この画像を大きなサイズで見る地球上空で、ロシアの2機の人工衛星がアメリカのスパイ衛星を追跡していると、その緊迫する事態がタイム誌で報じられた。それはアメリカとロシアの新しい冷戦時代の幕開けを告げるものだろうか?
新設されたアメリカ宇宙軍の司令官ジョン・レイモンド大将によれば、ロシアの宇宙船が11月の打ち上げ後まもなく、アメリカの人工衛星まで160キロ未満の距離に接近したという。
これについて、同大将は宇宙に危機的状況を作り出す「尋常ではなく、不穏な行動」と述べ、外交筋を通してロシアに抗議した旨を発表した。
アメリカの特定の人工衛星に敵対的な行為があったと公式に認められたのは初めてのことであるという。
ロシアの宇宙船が分裂!?
この事態は先日、私的に人工衛星を追跡していたマイケル・トンプソン氏のツイートによって発覚した。
2019年11月26日にロシア、プレセツク宇宙基地からロケットが打ち上げられた。これが軌道に達してから2週間もすると不思議なことに2つに分裂。分析の結果からは、最初の人工衛星からもう1機の小型人工衛星が出現したと推測された。
さらに12月6日、ロシアのニュースメディア、イタルタス通信で、ロシア国防省がこのことを認めた旨が報じられた。報道によると、その目的は「国内衛星の技術的条件の評価を継続すること」だったという。
ロシア機がアメリカのスパイ衛星に接近か?
しかし2機の人工衛星「コスモス2542」と「コスモス2543」は別のミッションも担っていたようだ。1月中旬までに、アメリカの人工衛星「KH-11」に接近したのだ。
トンプソン氏によると、人工衛星の軌道は入念に計算されたもので、コスモス2542はKH-11の片側を観察できる位置につけ、やがて太陽の影に入るころに反対側へ抜けて行ったという。
「すべて状況証拠に過ぎないが、ロシアの調査衛星がアメリカのスパイ衛星を調べていると思わせるに足る状況だ。」(トンプソン氏)
KH-11は米国防総省の諜報機関「国家偵察局(NRO)」によって運用される偵察衛星だ。詳しいことは機密だが、その性能はハッブル宇宙望遠鏡に例えられることがある。
ロシアの人工衛星が危険とみなされるような行動をとったことについて、今のところロシア大使館からのコメントはないという。
攻撃を受けたにも等しい事態
ロシア側の真意は不明だが、KH-11に接近した機体が高解像度画像を撮影する機器を搭載していただろうことは想像に難くない。それはロシアの技術者にアメリカ最先端のスパイ衛星を手渡して、解析を許すにも等しい行為だ。
電子放出プローブが搭載されていれば、電波シグナルからKH-11の通信方法を推測したり、通信自体を傍受することまで可能になる。
また米軍の立場からしてみれば、ロシアのこうした行為は調査どころか、自国の人工衛星を破壊すべく、攻撃を仕掛けてきたのと何ら変わりはない。
宇宙軍の正当性の裏付け
こうした事態について、昨年12月に新設されたアメリカ宇宙軍の正当性を裏付けるものだという意見もある。
この画像を大きなサイズで見るアメリカ宇宙軍は、これまで受動的に運用するだけだった人工衛星を積極的に防衛しようという、アメリカの戦略的な転換を反映するものだ。
宇宙戦争の方針はまだ定まっていないが、ロシアや中国をはじめとする国家が米国の人工衛星を機能不全に陥れられるだけの技術を獲得しつつある状況を受け、レイモンド大将は脅威に対して宇宙軍を動かす必要性について言及している。
この画像を大きなサイズで見る宇宙は現代社会の必須インフラ
ただし、ロシアの人工衛星が米軍の目には侵略と映るような行為を行ったのだとしても、国際法に違反したわけではない。
またレイモンド大将が「宇宙が紛争と無縁でいられるよう望む」と述べているように、宇宙空間での紛争はどの国家にとってもメリットはない。
今日、アメリカのものだけでも1000機以上の人工衛星が地球を周回しており、商業・金融・運輸・通信などさまざまな分野の経済・社会活動のインフラとなっている。
それはロシアや中国をはじめとする各国も同様で、世界はますます人工衛星への依存度を高めているのだ。
この画像を大きなサイズで見る宇宙の平和利用は実現するか?
冷戦期、「相互確証破壊」という概念が、核戦争による世界の破滅を回避する一助となった。
これは核兵器を使用されれば、必ず核兵器で報復するという軍事原則だ。これが成立した国家の間では、敵国に核兵器を使用すれば、自らの破滅にもつながるので、結果として核兵器は使用されないことになる。
相互確証破壊はやがて、いくつもの条約や対話チャンネルによって補強され、偶発的な紛争のエスカレートを未然に防ぐ役割を担った。
だが宇宙に関しては、このような国家間の外交ネットワークは今のところ存在しない。
References:Two Russian Spacecraft Are Trailing a US Spy Satellite. Space Force Is Unimpressed/ written by hiroching / edited by parumo
















スパイ衛星にスパイ工作するなって何かムシがいいような気もするけど
スパイ衛星をスパイされて怒るとか…。
されてない方が不思議だろ。
宇宙軍設立したからパフォーマンスで騒いだだけにしか見えん。
ロシアさんも困惑ですわ。
国家偵察局(NRO)なんて初めて聞いた。
米国にはいろんなスパイ組織があるのですね。
北米を監視してる衛星が軍の動きを撮影・通信傍受をしてることだろう
アメリカ側の反応を探ってるんや
スパイ衛星上げてる時点でケンカ売ってるようなものだろ。
アメリカはスパイ衛星でロシアを盗み見する権利はあるけど逆は許さないってどんだけ。
日本なら情報を盗まれっぱなしの上に何故か賠償金まで払ってさらに経済支援をセットに付けるのにアメリカとロシアは頭が硬いのかね?
まーた人類滅亡の機器?
スパイ衛星を偵察している衛星を偵察すればええなん
どっちもどっちです。「使える核兵器」と同様、いい加減終末時計の針を進めるような行為は双方ともやめていただきたい。
喧嘩するなら銀河系の外でやってくれ。
※9
そりゃ、双方ともやめていただきたいと思ってるでしょ。
ロシアの立場に立ってみれば、アメリカが圧倒的な衛星技術を背景に軍事的冒険に出ない様、今のうちに示威行動をとる必要があったんでしょう。
これによって、アメリカが衛星に頼らない体制を整えるべきかどうか悩んでいる間だけでも戦争の可能性は遠ざかるんだから。
半世紀以上前の「Project SAINT」を思い出すワニ。
一触即発では?
分裂する衛星というのは興味がある。
また後で合体するのであろうか?
平和な宇宙?
無理無理、其の先には他の惑星の資源があるんでしょ?
戦線拡大するだけじゃないかね
いやあんだけ衛星あるんだからカチ合わない方がおかしいだろとも思うけど。
160キロで近いのか?
他国の人工衛星に近づいて観察する人工衛星なら、米国でも
研究はされていたりするんだ。
金がかかるから、研究レベルで止めた様だ。
なんで人間って群れないと何も出来ないくせに必ず足の引っ張り合いをするのか
社会の中でも、国単位でも誰かより有利に立とうする
群れて来たからこそ進化してきたのにな
いつまでもそれが続き不幸な人間を必ず生み出すのであれば絶滅した方が良い
あれって、いうほど私的に追跡するものかな?
※18
人工衛星の追跡を趣味にしてる人は結構いる。
アニメでよくある話だ。「いっけなーい!遅刻遅刻!」と食パン少女が交差点で誰かと接触事故起こす奴だ。タックルが成功したとき…何かが始まる!
アメリカもスパイ衛星使ってロシアをスパイしてるくせに
現行はKH-12では?
KH-11はグーグルアースで表示されているものではないか?
Keyhole社を買収して出来たのがグーグルアースだし。
クリプト社の暗号通信機器盗聴事件なんかも最近発覚してたし、あんまりアメリカの肩を持つのもな…