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「火星に生命が存在する証拠写真を見つけた」と主張する昆虫学者だがそれって実は…(アメリカ)

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(著) (編集)

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Ohio university/NASA
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 地球と火星が再び最接近を果たす2020年、NASAは探査機「マーズ2020」の打ち上げを予定している。2021年1月に到着すれば、ただちにそこに生命の痕跡がないか捜索が開始される。火星ファンが首を長くして待っている瞬間だ。

 だが、この調査を待たずして、ある昆虫学者が火星に生命が存在する証拠写真があると主張している。

 米オハイオ大学の名誉教授ウィリアム・ロモザー博士によれば、ネットで公開されている火星の写真を長年研究した結果、これまで見過ごされてきたあるものを発見したのだという。それは化石と現生の生命である。

 それだけではない。ロモザー博士は、爬虫類やハチに似た非常に複雑な生命まで発見したのだというのだ。これってどういうことだってばよ?

火星には複雑な生命が存在する?

 声明の中でロモザー博士は次のように述べている。

火星には過去にも、現在にいたるまでも生命が存在する。火星の昆虫型動物相が非常に豊富であることは明白だ。

そして翅、翅の屈曲、敏捷な滑空/飛行、多様な構造を持つ肢など、それらには高度とされる地球の昆虫に似た特徴が見られる。

 はたして、これほど明確な証拠があるというのに、優秀なNASAの科学者たちはなぜ気が付かなかったのだろうか?

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Ohio university/NASA

それって実はパレイドリア

 ただの物体の中に見慣れたパターンが見えてしまう現象のことを「パレイドリア効果」という。ただの石ころなのに、そこにある模様のせいで顔に見えてしまったことはないだろうか? パレイドリア効果とはそれのことだ。

 奇妙な現象であるが、進化の視点から見ればしごく合理的なことだ。

 たとえば、私たちの祖先は茂みの中にライオン”らしき”ものが隠れていると思えば、一目散に逃げ出したことだろう。

 本当にライオンが隠れているかどうかは定かではない。それでも念のため逃げておくに越したことはない。それがただの見間違えならそれでかまわないのだ。

 だが、そのライオン”らしき”パターンを認識できなかった者は、本当にライオンが隠れていた場合、あえなく捕まって食べられてしまった。こうして後世にの残される遺伝子は、危険なパターンを認識できるものだけになる。

 ロモザー博士が主張する生命の証拠は、どうやらパレイドリア効果によるもののようだ。

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Ohio university/NASA

優れた昆虫学者だからこそのあやまり

 天文学者の故カール・セーガンは、その有無にかかわらずパターンを発見する能力は、重要な生存スキルだったと述べている。

 しかし、そのおかげで、私たちの目には光と影の無意味なパターンが、顔やよく見慣れた物体に見えるようになった。

 今回のケースでは、優れた昆虫学者の目に、火星に存在する無意味なパターンが昆虫に映ったのだろう。昆虫を研究し続けている名誉教授にとってそれらの形状は、アメリカ昆虫学会で発表するくらい本物そっくりに見えたのだ。

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Ohio university/NASA

 きっとロモザー博士は、火星で生命が発見されることを心待ちにしているに違いない。むろん、私たちだってそうだ。答え合わせまで、あと数年の辛抱だ。

References:researchgate / iflscience/ written by hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 31件

コメントを書く

  1. 答え合わせの結果、ロモザー博士が当たっていたら面白いね。
    宇宙の謎と可能性がぐんと広がりそう。

    • +12
  2. 某ゴキ生物「子供たち出ちゃダメだ。地球人に見つかるぞ」

    • +4
  3. ロールシャッハテストをすると○○綱△△目□□亜目まで同定してしまうタイプ

    • +9
  4. 問題は、この人それなりの学者さんということ
    そのへんのおじさんが言っただけなら、ここまで大きくは扱われない

    • +6
  5. どうでもいいことだけど、画像のヘビはコモンキングヘビではない。たぶんガラガラヘビの仲間である。

    • +2
  6. 有名な火星の人面岩も解像度が上がったら顔でも何でもなかったなんてオチでしたね

    • +5

  7. おるんかな?(疑問)
    おったら面白いな(空想)
    おったらええな(希望)
    おるんやないか?(願望)
    おるに違いない(妄想)
    おったわ!(妄執)

    おらんわ(現実)

    • +14
  8. NASA「クッソ消し忘れてた。目ざといなぁコイツ」

    • +5
  9. 火星の生命体か・・・
    ガチな話
    昔は本当にいたのでしょうか?
    火星は地球に比べて重力が3分の1
    磁場の形成も弱く消滅
    それ故に今にいたるけど

    重力が低いぶん
    生命の進化スピードは
    早かったなんて説もあるし

    地下も含めて
    とことん調査できない
    物なんでしょうかね

    • +2
  10. この世界はいびつなのにめっちゃ優秀なパレイドリア効果で生き残ってるんだ生物は
    自閉症だけが正しく世の中を見えるのだ
    自然のいびつな姿の世界そのまま

    • -7
  11. 岩石の中からミニドラゴンやミニ王女を発見した岡村長之助氏がいかに偉大な存在だったかということだな

    • 評価
  12. 今もローバーは火星におるんか?走り回っとるんか?なあなあ、凄いな。

    • 評価
  13. 万が一虫だったとして宇宙生物との初の交流がスターシップトゥルーパーズみたいな事にならないと良いが。

    • +3
  14. なるほどな
    “奴ら”もうまい具合に誤魔化したもんだ

    • +1
  15. パレイドリアということにしておくんでしょ?

    • 評価
  16. つまり「バールの様なもの」もパレイドリア現象だと言う事だな。

    しかし、法則に反して「バールで間違いない」事は証明されている。

    • 評価
  17. 地球外生命体の話が出たときにいつも考えるんだけど、地球基準=酸素と水が必要でDNA(RNA)情報を元に炭水化物とタンパク質と脂質で作られた生物、で考えるから「宇宙に生物が存在できない」ってなるけどさ
    例えば酸素なし糖なしで別の物質を元に構築された生物(生物とは名付けられないだろうけど)もこれだけ広い宇宙ならどこかに居るんじゃないかなぁって
    この記事の画像はどう見ても生き物には見えないけどねw

    • 評価
    1. >>23
      そうそう、地球上にいる生物を基準にして考えなければあらゆる可能性が…ってこういうのワクワクする!!

      • 評価
    2. ※23
      もちろん学者達はそういう可能性も考えているし、実際に酸素や炭素、水(H2O)の代わりにどんな物質が生物の元となり得て、その場合どういった環境だろうかというのも検討されている
      が、それを言い出すと、現在の我々では想像できない、想像するための知識も持っていないような生物も有り得ちゃって、地球外生物探索の取っ掛かりさえ失うことになるので、まずは地球の生物と同じような条件で発生・存在しうる場所に候補を絞って探しているって段階だ

      • +1
  18. 科学者といってもピンキリだからこういうおかしな人もいるのだ

    • -4
  19. 昔の心霊写真とレベルが一緒なのが泣けてくる。
    まぁ、思い込みたい気持ちは分かるよ。

    • +2
  20. 生命というのは、我々が考えるより強い
    宇宙で考えれば、クマムシなぞ四天王でも最弱レベル
    必ずやいる
    そこかしこにいる

    • 評価
  21. 「サウスダコタに旅行に行ったんだけどさ、何か人の顔が4つ浮き出たような大きな岩山があってさ、凄いな、人の顔そっくりだなと思ったんだけど、それパレイドリアだぞと言われそうなので黙っていたよ、ラシュモアって所だったけど。」

    • +2
  22. キュリオシティの探索範囲がくっそ狭いから何とも言えないけど
    8年も運用しててカメラに虫がへばりついたり
    歩行してる動物を発見してないからまずいないと思っていいと思うんだよなぁ…
    そんなに数が少ないなら繁殖なんかできるわけないだろうし。

    • +1

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