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オーストラリアのウォンバット、過去の山火事で行き場をなくした動物たちに巣穴を貸してあげていた!?

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(著) (編集)

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image credit:cageys_planet/Instagram
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 過去前例がないほどの勢いで、多くの地域を焼き尽くしているオーストラリアの森林火災。この災害により、およそ10億頭もの貴重な動物たちが住処を奪われ、命を落としていると伝えられている。

 そんな中、人々の心を少しだけ明るくさせる投稿がSNSで拡散している。

 生態学者によると、カラパイアでもおなじみの、人懐っこくてまるっこかわいい、ウォンバットが、過去の山火事で、他の小動物たちと巣穴を共有していたというのだ。

自らも危機に瀕しながら他の動物に巣穴を提供していた!?

 生態は異なるものの、コアラに近い種族とされており、ずんぐりした体型に小粒な目元でどこか愛嬌のあるウォンバット。

 現在のオーストラリア森林火災では、負傷したウォンバットが力なく道路を横切る痛々しい姿がSNSでシェアされるなど、ウォンバットを含む多くの動物たちが被災している。

 しかし、過去の山火事でウォンバットの行動を記録していた生態学者は、ウォンバットが被災した他の小動物たちと巣穴を共有していた事例があり、ウォンバットの巣穴に隠れた様々な小動物たちが死を回避できた可能性があることを示唆している。

 ただ、今回の前例のない危機においては、まだその行動が確認されていないそうだ。

「過去にウォンバットが巣穴を貸した事例はある」とNature誌

 新たに発表された『Nature』の記事によると、はコトドリやワラビーなどの小動物が、過去に避難場所としてウォンバットの巣穴を利用していたという前例があることが述べられている。

 しかしそれらの小動物が偶然ウォンバットの巣穴を見つけたのか?ウォンバットのものと知っていたのか?ウォンバットが自発的に共有したかどうかは未確認のようだ。

 メルボルンのバンドゥーラにあるラ・トローブ大学の生態学者マイケル・クラーク教授は、次のように話している。

森林火災が起こると、コアラのように小さく孤立した個体群の動物は、未燃部分へ避難する能力というのが非常に限られているため、あらゆる問題に直面することになります。

過去の火災の間に、炎から逃れようとワラビーやコトドリがウォンバットの巣穴に入るという行動があったことは事実です。

大多数の動物は大きな火災に巻き込まれると、単に焼け死んでしまいます。ハヤブサやアカクサインコのような大きくて速く飛べる鳥でさえ、火から逃れることは困難なのです。

SNSで拡散中の誤情報に注意

 SNSでは、ウォンバットの行動について少し尾ひれがついて拡散しているようだ。これについてグリーンピースニュージーランドは、このように綴っている。

オーストラリアからの報告では、過去にウォンバットは巨大で複雑な巣穴を共有することを選択したため、無数の小動物が死を免れたとあります。

更には、ウォンバットは「羊飼い」のような行動を示し、危険に晒されている動物を安全な場所へ放牧しているところも見られたという報告もありますが、オーストラリアでシェアされているSNSの情報は、真実ではありません。

 グリーンピースニュージーランドは、オーストラリアの多様な野生生物の破壊に心を痛めている人々らの一部が、このかわいいウォンバットを「真のヒーロー」と表現し、尾びれ背びれがついた誤った情報を流している傾向があることを暗に仄めかしているようだ。

 例えばそれは以下のようなツイートだ。

どうやら被災した地域のウォンバットが、深くて耐火性のある巣穴に他の動物を避難させているだけじゃなく、逃げ回る動物を積極的に安全な場所へ導いているらしい。

連邦政府全体からよりも、これらの動物からより多くのリーダーシップや共感を得てしまう。

 また、あるユーザーはこのようにツイートしており、どんどん話が伝言ゲーム化して尾びれ背びれがついているのがわかる。

なんて心温まる、そして心痛む話なの!炎の中のウォンバットは、他の動物たちと巣穴を共有して、しかも積極的に放牧させているんですって!

 他の動物がウォンバットの巣穴に避難していたという過去の事実は本当だ。だがそれ以外の、ウォンバットの利他的な行動についての信ぴょう性は定かではなく、未確認の逸話に基づいている可能性が高い。

 しかし、ウォンバットの平和なヒロイズムの物語が拡散している理由は、現在壊滅的な状況に直面しているオーストラリアの人々の心に、ささやかな希望をもたらしているからかもしれない。

生き残ったワラビーを救うため、食料投下作戦が開始される

 人間だって生存の危機に直面している動物たちを放ってはおかない。ニューサウスウェールズ州環境当局では、なんとか生き残ったワラビーたちを救おうと、食物投下作戦が開始され、ここ1週間でニンジンやサツマイモなど約1000kgがヘリコプターで上空から投下された。

 環境当局はワラビーの生息地の餌や水の量が回復するまで、継続して補給をし続けるという。また、どの動物がどれくらい生存しているのか?餌は足りているのかなどをチェックするため、カメラの設置も開始されたという。

References:UNILADなど / written by Scarlet / edited by parumo

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この記事へのコメント 52件

コメントを書く

  1. 人間が食う野菜を投下すると 野生動物の舌が肥えて
    摂食障害とか起きないか?

    • -2
    1. ※1
      飼育されたパンダだと各国で考えられた食品食うので
      中国へ帰った後食事が合わずに順々合わせていくようだ
      また日本でもイノシシが人の街で餌を食うと肉質や体質が
      異常きたし、仮に狩猟で確保しても食用に適さないなんて
      よくあるようだぜ
      今回の場合は緊急性あるし少しは許そう

      • +5
    2. ※1
      餓死するよりマシだろう。
      それにちょっとやそっとではそうはならない。
      まずくても腹が減ってたら美味しく感じるよ。

      • +12
    3. ※1
      日本にいる野生のシカなんかもたまに人間の残飯とか食ってるぞ

      • +1
  2. 乾燥地帯の水場の暗黙の了解とか、プレーリードックの巣穴とか
    平時でも確認されてる共生事例有るしな
    知られてないってだけなんじゃないか?
    と言うか、野生生物間って食うか食われるか以外は基本的に協力的な気もする

    • +22
  3. 気弱で他の動物が巣に入ってきても追い出せなかっただけじゃないかな。

    • +14
  4. 顔からカピバラチックな緩さを感じる
    逃げ込んできた小動物を追い出すことをしなかったとかそういうことでしょうね
    さすがに誘導はねぇでしょw

    • +22
  5. 「~だといいな」というメルヘン脳
    しかもグリーンピースじゃねーか
    「イイ話だなー」って感じてもらって財布の紐を緩めようってことだ
    >見られたという報告
    このご時世に動画で客観的な証拠も提示できないって……

    そしてオーストラリア人はヘリコプターに乗ってワラビーにはエサをばら撒いて、水を求めるラクダには銃弾をばら撒く

    • -31
    1. >>12
      グリーンピースニュージーランドは尾ひれがついた間違った情報の可能性があるぞ、とメルヘンとは逆の事を言ってるぞ。

      • +11
    2. ※12 文章をちゃんと読もう。グリーンピースはむしろウォンバットが神格化されることを懸念している。真実ではない拡散に注意を促している立場。

      • +21
  6. 飼育下のサイズと比較するのもなんだけど、茶臼山のウォンバットよりでかい…

    辺なやつが巣穴に入ってきたら、自慢のお尻突き出して押し出したり、太腿で圧死させるらしいしヘーキヘーキ。

    • 評価
  7. ウォンバットは聖人の生まれ変わりやったんやね

    • 評価
  8. 夢の無い内容で申し訳ないが、
    穴があったから逃げ込んで、天敵じゃないから気にしないor家主不在、というだけだろうね。
    なんでそこに巣穴があったと知ってるんだろうというのは的外れ。
    大量の動物が逃げ惑ってる中でたまたまそれを見つけた個体がいただけ。

    • +16
    1. ※15
      まぁでもそれぐらいの懐の広さはある動物ってこったな

      • +1
  9. 記事タイトルだけ見てたらその言葉通りに騙される(?)ところだったので危うい

    • +5
  10. 俺だって家の中にすむ虫たちの為にコンバットを提供している

    • +15
    1. >>20
      ウォンバットとコンバットをかけた素晴らしいコメント。
      素直に草です

      • 評価
  11. ウォンバットとならやりそうって思わせてくれるのがウォンバットらしい

    • +15
  12. ワラビーにはヘリから食料投下

    ラクダや馬はヘリから銃弾なんですね・・・
    火災から逃れて助かったのに人間に殺される

    • +10
  13. しかし、ウォンバットってデカイんだな?
    画像から想像していた5倍くらいの大きさで、少しビビったわ
    でも体が大きくても、気立ては優しい生き物みたいで安心した
    やっぱり、ウォンバット好きだわ

    • +5
  14. 人間見つけたらボテボテ寄ってくるだけの動物じゃなかったのかウォンバットさん

    • +6
  15. 読書している男前にじゃれついてる動画が好き

    • +4
  16. ワラビー「空から マナ が降って来たんです、神は いるなと思いました。」

    • +1
  17. 数年に一度大規模な山火事があるのに、有効な手立をうとうとしないのか。

    • -3
  18. 毒餌撒いたり食料撒いたり
    カンガルー絶対殺すバー付けたり
    なにがしたいのやら

    • +2
  19. 維持腹プロ「…次は炊き出しかな」🍳🔪🐨

    • -1
  20. 俺の大好きなウォンバットは、やはりいい奴だった!

    • +1
  21. >>生き残ったワラビーを救うため、食料投下作戦が開始される

    数億を死滅させておいて、贖罪のつもりか?  

    映画「地獄の黙示録」を想起させる。「米兵が、兵器を隠し持ってると疑われたベトナム民間人の乗船した船に一斉掃射をかけておいて、その後調べてみたら兵器なんか全く所持してなく、掃射された中に生存者がいると分かったら救助して連れて帰ろうとする」ワンシーン。

    初めは雑に扱っておいて、哀れみを感じた対象には丁寧に対処するこの矛盾と欺瞞。

    • -8
    1. >>38
      つまりあなたの言いたいことは、この火災は盛大なマッチポンプだと。

      山火事の猛威になす術もなく、それでも必死に消火活動や救助にあたる人員にそれが言えますか?

      自ら火を放ったならともかく、自然発火や失火など複合的な要因で毎年のように発生する山火事に悩まされる住民を目の前にしてその高説を唱えて下さいよ。

      • +7
    2. ※38
      5億匹がやけしんだ、という数字が独り歩きしているけどこれ

      「シドニーのあるニューサウスウェールズ州だけ」

      の数字で、しかもこの見積もりには爬虫類や両生類、それより小さい昆虫などは当然含まれていない。
      胸が潰れそう。

      • +2
      1. ※43
        地球の尺度で大規模なのかどうかって視点も必要ではないかと
        森林みたいな複雑な系だと一つ二つ絶滅しても他が埋めるし

        • -2
  22. 皆火が恐くて異種も何もあらへんかったんやろ

    ところでウォンバットってやっぱりコアラによう似とるな

    • 評価
  23. ♫ウォンバット! ちゃっちゃららちゃらちゃっちゃちゃら ×2
    あん畜生にあったらー♫ 抱きしめちゃう

    • -4
    1. ※40
      ウォンテッドのオケのノリは素晴らしい。

      • -1
  24. まあ、必死な相手に根負けしたというのと、(燃え盛る外が見えるから)自分も入口に近づくのが怖かったというのが理由じゃない?

    • +1
  25. 有袋類って、何所かノンビリとした風情の種類が多いと思うけれど
    ウォンバットは特別にノンビリ野郎だと思う
    カピバラとドッチが、強ノンビリ野郎だろうか?
    (案外と一緒に飼うと相性が良いかも知れんな?)

    • 評価
  26. センキューウォンバッt…でっか!
    タスマニアデビルくらいだと思ってた。
    これが入るくらいの巣穴だから収容できたんだろうな。

    • +1
  27. 縄張り意識があまりないってことなのかな?そのへんの習性はどうなのよっと

    • 評価
    1. ※52
      縄張り意識はめちゃ強くて、人が手を突っ込むと尻で押しつぶして複雑骨折した事例があるって他で読んだね。そういう習性だからこそ、なおさら今回の件は評価?されてるみたい。個人的には野生動物は感情が無く習性や本能だけで生きてるってのは人間の傲慢だと思う。

      • +2
  28. 人間でも、家の周りが大洪水なら大くの人は生きるに必至な人間を受け入れるだろうし、自身ももちろん外に出ていかない。
    ただそれだけの話で、過度に「良い話」にしようとするのはどこか人間の傲慢さを感じるよね

    • +1
  29. どうか貴重な動物たちが絶滅することなく世代を繋いで欲しい

    • +2

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