラになった惑星

 張氏らは、オウムアムアの奇妙な特徴を高度なシミュレーションモデルによって解明しようと試みた。

 それの結果によれば、惑星などがそれが公転する恒星からおよそ35万キロ以内の範囲を通過すると、潮汐力によってバラバラになってしまい(潮汐破壊)、惑星の組成によってはオウムアムアのような細長い葉巻のような形になって回転することがあるという。

 このような激しい現象が起きると、破片は吹き飛ばされ、やがて主星の重力を振り切って星間宇宙へと旅立つようになる。

この画像を大きなサイズで見る
恒星の潮汐破壊プロセス Zhang Yun

閉じ込められた氷がジェットとなって加速させた

 シミュレーションモデルからもう1つ分かったことは、惑星がバラバラになったとき、表面にあった水は恒星の熱で蒸発してしまうが、奥深くにあったものは氷のまま閉じ込められてしまうということだ。

 オウムアムアが太陽に接近したときに加速したが、それは内部にあった氷が蒸発して多孔質の岩石から噴出。これが天然のロケットのように加速させたと考えれば辻褄が合う。

この画像を大きなサイズで見る
Yu Jingchuan from Beijing Planetarium

惑星型恒星間天体と彗星型恒星間天体

 従来、恒星間天体としてより一般的なのは、主星から離れたところで形成された彗星のような天体だろうと予測されてきた。

 しかし本モデルで考察されたのは、恒星の近くで誕生した恒星間天体だ。そのような天体が、主星の重力を振り切って外へ飛びだすことは、彗星よりもずっと稀だろう。

 しかし、彗星が一度に1つしか恒星間宇宙へ飛び出さない一方、惑星が砕けた場合は、数多くの破片が外へ向かって飛び散ることになる。

 「小惑星型恒星間天体の総数は、彗星型恒星間天体よりも多いと予測します。ただ、小惑星型は彗星型よりも小さく、コマがないのが普通なので、仮にそれが太陽系を訪問したとしても検出するのはずっと難しいでしょう」と、張氏は説明する。

 そうだとしても、今後もオウムアムアのような外宇宙からの訪問者はこれからも観測されるだろうとのことだ。

References:sciencenews / iflscience./ written by hiroching / edited by parumo

📌 広告の下にスタッフ厳選「あわせて読みたい」を掲載中

この記事へのコメント 28件

コメントを書く

  1. 宇宙規模から言えば、破片というより単なる塵以下

    • +1
  2. 公転する惑星が水を保持した状態で主星に接近するとは思えない。他の恒星が短期間のうちに接近してきて弾き飛ばされてしまったんだろうか?

    • +1
    1. ※4
      もうカリントウにしか見えなくなったじゃないかこの野郎

      • +4
  3. 何度か読んでも、「オウムアムアム」と読んでしまう。オウムご贔屓のおやつ的な

    • +5
  4. 破片を浴びると空中浮遊できるようになりそう

    • 評価
  5. オウムアムアと聞くとなんとなくオウム・アムアだと思ってしまうけど、実はオウ・ムアムア。

    • +6
  6. これはデス・スターに破壊された惑星の破片!帝国軍ゆるすまじ!

    • 評価
  7. オウ・ムアムアなのか
    オウム・アムアなのか

    • +1
  8. オウムアムアは地球外生命体の宇宙船もしくは探査機。
    加速したのは水蒸気ではなく、何らかの推進装置が作動したから。(断言)

    • -4
  9. 地球の生命の素もこうやってはるか遠く、かつては生命の存在していた惑星からやってきたのかもしれないね

    • +4
  10. 加速する程噴出するかね果たして?
    人工的な天体と見る方が自然な気がする

    • -4
  11. なんにせよ個人的には自然物がこの形で星間宇宙を飛んできた方がロマンなんだけど、みんな的には宇宙船の方がロマンなの?

    • +1
  12. オウムアムア(斥候)って名前がいい
    探査機だったらいいなあ

    • +1
  13. 実は宇宙人が隠れていて侵略を狙ってるかも!

    • 評価
  14. これがこの間の月の周りを飛ぶUFO映像記事の正体?

    • 評価
  15. 映画アニアーラに出てきた謎の物体だろう

    • 評価
  16. ゼントラーディーの宇宙船じゃないのか。ブリタイ艦だと思ってた

    • +3

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

知る

知るについての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

自然・廃墟・宇宙

自然・廃墟・宇宙についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

最新記事

最新記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。